GOING UNDER GROUND 1998-2014

埼玉県桶川市で中学高校の同級生5人で結成されたGOING UNDER GROUND。太っちょメガネで07年頃からは頭髪も中年化し始めたそのルックスからは想像のつかないさわやかな声とセンチメンタルな楽曲群、良く見ると黒縁メガネの奥のつぶらな瞳は誰よりも澄んでいる(気がする)ボーカル松本素生、変声期を迎えてないような少年ボイスでいくつかのメインボーカル曲を持ち、一時期太ってダイエットに励み、近年はサングラスを多数所持する王子キャラに開眼したギター中澤寛規、よく見るとバンドいちのイケメンにして寡黙、近年はマネジメントも担当しているベース石原聡、キーボード弾けないのにバンド加入のためにピアノ教室に通って猛特訓し、ライブでは演奏せずに動き回ることも多かったキーボード伊藤洋一、常にほぼ無表情で淡々としていながら熱度の高い演奏をするメンバーの中ではクールで異質な存在ながらその存在でバンドの幅を大きく広げたもう1人のソングライターでドラム河野丈洋の5人組(09年に伊藤が、15年に河野が脱退して現在は3人)。青春といえばこのバンドだった。何度か青春が終わった発言はあったが、河野脱退でいよいよ本格的に青春が終わったと宣言した彼らの次なる作品に期待しつつ、珠玉の名作たちを振り返ってみた。

※2015年執筆

チェロ
実質的なタイトルチューンのためシングルコレクションでは1曲目を飾ったが、アルバム1曲目の「涙がこぼれそう」のみMVが制作され、今作はMVが制作されていない。ミニアルバムでは前曲の終了と同時にこの曲のイントロのギターが先行して鳴っているなど繋がっている。音も演奏も荒く、声も若いので後追いで聞くとちょっと馴染めない部分もある。終盤1ブロックは中澤がボーカルに切り替わる。また冒頭のフレーズ「目を閉じて君を想う時は」は08年のツアータイトルになり、この際に演奏されているようだ。若さと荒々しさが全開。後追いで聞けばこれはこれでいいが、いきなりこれだけ聞いてもファンにはなってなかったかなとさすがに思う。
★★☆☆☆
1stインディーズミニアルバム『Cello』(前の曲のEDとOPが少し被っている)
2ndベスト『
COMPLETE SINGLE COLLECTION 1998-2008

Cello  


思春期のブルース
ミニアルバムでは2曲目という配置のタイトルチューン。「チェロ」に比べると1歩進化したようなブルースというよりは分厚くギターが鳴り響くロックナンバー。タイトル通り思春期のような歌詞が若い。曲終わりでギャァァとか叫ぶのも若さ全開で眩しい。
★★☆☆☆
2ndインディーズミニアルバム『思春期のブルース
2ndベスト『
COMPLETE SINGLE COLLECTION 1998-2008

思春期のブルース   公式You Tube動画


インディーズ1st 桜が咲いたら
00年4月21日
オレンジ色のボーカル松本の顔が浮かんでいるという謎すぎるジャケ写がインパクト抜群。楽曲はジャケットからは想像がつかないようなさわやかなギターロックナンバー。この時期は出すたびにグングン成長していくのが分かるけど、今作のギターのイントロでGOINGが本格的に始まる感じがする。
★★★☆☆
インディーズアルバム『GOING UNDER GROUND
2ndベスト『
COMPLETE SINGLE COLLECTION 1998-2008

C/W ピアノを弾けば
ピアノを弾けばと歌っているのにピアノの音が全く聞こえないというギターロックナンバー。歌っている事と鳴っている音にちょっとギャップがある。
★★★☆☆
インディーズアルバム『GOING UNDER GROUND』(再発盤追加収録)

桜が咲いたら  公式You Tube動画


荒川わたれ
荒川でこんなドラマティックな光景が描けるのか…と感嘆しまくりなナンバー。彼らの故郷埼玉県桶川市にも流れている荒川。荒川は東京へ向かっていく際に越えていく川だ。厳密には京浜東北線、埼京線国道17号、122号、首都高5号線などの主要道路では荒川を渡ると東京へ突入する。荒川をわたるというのは学生の頃は憧れの都会へ向かうワクワクがあっても(個人的には無かったが)、その後の人生の大半を通勤で使う人が割合的には多く、ドラマチックどころか毎朝の憂鬱と毎晩のお疲れの象徴という側面が強いかもしれない。

ただし彼らの地元桶川で荒川を横断した場合、辿り着くのは同じ埼玉県の川島町であり、市ではなく町になってしまうだけあって桶川よりものどかな風景が広がることになる。この辺りまで来ると堤防と堤防の間の河川敷が非常に広く、堤防の内側には公園やゴルフ場、車の教習所、バイクの大会が開かれるようなレース場などもある。桶川よりもう少し北の鴻巣では川幅日本一という記録も保持している(見ての通り実際の川の幅は大したことなく、河川敷が無駄に長い)ほどだ。高校時代にあった強歩大会では桶川よりさらに北の鴻巣から大宮まで延々と荒川河川敷を35キロ南下していくというものだったが、時間切れによる3年連続リタイアという輝かしい青春の汚点メモリーを打ち立てた俺としては3年連続で大宮ではなくその手前で終了となり、そこからバスに乗って桶川駅へ向かい桶川駅から帰宅するというのが3年連続続いた。このため桶川市と荒川というとこの人生の汚点知られざる伝説の記憶しかなく、あんな何の色も無い風景だったのが見方によってはこんな素敵な曲になるのかと驚いたわけである。バンド活動のために東京に出てきていた事を考えると、この曲で想定されている荒川が地元桶川の河川敷からの風景なのかバンド活動のため電車で東京へ向かっていく時の光景なのかは分からないが、いずれにせよ想像で川が星屑に変わるというロマンチックな世界観は逆に荒川を知らない方が自由に想像できていいかもしれない。
★★★☆☆
インディーズアルバム『GOING UNDER GROUND

GOING UNDER GROUND GOING UNDER GROUND  


インディーズ2nd ロマンチック街道
00年9月3日
前作を踏襲したようなギターロック。二番煎じというよりはどっちもそこそこ好きといった感じ。ロマンチック街道というのは長野〜群馬〜日光の間を走っているいくつかの国道を合わせた観光街道というのが関東民だと真っ先に浮かぶけど、彼らの地元桶川の喫茶店の名前というのが由来だったようだ。
★★★☆☆
インディーズアルバム『GOING UNDER GROUND』(再発盤追加収録)
2ndベスト『
COMPLETE SINGLE COLLECTION 1998-2008

C/W メタルジャガー(Live version)
未入手。

ロマンチック街道  公式You Tube動画


インディーズ3rd アロー
01年3月10日
松本・河野の共作。インディーズ時代の最終作品でメジャーデビュー後の1stアルバムに収録された。恐らく彼女に別れを告げられたと思われ、"さよならなんて言うなよ僕等はいつも一緒だよ"とか"きっといつかまた会いましょう"とか未練残しまくりな春のセンチメンタルソング。全体に漂う切なさが前2作以上にキレを増していて、さらに手数の多いドラムでもってサビに向けて盛り上がっていく部分も胸キュン要素全開でインディーズ時代ではこの曲が1番好き。
★★★★☆
1stアルバム『かよわきエナジー
2ndベスト『
COMPLETE SINGLE COLLECTION 1998-2008

C/W ボンベルタ
インディーズシングル3作の中で今作だけは廃盤にならず、2010年頃まで公式サイトでも普通に売られていたが、現在はさすがに売り切れ。『THE BOX』にはインディーズで出した作品はスルーされたため、B面集からもハブられた。河野作詞作曲によるミディアムナンバー。タイトルが何を意味するのかがよく分からないが、どうやらデパートの事のようだ。地元桶川の南の上尾市で92年(メンバーが中学生の頃)につぶれたボンベルタ上尾店というのがあったようなので、それが由来と思われる。
★★☆☆☆
アルバム未収録

C/W シーン2
こちらは松本によるさらにゆったりしたナンバー。"曇った黒ブチメガネの向こうでは手を振るやつらがいる"というフレーズが登場するが、ボーカル松本はライブ時に後半になるにつれて汗と蒸気で黒ブチメガネがどんどん曇っていき、最終的には見えてんの?というくらいにラーメン食べる時みたいな状態になったりしているだけに、これはまさに自身が当時見ていた光景を歌っているのだろうか。"いつでも僕等を分かってくれますか"と何度も歌いながらインディーズ時代が終了したことにも意味はあったのかも?
★★★☆☆
アルバム未収録

アロー  公式You Tube動画


1st グラフティー
01年6月21日
最初から最後までサビのような疾走感全開のメジャーデビュー曲。サビは"海までのドライブは?"の部分なのか、その後に展開する曲の終わりの"街風歌うよ「明日晴れるか?」"なのかちょっと謎。最初に聞いたのがalbum ver.だったのでそっちの分厚いサウンドに慣れていたんだけど、シングルバージョンはメンバーがやりたいようにミックスしたとかで(当時の雑誌インタビューの記憶)、冒頭にギターストロークがある以外にも(ライブではこのギターストロークから演奏される)、ドラムが何故かカンコンカンコンと軽い音で響いているなど明確に違いが分かるくらいに全体に音が痩せ気味のミックスになっている。先にalbum ver.を聞いたのでシングルバージョンはどうにも貧相な感じがしてしまい物足りない。
★★★★☆
1stアルバム『かよわきエナジー』(album mix)
1stベスト『
BEST OF GOING UNDER GROUND with YOU』(album mix)
2ndベスト『
COMPLETE SINGLE COLLECTION 1998-2008

C/W 凛
松本・河野の共作。こっちをA面にするかどうか迷っていたという話も。歌詞の内容とはズレがあるかもしれないけど、夜の風景が歌われており、夜のワクワクが感じられる曲。大人になると明日仕事だから早く寝なくちゃとか、休日前なら特に意味もなくダラダラ夜更かしとか、まあ何とも現実的な感じになってくるんだけど、この曲を聞くと10代の頃に仲間とオールナイトカラオケしたり、免許取ってから深夜ドライブしたり、なんちゃら流星群が来ると聞いてド深夜に流れ星を見に荒川河川敷(彼らの地元桶川よりも下流)まで自転車漕いだりしたり…そんなに意味は無いし何でもない事だったんだけど、なんだかそんな10代半ば〜20代序盤の夜の感じを思い起こさせる。
★★★☆☆
1stアルバム『かよわきエナジー

グラフティー  公式You Tube動画


2nd センチメント・エキスプレス
01年9月19日
旅とセンチメンタル、GOING UNDER GROUNDというバンドの魅力の大半を凝縮したような楽曲。電車ではなく汽車に乗るというところが古風。電車や車だとなんかちょっと違う。そんなに上位にくるような曲ではないんだけど、ライブで聞くと一気に引きずり込まれるというか…多少大人になったリスナーでも青春時代へ旅に出れるような力があるのかなと2015年1月31日の河野ラストライブのオープニングナンバーとして披露されたのを見て思った。
★★★☆☆
1stアルバム『かよわきエナジー
2ndベスト『
COMPLETE SINGLE COLLECTION 1998-2008

C/W 太陽の季節
あまり真夏全開の曲って無い気がするんだけどこの曲はいきなりギラギラとか出てくる真夏系ナンバー。サウンド自体はそんなにギラギラしてないんだけど、作曲が松本と中澤の共作ということで一風変わった雰囲気。ピ〜ピロ〜と鳴り響くキーボードの音色のチープさや、間奏直前に「かんそぅ〜」と歌ってみたりと良くも悪くもカッチリ作りこむというよりかはラフでレトロな感じも。
★★★☆☆
BOX『THE BOX』DISC-9『B-SIDE COLLECTION

センチメント・エキスプレス  公式You Tube動画


かよわきエナジー 〜Take Me Home,Country Roads
1stアルバムのタイトルチューン。内省的な雰囲気が漂うオリジナルの楽曲「かよわきエナジー」の後に「Take Me Home,Country Roads」へ移行し、松本が歌う「Take Me Home,Country Roads」の裏で中澤が「かよわきエナジー」を同時進行で歌うという構成。ライブでは「Take Me Home,Country Roads」のサビを最初に持ってくることも。「Take Me Home,Country Roads」は現在では金曜ロードショーで数年おきに放送される映画「耳をすませば」劇中歌として主人公を演じた本名陽子が自ら歌っている日本語バージョンが世代問わずもっとも知られていると思われるが(OPでは別の歌手が歌う英語バージョンも使用されているが、映画見て印象に残るのは日本語の方だと思う)個人的には97年香中学1年の時に英語の授業で英語の曲を一定期間歌うというのがあってオリジナルであるジョン・デンバーのバージョンを聞いたのでオリジナルバージョンが印象深く、逆に「耳をすませば」で日本語のカバーを後で聞いたらどうにもしっくりこなかった。カントリーロードの後にはテイクミーホームが来ないとどうもすっきりしない。今作では英語詞でそのままカバーしているが歌詞は掲載されておらず、よく聞くと"West Verginia"の部分で思いっきり"Ara River"と歌っている。Ara Riverすなわち荒川である。荒川愛深し。カバーというより70%くらい新作な感じだけどオリジナル色が強くてなかなか面白い仕上がりだ。
★★★☆☆
1stアルバム『かよわきエナジー
1stベスト『
BEST OF GOING UNDER GROUND with YOU

かよわきエナジー


ボーイズライフ
青春よりさらに前の思春期のような"けがれないココロ"が歌われる甘酸っぱさMAXなギターロックナンバー。口笛が宇宙の果てまで届いたり、全てが想うままだったり、少年時代に1度は感じたことのある根拠不明の無敵感が懐かしくてまぶしい。
★★★★☆
1stアルバム『かよわきエナジー

かよわきエナジー


3rd ミラージュ
02年4月17日
あの夏の思い出にさよならを告げようとするかのような春のセンチメンタルナンバー。初期の彼らにとって春は切ない季節だったのだろうか。春が来るたびに切ない曲が出ている気が…。それなりにいい曲なんだけど、シングルを並べていくとかなり印象は下の方になってしまう。デビュー時の勢いに比べて2ndアルバム期は内省に向かって少し勢い自体は落ちた感じがする。序盤に流れ星を目撃するくだりがあるけど、サウンド全体のイメージも流れ星っぽくて、あまりミラージュ(蜃気楼)っぽくない。
★★★☆☆
2ndアルバム『ホーム
2ndベスト『
COMPLETE SINGLE COLLECTION 1998-2008

C/W 秘密
比較的シンプルなミディアムナンバー。C/WらしいといえばC/Wらしく、味わい深いといえば味わい深い。
★★☆☆☆
BOX『THE BOX』DISC-9『B-SIDE COLLECTION

ミラージュ  公式You Tube動画


4th ランブル
02年7月10日
松本が最高傑作だと公言していた曲でファン人気も高い。なんとなく都会の中で揉まれていった主人公が過去の自分たちの様子を"綺麗な水を探している魚"に例えているという風に勝手に解釈している。全体的に切ないんだけど最後のサビでは前へ進もうとしている意志も感じられる。そんなに好きな曲ではなく地味な曲という印象がずっと強かったけど、最高傑作というだけあって深い曲なのかもしれないと最近思い始めた。
★★★☆☆
2ndアルバム『ホーム
2ndベスト『
COMPLETE SINGLE COLLECTION 1998-2008

C/W サンセット
2dnアルバム収録曲の「流線形」よりはもう少し起伏があるものの、近い系統でかなり淡々とした曲調。旅立ちと涙という頻出キーワードが登場しているが、故郷に帰って就職する友人を思って書いた曲らしい。
★★★☆☆
BOX『THE BOX』DISC-9『B-SIDE COLLECTION

ランブル  公式You Tube動画


kodama
2ndアルバム最終楽曲。内省的でおとなしい2ndアルバムの中で最後に風向きが異なる楽曲。00年前後は特に自分探しみたいな言葉が流行していた時代だったように思うけど、この曲では"最初から行き先は無かったんだね""探してる事とか本当はなかった"という事に気づき"雲も晴れた事だ 先を急ぐよ"など新たな段階へ旅立っていくようなイメージ。ずっと何かを探していたつもりだったけど実は不安を紛らわすためとかそんなことでしかなかったのかもしれない。2ndアルバムって本当にどんより曇り空って感じなんだけど、この曲で最後に太陽が顔を出すような感じがしている。ベスト盤で聞いた06年から好きな曲だったけど、本当の意味で自分がこの心境に達したのは2010年以降だったかもなぁとしみじみ思う。なお楽曲終了後に再び演奏が再開されるが、ベスト盤では演奏が復活する部分がカットされそのまま曲が終了する。
★★★★☆
2ndアルバム『ホーム
1stベスト『
BEST OF GOING UNDER GROUND with YOU』(復活アウトロカット)

ホーム


5th ダイアリー
03年5月7日
ここで一気にバンドが躍進したかのような明るさが感じられる青春のアンセム。具体的にこの歌詞のような日々を送っていたわけではないんだけど、なんだか学生時代の空気が真空パッケージされたような印象で、年月を重ねるほどに眩しさが増す曲だ。MVではメンバーが色々準備して仲間を集めてパーティーを開いて合唱しながら大騒ぎするという内容だが、ライブにおいてもこの曲は終始大合唱になる。
★★★★☆
3rdアルバム『ハートビート
1stベスト『
BEST OF GOING UNDER GROUND with YOU
2ndベスト『
COMPLETE SINGLE COLLECTION 1998-2008

C/W 夕暮れ白書
セッションしているかのような地味目なミディアムナンバー。なお今作からCCCDが採用されてしまったが、初回盤はCD-EXTRAにすることで回避。
★★☆☆☆
BOX『THE BOX』DISC-9『B-SIDE COLLECTION

ダイアリー(初回)  公式You Tube動画


6th トワイライト
03年9月24日
代表曲。この曲は当時チャートでかかっているのを目にして、結構いい曲だなと思いつつ、手には取らなかったが載寧龍二が走り回っていたのが印象に残ったのと、初めて聞いた06年のベスト盤にもメンバーの写真が載ってなかったので、ちゃんと聞いてからもしばらく載寧龍二みたいな感じの人がボーカルだと勘違いしていた記憶が…。いずれにせよ06年のベストで聞いてみようと思ったのはこの曲を当時なんとなくでも耳にしていたおかげなので出会いのきっかけになった曲として印象深い。短編映画を見ているような歌詞世界、ひたすら盛り上がっていく楽曲構成といい感情を刺激しまくる名曲中の名曲。"主役が君と僕の脇役のいないストーリー"というサビ頭がやはりこの楽曲を象徴するフレーズだが、河野脱退ライブにおいては最後のサビの"約束しよう僕らはそれぞれの地図を持って 旅立つ事はきっとさよならなんかじゃなくて"の方が響いて聞こえた。MVでは載寧龍二と吉田桂子のラブストーリーが展開する。1度別れてしまった2人だったが、煮え切らない思いを抱えたままの載寧龍二は偶然吉田桂子を見かけて歩道橋の上からその名前を呼び、吉田桂子が振り返って…と、その後どうなったのかは明確に描かれていない。ラストでは2人ともスッキリした表情でそれぞれの日常を過ごしているのと、最後のサビの歌詞からそこはお察し…ということだろう。なおメンバーは載寧龍二が働いている工事現場の同僚とかコインランドリーの先客などでチラッと出演している。ライブでは"切符が2枚"を"チケットが2枚"に変えたり(2015年1月31日河野のラストライブでは切符のままだった)ほか、"雨が降らない"の部分を"雨が降らない〜ぃぃ〜"と少し変えて歌うのが定番。
★★★★★
3rdアルバム『ハートビート
1stベスト『
BEST OF GOING UNDER GROUND with YOU
2ndベスト『
COMPLETE SINGLE COLLECTION 1998-2008

C/W 足音のブルース
A面ほどの派手さは無いけど手数の多いドラムや単音シンセに泣きのメロディーなど王道のGOING節が炸裂する佳曲。今作もCCCDが採用されてしまったが、前作同様に初回盤はCD-EXTRAにすることで回避。
★★★☆☆
BOX『THE BOX』DISC-9『B-SIDE COLLECTION

トワイライト  公式You Tube動画


7th ハートビート
04年1月21日
3rdアルバムタイトル曲だったが、初のTVチューナー付携帯(ワンセグではない)として発売されたボーダフォン(現ソフトバンク)のV601NのCMタイアップによりシングルカット。V601Nは3代目携帯電話として使用し08年まで使い続けたのでけっこう愛着がある。電池変えずに4年使い続けたら末期は1度電話するだけで電池が激減してまともに使えなくなったうえに、TVもアナログチューナーとかさっぱり映らないし、ワンセグの時代になるしでとことん時代遅れになったけどなCMタイアップなんだから「ハートビート」の着メロが最初から入ってるとかサービスしてくれてもよかったのにそういうのもなし。後にBank Bandがストリングスいっぱいにカバーしているのでそっちの方が有名かもしれないが原曲では当然ストリングスは無く、やけに派手に鳴り響くドラムが印象的な軽快なナンバー。メインボーカルは松本だが、終盤ではボイスベースで石原聡が参加、最後のリフレイン部分では前半コーラスを中澤、後半コーラスを河野が担当するなど、キーボード伊藤以外の4人が全員歌う楽曲でもある。特にライブだとこの部分が石原の紹介&MCタイムとなるのが恒例。今作も観客と大合唱が巻き起こる。"晴れの日も 雨の日も 風の日も"はその日の天候を3連発するなど変えて歌われることが多い。MVには若き日の蒼井優が主演。コンビニ店員に惚れて自分もコンビニ店員になった蒼井優だったが目的の彼はしばらく休暇を取った挙句に復帰するはずの日に来なくて蒼井優もそのままバイトを辞めてしまうという内容。あんまり曲と関係ない気が…。
★★★★★
3rdアルバム『ハートビート
1stベスト『
BEST OF GOING UNDER GROUND with YOU
2ndベスト『
COMPLETE SINGLE COLLECTION 1998-2008

C/W ハートビート(2003.12.5 version)
仙台でのライブ音源。曲前のMCが収録されているので原曲より長く、間奏でのドゥドゥッドゥ石原MCタイムも少し聞くことができる。観客の合唱も入っているのでCDよりも熱い仕上がりに。
★★★★★
アルバム未収録

C/W トワイライト(2003.12.5 version)
同じ日のライブ音源。松本の恥ずかしくなるくらいロマンチックなMCもそのまま収録されているが、こういうまっすぐな人だからこういう曲が書けるんだろうなと改めて思う。ライブ終盤で高音が厳しかったのか、一部裏返り気味だったり、最高音部分は観客合唱に任せてしまったりもしているが演奏自体は熱い。今作までCCCDが採用され、今作だけはCD-EXTRA回避をせずにCCCDのみで発売された。アルバム含めて07年に通常CDで再発されている。
★★★★★
アルバム未収録

ハートビート ハートビート  公式You Tube動画


8th サンキュー
04年9月22日
これまでのギター押しから打ち込みを駆使しつつ、全体に音を整理させたような一歩進化した空気を感じる1曲。引きの良さというかこれによりドラマティックさがより増している。MVは久々に故郷を訪れた松本が少年時代を回想するみたいな内容になっているが、少年時代の松本役の人がソックリ、両親もなんかいかにも両親っぽい風貌という無駄に本気のこだわりようが面白いが、同時に感動。ありがとうじゃなくてちょっと軽い響きのサンキューなのがポイント。最初のベストに未収録だったのが惜しい。
★★★★★
4thアルバム『h.o.p.s.
2ndベスト『
COMPLETE SINGLE COLLECTION 1998-2008

C/W 青空コウモリ
GOING流の「雨のち晴れ」系ソング。ゆっくりと晴れ間が見えてくるような温かさを感じる曲だ。間奏の一部がけ〜がれな〜いとか歌いだしそうになるほど「ボーイズライフ」に似ている気がする。
★★★☆☆
BOX『THE BOX』DISC-9『B-SIDE COLLECTION

サンキュー


9th 同じ月を見てた
04年12月8日
不安の中で生きている"出会ってしまった僕たち"による世界で2人ぼっちのラブソング。手数の多いドラムを始め、サウンドがさらに気持ちを盛り立てる。この曲、幸福感はあまり無いし、好きとか愛してるとかいった類の言葉も一切出てこない。だけどこの曲は究極のラブソングだなと思う。MVでは石原の結婚式でメンバーがお祝いとして歌うという設定になっており、石原聡と新婦役の平良千春の出会いから結婚までの様子がドキュメントちっくに描かれる。新婦役の人はもちろん、石原が実にいい表情をして名役者っぷりを見せているのが印象的。名作。
★★★★★
4thアルバム『h.o.p.s.
1stベスト『
BEST OF GOING UNDER GROUND with YOU
2ndベスト『
COMPLETE SINGLE COLLECTION 1998-2008

C/W サムネイル
当初A面予定だったという河野曲。何も知らないまま飛び出していって世間に揉まれ、変わっていく自分たちを受け入れて前進していくような前向きな楽曲。学生生活が終わってから改めて沁みた曲の1つ。そこで感傷に浸るような楽曲が多い松本に対して、河野はセンチメンタルさよりも前向きさが前に出るところに作風の違いが出ていて面白い。文字通りに飛び立っていくようなバンドサウンドが心地よく、C/Wとしては珍しくアルバム収録され、アルバムでは最終曲という重要ポジションになったとはいえ、せめて両A面にするだけの風格はあったと思う名曲。C/Wの中ではこの曲が1番好き。
★★★★★
4thアルバム『h.o.p.s.

同じ月を見てた


10th アゲハ
05年2月9日
アルバムと同時発売。8センチシングルだが、短冊形でもマキシケースでもなく、8センチサイズの小型プラケース仕様だった。このため基本的に中古屋では取扱いされていないことが多い。以前C/Wを集めるためにシングルを探していた際にこのシングルだけは見つけられなかった。後にネット購入で入手した。

アゲハ altemate version “アゲハとトカゲ”
アルバム(オリジナル)では松本が全部歌っているが、このバージョンでは2番Aメロを河野が単独歌唱している。ライブDVDなどに収録される際には表記は「アゲハ」だけだったりするが、ライブでも後のベスト盤でも基本的にこのバージョン。むしろオリジナル扱いの松本全歌唱バージョンの方がアルバムに1回収録されたっきりっていう。打ち込みと重ねてブーストさせたようなベベベベベベベベというベース音が印象的な非常にポップな楽曲。
★★★★☆
4thアルバム『h.o.p.s.』(全編松本が歌うオリジナルバージョン)
1stベスト『
BEST OF GOING UNDER GROUND with YOU』(altemate version “アゲハとトカゲ”)
2ndベスト『
COMPLETE SINGLE COLLECTION 1998-2008』(altemate version “アゲハとトカゲ”)

C/W サンキュー altemate version “×5”
8thシングルのリメイク。アコースティックギターと軽い打ち込みリズムによるシンプルなリアレンジ。若干リミックスのようでもあるが、ラストに原曲にはないフェイクが入ったりしているので、ボーカルも新録音していると思われる。ドラマチックなアレンジを排除したことによってより歌が伝わってくる。
★★★★☆
アルバム未収録

アゲハ


ロール アンド ロール
旅立ちの歌。インストの後の実質的なアルバム1曲目で、最終曲もまた旅立ちを示唆する「サムネイル」という構成が象徴的だ。上昇気流の中でバンドがそこに留まらずにさらに先へ進んでいこうという意志を感じるし、一皮むけていくような20代半ばに差し掛かっていたというのもあるのかもしれない。不安を吹き飛ばすというよりは不安なままでも旅立っていいんだという勇気をくれるところが好き。
★★★★☆
4thアルバム『h.o.p.s.


東京
東京での何でもない日常を歌ったアコースティック系のミディアムナンバー。なんでもない東京で過ごす日々が何だかものすごくドラマチックな世界に変わってしまうのは槇原敬之の「東京Days」すら遥かに凌ぐ勢いがあり、特に地方民ほど東京へのあこがれが増大するという魔法のような1曲。東京嫌いな俺でもなんかちょっといいかも?と思った。2015年1月31日の河野脱退ライブでは「これが俺たちの全てです」と最終曲にチョイスされ、ラストでは松本と河野の掛け合いボーカルが延々と繰り返される熱いラストステージとなった。あのライブバージョンだと★5に達する迫力があった。
★★★☆☆
4thアルバム『h.o.p.s.
1stベスト『
BEST OF GOING UNDER GROUND with YOU

h.o.p.s.(初回)


11th STAND BY ME
05年5月18日
三ツ矢サイダーのCMソングにして最大ヒット。学生時代の終わりと再生、本当の旅の始まりを感じる楽曲。"重ねた年月が僕たちを離してゆくところ"とか"誰かの生き方に似ないように"していた事とか""それぞれ描いた夢が色づくたび減った手紙 離れた心、普通の人になる"とか、自分も含めて選択の時が来て明確でも不明確でもなんとなく描いていた夢とか希望とは違う方向で普通に就職する道を選んでいった仲間たちを指しているかのよう。この曲で探している「君」は過去の光景の中の誰かもしくは過去の自分自身なんじゃないかと思う。ずっと過去に捕らわれつづけていた主人公はようやく本当の意味で君はもういない=過去の自分には戻れない事に気づき、似合わない靴を脱ぎ捨てて今を生きることを決意した、みたいな。発売当時はCMでかかってるな程度だったんだけど、1年後にこの曲を聴いて当時の心境とそこからの再生にドンピシャでハマった。歴代トップ3に入る名曲。ただPVは歌詞にリンクしたストーリー系ではなく、何故か女子フットサルチームのドキュメント映像になっていてそれも悪くは無いけどイマイチ曲の魅力を引き出せたとは言い難い。またシンコレでは何故かボーカルが別テイクになっていて、最後サビの「何度も」の歌いまわしが異なっている。
★★★★★+∞
5thアルバム『TUTTI
1stベスト『
BEST OF GOING UNDER GROUND with YOU
2ndベスト『COMPLETE SINGLE COLLECTION 1998-2008』(ボーカル別テイク)

C/W ムサシノ天使の詩
飛べない天使の事を歌った楽曲でファンタジックな雰囲気が漂うコンパクトなギターポップナンバー。千年もこの場所で歌っているとか、羽根がどうこうとかいうファンタジックさに交えて"何のための人生だ?思い出せないや"などと現実的な事も歌っているので、岐路に立たされている若者の心情にも当てはまるような。C/Wの中では「サムネイル」に続いて好きな1曲。
★★★★☆
BOX『THE BOX』DISC-9『B-SIDE COLLECTION

STAND BY ME  公式You Tube動画(2011年ライブバージョン)


12th きらり/トゥモロウズ ソング
05年8月17日
両A面シングル。「トゥモロウズ ソング」はMVは制作されずオリジナルアルバム未収録となったが、『COMPLETE SINGLE COLLECTION 1998-2008』ではA面扱いされて3年越しでアルバム収録を果たす。しかし何故か『THE BOX』リリース時はアルバム未収録のC/W扱いされて、『B-SIDE COLLECTION』収録を果たすなど扱いが安定していない。

きらり
キラキラした感じではなく、本当に「きらり」って感じの抑えた雰囲気のミディアムナンバー。最高ヒットの後に出すシングルとしては正直地味極まりない感じもするけど、聞きこむと味わい深い。忘れられない思いを歌った未練系の楽曲だけど何故かとても美しい夏の終わりを感じさせる
★★★☆☆
5thアルバム『TUTTI
2ndベスト『
COMPLETE SINGLE COLLECTION 1998-2008

トゥモロウズ ソング
NHK「みんなのうた」タイアップ。A面というよりかはC/Wっぽい小品といった感じで、実際2分30分にも満たないなどかなりコンパクトな楽曲。「みんなのうた」だけあってやや子供たちに向けたメッセージっぽくもあるかも。
★★★☆☆
2ndベスト『COMPLETE SINGLE COLLECTION 1998-2008
BOX『
THE BOX』DISC-9『B-SIDE COLLECTION

C/W Tomorrow's Song SUGIURUMN OVER NIGHT REMIX
「トゥモロウズ ソング」をDJ SUGIURUMNがリミックスしたGOING唯一のリミックス曲。何故今作にだけリミックス展開があったのかは謎だが、2分半も無かった原曲を7分近くまで引き延ばしている。いかにもリミックスなリズミカルなリミックスナンバーで、まともに歌が開始されるのが原曲の演奏時間をとうに超えた後っていう…。
★☆☆☆☆
アルバム未収録

きらり/トゥモロウズ ソング


13th Happy Birthday
06年2月1日
ストレートなギターロックナンバー。何度でも生まれ変われるとひたすら前向き。頼もしさすら感じる。これは今までの松本曲にはあまりなかった部分だと思う。5人組バンドとして1番状態が良かったというか到達点に達したのはやっぱりこの頃なんだろうなと思う。いつになくロックバンドっぽい(松本が持っているギターがV形だからか)MVの終盤で一瞬だけ松本らしき人物が光の明滅の中で宙返りしているカットが紛れ込んでいるが、この着地で失敗して足を負傷したという逸話も。
★★★★☆
5thアルバム『TUTTI
2ndベスト『
COMPLETE SINGLE COLLECTION 1998-2008

C/W カーボーイ
馬乗り的なカウボーイではなく文字通り車少年的なドライブナンバー。内容的には車を飛ばして気分爽快(超訳)といった感じだが、疾走感はあまり無く、どっちかというとウォーキング的なゆったりさが感じられる。
★★★☆☆
BOX『THE BOX』DISC-9『B-SIDE COLLECTION

Happy Birthday(初回限定盤)


パスポート
そろそろどんだけ飛び立ってんねん!とツッコミを入れられそうな春の旅立ちソング。同じような旅立ちでもだんだん頼もしさが増しているのがリスナーの成長にも合致していたんじゃないだろうか。学生時代の終わりのような空気が強く漂っているのは大体この頃までのように感じられる。「Happy Birthday」ではなくこっちを先行シングルにしたかったとも語られているが何故そうしなかったのか。
★★★★☆
5thアルバム『TUTTI

TUTTI(初回限定盤)


いつまでたっても
"僕はきみたちを愛している"とリスナーに向けて歌われていて、恐らく河野ナンバーとしては1つの到達点になっている楽曲。ピコピコ電子音が鳴っていてアルバム全体がそうだったけど打ち込みをかなり導入しているのがちょっと新しい。
★★★★☆
5thアルバム『TUTTI

TUTTI(初回限定盤)


14th VISTA/ハミングライフ
06年5月3日
12thとは異なり、ちゃんとした両A面扱いで、2曲ともMVが制作された。またベスト盤の先行シングルになったため、2曲ともオリジナルアルバム未収録となっている。

VISTA
2年連続の三ツ矢サイダーCMソング。さわやかなロックナンバー。今回は河野楽曲ということもあってか、切なさはあまりなくて力強くて前向き。イメージ的には「STAND BY ME」や「パスポート」などで旅立っていった若者がさらにたくましくなって今を生きているようなイメージ。
★★★★☆
1stベスト『BEST OF GOING UNDER GROUND with YOU
2ndベスト『COMPLETE SINGLE COLLECTION 1998-2008

ハミングライフ
アコースティック&合唱系ナンバー。東京で暮らす"今"がほのぼのと歌われる。変わっていく自分を肯定しながら今を大事に生きている青年の佇まい。前向きなだけではなく"ひとりぼっちで見つけていくしかない希望"というちょっと孤独なフレーズが刺さる。この曲をモチーフにした小説『ハミングライフ』が作られ、さらに西山茉希主演で映画化もされた。映画の音楽を河野が担当、作中で出てくるたとえ話のイメージシーン内に登場する「大きな木に残された青年」役として石原が出演している。映画自体は犬に導かれた西山茉希が木の空洞の中に手紙を見つけ、送り主の井上芳雄と文通が始まるというかなりさりげな〜い日常系のストーリーで正直あまり印象に残る映画ではなかった。
★★★★☆
1stベスト『BEST OF GOING UNDER GROUND with YOU
2ndベスト『COMPLETE SINGLE COLLECTION 1998-2008

VISTA/ハミングライフ(初回限定盤)


15th 胸いっぱい
07年3月21日
リアルタイムで聞き始めたシングルがこれ。王道ギターロックだけどちょっとこれまでの曲に比べて弱いかなとも思った。冒頭のフレーズから久々に故郷に帰って過去を回想しているかのようで、旅立っていって今を生きていた前作までとは少し傾向が異なる。アルバムで聞くとかなり良く聞こえる。MVでは謎の外人男女がミュージカル風に大げさな動きをしている上にメンバーが演奏しているが、最後のサビではメンバーと一緒に振付をするというかなり寒い演出が。それとは関係ないと思うけどこの辺りから人気がピークを越えて売上が下がり始める。
★★★☆☆
6thアルバム『おやすみモンスター
2ndベスト『COMPLETE SINGLE COLLECTION 1998-2008

C/W ion
映画「ハミングライフ」OP。ゆったりとしたアコースティックナンバー。これまでの同系統の曲に比べるとやや地味。日常っぽいといえば日常っぽいんだけど。
★★★☆☆
BOX『THE BOX』DISC-9『B-SIDE COLLECTION

胸いっぱい(初回限定盤)


16th TWISTER
07年6月13日
打ち込みが前面に出たデジタルポップナンバー。メロディーは高音押しで切なさを強調しているので、サウンドが異色な割にはむしろ胸キュン要素がこの時期の他の楽曲より格段に高い。"さよならありがとう"と泣きメロ全開で別れを歌っていることもあってか、伊藤脱退の09年のライブ時には涙で歌えなくなってしまったが、河野脱退の15年のライブ時は普通に歌い切れた辺りに大人になったなぁと思わずにはいられなかったファンが多かったとか多くなかったとか。あまり楽曲の内容には関係ないがPVは27時間連続で撮影されたそうで、あらゆるシチュエーションで松本が女性に告白したり、女性といい感じになっていると何者かに銃殺されて大惨事というシーンが10回くらい繰り返されるというトンデモな内容になっていて面白い。
★★★★☆
6thアルバム『おやすみモンスター
2ndベスト『COMPLETE SINGLE COLLECTION 1998-2008

C/W だけどぼくらは知らない
河野曲。馬が走ってるかのようなパカラパカラしたパーカッションとギターより前面に出たストリングスが印象的な軽快ポップナンバー。
★★★☆☆
BOX『THE BOX』DISC-9『B-SIDE COLLECTION

TWISTER(初回限定盤)


17th さかさまワールド
07年10月17日
アルバム『TUTTI』、ベスト盤、そして日本武道館ライブで1つの頂点に達したもののその後解散の危機に陥ったそうで、バンドを"壊れた宇宙船"に例えてそのまま当時の松本のバンドに対する思いが歌われている、と思われる。このためかMVも松本とメンバー4人が対峙するような演出が見られる。"消しゴムでも消せない名前"とか"「きっと僕らはずっと友達」なんて言葉にすればウソだし"とかバンドの事を歌っているようなんだけど、"今日が昨日を超えることがきっとなくても僕らは待ってる"とか"想像以上に歪みながらそれでも僕らは明日を待ってる"とかのフレーズは社会に揉まれていく日々とも重なって、響いてきた。
★★★★★
6thアルバム『おやすみモンスター
2ndベスト『COMPLETE SINGLE COLLECTION 1998-2008

C/W Holiday
ロックンロールナンバー。意図的にダサく仕立て上げたかのような日英チャンポンな歌詞は80年代〜90年代序盤っぽい。しかも何故かHEY BOYとHEY GIRL以外の英語が全てカタカナ表記になっており、しかも英語分からない人が日本語読みで送り仮名振ったような"アイム ウェイテン フォー ザ ホリデイ"とか"リディム アゲイン"とか"シンギン ナウ!ウィキダップ!"とか字面がまずダサい。ノリはいいのでライブでは盛り上がりそう。また何故かEDでは全く別の曲調に切り替わる。
★★★☆☆
BOX『THE BOX』DISC-9『B-SIDE COLLECTION

さかさまワールド(初回限定盤)  


PLANET
3連ロックバラード。名盤『おやすみモンスター』の中でも屈指の名曲。"こんな美しい世界"としながらも誰かを踏みつけて生きている事に対する痛みを歌っているなどけっこう内省的。主人公は「彼」となっていて、「彼」の心情を歌っているかのように進行するが最後のサビの前で"こんな僕を君はどう思ってる?"と彼=僕だった事が明かされる構成が上手い。あまり明確な答えを見出せず、闇に覆われたままで終わってしまう感じもするんだけど、何故かとても美しい1曲。
★★★★★
6thアルバム『おやすみモンスター

おやすみモンスター(初回限定盤)


18th 初恋
08年3月19日
村下孝蔵のカバー。当時限定で発売されていたサントリーの「白いなっちゃん」のCMタイアップ。堀北真希が出演しておりジャケットやMVにもそのまま堀北真希が出ている。この頃の堀北って全盛期の前田愛にそっくりだったな…。元々初恋の切なさを歌った楽曲だったので胸キュン要素を押し出した名カバーに仕上がった印象。アレンジはメロディーを尊重しようとした結果なのか、ちょっとおとなしい感じになってしまい、ソロ作品っぽい感じもする。
★★★★☆
2ndベスト『COMPLETE SINGLE COLLECTION 1998-2008
2ndベスト『
COMPLETE SINGLE COLLECTION 1998-2008』初回盤のみ(アコースティック・ヴァージョン)

C/W イージューライダー
奥田民生の96年のシングル曲のカバー。C/Wはトリビュートアルバムに参加した08年時点で5曲あった楽曲のうち有名な2アーティストのカバー曲を収録(08年時点で他にTHE KINKS、the pillows、THE COLLECTORSのトリビュート盤に参加していた)。07年の『奥田民生・カバーズ』に収録されていた音源。楽曲自体は好きな曲だったが、比較的原曲に忠実というかわりと無難な印象。
★★★☆☆
BOX『THE BOX』DISC-9『B-SIDE COLLECTION

C/W Y
スピッツの95年のアルバム『ハチミツ』収録曲のカバー。02年の『一期一会 Sweets for my SPITZ』に収録されていた音源なので08年時点で既に6年も前になっていた。こちらはけっこう原曲と違う独自の仕上がりになっていてカバーとしては面白い。ていうかそもそも選曲が"通"な感じ。
★★★☆☆
BOX『THE BOX』DISC-9『B-SIDE COLLECTION

初恋


My Treasure
SUEMITSU&THE SUEMITHを意識して制作したという転がるようなピアノが展開するピアノロックナンバー。ベスト盤の新曲として収録されたがMVも制作され普通にシングルで切っても良かったような名曲。"探していた宝物はこんな日々だった"というフレーズがちょうど08年学生最後の1年を過ごしていた当時の心境にも重なって、個人的には最後の学生時代を思い出すと同時にこの曲と一緒に学生時代が終わったように今は感じられる07〜08年の象徴のような1曲。その後完膚なきまでに1度完全に砕け散
★★★★★
2ndベスト『COMPLETE SINGLE COLLECTION 1998-2008

COMPLETE SINGLE COLLECTION 1998-2008(初回限定盤)


19th いっしょに帰ろう
09年1月21日
発表当初、物凄い名曲が来たと思ったんだけど…現在案外そうでもない。ちょっとあまりにも寂しすぎるというか、これまでのいい流れがぶった切られるような感覚の望郷ソング。別れと旅立ちを多く歌ってきた中でここまで帰りたいとストレートに歌った曲は案外なかったと思う。意外と使いどころも無く、カラオケで「かえりったい♪」などと情感たっぷりに歌おうものならこいつ帰りたいのか?と思われかねないし、旅先で聞けばホームシックになってしまう。そして何より帰ったところであの頃と同じ場所にも君にも帰れない事は分かり切っているくらいにもう分かってしまっている。発売当時とそこから10ヶ月くらいしてからではまるで違って聞こえた1曲。戻れないと分かっているからこそこの曲はこんなにも切ないのかもしれない。ジャケットには『おやすみモンスター』の帯にも推薦文を載せていた劇団ひとりが登場したが、これは劇団ひとりのパブリックイメージ的に意味があったのかなかったのか。
★★★★☆
7thアルバム『LUCKY STAR

C/W マンガライフ
ロックンロールへの思いを熱く綴ったロックンロールナンバー。かっこよさよりもどこかポップさというかダサさが醸し出されているのは狙ってやっているのかなんなのか。その辺りを開き直っているような曲でもあるけど。
★★★☆☆
BOX『THE BOX』DISC-9『B-SIDE COLLECTION

C/W run boyz run
Fリーグ(フットサル)の08年度テーマソング。タイアップに物凄く忠実な楽曲になっていて、イントロはホーン隊を駆使してスポーツの祭典みたいな感じになっているほか、ラン!ボイ!ラン!とシンガロングな掛け声も盛り込まれている。ノリがちょっと寒い…かも…。
★★☆☆☆
BOX『THE BOX』DISC-9『B-SIDE COLLECTION

いっしょに帰ろう


世界のまん中
切なさ全開のお別れソング。バンドよりも打ち込みが目立って聞こえる異色の楽曲。というかアレンジがほとんどそのまま当時日本でも大ヒットしたColdplayの「Viva la Vida(美しき生命)」をパクリスペクトっていう…。大ヒットしていたとはいえ洋楽は疎かったので「Viva la Vida」の方が後で聞いたんだけどあまりにそのまんまで苦笑い。同時期にBuono!も「ゴール」という曲でパクリスペクトを発揮したが、正直「ゴール」よりも近い気がする。でもそれを抜きにしても名曲。伊藤洋一脱退っていつ決まったのかよく分からないけどこの曲や「いっしょに帰ろう」を作る前にはもう決まっていたんだろうか。
★★★★☆
7thアルバム『LUCKY STAR

LUCKY STAR


20th LISTEN TO THE STEREO!!
10年5月19日
アニメ「家庭教師ヒットマンREBORN!」最終OP。この1つ前は松本がソロ名義SxOxUで担当していたが、プロデューサーにSxOxUから引き続きヒダカトオルを起用したため、ひたすら熱度の高いシンガロング系ロックナンバーとなった。伊藤洋一脱退により新しくなったバンドを見せようという事だったのが分かるけど今にしてみると妙に気合が入りすぎたというか、今までの良さを削ってしまったというか…。トップ20ヒットとなり、2010年以降ではこれでもダントツ最高ヒット作となったものの、アニメ効果によるところが大きく、次回作以降の極端な落ち込みを見るに実際には今作きっかけで一気にファンがいなくなってしまったようだ。ライブでは盛り上げナンバーとして機能していたようだけど、後年には歌えない石原聡にこの部分を無理やり歌わせるなどの悪ふざけみたいな演出を導入しているのをライブDVDでも確認でき、ちょっと閉鎖的なノリだなと思った。
★★★☆☆
8thアルバム『稲川くん

C/W MAKE SOME NOISE!!
同じような路線の熱度の高いロックナンバー。この少し前にヒダカトオルを招いて松本がソロでやっていたSxOxUがこんな感じだったので、こういうのはソロでやってくれ…としか。悪くは無いんだけどGOINGに期待している路線じゃなかったし、大半のリスナーがそう思ったからこそ、この次のシングル以降壊滅的な売上まで落ち込んだとしか。
★★★☆☆
アルバム未収録

LISTEN TO THE STEREO!!(GOING盤) LISTEN TO THE STEREO!!(REBORN!盤)   公式You Tube動画


21st LONG WAY TO GO
10年11月23日
前作に引き続きヒダカトオルプロデュースによる熱度全開のロックナンバー。少年時代からの松本自身の音楽人生を歌っているかのような個人的な歌詞でジョニー・マーやWEEZERも登場。彼らのポスターが貼ってあったのは実話らしくルーツが伺える楽曲になっている。MVでもバンド結成からデビュー前の少年時代のメンバーの貴重映像で構成されている。前作よりはいいけど、やはりちょっと変わりすぎ…と思っていたら予想以上にファン離れが加速していてまさかのO社90位。これはショックだった。ただこの曲に関しては徐々にわりと好きな曲にはなっていった。
★★★★☆
8thアルバム『稲川くん

C/W LISTEN TO THE STEREO!!
STAND BY ME
トワイライト
ハートビート
ハミングライフ

ap bank fes.に出演した際のライブ音源を5曲一挙収録。最新作だった「LISTEN TO THE STEREO!!」はピアノイントロがついている以外はほとんどそのままだが、「トワイライト」は冒頭が松本アコギ弾き語りではなくピアノになるなど伊藤脱退の影響かキーボードのアレンジが普通のピアノの音色に変わっているので楽曲の印象も随分変わっている。
★★★★☆(トータルで)
アルバム未収録

LONG WAY TO GO   公式You Tube動画


さよなら僕のハックルベリー
伊藤洋一脱退後、松本は伊藤と連絡を取っていなかったらしいが、およそ2年ぶり(インタビューで2年といっているが伊藤が脱退した09年のライブと今作発売までがほぼピタリ2年なので制作時期を考えると2年より短くないと時系列が合わない)に再会してみたら案外普通に友人に戻れて、そこで改めて伊藤の事を書いたという1作。このためか、アルバム中唯一かつてのGOINGの雰囲気が満載で、アレンジも名曲「トワイライト」を意識したような構成になっている。「トワイライト」以上とまでは行かずともこれで名曲にならないわけがない。MVも制作され、ちょっとだけ伊藤本人も出演。以降、11年の10周年ライブラストでゲスト参加、13年のツアー2公演で序盤から10曲近くにゲスト参加、15年1月河野脱退ライブも脱退決定直後に速攻で松本に「俺、出なくていいのか?」と電話をかけてきたそうでアンコール3曲で参加するなど、2年おきくらいにステージにも登場している。
★★★★☆
8thアルバム『稲川くん

稲川くん  公式You Tube動画


22nd 愛なんて
11年11月2日
映画「ハラがコレなんで」主題歌。当時のサポートキーボードメンバーHARCOとの共同アレンジになっているが、HARCOのピアノを軸にしてバンド感を抑えたメロディー主体のバラード。時代に疲れ切っている感じでマイナスな言葉ばかり並ぶがそれでも明日をあきらめたくないというわずかな希望系ナンバー。悪くは無い曲だけど、どうもそんなにシングルにするほどの曲でもないような感じで、収録されたアルバムにおいても他の曲の方が強すぎて、シングルで出た時以上に影が薄くなってしまった感がある。結果的にポニーキャニオンでの最終シングルになってしまった。
★★★☆☆
9thアルバム『Roots&Routes

C/W Madonna
ごく普通のロックナンバー。良くも悪くも普通。
★★★☆☆
アルバム未収録

C/W 東京 2011
4thアルバム『h.o.p.s.』収録曲のリメイク。サポートを入れずに4人だけで演奏しているようで原曲よりバンドが前に出ていてどっしりした風格が漂う感じもするが、全く違う雰囲気にはなっていない。今のメンバーで今の感覚で改めて演奏してみた、といった趣き。この曲はバンドの全てであるとも語られており、2015年1月31日の河野脱退ライブの最終楽曲としても演奏された。この際の終盤の松本と河野のボーカルの掛け合いは非常に印象的だったが、原曲ではなく今作の演奏に近いものがあり、今作の終盤をさらに引き延ばしたものだった。
★★★★☆
アルバム未収録

C/W 愛なんて Electric ver.
エレキギターをチャカチャカ弾きながら歌うという普通はアコースティックギターでやるような演奏をエレキでやってみた的なバージョン。タワレコ限定で付属した特典DVDにはレコーディングドキュメントと合わせて、アコースティックでの弾き語りも収録されているなど、この曲やたらと歌モノのバージョン違いが多かった。いずれにせよ弾き語り色が強い楽曲だったのかも。
★★★☆☆
アルバム未収録

愛なんて  公式You Tube動画


シナリオライター
30代になったGOINGなりに青春が終わったその先の未来へ向かっていこうとする決意が歌われた楽曲。"あの日僕らに見えたありもしない景色が今僕を歩かせた"と、年齢を重ねて若き日々が過去になったから芽生えてきた視点で書かれた曲だし、ようやく新生GOINGらしさが出てきたなと当時も今も思うんだけど…。この頃って本当にかつてのリスナーに聞かれなくなってしまったのが惜しい。サウンド面でも右チャンネルで終始ソロを弾いているかのようなギターがまたたまらない。久々にリアルタイムで心に響いてきた楽曲。
★★★★★
9thアルバム『Roots&Routes


9th Route
河野曲で松本と河野がツインボーカル。これまでも松本メインボーカルで部分的に河野がボーカルを取る曲、もしくは河野が全編ボーカルを取る曲はあったが、2人でほぼ均等に歌っている曲は案外なくてこれが最初で最後。アルバム自体は河野の作詞作曲が非常に多くなったが、その境界が今までより無くなっていて松本もそれを喜んでいるかのようなコメントを当時のインタビューで残していたが…。当の河野本人の2年後の脱退理由がズレが決定的になってしまったとかストレスで健康を害したとかあまりにストレートなものだっただけに一見順調そうに外からは見えていたこの時期の心境はどうだったのだろうか。"情熱よ遠い昔の憧れよ"と過去の目標に思いを巡らせ、振り切ろうとしても悲しみが寄り添うと歌うサビは脱退理由へも直結していくんだよな…。
★★★☆☆
9thアルバム『Roots&Routes

Roots & Routes


Shining
JR東海のCMタイアップにもなり、先行配信されていたアルバム最終楽曲。この曲も河野曲。まだその先へ進んでいきたいという意志を感じられるポップナンバー。"新しい響きをもっと 二度とない気持ちをもっと 手に入れたいものはいつものその中に"というフレーズも脱退理由へ直結していくというようでなかなか意味深だ。
★★★☆☆
9thアルバム『Roots&Routes

Roots & Routes


カモメトゥモロー/世界を変えるピアノが歌う
13年5月8日
タワーレコードから全国発売された末光篤とのコラボレーションシングル。お互い主導のA面曲2曲とSUEMITSU & THE SUEMITHのカバーを収録した3曲入り。シングルレコードサイズの紙ジャケ仕様で発売された。このためラックに入らずに不便だが、非常に薄いので本棚の隙間にでもスッと挟んでおけるので個人的にはデジパックとかで厚み出されてスペースを消費するよりは便利だった。

カモメトゥモロー
作曲が松本と末光の共同。メインボーカルは松本だが、末光の特徴であるピアノ咲き乱れなサウンドが爽快。思った以上に良コラボだなと感じられる。
★★★★☆
10thアルバム『ひとりぼっちになる日のために

世界を変えるピアノが歌う
こちらは作詞が松本、作曲が末光でボーカルは末光。これもいい曲だけど、最後の繰り返しの部分がややしつこい感じがする。こちらは末光のアルバムに松本をゲストに招いた形で収録されている。
★★★☆☆
アルバム未収録

C/W Allegro Cantabile
低い平メロに対してサビが高音のためか、原曲よりキー1つ下げ。ベース石原以外の4人で歌いまわしていて3作の中でもコラボ感が最も強い。個人的に末光はボーカリストとしてはあまり魅力的ではないというか跳ね回るピアノサウンドの煌めきに対して、あまりに声が暗くて合ってない感じがしていたので、原曲よりもこっちのバージョンの方が格段にパワーアップしたと思う。
★★★★★
アルバム未収録

カモメトゥモロー/世界を変えるピアノが歌う  公式You Tube動画


23rd ならば青春の光
13年11月9日
事務所通販「松本屋」&ライブ会場限定シングル。前作に続いて末光篤とのコラボ(名義はGOING名義)で作曲を末光が担当。大人になってしまった寂しさが全開で漂う切ない1曲。現実的にはそんなセンチに浸っている余裕すらないけどでもどこかで思っていてもそんな事は意外となかなか言えない。大人になってももう1度青春だ!みたいなノリは意外とよくあるけど、こういう感傷を歌にしてくれるミュージシャンはそんなにいないと思うし、個人的にもタイムリーな曲だった。大人としては凄く情けない事を歌っているのかもしれないけど、そんな曲があってもいい。
★★★★☆
10thアルバム『ひとりぼっちになる日のために

C/W dan dibi di
スカ風のロックナンバー。今作の中ではどうにも普通。公式サイトには「dan di bi de」と誤記されている。
★★★☆☆
アルバム未収録

C/W 流線形
2ndアルバム『ホーム』収録曲のリメイク。以前の「東京」リメイクと異なり、今回は特に表記変更が無い。原曲は若干チープさも漂うくらい淡々としていたけど今作ではバンドの底力が上がっている事を実感する仕上がり。
★★★★☆
アルバム未収録

C/W スパイス
生活感の溢れるラブソング。何気にかなりメロディーが素晴らしくC/Wにしておくにはもったいないと思う。このシングルが事務所通販限定になってしまったのはあまりにもったいなかった。事務所通販、強制的に代引き支払いしかできないので、送料と合わせて常に商品価格+1000円弱というのは時代遅れすぎ!
★★★★☆
アルバム未収録

公式You Tube動画(ならば青春の光)

公式You Tube動画(流線形)

公式You Tube動画(スパイス)


ALONE AGAIN
直後の河野脱退発表からその悲しみを歌っているんじゃないか、もしくはメジャーとの契約が終了してしまいインディーズになってしまいファン離れを痛感する中でかつてのリスナーに向けて歌っているのかとも勘ぐりたくなるような大人の孤独を歌った孤高の名曲。"選んだ道の正しさばかり 言葉にしても疲れてしまうから"とか"今居る場所がきっと 今見たものがきっと 全てだとただ思えるから 何もかも失えるんだ"などかなりセンチなフレーズが並ぶけど同時に主人公は今をちゃんと生きてもいる。河野脱退はやはりソングライターが1人減るわけでもあるからとても大きい事だけど、松本素生の世界観は変わってないようで大人の感傷をこんな名曲に昇華させていけるならまだまだこのバンドは凄い景色を見せてくれるんじゃないかと思う。ただ1人の孤独な男目線で展開するというグダグダなMVはさぁ…もうちょっとなんとかならなかったか…。酔っぱらって下呂砲噴射するところまでリアルに描写しなくても…。なんとなく伝えたい事は分からなくもないんだけど、あまりに低予算すぎるというか。
★★★★★
10thアルバム『ひとりぼっちになる日のために

ひとりぼっちになる日のために  公式You Tube動画(固定アー写+歌詞表示のみ)   公式You Tube動画(MV)

 

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