G25-Beautiful Harmony-

Disc 1 1994-1998 SINGLES
No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 Promise 近藤聖子 鈴木三博 小西貴雄 1stシングル 100位圏外
02年マキシ化再発盤 最高90位 売上0.2万枚
2 U'll Be Mine 安岡優 ゴスペラーズ 田辺恵二 2ndシングル 100位圏外
02年マキシ化再発盤 最高86位 売上0.2万枚
3 Winter Cheers!〜winter special からむし天気 小西貴雄 小西貴雄 3rdングル(リメイク、カット) 100位圏外
02年マキシ化再発盤 最高88位 売上0.2万枚
4 Higher ゴスペラーズ 酒井雄二 田辺恵二 3rdングル両A面曲(カット)
5 Two-way Street からむし天気 ゴスペラーズ 田辺恵二 4thシングル 100位圏外
02年マキシ化再発盤 最高92位 売上0.2万枚
6 カレンダー 安岡優 寺田一郎 田辺恵二 5thシングル 100位圏外
02年マキシ化再発盤 最高82位 売上0.2万枚
7 待ちきれない 安岡優 岩田雅之 岩田雅之 6thシングル 最高91位 売上0.3万枚
02年マキシ化再発盤 100位圏外
8 ウルフ 安岡優 岩田雅之 岩田雅之 7thシングル 最高98位 売上0.3万枚
02年マキシ化再発盤 100位圏外
9 終わらない世界 安岡優 村上てつや 村上てつや 8thシングル 最高64位 売上0.5万枚
02年マキシ化再発盤 100位圏外
10 Vol. 安岡優 田辺恵二 田辺恵二 8thシングル両A面曲
11 夕焼けシャッフル 山田ひろし,
村上てつや
村上てつや 水島康貴 9thシングル 最高74位 売上0.4万枚
02年マキシ化再発盤 100位圏外
12 BOO〜おなかが空くほど笑ってみたい〜 阿久悠 筒美京平 BANANA ICE 10thシングル 最高72位 売上0.7万枚
02年マキシ化再発盤 最高95位 売上0.2万枚
13 あたらしい世界 康珍化 北山陽一 藤井丈司 11thシングル 最高60位 売上0.8万枚
02年マキシ化再発盤 最高92位 売上0.2万枚

Strings Arrangement:村山達哉,田辺恵二(10)

Disc 2 1999-2003 SINGLES
No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 熱帯夜 安岡優 黒沢カオル,北山陽一,妹尾武 田辺恵二 12thシングル 最高50位 売上0.7万枚
2 パスワード 安岡優 黒沢カオル,村上てつや K-Muto(Groovediggerz) 13thシングル 最高43位 売上0.9万枚
3 永遠に 安岡優 妹尾武 Bryan-Michael Cox 14thシングル 最高14位 売上39.8万枚
4 告白 村上てつや,山田ひろし 村上てつや K-Muto(Groovediggerz) 15thシングル 最高16位 売上9.0万枚
5 ひとり 村上てつや 村上てつや 村上てつや,北山陽一 16thシングル 最高3位 売上61.7万枚
6 約束の季節 安岡優 北山陽一,橘哲夫 K-Muto(Groovediggerz) 17thシングル 最高5位 売上17.8万枚
7 誓い 安岡優 黒沢薫 K-Muto(Groovediggerz) 18thシングル 最高6位 売上16.4万枚
8 Get me on 山田ひろし 酒井雄二 K-Muto(Groovediggerz) 19thシングル(アルバム同発、10万限定) 最高4位 売上8.5万枚
9 エスコート 安岡優 安岡優,北山陽一 K-Muto(Groovediggerz) 20thシングル 最高4位 売上7.1万枚
10 星屑の街 北山陽一,安岡優 北山陽一,安岡優 北山陽一 21stシングル 最高3位 売上24.4万枚
11 Right on,Babe 山田ひろし 黒沢薫,酒井雄二,松本圭司 小松秀行 22ndシングル 最高4位 売上4.6万枚

Strings Arrangement:吉俣良,田辺恵二(1),弦一徹(11)
Vocal Arrangement:J-Que&ゴスペラーズ(3)、ゴスペラーズ&J-Que(6,7)

Disc 3 2003-2008 SINGLES
No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 新大阪 村上てつや 村上てつや,妹尾武 村上てつや,妹尾武 23rdシングル 最高4位 売上7.5万枚
2 街角-on the corner- 相田毅 岩田雅之 野崎良太 24thシングル 最高6位 売上5.1万枚
3 ミモザ 安岡優 黒沢薫,佐々木真里 清水信之 25thシングル 最高3位 売上10.4万枚
4 一筋の軌跡 ゴスペラーズ 酒井雄二 鷺巣詩郎 26thシングル 最高6位 売上3.3万枚
5 風をつかまえて 安岡優 北山陽一 Ryuichiro Yamaki,
北山陽一
26thシングル両A面曲
6 Platinum Kiss 安岡優 黒沢薫,妹尾武 黒沢薫,妹尾武 27thシングル(28th同発、限定) 最高6位 売上3.9万枚
29thシングル(再発) 最高120位 売上0.2万枚
7 陽のあたる坂道 安岡優 黒沢薫 野崎良太(Jazztronik) 28thシングル(27th同発、限定) 最高7位 売上3.6万枚
29thシングル両A面曲(再発)
8 It Still Matters〜愛は眠らない Howard Dorough,Genzo,Cheryl Yie,安岡優 K-Muto(SOYSOUL) 30thシングル 最高6位 売上2.2万枚
9 言葉にすれば 安岡優 安岡優,松下耕 堀向彦輝 30thシングル両A面曲
10 青い鳥 安岡優 北山陽一 清水信之 31stシングル 最高14位 売上2.0万枚
11 ローレライ 松本隆 井上大輔 船山基紀 32ndシングル 最高11位 売上1.9万枚

Strings Arrangement:野崎良太(7)

Disc 4 2008-2012 SINGLES
No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 Sky High 安岡優 S.Rakhmaninov,服部隆之 服部隆之 33rdシングル 最高10位 売上1.9万枚 クラシック改作カバー
2 セプテノーヴァ 常田真太郎,安岡優 黒沢薫 常田真太郎 33rdシングル両A面曲
ゴスペラーズ vs 常田真太郎(from スキマスイッチ)名義
3 1,2,3 for 5 酒井雄二 酒井雄二 YANAGIMAN 34thシングル 最高5位 売上2.0万枚
4 宇宙へ〜Reach for the sky〜 安岡優,Sora 木原健太郎 前嶋康明 35thシングル 最高7位 売上1.7万枚
5 ラヴ・ノーツ 安岡優,百田留衣 百田留衣 玉井健二,飛内将大 36thシングル 最高5位 売上1.9万枚
6 愛のシューティング・スター 山田ひろし 酒井雄二,村上てつや YANAGIMAN 37thシングル 最高9位 売上1.5万枚
7 冬響 山田ひろし,酒井雄二 酒井雄二 前嶋康明 38thシングル 最高7位 売上1.5万枚
8 NEVER STOP 村上てつや 村上てつや 村上てつや 39thシングル 最高14位 売上1.3万枚
9 BRIDGE ゴスペラーズ 村上てつや KO-ICHIRO 40thシングル 最高8位 売上1.4万枚
10 It's Alright〜君といるだけで〜 竹本健一 竹本健一 竹本健一 41stシングル 最高7位 売上1.2万枚
11 STEP! 安岡優 村上てつや,宇佐美秀文 UTA 42ndシングル 最高10位 売上1.4万枚

Strings Arrangement:西脇辰弥(3,6)、弦一徹(5)
Strings & Horn Arrangement:井上一平(10)

Disc 5 2013-2019 SINGLES
No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 氷の花 MIZUE 妹尾武 妹尾武,井上一平 43rdシングル 最高6位 売上1.4万枚
2 ロビンソン 草野正宗 草野正宗 ゴスペラーズ,井上一平 44thシングル 最高10位 売上1.1万枚 スピッツのカバー
3 太陽の5人 Denny Randell,Sandy Linzer
日本語詞:山田ひろし
UTA 44thシングル両A面曲
The Four Seasons「Working My Way Back to You」の日本語カバー
4 SING!!!!! 前山田健一 前山田健一 前山田健一 45thシングル 最高8位 売上1.3万枚
5 クリスマス・クワイア 酒井雄二 酒井雄二 本間将人 46thシングル 最高15位 売上1.4万枚
6 Dream Girl TIGER 平田祥一郎 平田祥一郎 47thシングル 最高14位 売上1.2万枚
7 GOSWING 山田ひろし,村上てつや 村上てつや 平田祥一郎 48thシングル 最高15位 売上1.1万枚
8 Recycle Love 酒井雄二 酒井雄二 酒井雄二 48thシングル両A面曲
9 Fly me to the disco ball 酒井雄二 酒井雄二,
平田祥一郎
平田祥一郎 49thシングル 最高14位 売上1.1万枚
10 ヒカリ Bryan-Michael Cox,Clifford Henson,
Patrick"J.Que"Smith,
Tesung Kim,Andrew Choi and 安岡優
  50thシングル 最高19位 売上0.9万枚
11 In This Room Patrick"J.Que "Smith,Dewain Whitmore Jr.,
Chaz Jackson,Orlando Williams and 安岡優
  51stシングル 最高12位 売上0.85万枚
12 VOXers 酒井雄二 酒井雄二 酒井雄二 52ndシングル 最高9位 売上1.0万枚

リリースデータ

2019年12月18日 初登場10位 売上1.5万枚 Ki/oon Records

メンバー

北山陽一
黒沢薫
酒井雄二
村上てつや
安岡優

ゴスペラーズ3rdベストアルバム。セレクションアルバムの類は6作目だが公式に"BEST ALBUM"として扱われているのはGシリーズのみで04年『G10』、14年『G20』に続く3作目(『Love Notes』シリーズ2作は"LOVE SONG COLLECTION"、コラボやコンピ盤収録曲を集めた『The Gospellers Works』は"CONCEPT ALBUM")。10周年、20周年時にそれぞれオールタイム選曲で2枚組でリリースしていた『G10』『G20』だが今作はベスト選曲ではなく、初のシングルコレクションで両A面含む全シングル52作のA面をリリース順に網羅。10月にリリースされていた「VOXers」がアルバム初収録。通常プラケースのCD5枚がスリーブケースに収納されたCD BOXの形となっていて公式には『25th Anniversary Single Collection BOX「G25 -Beautiful Harmony-」』と表記されBOX作品扱いされている(パッケージ上は「G25 -Beautiful Harmony-」表記のみ)。マスタリング(リマスター)は鈴江真智子。初回盤はWOWOWで放送されたのみで商品化されていなかった「ゴスペラーズ坂ツアー2004 "号泣"」、「ゴスペラーズ坂ツアー2010〜2011“ハモリ倶楽部 響(HIBIKI)”」から4曲ずつのライブ映像を収録したBlu-ray付。ベスト盤というよりもBOX作品に近い体裁でファンズアイテム化してしまったのか、ライトリスナーが全く動かずに前年リリースのオリジナルアルバム『What The World Needs Now』を下回る売上となった。

ゴスペラーズは「永遠に」のロングヒットで知り、以降のシングルはしばらくは大体耳には入っていた。7thアルバム『FRENZY』も聞いたがシングル以外印象に残らずに感想を書かずにスルー(サイト開設年の発売で発売から10年近くはアルバム感想リストに載せていたが現在はカットした)。しかしその後も「星屑の街」〜「陽のあたる坂道」までは欠かさずシングルはレンタルでチェックし続けるも1つ途切れて「青い鳥」を最後に聞かなくなり、スピッツカバーの話題性で「ロビンソン/太陽の5人」を聞いたのみ。一応ベスト盤『G10』もチェックした事はあったが2枚組がどうもしんどくてこれも感想を書くほどしっかり聞くに至らず…。『G20』の時は今度こそと思うもやはりスルー。

と、シングルでいいなと思う曲はありつつもブレイクからの余波の数年のみ、C/Wやアルバム単位までは興味が持てず…といった印象だったので過去のベスト盤でもあまり手が伸びなかったが、今回はシンプルな時系列のA面コレクションという事で、ちゃんと聞いてみた(アルバム感想として掲載するのは初)。

13thまではブレイク前。大学生上がりの男5人のボーカルグループという踊るわけでもなく横並びで熱唱するグループは売り方が分からずレコード会社も迷走していた時期で、変な事もけっこうやらされたとブレイク後に苦労話も色々していたが、確かに当初のルックスはあまり本格派っぽくない。歌の実力は確かでも見た目は素人大学生がそのままデビューしてしまったような感じで、適宜自作以外の提供曲を試したり、当時のSMAP作家陣の寺田一郎や岩田雅之を招いてみるもそんなにアイドルポップに行ってもしょうがないのでなかなか定まってこない感じ。

DISC-2の「永遠に」がR&Bブームの波に乗っかってロングヒット。この時点で既に見た目も洗練されていて本格派のボーカルグループとして広く知られるようになり、渾身のアカペラ曲「ひとり」が最大ヒットととなりアカペラブームまで巻き起こした。アカペラブームは『ハモネプ』がさらに押し上げてRAG FAIRらも出てきたが、ゴスペラーズはハモネプ界隈のアカペラブームからは完全に距離を置いていたように思う。ハモネプのブームはRAG FAIRおっくんに代表されるようにボイパがどれだけ凄いかに注目されがちな流れに傾いていったが、ゴスペラーズはあくまでボーカルワークを重視していたし、どちらかというとR&Bブームの時流の方に乗って本格派のボーカルグループとしてしばらくヒットを飛ばす方向性だったと思う。この時期でもRAG FAIRのようなポップで明るい方向性は一切やってなくて、聞かせる大人のバラード系か軽い打ち込みのクールな楽曲であくまでアーティスト然としている印象。なんだかんだDISC-2はヒット曲連発で最も聞きやすい。アカペラ曲では「ひとり」よりも「星屑の街」の方が好きで、全体でも1番好きなのはこの曲。

DISC-3の前半は引き続きのヒットの余波でややシングル曲もルーティン化。再度のアカペラ曲「新大阪」や定番年末バラード的な「ミモザ」のヒットがあったが、この翌05年からは一気に売上を落とした。個人的にもそろそろ飽きてきたというかこれまでを越える曲が出なくなってきた感はあって徐々に聞かなくなっていってしまったが、正直この時期はブレイク期の縮小再生産っぽいところもある。紅白歌合戦には01〜06年まで連続出場したが、新曲で出れたのは04年までで、05年は「ひとり」2回目、06年は謎に「ふるさと」カバーになってしまっていた。落ち目感が1番あったのがこの時期かも。

DISC-4,5の時期になるとほぼ全く聞き覚えのない曲だけになってしまったが、DISC-3の時期に比べるとより自由になった感じで、売れてから数年のようなルーティン的なシングルリリースでも無くなり、新しさはもうそんなにないけど、適宜挑戦しつつも大きくブレずに安定していい曲が並んでいる印象。

総じてミディアム〜バラード系が多く、大人のボーカルグループというのが一貫しての強い印象。それまでの90年代的な親しみやすい明るいポップやロックではなく、クールな曲がやたら流行っていた00年代初頭がブレイクポイントだったというのも必然だったように思う。続けて聞いていくとさすがに安定感以上のものを感じなくなってきてしまうところはあるけど、日本を代表するボーカルグループとしての歴史と貫禄は存分に伝わるシングルコレクションだ。『G10』はシングルが飛び飛びである以前にブレイクからまだ数年だったので半数以上が売れる前の曲で構成されており、『G20』は収録順がバラバラなので、徹底的にシングルA面をリリース順に網羅した今作はヒストリーアルバムとしての価値は高いと思う。

B07ZLK6P7G初回盤Blu-ray付  B07ZLK6P7F通常盤 

印象度★★★★☆

2021.1.28更新

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