ZONE Another Works シングルレビュー

ZONE解散後のそれぞれの活動っていうのもほとんど枚数無いんで早いんだけど(長瀬美夕とMARIAは聞いているがTakayoインディーズは未聴)、それはまたの機会に。今回はあまり知られていないZONEが現役時代に別名義でリリースしたシングルを3作ピックアップ。

風と光とうたと/チュエル's
風と光とうたと 01年5月9日
リリース時期はZONE1stと2ndの間。04年にZONEに加入したTOMOKAが参加した3人組ガールズユニットが残した唯一の作品である。ブルボンとソニーの共同オーディション企画「21世紀ガールズユニット結成キャンペーン」というそこそこビッグなプロジェクトとしてスタート。お菓子を買うと8センチCDが付属して、これが2人ずつ5枚、合計10人の中から購入者が投票してメンバーを選ぶというものだった。ユーザーが選ぶという参加型の形を取ったはいいものの、選考以降からプロジェクトがシオシオになったようで経過は不明。この8センチシングルのうち3枚を何とか奇跡的に中古で入手したが(エントリー番号で1〜4、7,8)、内容はDJ紹介で各自自己紹介とデモ楽曲をショートで収録となっている。入手した6人のうち3人が町田紀彦のデモ楽曲を歌っており(しかもそのうちの1人は後のMARIAのあゆか)、この時点で北海道の地方事務所に過ぎず、本来であれば1人ねじ込むだけでも一苦労のはずのランタイムがプロジェクトに大きく関与しているのは明白。選ばれた澤亜沙美、待島佐和子、西村朝香(TOMOKA)は全員ランタイムということで厳正な投票結果なのかも疑わしい。が、そもそもそんな疑惑が立つほどの話題性が皆無で、何か知らないうちにとりあえずデビューさせてさっぱりヒットもせず、そのまま自然消滅という尻すぼみすぎる結末…すら曖昧なフェードアウトとなった。

一応ブルボンのCMタイアップながら当時見た記憶が全く無いのだが、買っていた雑誌「CD HITS!」には一応PV紹介等載っておりこんなグループがデビューするんだぁ…と意識に引っかかってはいた。当時公式サイトを訪れたこともあるのでそれなりに注目したんだと思う。むしろオーディションやってたことの方が知らなかった

曲の方はタイトル通りさわやかな風を感じるアコースティックポップ。派手さは無いものの、案外見当たらなかったアコースティックなガールズポップ路線はちゃんと突き詰めればそこそこの評価は得られたんじゃないかと思う。例えるならハモらない初期RYTHEMみたいなイメージだけど。よく見ると作詞の一色そらんはZONEの「世界のほんの片隅から」の作詞者、作編曲の和田克彦も「大爆発NO.1」の作家である(「大爆発NO.1」もほぼ同時期の発売)。2人ともその後あまり出てこなかった作家だけどやはりランタイムのスタッフの1人だったのだろう。

C/Wの「for you」ではメンバーの待島佐和子がいきなり作詞。やはり同系統の楽曲だが、澤も待島もメジャーの舞台はこれっきり。西村でさえTAKAYOがZONEを脱退していなかったら…という感じなのでもう少しちゃんとしてほしかった企画だった。
★★★☆☆


Just 4 your Luv/長瀬美夕
Just 4 your Luv 04年12月1日
MIYUのソロデビューシングル。時期的には「glory colors〜風のトビラ〜」を8月にリリース、直後の全国ツアーを終えて年内は特にリリースも無くなっていた時期だった。当初から安室ファンを公言しておりバンドではなくR&B寄りの楽曲を好んでいることは知られていたし、6月の「太陽のKiss」C/WではソロでR&Bアダルト路線全開の「REAL」という曲も歌っていた。ソロでその路線になるのは必然だった。ZONEファンでもこの路線は別に好きじゃないという人は当然多かったし、ファン以外からは歌はそこそこしっかりしているが棒読み調で抑揚が無いとも言われたりと特に楽曲の評判もZONE以上の魅力を語っている人はほとんどいなかったように記憶している。ソロでは全曲が自身作詞だが当たり障りのない恋愛路線であり、当時高校1年生とはあまり思えない程背伸びした感じになっている。やたらとエレキギターは効いているし、アクセントになっていて曲も印象には残るが…単純に好みではなかった。間奏では不慣れなラップまで披露し、何故か英語詞の合間に「I am MIYU」と自己紹介してしまうのはme&youとかけて韻を踏んでいるつもりだったのかもしれないが、かなり斜め上のセンスである。なおPVではRED WORKE'RZがバックダンサーをしている。後のMARIAメンバーである。

C/W「ひとりぼっちの月」は全部打ち込みの軽めのR&B路線、「miyu's chant」は軽いリズムにクラップユアハンズ!エビバ〜デ!Say Ho〜(Ho〜)とDJと化した長瀬さんがHIP HOPに観客を煽るというコール&レスポンスの模様が収録された謎トラック。さらに表題曲のリミックスもあるがこちらは典型的なリミックスである。
★★★☆☆


snowy love/長瀬美夕
snowy love 04年12月15日
同時に用意されていた2作目。2週間置いてのリリースで、さほど売れていないのだが低レベル週だったので10位に食い込んだ(前作は16位)。冬のセツナ吹雪系シリアスバラードといった感じで、リズムがR&B風の打ち込みになっている以外はバンドアレンジを施せばそのままZONEになりそうな「白い花」路線の楽曲である。ZONEファンとしてはこの方がすんなり聞けたが、これならZONEでやってほしかったなぁという本末転倒な印象も。C/W「2 of us」も一貫してR&B系の同系統路線。PVは2作ともZONEでは行ったことが無いニューヨークで撮影されるなどそこそこ金がかかっており、その模様とPVを収録したDVDが今回のソロ1発目展開のフィナーレを飾って年明け2月に発売された。しかし実際には発売前にZONE解散が発表されてしまい、いざDVDが発売されたときに冷静にそれを手に取る自信は俺には無かった。解散後に購入している(シングルはレンタル)。
★★★☆☆

なお解散後のソロ始動まで実に今作から4年もかかっているので、当時のMIYUはソロ活動はあくまでZONEという前提があってのものとしか考えていなかったことはよく分かる。よくあるボーカルがソロ活動始めちゃってバンドが休止or解散という安全地帯、オフコースなどが辿った道とは違う。

 

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