ZARD「Hypnosis」3バージョン揃う

ZARDの99年の28thシングル「MIND GAMES」。ZARDにとって最後の1位獲得シングルとなったものの正直ラッキー1位で急速降下してさほどヒットしなかったのと「MIND GAMES」自体がBOX除くと『ZARD BEST~Request Memorial~』にしか収録されていない事もあってかなり影が薄い。しかし兼ねてからこのシングルはバージョン違いが複数あるのではないか、2バージョンある…いや3バージョンだ…と噂されていた。

C/W「Hypnosis」

その正体は「MIND GAMES」ではなくC/Wの「Hypnosis」。これに複数のバージョン違いがあるというもので、現在は低いVer.、高いVer.、イントロのギターが片方のみのVer.の3バージョンというのが定説になっている。

以前取り上げた「負けないで」(1MV,2MV,3MVまで)や、1stアルバム(1B1のみ)、2ndアルバム(1A1のみ)のミックス違いに関しては型番に関して法則性が見出されており、現在では情報が出回っている。

しかしこのシングルに関しては明確な型番区分が行われておらず、OP932や933の後に続くアルファベットがどうも複数存在していてハッキリした情報が出回っていない。しかもかなり昔に研究されたブログが多く、近年はそれらも消失しつつある。よってとりあえず出ている情報を参考にしつつ、出ていない型番はとりあえず発見次第購入してみる…という行き当たりばったりな方針で収集を開始したのが遥か昔。

収集の軌跡

…正直収集を開始したと言うほど本気では無かったので相当数の年月がかかったというか半ば放置されていた。

まず最初に入手したのは低いVer.。これは00年代初頭にはもう持っていたと思う。最も出回っているとされ、『ZARD SINGLE COLLECTION~20th ANNIVERSARY~』にもこのバージョンがリマスター収録されている。正直これが出た時に違うバージョンが聴けるかもと期待していたのでちょっとガッカリした。

『ZARD SINGLE COLLECTION~20th ANNIVERSARY~』リリース後に、ゆる~く収集を開始して行き当たりばったりで数年前に入手したのがイントロのギターが片方のみのVer.だった。このバージョンは現在どこにも収録されていない模様。

そしてその後1枚低いVer.がダブり、先日ついに高いVer.を入手。実はこの高いVer.は『ZARD Premium Box 1991-2008 Complete Single Collection』に収録されているらしく、唯一未聴の公式音源「約束のない恋」があるので狙っても良かったのだが、1曲のために万単位はなぁ…という事で放置しっぱなしになっていた。高いVer.も入手してしまったので今後ますます1曲のためにわざわざかさばるものをなぁ…という気分になることが推測される。

そんなわけで3種(1枚ダブって4枚)のシングル『MIND GAMES』が揃った

実際の音の違いとは

で、実際にどれだけ違うのか。「揺れる思い」の初期ミックスや、「Don’t you see!」の初期ミックスと後期ミックスの違いは正直どこがどう違うのか具体的に違う箇所を超絶意識して聞いてようやくなんとなく違うような…程度でほとんど分からなかったが、この3種はかなり違う。一聴して違う!?と違和感が生じるくらいには違う。

低いVer.(OP932AB,OP932AD)

単に低いだけでなく、全体にこもってて低音重視。ドラム(たぶん打ち込み)のうち、バスドラがやたらドドンドン鳴り響いている。

高いVer.(OP932E)

単に高いだけでなく、全体にクリアで高音重視。ドラム(たぶん打ち込み)のうち、スネアがやたらタンタン鳴り響いている。

イントロギター片方Ver.(OP922P)

イヤホン・ヘッドフォンで聞けばより分かりやすいがイントロのギターが左に寄っている。右も全く聞こえないわけではないが遠い。上記2バージョンが比較的分かりやすい方向性でもってミックスしているのに対してこちらはひたすらにこねくり回した感じ。Hypnosis=催眠・夢幻をそのまま音で表現しようとしたかのよう、というのが1番正しいか。

型番の数字に関しては低いVer.はA+もう1文字、高いVer.はBという情報もあったのでB以降の1文字?、イントロギター片方Ver.はこれだけ数字の方が932ではなく922になっている&アルファベットがGという情報もあったので、高いVer.よりもさらに先のアルファベットがあてがわれている?

個人的には最後に入手した高いVer.が1番好みだった。イントロギター片方Ver.はタイトルを最も表現しているのと、王道サウンドを離れようと実験的だった当時のZARDを象徴しているようにも思う。

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