河村隆一 20周年シングル回顧~2001-2013~

大成功の97年のソロ活動を経てLUNA SEAは活動を再開したが00年に終幕。LUNA SEAの再開後はЯKとしてプロデュース活動を継続しており、この間に上原多香子へ提供したソロデビュー作「my first love」や、工藤静香へ提供した「きらら/in the sky」などのヒット曲も生まれた。

01年にソロ活動を再開。より老若男女誰でも楽しめる普遍的なポップスを歌いたいと目標を掲げ、さらにナルシストなイメージを壊してもっと気さくなイメージを前面に打ち出していこうとして積極的なメディア出演をこなした。前回同様のCMやドラマ出演もそうだったが、ラジオパーソナリティやバラエティの司会にまで挑戦し、マルチタレント路線を爆走。

歌番組でもかなりギャグめいた言動や行動を連発。『HEY! HEY! HEY!』では乳首相撲ができるなどと発言したり、『うたばん』でも何でもやりたいと言い放ちハゲヅラを被りたがったり、顔に落書きさせたりと自ら率先して行ったため、普段はアイドルを少し強引にいじるような芸風だった石橋貴明や中居正広が本当にいいの?と若干引き気味になるほどだった。他にも朝の情報番組のお天気コーナーの直後に突如背後に天気マークの被り物を被って登場したこともあったような記憶が…。

ニッポン放送「河村隆一のオールナイトニッポンコム」では特に徹底的にイメージを破壊し、終始ふざけた口調でエロオヤジトークを繰り広げた。リスナーから王子様のようなトークを期待していたのに…と苦情が来ても軽く流すなどしたため、女性リスナーの大半がここで離れてしまったと思われる。

個人的には01年の河村隆一はめっちゃ面白かった。毎回ゲラゲラ笑いながら楽しんでいたが、正直やりすぎなんじゃないか、大丈夫なのか?とも思っていて結果的には案の定な結果になった。面白がるより唖然とした人の方が多かったようで、音楽作品が聞かれなくなり、セールス的には大失速。大量メディア出演も02年になると01年中に決まっていたと思われるドラマ・映画出演を最後にピタリと停止。ラジオもバラエティも打ち切りになり、ついにはビクターとの契約も終了し、ЯK Worksとして展開していたプロデュースワークもクローズとなってしまった。

マルチタレント河村隆一は文字通り02年中盤頃を最後にほぼメディアから消えた。ほとんどのリスナーがこの頃を最後に突如として河村隆一の記憶が途絶えているのは徐々にではなく、スッとメディアから消えたためだと思う。

03年はFC限定で新曲を発表するに留まり、04年にはコロムビアに移籍して活動を再開。LUNA SEAと被るので避けていたというロック路線を本格解禁して意気込んだがさほどの手ごたえは得られず、世間に向けて広く売っていこうという姿勢を捨て去り、これ以降は聞いてくれるファンにだけ焦点を絞ったような地道な活動へと移行。結果的には00年代半ば以降はほぼ毎年新作をリリースするようになり、活動は安定した。

2017.11執筆
(昔公開していた04年までをC/W加えて全面改訂、以降新規書き下ろし)

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河村隆一 20周年 1997全曲回顧

LUNA SEAを1年間休止した1997年。メンバー各自はソロ活動へ突入し、ボーカルのRYUICHIは本名の河村隆一としてソロデビューした。当初はLUNA SEAファンが買っている程度の状態だったが、LUNA SEAとは全く違うポップな楽曲はLUNA SEAに興味が無いリスナーや、LUNA SEAを知らないリスナーにまでじわじわ拡大。全ての作品がロングヒットで大ヒットするという大フィーバー状態となった。

当時、意識的にLUNA SEAのお客さんとは全く違う層を取り込もうとしていたのは確かだったようだ。ドラマ出演までこなし、当時のイメージはとにかくカッコ良かった。それでいて親しみやすさと礼儀正しい振る舞いで実にさわやかな好青年然としたものだった。にじみ出るナルシストっぽさもあったが、それを壊そうと試みてやりすぎたのが01年だったことを考えるとむしろナルシストっぽいイメージだと自身が気にしすぎていたような印象も今はある。

個人的にもJ-POPを聞き始めた当初、聞いていたのはSMAP、スピッツ、猿岩石であり、LUNA SEAのような激しいロックは当時受け付けていなかったのでLUNA SEAは知らなかった。なんだか凄くいい曲がロングヒットしているという印象が最初だったがこれは明確に覚えていない(これは1stシングルだった)。続く2nd「Glass」のヒットで河村隆一という名前と曲を認識した。

年末に発売された『Love』もまだ当時オリジナルアルバムで音楽を聞くというのが数えるほどしかしていなかったのもあるが、それを差し引いてもJ-POPを聞き始めた初期からの名盤という認識が揺らがずにいる。この『Love』は当時のO社(100位集計)で278.8万枚を記録して男性ソロ最高売上を今も保持している。

とにかく1997年の河村隆一は全てが完璧だった。何もかもがうまく行き、とにかく売れたし、とにかく名曲揃いだった。あれから20周年。『Love』の全曲披露ライブは行われたようだが、やはり世間に広く20周年を打って出る様子は無いようだ。『Love』の20周年記念エディションとか少しは期待していたんだが、どうやら今年はソロのリリースも無く、LUNA SEAの再結成後2作目となるアルバムで締めくくられる模様。

そんなわけで『Love』発売20周年を記念して勝手に、今や投げ売りされている『Love』を、そして97年の名曲たちを1997年の全音源を振り返ってみる事にした。20年前大ヒットした曲たちは確かに今も色褪せていない。

07年頃に04年のシングルまでを対象に公開したシングルレビューを全面改訂、改装しC/W、アルバム曲を追加して2017年11月ほぼ書き下ろし状態で執筆。

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