1st 最後の願い

95年10月10日
作詞:別所悠二、作編曲:松ヶ下宏之
デビュー作だけあって気合の入った王道90’sポップロックナンバー。アーリー90’sではなく90年代半ば以降の王道J-POPで今聞いても古さは感じない。リズム隊にサポートメンバーの手を借りる以外はギターキーボードピアノプログラミングを一手に手掛けていた松ヶ下宏之のサウンドクリエイターとしての実力の高さが早くも炸裂している印象。「雷波少年」出演時にデビュー前はレコード会社で取り合いになったと紹介されていた記憶があるが、確かにデビュー作で自分でアレンジまで手掛けてこのクオリティというのは会社側も即ブレイクくらいの期待をかけても不思議ではない。未練全開の失恋ソングだが、曲調自体はそんなに切なくは無く、むしろ勢いがある。最後のサビを繰り返しすぎるせいか、アップテンポなのに5分オーバーというやや規格外のサイズではあるがそんなに長さを感じるわけでもない。紛れも無くいきなり飛び出した名曲である。

後追いで聞いた時、前企画のSomething ELseといい、何でこれが売れなかったのかなぁ…と不思議でしょうがなかったんだけど、最近になってこの曲のPVを見てぶったまげた。『ラストツアー』企画の時点では松ヶ下は寡黙な職人気質、別所は少しヤンチャそうな感じはあったけどあくまで普通の青年2人といった感じだったし、その後の休止までそのイメージは変わらなかった。しかしこの曲のPVにおいては松ヶ下はほぼそのままで真面目な職人気質のギタリストといった風貌だが、別所はプチヴィジュアル系みたいなメイクをしてクネクネした感じで歌っているという、お前誰だ状態。V系ユニットみたいなビジュアルイメージだったのである。本格的なV系よりも、V系のカテゴライズから抜けつつも、一般的にはV系扱いされていたようなブレイク時のSOPHIA辺りのイメージに近い感じだったが…。どっちみちロックといってもポップス寄りのけっこうストレートな曲を歌っているので、さわやか好青年スタイルで売り出せば良いものをV系のブームに便乗したかのような初期のビジュアル戦略は明らかに失敗だったんじゃないかと思う。
★★★★★
1stアルバム『bloom of youth
ベスト『Early Singles+
ライブアルバム『20021228LIVECOMPLETE』(ライブ)
リテイクベスト『Best Retakes』(リテイク)

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