THE STORY of BALLAD

No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 天気予報の恋人 飛鳥涼 飛鳥涼 澤近泰輔 12thアルバム『PRIDE』収録曲
2 オンリーロンリー 飛鳥涼 飛鳥涼 平野孝幸 13thシングル(カット、12th同発) 最高42位 売上1.8万枚
3 レノンのミスキャスト 澤地隆 CHAGE 村上啓介 10thアルバム『RHAPSODY』収録曲
4 迷宮のReplicant 飛鳥涼 飛鳥涼 十川知司 11thアルバム『ENERGY』収録曲
5 夏の終わり 澤地隆 CHAGE 瀬尾一三 9thアルバム『Mr.ASIA』収録曲
6 ripple ring チャゲ&飛鳥 CHAGE 十川知司 21stシングル『ラプソディ』C/W
7 風のライオン 飛鳥涼 飛鳥涼 西平彰 10thアルバム『RHAPSODY』収録曲
8 ショート・ショート 澤地隆 CHAGE 久石譲 7thアルバム『TURNING POINT』収録曲
9 Far Away 飛鳥涼 飛鳥涼 瀬尾一三 11thアルバム『ENERGY』収録曲
10 恋人はワイン色 飛鳥涼 飛鳥涼 西平彰 20thシングル 最高16位 売上6.2万枚
11 WALK 飛鳥涼 飛鳥涼 飛鳥涼・BLACK EYES エンディングを追加した新バージョン
23rdシングル 最高20位 売上2.2万枚
92年再発盤 最高3位 売上36.9万枚
12 心のボール 飛鳥涼 飛鳥涼 近藤敬三 徳永英明へ提供 セルフカバー 新録曲

リリースデータ

1990年2月7日
1993年12月17日(APO CD)
2004年11月3日(リマスター盤)
初登場2位
-
初登場84位
売上15.5万枚
-
売上0.34万枚
Produced by CHAGE&ASUKA、山里剛 ポニーキャニオン
ポニーキャニオン
ヤマハミュージック

メンバー

CHAGE
ASUKA

CHAGE&ASUKA1stバラッドベストアルバム。「バラード」ではなく「バラッド」。ほぼ86年のポニーキャニオン移籍後の選曲となっているが「オンリーロンリー」のみワーナーパイオニア在籍最終年の85年の楽曲となっており、80年代後半(85〜89年)の楽曲から選曲されている。オリジナルアルバムにすると6th『Z=One』〜12th『PRIDE』の7作からの選曲となる。「WALK」はエンディングが追加された新たなバージョンでの収録。「心のボール」は89年に徳永英明へ提供していた曲のセルフカバーで今作唯一の初収録楽曲。ただし「心のボール」は99年のベスト盤『VERY BEST ROLL OVER 20TH』に収録されたため、今作でしか聞けない曲は無くなり、「WALK」のエンディング追加バージョンのみが今作でしか聞けない音源となる。93年のAPO CDでの発売ではラインナップに入ったものの、その後98年のEMI移籍時の再発はオリジナルアルバムのみだったので外され、01年に一部ベストアルバム含んでの現行盤再発の際にもスルーされたためそのまま廃盤となっていた。しかし04年に続編『THE STORY of BALLAD U』の発売と同時にリマスターが施されて再発された。04年はBOX3作の連続発売によりオリジナルアルバムが初めてリマスターされていたものの単独発売された再発作品では今作が最初にリマスターが施された作品となった。しかし09年の紙ジャケットSHM-CDリマスター化の際は再びラインナップから外された。

また発売当時は「CHAGE&ASUKA」として発売されたが、今作リリース後まもなく「ASUKA」から「ASKA」に表記変更されたため、今作も追加生産分からジャケットなどの表記からUが抜かれて「CHAGE&ASKA」表記に差し替えられた。04年リマスター再発盤リリース時は既に「CHAGE and ASKA」表記に変更になっていたが、続編の『THE STORY of BALLAD U』もジャケット表記が「CHAGE&ASKA」になっていたためか今作もそのまま「CHAGE&ASKA」表記になっている。

Ballad=バラッドとは本来物語調の楽曲を意味するものなので別にスローな曲である必要はない。ただ日本ではBallad=バラードとするケースが一般的だ。物語だとStoryの方が一般的だし、バラッドとバラードの区別は実質無くなっている。ただバラードは英語の表記ではBalladeであり、本来これがスローな曲を意味するはずだった。実際「Ballade」の表記を用いてバラードアルバムを出しているミュージシャンもいるが、一方で有名なサザンのバラッドシリーズは1作目と3作目はBalladなのに2作目だけBalladeになっていて混乱していたりもする。今作のタイトルはわざわざ『THE STORY of BALLAD』としていて物語性を強調していることから本来の意味での"バラッド"アルバムとして発売したものと思われる。

とはいえ今作は物語調っぽい曲が多いものの完全にそれだけというわけでもなく、ミディアム〜スローな楽曲が並んでいるのでまあ普通にバラードベストアルバムとして聞いてもそんなに違和感はない。「恋人はワイン色」とか「天気予報の恋人」とかはバラードというとなんか微妙な気はしてくるけど。全体的に収録範囲の中で新しい曲に寄った選曲になっているんだけど、実際新しい曲ほどその美メロっぷりに拍車がかかっていて、この時点での最新作から収録されている「恋人はワイン色」「天気予報の恋人」「WALK」はやはりこの中では格段に耳に残る。この中で古い曲になるとその頃は割とコンピューターミュージックの方に注力していたり、ロックなな雰囲気を出していたりしていてそういった曲の印象の方が強かったので、なんかあんまり印象に残っていなかった曲が選ばれている感じも…。以降アッパーな大ヒット曲も生まれるとはいえ、基本は割とスローな曲のイメージが強くなる事もあり、特に最新作『PRIDE』ではそういったミディアム〜スロー系の曲の良さが格段に磨かれた作品だったのでここでそういった曲を改めて集めたという事には意味はあったのかもしれない。

正直一般的に有名な曲はそんなに入ってないし、先にあげた3曲はその中では知名度は高いんだけど3曲とも『VERY BEST ROLL OVER 20TH』にも入っている。「WALK」がここでしか聞けないエンディング追加バージョンというのは今作最大の存在価値ながら、ライトリスナーが知っている曲を聞きたいという需要はあまり発生しないベストアルバムだとは思う。でも「SAY YES」が誕生する前の80年代後半のミディアム〜スロー系のチャゲ&飛鳥を聞いておきたいというなら手っ取り早い1作。新しい曲ほど良くなっていくのが分かる今作を聞けばこの後「SAY YES」が生まれたのも必然だったというかなんか急に確変が起こって生まれた曲ではなくちゃんと下地があって生まれた名曲だったことが納得できる

B00031YA8O04年リマスター盤  B00005FPU890年盤  B000006XIV93年APO-CD盤 

印象度★★★☆☆

2015.12.11更新

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