カシ子(倍賞美津子)が友人に宛てた手紙を読んで愛情を改めて感じ、1人で死なせたことを悔いた鳩子(多部未華子)はショックで引きこもりになってしまった。しばし引きこもった後、隣人のバーバラ婦人(江波杏子)が実はけっこうカシ子と親しかったと明かし、死の3日前にも話をしていたと明かす。鳩子を探そうかと提案するバーバラ婦人に対して自由に生きてほしいし、縛られてほしくないからと探すのも会うのも遠慮して死んでいった事が明かされた。
なんとか文具店は再開するも代書は休業したままだった鳩子だが、鎌倉で知り合ったレギュラー出演者の人々との交流や、実家に帰る事になっていた守景(上地雄輔)が鳩子のそばにいたいと思うようになって残る事にしたことなどいろいろあって心を回復。最後はカシ子への手紙を書いて代書屋として復活して大団円となった。
男爵(奥田瑛二)に避けられていたはずの帆子(片瀬那奈)はあきらめていないという発言は繰り返していたが最終話でいきなり婚約したと発表。いきなりナニソレ…。またバーバラ婦人宅のお花見パーティーでは近所のよく出てきていたおばさん(大島蓉子)だけでなく、ほとんど出ていた記憶のないおばさんの旦那まで一緒にレギュラー陣顔して一緒に花見を楽しんでいたのでお前誰だよ!?状態だった。
全部終わっての感想
全体に雰囲気が凄く良いドラマだった。エピソードにはかなり不自然なものも多かったがなんとなく感動的に仕上げてしまい、あまり強引に感じさせないのはそれだけ雰囲気が良かったからだと思う。
鳩子の家族関係に関しては終盤で明かされた鳩子が気づいていなかったカシ子の愛情押しで進行したが、同時に明かされたカシ子が始めた代書屋を代々続いてきた仕事と詐称して幼い頃から無理強い教育してきた事や、連れていくつもりの母親から無理やり鳩子を置いていかせたことなども判明してしまったのと、母親に関しては全く現状が判明しなかったのでモヤモヤするところは残った。
ていうかこの三世代の関係、全て途切れていたという完全崩壊状態だったわけで祖母の死後、孫が納得しただけで母と娘、母と祖母は途切れたままなのであまり解決していない。「母が鳩子を捨てて出て行った」であればストーリー上ももう出てこなくてもいいかと思ったが「連れていくつもりだったので置いていかせた」のであれば戻りたくても簡単に戻れない。何故カシ子の死後も戻ってこないのか、そもそも知らせる人がいないのだからカシ子が死んだの知らないんじゃないのか?など色々気になる事が増えてしまった。代々詐称もアレだけど、それ以上にカシ子が鳩子を置いていかせたという話は入れない方がすっきり終われた気がするなぁ…。