いきものばかり〜メンバーズBESTセレクション〜

DISC-1
No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 SAKURA 水野良樹 水野良樹 島田昌典 1stシングル　最高17位　売上6.0万枚
2 うるわしきひと 水野良樹 水野良樹 江口亮 5thシングル　最高17位　売上1.9万枚
3 青春ライン 水野良樹 水野良樹 江口亮 6thシングル両A面曲　最高10位　売上3.4万枚
4 茜色の約束 水野良樹 水野良樹 島田昌典 7thシングル　最高7位　売上4.6万枚
5 KIRA★KIRA★TRAIN 水野良樹 水野良樹 島田昌典 1stアルバム『桜咲く街物語』収録曲
6 ノスタルジア 水野良樹 水野良樹 島田昌典 17thシングル　最高3位　売上4.7万枚
7 未来惑星 吉岡聖恵 吉岡聖恵 西川進 4thアルバム『ハジマリノウタ』収録曲
8 夏・コイ-2010 version- 山下穂尊 山下穂尊 本間昭光 1stアルバム『桜咲く街物語』収録曲　全員ボーカル曲　リアレンジ
9 タユムコトナキナガレノナカデ 山下穂尊 山下穂尊 島田昌典 1stアルバム『桜咲く街物語』収録曲
10 今走り出せば 山下穂尊 山下穂尊 西川進 着うた限定曲　初CD化
11 花は桜 君は美し 水野良樹 水野良樹 渡辺善太郎 8thシングル　最高7位　売上3.4万枚
12 ソプラノ 山下穂尊 山下穂尊 島田昌典 2ndアルバム『ライフアルバム』収録曲
13 月とあたしと冷蔵庫 山下穂尊、
吉岡聖恵		 山下穂尊 いきものがかり、
江口亮		 2ndアルバム『ライフアルバム』収録曲
14 ホットミルク 山下穂尊、
水野良樹		 山下穂尊 亀田誠治 1stシングルC/W
15 コイスルオトメ 水野良樹 水野良樹 田中ユウスケ 3rdシングル　最高15位　売上1.5万枚

弦編曲：eji(7)、弦一徹(15)

DISC-2
No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 気まぐれロマンティック 水野良樹 水野良樹 江口亮 12thシングル　最高4位　売上4.7万枚
2 ブルーバード 水野良樹 水野良樹 江口亮 10thシングル　最高3位　売上9.0万枚
3 じょいふる 水野良樹 水野良樹 田中ユウスケ、
近藤隆史		 15thシングル両A面曲
4 心の花を咲かせよう 山下穂尊 山下穂尊 島田昌典 3rdアルバム『My song Your song』収録曲
5 YELL 水野良樹 水野良樹 松任谷正隆 15thシングル　最高2位　売上14.1万枚
6 キミがいる 吉岡聖恵 吉岡聖恵 島田昌典 19thシングル　最高4位　売上6.5万枚
7 ちこくしちゃうよ 山下穂尊、
吉岡聖恵		 山下穂尊 西川進 2ndアルバム『ライフアルバム』収録曲
8 Happy Smile Again 水野良樹 水野良樹 菅原弘明 11thシングル『プラネタリウム』C/W
9 ありがとう 水野良樹 水野良樹 本間昭光 18thシングル　最高2位　売上21.4万枚
10 雪やまぬ夜二人-2010 version- 山下穂尊 山下穂尊 松任谷正隆 4thシングル『流星ミラクル』C/W　リアレンジ
11 くちづけ 山下穂尊 山下穂尊 西川進 3rdアルバム『My song Your song』収録曲
12 スピリッツ 水野良樹 水野良樹 江口亮 着うた限定曲　初CD化
13 風と未来 山下穂尊 山下穂尊 田中ユウスケ、
近藤隆史、湯浅篤		 新曲
14 残り風 山下穂尊 山下穂尊 板垣祐介、湯浅篤 9thシングルC/W
15 なくもんか 水野良樹 水野良樹 本間昭光 16thシングル　最高6位　売上3.9万枚
16 帰りたくなったよ 水野良樹 水野良樹 島田昌典 9thシングル　最高7位　売上6.0万枚

弦編曲：クラッシャー木村(1,2)

初回特典DVD(約2時間)
オンガク情報バラエティ番組「イキイキTV」
・第一回
・最終回
MC:イッキーモンキー
アシスタント：キヨラス
ゲスト：いきものがかり(水野良樹、山下穂尊）

リリースデータ

2010年11月3日 初登場1位 売上143.2万枚 Epic Records

メンバー

Vocal&Background Vocal 吉岡聖恵
Electric Guitar,Acoustic Guitar,Vocal&Background Vocal 水野良樹
Acoustic Guitar,Harmonica,Vocal&Background Vocal 山下穂尊

いきものがかり1stベストアルバム。ここまでの19枚のシングル、4枚のアルバムからメンバーが選曲。リアレンジ2曲、配信限定曲の初CD化2曲、新曲1曲を収録。当初29曲の予定だったが限界まで入れたいというメンバーの意向で2曲追加収録したと語られている。C/W曲の「雪やまぬ夜二人」「残り風」、4thアルバム以降にリリースされたシングル「ノスタルジア」「ありがとう」「キミがいる」がアルバム初収録。これらシングル3曲はオリジナルアルバムには未収録となった。初回盤はおよそ2時間に及ぶバラエティ番組を収録したDVD付。バラエティ的なトークの他に、曲を聴きながらメンバーが全曲解説するコーナーが音楽的には最大の目玉となっている(『風と未来』だけは映像収録時に未完成だったため「制作中」と言うのみ）。またBOX仕様になっており「いきものランド」ガイドマップ&ミニポスター、「いきものランド」チケット風カード、「いきものランド」ステッカー、ポストカード、恒例のいきものカードなど封入特典が多数入っている。

水野はミリオンを狙いたいとスタッフに公言しており、時代的にもミリオンを達成するのはこれが最後のチャンスだという気概もあったという。「ありがとう」が朝ドラ主題歌として20万枚突破の最大ヒットを記録して人気絶頂を迎えていた事も重なり、今作は空前の大ヒットを記録。目標だったミリオンセラーを達成した。2016年1月頃までは300位以内に長く居座っていてその後も売れ続ける要素はあったが『超いきものばかり』発売を機に世間的にも用済みとなったようであっという間に300位圏外となり、以降2017年活動休止発表時に2週浮上したのみ(中古屋1コインで溢れ返る事態となっ)。

今作未収録のA面曲は「HANABI」「流星ミラクル」「青春のとびら」「夏空グラフィティ」「プラネタリウム」「ふたり」「ホタルノヒカリ」の7曲となる。このうち「夏空グラフィティ」「プラネタリウム」「ふたり」の3曲は水野良樹がTwitter上で入れたかったが容量の関係で断念したというコメントを出した時に例として挙げており、実際に5年後の『超いきものばかり』には3曲とも収録している。それ以外の「HANABI」「流星ミラクル」「ホタルノヒカリ」「青春のとびら」は『超いきものばかり』にも収録されず、全てアニメタイアップである。

初めて聞く人に向けてなるべくいろんな曲調を詰め込みたかった、という事での選曲。収録時間も限界いっぱいで詰め込んでおり、5年というキャリアを考えれば明らかに選びすぎなベスト盤ではあるが、全部好きにならなくてもいいから1曲だけでも好きな曲を見つけてくれればいいと語っていてとにかく詰め込む事に注力したようだ。どの曲もまっすぐな歌声とストレートなアレンジで王道ポップ満載。またポップ&バラードばかりではなく「夏・コイ」のような全員ボーカルの異色曲や「くちづけ」のような少しだけ方向性が違う曲も収録するなど、それなりに幅広さも感じられるようになっていて、これだけ聞けばいきものがかりというグループの事はだいたい分かるし、満足すぎるくらいの満足感を得られる。ベストということで普段手に取らない人が手に取ってメンバーが言うように1曲でも好きな曲を見つけられればそれでいいんだと思う。ただこれ以上は聞く気はしなくなるような完結型の重量ベストであるのも確かだと思う。

曲をカテゴリ分けして被る曲はなるべく入れなかったみたいなことも語っていて、例として「HANABI」「ブルーバード」「ホタルノヒカリ」という比較的系統の近いアップテンポの3シングルから「ブルーバード」しか選ばれていないというのがある。ただバラードでは方向性が被った曲が何曲も収録されている。元からバラードが多いとはいえ、外された7シングルのうち「プラネタリウム」をミディアムとすれば、ドバラードは「ふたり」だけ。アップテンポでアニメタイアップばかり外されているということからもアニメタイアップは貴重なアップテンポ枠だろうとバラードがその分増えようとも積極的に選びたくないというのが明らかにあるように思う。当時のソニーが兎にも角にもアニメタイアップ狙いまくりでアニメタイアップでちょっとヒットする以外は売れないというパターンが多かったことからアニメイメージが付いてしまうのを嫌がっていたのではないか。一方で1st〜4thアルバムの4作全てに今作に入らなかったシングルが散りばめられている事になり、シングルを網羅したいリスナーがオリジナルアルバムをたどっていく事もこっそり狙っていたのかもしれない。

一応ずっと聞いてきたリスナーとしては最上位で好きなシングルを狙いすましたかのように外されるわ、選びすぎて飽和状態だわで、飽きが来てしまい今作以降明らかにいきものがかりの曲を以前ほど聞かなくなってしまった。いきものがかりを表す言葉として自他共に王道J-POPとは言うけどJ-POPという言葉が浸透した90年代以降から続くド王道のようでいて実は長尺の曲が多すぎてポップミュージックとしてあまりコンパクトでは無いというのはけっこう00年代後半以降という時代を強く反映した部分だと思う。ストリングスの使い過ぎにしても00年代半ば以降のトレンドだ。1曲じっくり聞くだけでかなりの聞きごたえがあるのでアルバム単位でこんなに詰め込まれた状態で聞くと飽和状態にはなる。さらに5年後には『超いきものばかり』なんてリリースするものだから今作の価値はほとんど無くなってしまった。一応今作でしか聞けない音源もいくつかあり、それらが素晴らしいのでかいつまんで聞く以外にはわざわざ今作を通しで聞く事は無くなってしまった。

DVD
まさかのバラエティ番組収録。影が薄いのをネタにしている男性メンバー2人がこれを逆手にとり、こういうノリもOKなんですよ的に親しみやすが倍増することは間違いない内容で、初めていきものがかりを手に取った人はもちろん、ファンも楽しめる内容。番組自体が地元神奈川のローカル音楽番組のパクリらしいのだが、さっぱり分からなかった。神奈川地元民しか元ネタが分からないと思われる。番組は2回に分けて構成されており、イッキーモンキー(『コイスルオトメ』のジャケ写に出ている人形）が司会、何故か聖恵ではなくキヨラスという宇宙人がアシスタントで、ゲストに水野山下が登場してトークを繰り広げる。間にメンバー3人が曲を聴きながら思い出を語るほぼ全曲解説（「ほぼ」なのは新曲だけ収録時未完成で語れなかったため）、メンバーが初挑戦というトータライザーアンケートなどが収録されている。見どころはやはり全曲解説。ブックレットや付録が豪華なのに何でライナーノーツが無いのかと思ったらここでやっていたのか。

B0040IN3N4初回盤DVD付　B0040IN3OI通常盤　

印象度★★★★☆

2021.6.18修正

戻る