vocal compilation 90's hits vol.2〜female〜 at the BEING studio

No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 恋は舞い降りた/七緒香 七緒香 松本孝弘 松本孝弘&
徳永暁人
97年 1stシングル 最高22位 売上8.8万枚
2 街/七緒香 七緒香 松本孝弘 松本孝弘&
徳永暁人
98年 1stアルバム『七音』収録曲
3 メとメで伝心/SO-FI 岩切玲子 大島康祐 大島康祐 93年 1stシングル 最高88位 売上1.1万枚
4 孤独のRunaway/W-NAO 稲葉浩志 松本孝弘 池田大介 92年 1stシングル 最高97位 売上0.2万枚 B'zのカバー
5 太陽のKomachi Angel/W-NAO 稲葉浩志 松本孝弘 池田大介 92年 2ndシングル 100位圏外 B'zのカバー
6 ジュテーム/坪倉唯子 AKIRA OHTSU 織田哲郎 池田大介 93年 2ndシングル 最高25位 売上2.0万枚
7 遊びに行こうよ/BA-JI 中沢晶 織田哲郎 織田哲郎&
BA-JI
96年 1stシングル 最高80位 売上1.3万枚
8 HAPPY BIRTHDAY FOR YOU/秋吉契里 秋吉契里 秋吉契里 C.crew 97年 1stシングル 100位圏外
9 きっと ふたり 会えてよかった/柳原愛子 向井玲子 栗林誠一郎 池田大介 93年 2ndシングル 最高64位 売上1.0万枚
10 Tears/森下由美子 向井玲子 川島だりあ 明石昌夫 93年 1stシングル 最高66位 売上2.3万枚
11 街中の素敵 みんな着飾って/中原薫 川島だりあ 川島だりあ 大島康祐 93年 1stシングル 最高65位 売上2.8万枚
12 いますぐ 夏へ 連れ去って…/Beaches 黒澤摩璃子 瀬木佑未子 池田大介 93年 1stシングル 100位圏外
<Premium Track>
13 それだけなのに…/川島だりあfeaturing 上杉昇 川島だりあ 川島だりあ 倉田冬樹 未発表音源

リリースデータ

2003年5月25日 初登場249位 売上0.08万枚 Produced by 長戸大幸 B-Gram Records

at the BEINGシリーズ第11弾アルバム。第10弾『90's hits vol.1〜male〜』(男性)に続いて今回は女性歌手のコンピレーションアルバム。男性コンピでは単独発売もされたT-BOLAN、WANDSの収録があったが、今作ではシリーズで単独発売された歌手は収録されていない。唯一プレミアムトラックとして川島だりあのソロ曲にWANDSの上杉昇がデュエット参加した未発表曲「それだけなのに…」を収録。トップ10ヒットは1曲も無かった事もあってか、初登場249位、1週のみのランクインとなった。

ある程度ヒット曲があった男性コンピに比べるとヒット曲が無く、トップ10どころかトップ20入りも無い。曲単位での知名度も冒頭の「恋は舞い降りた」がスマッシュヒットと言えるかどうかという程度で、知られずにひっそり消えていった者ばかり。とはいえ制作陣はほとんど同じで何かのきっかけで同じようにヒットしていてもおかしくなかったようなビーイングサウンドが並んでいる。B'z松本孝弘プロデュースで恐らく相川七瀬に対抗してもっと明るくキャッチーな方向を目指したような七緒香はトップを飾っているだけあって今作の中では特に耳に残った。SO-FIはWANDS脱退後の大島康祐が結成したユニットだったがシングル2枚でボーカルが脱退、数年開けてSo-Fiとしてボーカルを変えて再始動して唯一のアルバムはSo-FiとしてのものだけにSO-FIの2シングルはアルバム未収録のまま。この当時は1期WANDSの延長のような曲をやっているが、今作の中では比較的個性が強く出ている。続くW-NAOは女優の網浜直子と飯島直子によるB'zカバーユニットだったが飯島直子がこんなところで歌手活動していたのは知らなかったので驚いた。ていうかB'zのカバーだけやるユニットってのも凄いが…どういう目的だったんだろう。

坪倉唯子はB.B.クィーンズのメインボーカルの人で、長きに渡ってコーラスシンガーとしての活動がメインとなっているが、ソロシンガーとしても一時活躍していた。B.B.クィーンズとは声も雰囲気もまるで異なる歌謡曲で本当に同じ人なのか何度聞いても不思議に思ってしまう。BA-JIはビーイングで織田哲郎が編曲やプロデュースまで一手に手掛けていたグループだが相川七瀬デビュー後のあれやこれやで織田哲郎がビーイングを離れるゴタゴタに巻き込まれたと思われ、改名移籍でブランクを開けてしまい結局売れずに解散してしまうなどちょっとついていなかった。ただ解散後も元メンバーをサポート起用するなど当時の織田哲郎が相川七瀬に続いて特に目をかけていたようで自由な作風が楽しいバンドだ。秋吉契里は今作で唯一自作のシンガーソングライターだが、99年を最後にリリースが停止しており、今作発売の翌04年に突如公式サイトが更新され、闘病の末に亡くなった事が発表された。今作の中では他の曲と比べてあまり大きな違いは無い印象だが本領を発揮したのはこの後だった。柳原愛子以降は全盛期の1993年にデビューさせまくって埋もれた人達…といった感じだが、爽快なガールポップ、ロック的な作風はどれも90年代前半頃のヒット曲然としている。明確に音楽性を確立する以前だったというのもあるけど、何かの拍子に当たっていても不思議ではなかったと思うし、当たっていれば続きや発展があったのだろう。そんなわけで1つも知らなかったけど聞き終えてみれば90年代前半のビーイングらしい1枚だった。今作に大きなヒット曲は無いが、有名無名問わずに90年代のビーイングサウンド、90年代半ば頃のガールポップと言われた比較的若い女性ボーカルのJ-POPが好きであれば意外と外さない1作

今作最大の目玉というか、知名度の高さで引っ張る役割を果たしている川島だりあfeaturing 上杉昇による「それだけなのに…」はシンプルなアコースティックバラード。上杉昇はコーラス程度ではなく、デュエットレベルで存在感を発揮している。

B00008Z70Y

印象度★★★☆☆

2023.1.3修正

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