FINAL CUT 全9話

12年前保育園(無認可)の園長として1人で小さな保育園を経営していた母(裕木奈江)は、園児の殺害事件の容疑者となってしまう。執拗なマスコミの犯人扱いに追い詰められた母は自殺。当時高校生だった息子の慶介(亀梨和也)は母を死に追いやった関係者への復讐を開始する…という復讐系のストーリー。

1話

初回は背景の説明と慶介の正体を小出しに進行したのでかなり分かりにくい流れ。序盤では橋本環奈と付き合う一歩手前くらいの関係を持っていて高橋マモルを名乗ってるんだけど、橋本環奈が姉の栗山千明にマモル自慢を繰り広げていたと思ったら、今度は美術館の学芸員として働く栗山千明の元に登場して今度は吉澤ユウを名乗っての二股展開

何故二股しているのかは終盤まで放置で、慶介は友人で保育園出身で母を先生として慕っていた大地(髙木雄也)と共に当時特に熱心に報道していた報道番組のチームにロックオンして復讐を開始。2人はメディアの報道被害を受けた人々の相談を受けるサイトを運営しており、そこに矢田亜希子が相談を寄せる。その内容がターゲットの報道番組が作った娘の心臓移植を待つ病院を悪く見せる捻じ曲げられたドキュメントだったせいで病院に迷惑がかかったというもので、これを利用して局内に監視カメラを仕込みまくった2人はプロデューサーの井出(杉本哲太)の横柄な態度を撮影。さらに付け回して撮影した映像を適宜悪意のある編集を施して実際以上に悪徳プロデューサーとして告発するようなVTRを作成し、これをネタに井出を脅迫。これが公開されれば終わりだ=これがファイナルカットです!という謎の決め台詞でまずは1人を実質的な支配下に置いた…。

もっと徹底的に復讐するのかと思ったらかなり温い脅迫で中途半端な印象だった。編集次第でどうにでもできると抗議してきた矢田亜希子を黙らせた一言を自身が痛感するハメになったが、この程度の脅しで支配下に置いたところで考える時間はいくらでもあるし、早くも12年前の息子だと正体まで丁寧に明かしてしまったので、対策もいくらでも練れてしまうのでは…。こんな感じで局内のスタッフ1人1人を毎回脅して支配下に置いていくつもりか…。人事異動なかったのかこの12年間。

そしていち報道番組にばかり恨みを向けるより肝心の真犯人と事件の真相を追う気はないのかと思ったら、これが美人姉妹二股展開に繋がっていたことも同時に判明。保育園の上にあった法律事務所の所長の息子(姉妹の兄)が犯人ではないかと疑い、当時示し合わせるような証言をした姉妹2人に接近して探ろうという魂胆らしい。12年もかかってようやくその段階?

なんだか12年間何してたんだとか色々とおかしなことだらけでもう少しちゃんとこの12年間とか状況を分かりやすく示してほしかったところだが、さらに最後には慶介、警察官として当時の事件の担当署に配属され、当時の担当刑事である佐々木蔵之介に事件の疑問点や一部の資料が抜け落ちていることを指摘して佐々木蔵之介も怪しければ、佐々木蔵之介に怪しまれるという幾重にも怪しくてややこしい展開に。

唐突に実は本職が警察官だったことが明かされ(捜査課の刑事ではなく内勤のようだが)、公式サイトの人物紹介にも職業警察官であることが正式に追記されたが、ウィキペディアを編集した人もこの展開に混乱したらしく、この文章を書いている時点では『第1話の終盤では、警官に扮して新宿中央署に潜り込む。』警官に変装して潜入したみたいな書き方をされる始末

謎が謎呼ぶどころか展開がむちゃくちゃすぎて初回からかなり心配なストーリーだが…大丈夫か…。大元は面白そうではあるんだけど。

あと橋本環奈と栗山千明って干支1周以上離れている上に、亀梨和也とも干支1周離れてて若すぎないか?とも思ったが一応学生じゃなくて22歳の受付嬢設定らしい。まだ学生役で制服着させといた方が各方面に需要ありそうだけど女優1本になって早くも先を見据えている模様。

12年前の高校時代慶介にリアル高校生の細田佳央太を配役したのはジャニーズ後輩なのかと思ったらアミューズの役者だし、地味に謎。OVER 30’s WORLDとはいえまだまだ若々しいので無理やり高校時代もそのまま亀梨和也が演じた方がよかったと思うんだけど整形して顔を変えた設定でもないのに顔がかなり違う上に、亀梨君の顔でも相手によって色々な名前を名乗りまくるもんだから余計混乱した。

2話

百々瀬(藤木直人)司会のワイドショー番組『ザ・プレミアワイド』のプロデューサーである井出(杉本哲太)にFINAL CUTを突き付けた慶介(亀梨和也)。仲間の大地(髙木雄也)と共に運営するメディアの報道被害を受けた人々の相談を受けるサイトにはまたしても『ザ・プレミアワイド』の報道被害報告が寄せられ、今回のターゲットはディレクター兼レポーターの真崎(水野美紀)に決定。

真崎は殺人事件の容疑者に独占インタビューした結果、容疑者が逮捕前に逃走するという問題を起こし、他メディアからもやりすぎだと怒りを買っていた。しかしこの過激な報道姿勢は今に始まった事ではなく、12年前に慶介の母もコイツに騙されて無実を訴えるインタビューを撮影させたが、OAされたのは被害者に申し訳ないと謝罪しているシーンだけだった。12年前の件で言えば井出よりも恨みの深い人物だった。

真崎は逃走中の容疑者が接触してきて金銭を要求してくるとそれを受諾して取材を決行。犯人はなんと被害者と不倫していたという謎のサービス(大嘘)までぶちかまして5,6万円程度で満足して去っていった(直後逮捕されるマヌケっぷり)

前回仕掛けたTV局の監視カメラは全部生きており、加えて新たに仕掛けた監視カメラで真崎の行動はほぼ完全に撮影されていた。ただ盗撮レベルの追跡映像、真崎の娘に迫っていき思いっきり娘を振り向かせてカメラ回すという映像まで飛び出してこれにはさすがの真崎も犯罪だ!と最もなことを言いだすほど。

今回も正体を明かして迫りくる慶介のド迫力と決定打となった犯人に金を渡している映像、犯人が不倫のウソをついていたのは犯人が勝手にやった事だったがなんか真崎が金を渡してウソを言わせたみたいな映像にノーカットで自動的に仕上がるミラクルも重なってこれがFINAL CUTです!を華麗に決めて井出に続く2人目を言いなりにすることに成功。

前回は井出にブチ切れた百々瀬だが、何故か真崎には優しく声をかけた…というくらいしか正直違いが無く、雪子(栗山千明)と若葉(橋本環奈)姉妹への1シーンずつの二股っぷりも特に進展なし。ただし慶介は早くも警察の上司である高田(佐々木蔵之介)に正体を見破られるなど絶妙な引きで次回へ続く。

サイトに相談が来る→その相談が『ザ・プレミアワイド』報道被害→担当者がスタッフの誰か→叩けばホコリだらけ→これが貴方のFINAL CUTです!→言いなりを増やしていく

まさかこれ毎回この1パターンで通していくつもりなのだろうか…。復讐モノって大概成し遂げた後はそいつは破滅して物語から退場するのが定番なのでそのまま居残っていくのは新しいけど…訴えかけられる報道被害は100発100中で『ザ・プレミアワイド』絡み、とにかく『ザ・プレミアワイド』だけが悪徳報道を繰り返しているという奇妙な世界観は早くもリアリティのカケラも無い。同業他社からも疎まれているっぽい様子が早くも出ているだけにこんな叩かなくてもホコリが舞っているかのような悪徳番組、とっくにセンテンス・スプリングされて打ち切られていてもおかしくないのでは。そして直接的に慶介が恨みを抱くメディア関係者ってプロデューサー、直接取材を許したディレクターと早くも2トップでこの2トップ以上に恨んでいる人物って残っているのだろうか。

3話

警察の上司である高田(佐々木蔵之介)に正体を見破られた慶介(亀梨和也)は正体を明かしつつも当時警察だけがよくしてくれた(実際はな~んもしてくれなかった)ので警察官を目指したと嘘をつきつつ、改めて真相に迫ろうとする。が、慶介が疑っている雪子(栗山千明)と若葉(橋本環奈)の兄の件含めて調書に書いてある事以外は何も引き出せず。

そんな中、サイトには報道関係者からのサイト応援メッセージが。大地(髙木雄也)の追跡により、『ザ・プレミアワイド』のヒマネタ担当の若手ディレクター小池(林遣都)だと判明。追跡…と言ってもこの小池、社内のPCで何の対策もせずに書き込みしてきていたので、IPアドレスで『ザ・プレミアワイド』社内と即刻判明。加えて1話で仕掛けていた監視カメラの数々がまだバリバリ活きているどころか小池のPCにもダイレクトに思いっきり仕掛けてあったので、すぐに小池だと判明するというザルっぷりであった。

しかもこの小池、仕事で知りえた情報を流して社会の小悪の個人情報をさらしあげてネットで神と崇められる存在としてストレスを発散していた。無対策の社内PCで

慶介は小池に見覚えがあり、母の葬儀の際に母の遺体の写真を撮ろうとした野郎だったと思い出す。30歳設定(実年齢31歳)の慶介が12年前に別の役者を使っているのに、32歳設定(実年齢27歳)の小池は林遣都のままというのが地味に謎。12年前の慶介がやっぱり別の人にしか見えないんだよなこのドラマ…。慶介の亀梨Ver.の顔を見て「見覚えがある」とか言ったの高田だけじゃないか。前2話の2人なんか正体をハッキリ明かされて初めて思い出すっていう状態で顔だけじゃ思い出せなかったし、実際顔が全く違うだけにそっちの方が自然に思えてしまうほど。

小池はネット世界の神としてではなく、現実世界でもヒマネタ専門ではなく実績を上げたいと野心に燃え、ネットで拾った女性教師の暴言音声「ぶっ殺すよ!」を元に暴言女性教師問題として報じようと考え、採用される。一躍「ぶっ殺す」がホットワードとなり悪の教師と化した女性教師。自身のネタが世間を騒がせ、ネットの神としてではなく、取材者小池として報道チームでも評価されてウハウハな小池。

そして女教師の前に颯爽と現れた慶介は女教師を救うと宣言するが…。女教師は全ての裏側を把握していた。また同時に小池の元にも女性教師の追加のネタを提供した生徒とは違う生徒が登場。真相を語る。

名門コーラス部の顧問だった女性教師は厳しい指導は行っていたためコンクール選抜から漏れた生徒は快く思っておらず、選抜された生徒をイジメていた。これに気づいた女性教師は主犯格3名(ただし主犯は2名でもう1人は下っ端でこの子が小池に真相を話しに来た)を説教するが、主犯格2名は逆に問題教師として訴えてやろうかなどと挑発。これに激昂した女教師は問題となった暴言を吐いたが、これこそが主犯格2名の狙いであり、この音声を取るために最初から計画していた。生徒にハメられたにも関わらず教師の鑑な女教師は自分はいいから生徒たちを守ってほしいと言ったので慶介もこれ以上手が出せなくなってしまった。

一方で主犯格の下っ端女子からそのLINEのやり取りを見せられた小池は動揺。その当日追加の新ネタを報道しようとしていたので今更間違いでしたと言い出せずマゴマゴしていたが、百々瀬(藤木直人)がそんな小池のおかしな様子を見事に見抜き、自主的な判断で咄嗟に放送中に尺稼ぎを始めてコーナーを飛ばしたため事なきを得た。

せっかくつかんだ信用を失った小池は腹いせにネットの神として主犯格女子3名の個人情報をネットに晒そうとしたがそこで慶介がPCをハッキング。ていうかハッキング機能も有してたのか…。そして勇気を出して小池に告白しにやってきた女生徒の説明に「下っ端クソガキ」とか書くネットの神さんマジ卍

呼び出された小池は自身の盗撮映像を見せられ、しかもご丁寧にニコニコ動画仕様(書き込みが流れるやつ)。慶介は当初から「久しぶり」と言っているのにやっぱり顔が違いすぎるので気づかず、指摘したらようやく気付いたのは前2人と同じ。

12年前の話には続きがあり、当時下っ端だった小池は命じられて母の葬式に潜入したが慶介に暴かれて泣き崩れて心底土下座謝罪メディア関係者で唯一母に手を合わせた誠実な人物として慶介に高く評価されていた。それだけに失望を隠せない慶介。小池も一応その一件で人を追い込む取材はしないことを誓ったらしいが、その結果が自分ではないネットの神として発散される悪しき方向へ転がってしまった模様。

今回はさらに何故母を犯人と決めつけたのかまで聞き出し、上の方針だった事、実は小池はほかの犯人候補の取材も進めていたが不採用で終わった事を聞き出したが、慶介は盗撮映像をネタに今度はネットの神の正体をネットにばらまかれたくなければ何故当時、上がもみ消したのか調べろと迫る。

前2回では後でやってもらいたいことがある、としていたが今回は即指示。もうこれほとんど脅迫以外の何物でもないんだけど、そこからの定型文「これが貴方のFINAL CUTです」は無理がありすぎた。これはどう考えても「今から貴方を脅迫します!」っていうDEAN FUJIOKAがやってた台詞の方が合ってるやつだ。

女教師の件は放置されたまま終了し、ラストでは家族会議で雪子と若葉に両親から大事なお話が。慶介と会った雪子は7年前に失踪していた兄の行方が掴めず、死亡手続きを取ることになった、と告げる。兄とは真犯人の最有力候補であり、衝撃を受けた慶介だがここで雪子にキスをするという動揺しているのか余裕なのかワケの分からん行動に出たところで次回へ続く…。

色々と中途半端だった上に、今回はFINAL CUTというより脅迫屋さんになってしまうし、何より前2回でFINAL CUTされた2人が全く脅えた様子も無く、普通に勤務しているのも…。際どい事を散々やってきた連中なので平静を装うくらいは簡単だ、ということなのか…。小池はその点分かりやすそうなので次回以降の小池の様子次第か。

4話

子役少女の転落事件が発生。近くにいた少年子役が犯人ではないかというメディア報道が過熱し、少年の母からサイトへ相談が寄せられる。いつものようにその相手は並居る報道関係者を抑えて『ザ・プレミアワイド』だった。ということでしつこくカメラを向けてくるカメラマン皆川(やついいちろう)が次なるターゲットに。

今回の相手は曲がりなりにも事務所に所属している子役な上、弱小とか端役ではなく少年の方もそれなりの人気子役っぽいのに事務所関係者通さずに見ず知らずのサイトに相談するって前提がおかしいんだけど、報道被害発生→1番酷いのはプレミアワイドの奴だ→12年前の事件でも出てきたスタッフのあいつだ!パターンは今回まではお決まりなので仕方ない。

競馬狂、女性の写真を勝手に売買、少年と皆川のカメラに仕掛けた盗撮カメラにより、少年を執拗に追い回して器物破損、少年を追い詰めて落下させて自白させる様子まで、撮影素材全部が脅迫ネタという過去最高の撮れ高によりスピーディーに上映会&これが貴方のFINAL CUTです!と決まった。少年の件は少年が親に内緒でこっそり飼っていたハムスターが逃げ出し、ハムスターに驚いた少女が落下した…という経緯が何故か双方事務所から公式に発表され、取材行為に対する厳重抗議まで来るという、前提の矛盾点をいきなり全消しにする超展開で皆川に止めさせる事もしないままに放送中止、百々瀬(藤木直人)大激怒。

また皆川は悪そうな態度取っていた割に今までで1番小物で速攻土下座。母親を犯人扱いしたのが誰だったのかも「番組の方針」(by 井出(杉本哲太)) 、「みんな犯人だと思ってたし」(by 真崎(水野美紀))、「上の方針」(by 小池(林遣都))と具体名を出していなかったのに、皆川はあっさりと名前は出さずとも「ウチの顔」と語り百々瀬の方針だった事をバラした

百々瀬はある筋から情報を得ていた=高田(佐々木蔵之介)が情報流していた…というのはほぼ視聴者的には確定したわけだけど、慶介(亀梨和也)の方は今更になって百々瀬か…と怒りに燃えている状態高田との癒着も気づいてないっぽいので視聴者よりも完全に遅れている状態に。さらには雪子(栗山千明)と若葉(橋本環奈)の兄が生きているかもしれないという情報を雪子から聞き出すも、2人に二股がバレてしまった

実際には今回序盤の時点で2人が同時に食事に誘い、気づかずに突入してしまうところを子役事件の依頼が入った事でキャンセルしたので危機回避できていたんだけど、結局この綱渡り二股も破綻。

後はモブスタッフしかいないので既に百々瀬以外のレギュラー陣へのFINAL CUTは終了。現在のところ、前回の小池以外には何の指示もしていないので、小池が12年前の放送チェックを律儀にこなしているくらいしかFINAL CUT効果も出ていない。正直後の2人はそろそろFINAL CUTされた衝撃も薄れて普通に生活しているので、あっさり百々瀬にバラしそうだし、慶介はこのまま無策無謀な状態で百々瀬へ挑むも逆に追い込まれて敗北、第一部完!、第二部で態勢立て直しで再勝負とかありそう。12年もため込んだんだからもう少し何でもかんでも見通す勢いで立ち回ってほしかったけど、既に現状把握が視聴者以下になってしまっているのは大丈夫なのか…。

5話

雪子(栗山千明)と若葉(橋本環奈)との二股がバレてしまった慶介(亀梨和也)だがとっさに雪子が慶介(というか実質的には妹の若葉の気持ちを)かばったため、若葉にはばれずに済み、代わりに雪子は二股の確証を掴むため独自調査を開始。慶介は知りたい情報は大体知れたからもう直接会うことはないなどと大地(髙木雄也)に語っていたが、肝心の現在の兄の状況などはほとんど聞き出せていないじゃないか…。

百々瀬(藤木直人)のボロを探る2人だが、全くボロが掴めないので、方針を変更。最早『ザ・プレミアワイド』専用報道被害サイト状態なサイトに相談された新たな案件を使って、井出(杉本哲太)を再度脅迫して動かし、これまで以上の隠しカメラ&盗撮のバーゲンセール状態でごり押し。これまでは局内と主に尾行&本人の持ち物にカメラセットだったが、今回はパーティー会場にまで潜入して仕掛け、井出にも仕掛け、さらにこれまで以上の現地追跡&盗撮と、自宅内部以外の全盗撮完備体制

これにより井出は脅迫されていることをあっさりバラし、それを聞いた百々瀬は親子そろってうちにネタを提供してくれるとは!と挑発。そのまま慶介が百々瀬と対峙しようとするのでトチ狂ったかと思ったら、盗撮完備状態の中で百々瀬が妻を装っていた女性が金で雇ったレンタル妻だった事を掴んだものがあり、これを取っ掛かりにしてFINAL CUT。

出会い頭では早速正体見抜いているよとばかりに先に名前を呼んで余裕顔だったもののさすがにこんなに盗撮されていると思っていなかった百々瀬から余裕顔は消え失せて言われたい放題。今回の報道被害に対してはちゃんと被害者の再就職救済措置を図るなどやることはやってくれたのと、不必要に慶介を挑発したりはせずに、母を犯人扱いしたのは警察上層部に聞いた確かな情報だとして高田(佐々木蔵之介)の上の芳賀(鶴見辰吾)からの情報だとも明かしてきた。ここで慶介は真犯人を見つけ出すからそしたら謝れ!と言い出す。兄の所在が不明確なうえに犯人なのかも不明なままなのに言い切ってしまって大丈夫なのか。

そして百々瀬はFINAL CUT映像をフェイクニュース特集の素材として利用。レンタル妻映像も全部素材だった事にして脅迫を無効化。これによりFINAL CUTメンバー同士の情報共有&社内のクリーン化(盗撮カメラ的な意味で)が実施されることも確定し、一挙ピンチに…。

母を犯人扱いした黒幕は警察上層部、犯人だと思っている奴は所在不明。さらに雪子に兄が帰ってきたとLINEを受けた慶介はノコノコ出向き、雪子と若葉に兄目的で近づかれたと確信を持たれてしまう凡ミス。八方塞がりな状況で次回FINAL CUTする相手はいるのか

6話

雪子(栗山千明)と若葉(橋本環奈)に兄目的だとバレ、百々瀬(藤木直人)の機転でFINAL CUT無効化&歴代カッターズ(?)も結託して慶介(亀梨和也)の事を調べ始めてしまった。井出(杉本哲太)はほとんど脅迫用の捏造だったけど、他の3人のFINAL CUTはマジバレたらマズイのが多くてまだFINAL CUTとしての効力を持っていると思うんだけど、こいつら何で元気出てるのか百々瀬教の信者だからか。かろうじて小池(林遣都)だけが勝手にこんなことしていいのかとか後の百々瀬の取材方針に躊躇を見せているところくらいしか変化が無いとは…。

殺人事件が発生し、容疑者の矢口(中村倫也)がメディアに犯人扱いされて追い詰められ逃走。IT社員だったのでいつもの被害者サイトをハッキングして住所を突き止めて直接やってきた。自分と重ねた慶介は信用したが、大地(髙木雄也)が矢口を信用しきれなかったため、それを見ていた矢口は結局逃亡してその後で公務執行妨害で逮捕されてしまう。

『ザ・プレミアワイド』は両親の謝罪映像(勝手に息子を犯人扱いして勝手に号泣謝罪したこの夫婦が今回メディアや腐敗警察より誰より酷くない?放送数時間後には赤っ恥だよこれ)、さらに矢口と恋人の2人の写真を警察署に護送される直前の強引に小池に突き出させたため、矢口発狂。警官を振り切って道路へ飛び出してしまったので、慶介が飛び出して救出。これが見事に生放送中だったため慶介の正体が『ザ・プレミアワイド』の面々にバレてしまった

また事件の方はそもそも凶器すら不明のままで何の証拠も無いと言う警察無能、警察腐敗っぷりだったが高田(佐々木蔵之介)が現場写真から凶器の可能性に気づき、上に報告しようとしていたところ、真犯人が勝手に自首しておしまい。高田を無能サイドにしたいのか腐敗サイドにしたいのか良く分からん…。

TVを見ていて慶介が警官だった事を知った雪子を慶介が呼び出し正体を明かして次回へ続く…。

『ザ・プレミアワイド』御一行は苗字変更後の慶介の足跡を全く辿れていなかったのに、今回の一件で警官だというところまでバレてしまい優位性は完全に失われてしまった。最早FINAL CUTすら相手がいないどころか自分がFINAL CUTされてしまいそうな勢いで追い詰められてきたが大丈夫なのかこれ。そして12年前の真犯人は本当に雪子若葉の兄で合っているのか。ここまで外すとかなり悲しい…。

あと中村昌也と字面の近い中村倫也の役名を「矢口」にするっていうのは決死のギャグだったのだろうか。

7話

百々瀬(藤木直人)や歴代カッターズ(?)に素性がバレてしまい、そこからはあっさり経歴も調べ上げられてしまった慶介(亀梨和也)。焦る慶介は真犯人を小河原祥太と確定して、小河原家の家長である弁護士の達夫(升毅)をターゲットにロックオン。ちょっと揺さぶりをかけただけで小河原が刑事部長の芳賀(鶴見辰吾)とコンタクトを取っていた事が判明。百々瀬にリークしていたのも芳賀だったため、12年前の事件をもみ消した張本人は芳賀だったことがほぼ確定し、小河原祥太真犯人というのも決定的に。

なんかこれまではほとんどハッキリしない中でたぶんあいつだろう、ていうかあいつしかいない!くらいのノリだったのに一気に決定的になったな…。

芳賀は驚異的勘により尾行していた大地(髙木雄也)に気づき、暴力団の知り合いを差し向けて大地をボコボコにするという鋭さを見せるが、暴力団側が拷問のプロではなかったらしく嘘の素性を信じてさっさと開放&大地はこの状況下でも盗撮を怠らなかったため、指示を受けて大地をボコる団員御一行&指示している芳賀というWの証拠映像が揃った

さらに叩いたらホコリだらけだった芳賀の悪行を織り交ぜて芳賀へのFINAL CUTに挑んだ慶介。華麗に決まったと思われたが大地の尾行に気づくほどの猛者である芳賀は高田(佐々木蔵之介)を使ってこの様子を盗撮しており、余裕の高笑い。

これまで明らかに権力側っぽく慶介に警告ばかりしてきていた高田の登場で万事休すな慶介だったが、なんと高田ここで寝返った。高田は12年前の事件に疑念を抱いていて芳賀や署長が事件をもみ消したことに気づき、12年かけて2人に取り入り、百々瀬とも癒着して状況を探り静かに事件の捜査を進めようとしていたという。この土壇場で慶介が引っ掻き回したせいで動かざるを得なくなってついに両者は真相解明に向けて協力体制に突入。

若葉(橋本環奈)は父宛にチャットでコンタクトを取ってきた小河原祥太とチャットでコンタクトを取る事に成功。小河原祥太の生存も正式に確定した。

高田を味方につけた慶介は改めて雪子(栗山千明)の証言と当日の天候から小河原祥太が犯人だと突きつけるが動揺する雪子と何故か熱いキスを交わして次回へ続く!そんなことやっている場合か。歴代カッターズが意気揚々と狙っている事を失念してないか。外でカッターズが喜びそうなネタを披露するのは止めておいた方が…。そしてカッターズ御一行全くメディアの報道被害を反省せずに繰り返そうとしているが、これは全て判明した後に踏みとどまるという変化を見せるまでの前フリだよな…?

これまでものすごい険しい顔で慶太に警告を繰り返していた高田が味方だったと判明する展開は今までで最も熱かったが…やっぱり12年もかけて足場作りをし続けて、今からゆっくり真相に迫ろうとしていた…というのは時間かけすぎ。一体いつ解決するつもりだったのだろうか。慶介が引っ掻き回したせいで急がざるを得なくなったみたいな感じだったけど、そのままだったら芳賀や署長が定年退職するまで確実に引っ張っていたのでは…。ただ主人公の慶介自体が12年あって何やってたんだという前提でドラマが始まっているため、足場づくりに12年費やした高田が慶介に比べて特別牛歩というわけでもないのか。

8話

高田(佐々木蔵之介)との協力体制で12年前の証拠を探す慶介(亀梨和也)の元に百々瀬(藤木直人)や歴代カッターズ(?)からの呼び出しが。わざわざVTRまで作って番組として協力すると持ち掛ける百々瀬御一行。母の時と同じ手口じゃねーか!と話を蹴った慶介に対して百々瀬は最後のチャンスをやったのに馬鹿なやつだ!遠慮はいらんから慶介が破滅する瞬間までをカメラに収めて奴のFINAL CUTを作れ!とブチ切れる。

FINAL CUTされたときに最も醜態をさらして即土下座した皆川(やついいちろう)が全く反省せずに「あいつは破滅するよ」とか言ってる中で、小池(林遣都)だけ人並に反省してて百々瀬の方針にそれはやりすぎじゃないかと意見しようしたところは人間性の差が出ていて良かったけど、こいつらはマジでこのままなのだろうか…。

雪子(栗山千明)にFINAL CUTして雪子から家族へ小河原祥太の件を話し合わせようとした慶介だったが、雪子に情があって迷いが生じたためURLを渡さず、雪子が自主的に両親に真相を聞きだし、兄を警察へ突き出そうとする流れに。しかし慶介が若葉(橋本環奈)の方をおざなりにしたツケが回ってきて当初慶介LOVEで無条件で協力体制だった若葉は雪子と慶介への嫉妬に狂い、慶介を呼び出して自作自演で刺されるフリをするという暴挙に出て次回へ続く!

慶介的に年の近い雪子の方が落ち着くものがあったのか、先に接近していた若葉より後から近づいた雪子の方が気になっている様子はあったけど、終盤にかけてラブストーリーにして引っ張ってくるとは…。1000年に1度の美少女さんをスルーするというのも凄いがまあ中の人の話はドラマには関係ないしな…。

そして海外に逃げておいて現地でも誘拐未遂事件を起こしたとか何度か問題を起こしているらしい小河原祥太が思った以上にクズ野郎っぽいんだけど最終回初登場だけで描き切れるのだろうか。

9話

オリンピックで1回放送が無かったのもあってか、全9話となったが、最終回は2時間SPで実質2話分を使った。終始視聴率7%前後だったのによく2時間SPなんてやれたな…とも思ったが、今のフジテレビでは7%前後確実に取り続けられるだけでも高値安定なのかもしれな

小河原祥太にチャットでそそのかされた若葉(橋本環奈)は自作自演で自らの腹部にナイフを突き刺し、慶介(亀梨和也)を逮捕させる。黙秘を貫く慶介に、さすがの歴代カッターズ(?)一行も喜々として報じようとしたりはせず様子見を決め込む。むしろ慶介の家が家宅捜索されてデータまで押収された場合、歴代FINAL CUT映像が押収されてしまうのではないかというところに危機感を抱くところが…実にカッターズ

しかし若葉の工作は激甘で、刺し傷の不自然さから自作自演だとあっさり医師に見破られてしまい、慶介の容疑も晴れた。しかし慶介はこれを逆手に取り、高田(佐々木蔵之介)経由で百々瀬(藤木直人)に自分が逮捕されたフェイクニュースを作らせ、小河原家のTVをジャックして偽ニュースを流し、新聞も逮捕記事を差し込んだものに差し替え、小河原家を一家全員騙した

これを受けて若葉から知らせを聞いた祥太は帰国。今まで名前しか出てこなかった祥太がついに姿を見せ(山崎育三郎)、そこにすかさず慶介(と高田)が駆けつけ、任意同行へ引っ張ろうとする。しかしとりあえず帰国させるのに全力を使いすぎてそこから先の策を練っていたなかったため、井出(杉本哲太)、真崎(水野美紀)がカメラ持って(何故かカメラマンは別の奴だった)乱入してくるわ、達夫(升毅)が駆けつけてとっとと回収していくわで取り逃がした

予告でもカッコよく使われていた「ようやく会えたな!」のシーンが取り逃がしの前フリって。

渋々許可していた上層部はこれ以上の捜査はしないと慶介を謹慎にしてしまい、高田が再鑑定を独自で行うも何ら証拠は出てこない。謹慎されて暇なのでまだ調べていなかった百々瀬の妻の件について調べたところ、本当の妻はアルツハイマーで入院中。イマイチ意志がハッキリしなかったが、百々瀬には冷たい態度で接している事が判明。

メディアを利用するしかないという高田の助言と、自信満々の祥太がやる気だったことも重なり、慶介は『ザ・プレミアワイド』立会いの下での2人の直接対決対談企画へ賛同。ノコノコ現れた祥太は自信満々の態度で自身の犯行を否定し続け、慶介を挑発し続けるインテリっぷりを見せつける。耐えに耐え抜いた慶介は冷静に事実を突きつけ続け、祥太は挑発を続けたが、遺留品のハンカチが外で発見されたという報道されていない事実を祥太がうっかり口走ったことでこれがFINAL CUT。あっという間に顔面蒼白になり、ダメ押しで雪子(栗山千明)が若葉からずっと一緒にいたわけではないという証言を引き出して登場。実の妹2人にも見捨てられた祥太は崩れ落ち、一緒にやってきた高田が逮捕。

番組的にはスペシャルすぎる対談どころか、身内にまで見限られた挙句、高田による逮捕シーンまで提供していただき万々歳。盛り上がるカッターズ御一行だったが慶介は約束通り真犯人を見つけたから番組内で謝罪しろと要求。百々瀬は当時は正しい事をした!と信念を主張して拒否。さらに真に迫って報道の在り方と未来を語った慶介は去っていった。

当初から慶介の演説に心打たれていた様子だった小池(林遣都)はいち早く謝罪すべきだ!と訴えかけ、聞く耳を持たない百々瀬に対して辞めてやる!と宣言。他の面々はそのまま乗っかるつもりだったが、いざ本番を迎えた放送当日。百々瀬は途中で方針を変えて正式に謝罪。これにて慶介の復讐は全て終了。

『ザ・プレミアワイド』はザ・打ち切りになり、百々瀬は降板し、立場上は責任者であった井出は左遷させられたが、真崎、皆川(やついいちろう)は残留し、小池はちゃっかり復帰。その小池が最も張り切って新たな番組作りに着手していた。

百々瀬は謝罪映像を見ていた妻の態度が軟化して微笑みかけてくれるというシーンもあったが、この妻どの程度まで現状を把握しているのか良く分からないので(そもそも代理妻を使っていたのも妻の要望だったらしいがその真意は百々瀬にも分からないって言うし)、いつしか歪んでしまった百々瀬を良く思っていなかったのだろうか…。百々瀬は高田に対して1度辞めたのは復帰した時に話題になるからだと最後にらしさを見せた。

最後まで職業不詳だった大地(髙木雄也)はメディアの報道被害対策のサイトを続けて責任者となった(慶介が手伝っているかは不明)。このサイト、プレミアワイド関係の相談しか来ない上に金もらっている様子も無かったけど仕事として成立するのか…。

慶介は雪子に違う形で会えていたら…と未練を残しつつ別れを告げていたが、ラストシーンでは「早川慶介」として雪子が働く美術館に登場。再会して終わった。この再会はラストシーンとしてあまりに余計な事すぎるというか、切ないけど別れて終わっておくべきケジメの部分じゃなかったか…。改めて先に知り合っていた若葉とどこでこんなに思い入れに差がついてしまったのか。その若葉は立ち直って両親を支えると宣言していたが、この両親は息子の犯行を知っていながら隠し通そうとしたわけで、「背負っていくしかないんだ」とか言ってる程度で終わりってのも放置気味だったなと。

まあ色々雑なところもあったが、とりあえず最後まで盛り上がった。最終回まで登場を引っ張って人物像が全く見えず、ただ幼女を襲い続けている危険人物という情報しか出てこなかった祥太がインテリ系の自信過剰なクズ野郎だったというのはラスボスとしてはグッド。少しも悪びれずにインタビューに応じてしまうあたりのネジの飛びっぷりもそりゃ両親も(当時)頭抱えるわなっていう。

カッターズの連中に関しては犯人に金を握らせ嘘の情報を黙認しようとした真崎、子供を執拗に追いかけまわして転落させてなお無理やり嘘の自白をさせた皆川の2人が断トツでマズイ行動取ってFINAL CUT抑えられていたと思うんだけど、どうもこの2人に関してはあまり反省している様子も無く、立場を失う事も無くなんの報いも受けていなかったような…。小池は結局復帰したものの心を入れ替えた様子や反省している様子が終始描かれていたし、井出に関しては現状での問題行動が出てこなかったため無理やり捏造したものであり、今はそんなにまずいことしてないのに左遷という。当初はもっと話も通じないような問題人物っぽかった百々瀬が結局藤木直人のいつものパターン(そんなに悪役にならない)だったのは…まあ…うん…。

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亀梨和也, 藤木直人, 栗山千明, 橋本環奈, 林遣都, 髙木雄也, やついいちろう, 杉本哲太, 水野美紀, 佐々木蔵之介
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