Mr.Children 2001-2005+レビュー

この時期はシンプルなポップ路線に回帰。ロック色は徐々に薄れていったものの、曲にあった味付けを多彩に行っていくようになった。00年の時点でオリジナルアルバムミリオン割れとなっていたが、盛り返して02年にオリジナルアルバムでミリオンを再度記録。00年代半ばまでは一時的にミリオンを突破できる新鋭も現れたものの、どれも一時的であり、気がつけばオリジナルアルバムで連続してミリオンセラーを出せるのはMr.Childrenと宇多田ヒカルくらいしかいなくなっており、J-POPのゆるぎないトップに返り咲いた。個人的にミスチルの熱心なファンだった…というかアルバムやC/Wの曲まで残さず1曲1曲にそれぞれの印象が残っているのは05年までだった。

20thシングル 優しい歌
01年8月22日
アサヒWANDA(コーヒー)のCMタイアップ。発売後の秋クールのドラマ「さよなら、小津先生」とワンダがタイアップ関係にあり、次回予告前のワンダのCM枠で毎回限定の1分間ロングバージョンとしてドラマのメイキング映像を流していた。このためまるで今作が主題歌のようにインパクトを残した。実際に「さよなら、小津先生」の主題歌はaikoの「おやすみなさい」だったがそちらは地味なバラードだったので、「優しい歌」の方が印象に残ったのを記憶している。ベスト明けとはいえここまで分かりやすく吹っ切れたような曲調というのは当時新鮮だった。難解さを極めて長くなりがちだった00年までの曲に比べてコンパクト。キーボード以外にチェロとバイオリンも入っているが、基本は4人のシンプルな演奏がメイン。特に活動休止を挟んだわけではないが、他のどの時期の「復活」よりも「復活」の印象がある。ただベストアルバムも大ヒットはしたが、90年代の勢い再来とまでは行かず、CDそのものが急激に売れなくなっていたので今作は前年の「NOT FOUND」を大幅に下回る40万台にとどまった。今作リリース時まではミスチルがセールス的な復活を遂げる事は無理なのかなと思っていた。歌詞については一般的には自身のこれまでとこれからをファンに向けて歌っているという解釈が主流だが、桜井の前妻との子供の名前になぞらえたタイトルだったため、一部では娘に向けて歌っているのではないかとも言われていた。
★★★★★
10thアルバム『IT'S A WONDERFUL WORLD
3rdべスト『
Mr.Children 2001-2005<micro>

C/W 花
副題が無くなった11thシングルのリメイク。ピアノ中心のスローバラードになり、歌い方も以前より優しくなった。だがちょっと間延びしてしまってあまり印象は良くない。曲が進むにつれてバンドが前に出てきて壮大になっていくが、00年代後半以降の壮大さとは一線を画す。コーラスにはマイラバのakkoとソロデビュー前のSalyuが参加している。Salyuはこの当時小林プロデュースで映画「リリィ・シュシュのすべて」の劇中歌を担当していた。
★★★☆☆
14thアルバム(C/W集)『B-SIDE

優しい歌


21stシングル youthful days
01年11月7日
ドラマ「アンティーク」主題歌。AKB48ファンの間では大島優子が子役時代に「(幼少期)」ではなく、その回のメインのゲストとして出演(4話)していた事が後々に話題になっているが、とにかく変わったドラマだった。ドラマの常識を打ち破ることに挑戦し、テロップが出まくったり、終盤は散々盛り上げておいて最終回では登場人物がそれぞれ勝手な結末を回想。明確なストーリーを用意せずに放り投げて完結するなど実験的なドラマだった。内容だけでなく音楽も実験的で劇中音楽は全てミスチルの曲。インストバージョンを作ったわけではなく、そのまま歌入りの音楽が場面場面に合わせて古い曲から新曲までガンガン流れまくった。時にはスパスパと切り替えて組み合わせて使われたりも。これが壮大なプロモーションとなり、発売されていたベスト盤のロングヒットにつながった。いくつか新曲も流れており、その中でも主題歌ということでエンディングやオープニングでかかっていたのが今作だ。その回の内容によっては他に合った曲がセレクトされ、主題歌として使われないこともあった。久々に青春の匂いがする疾走感のある気持ちいい曲だが、個人的に歌詞はイマイチよく分からない。青春というより若い感覚は年取っても取り戻そうと思えば取り戻せる、といった感じだろうか。PVは首なし桜井が自分の首を抱えて歌っていたり、首が伸びたりと非常に気色悪い仕上がりになっている。最終的に70万近くのヒットになったが、その一方で当時トップを走っていたアーティストが軒並み100万単位での超大幅ダウン、前年までは年間トップ10は全てミリオンという状況からこの年は4曲まで激減するというCD不況の波にさらされてしまった。結果、そんなみんな激減している中でドカンと売上回復を実現したミスチルは他アーティストをごぼう抜き。ここからの半年間で一気にトップの地位へ返り咲いていくことになる。
★★★★★
10thアルバム『IT'S A WONDERFUL WORLD
3rdべスト『
Mr.Children 2001-2005<micro>

C/W Drawing
シンプルながら切ないバラード曲。最初は地味な印象だったが、非常に味わい深い。ピアノメインのシンプルな曲も適材適所といった感じで素晴らしく、何とも言えぬ寂しさを増幅させている。当然この曲も「アンティーク」に新曲として使用されていた。その後でアルバムにも収録されたが、2年後の03年の夏ドラ『幸福の王子』の世界観に合うとされ、主題歌として抜擢され再度注目された。悲劇的な結末を迎える超不幸の連鎖を描いた悲恋ドラマにおいてピタリはまっており、見事な選曲だったと思う。元がC/W曲なのにベスト盤に収録されたのはこのような経緯があってのことで、C/Wのベスト収録は4作あるベスト盤の中でこの曲のみ。
★★★★☆
10thアルバム『IT'S A WONDERFUL WORLD
3rdべスト『
Mr.Children 2001-2005<micro>

youthful days


22ndシングル 君が好き
02年1月1日
ドラマ「アンティーク」挿入歌。ドラマの中では前作以外にもまだ未発表の新曲バラードがかかっていた。それがこの曲だった。しかし発売されるまで気づいてなかったので、まだあったの?と真っ先に思った。見ていたのはドラマであり、曲を意識して聞いていたわけでは無かったのでたぶん当時は「Drawing」とごっちゃになっていたのだろう。PVには窪塚洋介が出演。少年時代に謎の組織に拉致られた少年と少女。成長した少年は何故か丸坊主の窪塚君となり組織に反抗。成長した少女を助けて逃亡するというストーリー仕立て。桜井は手のひら1つで敵を気絶させる能力を駆使して組織を壊滅させる手助けをする役で出演。残り3人のメンバーは車で待機しているのでほとんど出てこない。せめて運転手役にでもなれば良かったのに戻ってきた桜井は自分で運転して去っていく。PVのストーリーが盛り上がりを見せる中でも、曲の方はドラマチックに盛り上がるわけでもなくむしろお疲れムードの漂うラブソング。庶民目線というか「アパートの脇」とか「くたびれた自販機」とか生活感のある描写が登場する。『シフクノオト』以降は庶民目線の曲を書いてもどこかイマイチ背景が見えにくくなってしまうが(ap bankなどを始めて視点が庶民感覚が及ばない程大きくなってしまうとどうしてもなぁ…)この頃まではまだ街行く人々の目線というか確かな生活感があったと思う。ただいい曲ではあったけど、正直シングルには弱い曲だしヒットしないだろうと思っていたら、50万枚を越えるヒットに。いつの間にかファン層が入れ替わり、この頃から何だか他よりイマイチだと思った曲(バラード)ばかりが売れるという状態になってきて、俺の感覚はいつの間にかファンのメインストリームから外れていったような感じがする。
★★★★☆
10thアルバム『IT'S A WONDERFUL WORLD
3rdべスト『
Mr.Children 2001-2005<micro>

C/W さよなら2001年
911テロがあったことを受けて来年はいいことがあるようにという願いをこめた歌。だが全体的にモヤモヤしており、バンド感もないソロ作品のような仕上がり。まあテロがあった年だけに暗さが強調されてくるのは当たり前だが…。ただ長さだけ感じる曲。02年の元旦発売だが、店頭に並んだのは2001年年末だったのでタイムリーではあった。
★☆☆☆☆
14thアルバム(C/W集)『B-SIDE

君が好き


overture〜蘇生
「overture」を前奏として繋がって曲に突入するのでアルバム実質1曲目にして『深海』以降の重たい空気を完全に振り払った再スタート作。アルバムを後追いで順番に聞いていけば追体験できると思う。ベスト盤収録時は「overture」が無いので前奏部分や次の曲へ繋がっていたED部分を少し編集している。その次の曲が「Dear wonderful world」なので、アルバム本編が始まる前に『深海』からの流れを断ち切るという意味合いも感じられる。先行シングルの時点で明らかにミスチルの足取りが軽やかになっているのは感じたが、この曲でミスチルが完全にポップフィールドに帰ってきたこと=深海脱出を実感したファンも多かったのではないだろうか。『深海』の頃から前向きな曲もいくつもあったけど、ここまでフットワークの軽い前向きさは無かった。本当に「何度でも生まれ変われる」気がする勢いが好きだ。
★★★★☆
10thアルバム『IT'S A WONDERFUL WORLD
3rdべスト『
Mr.Children 2001-2005<micro>


one two three
当時の小林武史らしい(※ピークは越えつつもまだ多彩さのあった頃)バンド以外の味付けもかなりされていてにぎやかでポップな印象の曲。ポップなメロディーに合わせてバンドっぽさにこだわらずに編曲を重ねた、というのがこのアルバムの特徴だったけどこの頃はバンドっぽくなくても特に気にならなかったし、今でもそんなに気にならないのはやはり様々な音のバランス感覚がいいからだろう。サビ終りでは裏声まで音程が上がるもののそれ以外は比較的低めなのも珍しい。ラストでは何故か猪木の挨拶(引退時のもの?)がそのまま放り込まれていてる。猪木の1,2,3!ダーーー!!というのは曲名にひっかけたギャグか。
★★★★☆
10thアルバム『IT'S A WONDERFUL WORLD


ファスナー
後にスガシカオがカバーした曲。最初からスガシカオの作風を意識したようなスガ風ポップな曲調だが、リズムが打ち込みっぽくてバンド感は無い。冒頭のアレを締めつけたくだりは、比喩でも何でもなくそのままというあけすけ具合なので、そこのところがありかなしかで評価が分かれそうな曲ではある。ただ単なるいつものエロ歌かと思いきやファスナーの向こうの真実を表現した歌詞は深い。むしろウルトラマンと仮面ライダーをファスナーの例えにする、と言う部分は18禁ならぬ10禁(?)的表現だ。円谷プロと石ノ森プロならこう言うだろう。ウルトラマンも仮面ライダーも変身するものであって「中の人などいない、ファスナーなど無い」と。ていうかよく抗議来なかったな。
★★★☆☆
10thアルバム『IT'S A WONDERFUL WORLD


いつでも微笑みを
ミスチルに季節モノの曲はほとんど無いが、鈴の音などほのかに年末を思わせるほのぼのとした1曲。ただバンドの音が聞こえずほとんど桜井(と小林)のソロ作品のようでもある。ほのぼのしていて発売当時から好きな曲だった。知名度的にどうだったのかは知らないが、発売から5年も経過してから何故かCMタイアップに起用され一気に有名に。新垣結衣の姿と同時にこの曲を記憶している人も多いのでは。
★★★★☆
10thアルバム『IT'S A WONDERFUL WORLD
3rdべスト『
Mr.Children 2001-2005<micro>


23rdシングル Any
02年7月10日
ドコモCMソング。CMでサビだけ聞いた時点では最高傑作じゃないかとかなり期待していたのだが実際CDでフルで聞いてみたら、そうでもなかった。サビだけかけ離れているようないわゆるCMソング前提で作られた15秒型の曲だったのかと思われる(この後の「未来」もおんなじ印象)。今いる場所が探していたものとは違うけど悪くは無い、と歌うサビの歌詞は、随分思っていた状況と違う境地に立ってしまった高校2年生終わる直前の心境と被っていたのでけっこう響くものがあった。発売時点では高3になっていて、その境地もクラス替えで前クラスメイトがゼロというありえない状況で事実上の転校状態に陥り、その思いも砕かれていたが。とはいえこの曲の思い描いた未来とはどんどん変わっていってしまうという実感は社会に出てからの大半の大人に響く曲なんじゃないだろうか。この境地に達するまでが難しい世の中ではあると思うけど。なお発売直後に桜井が小脳梗塞で倒れてしまったので発売後はほとんどプロモーションできなかった。
★★★★☆
11thアルバム『シフクノオト
3rdべスト『
Mr.Children 2001-2005<micro>

C/W I'm sorry
ひたすら謝罪しまくる謎の曲。そこまで実験的でもないが名曲でもないような何とも言えない曲。『B-SIDE』ライナーによるとごく身近な人たち同士のケンカを歌ったらしい。かなりの内輪ネタソングだったわけで、事情を知らないリスナーと知っているミスチルの間では温度差がかなり明確な曲かも。
★★☆☆☆
14thアルバム(C/W集)『B-SIDE

Any


24thシングル HERO
02年12月11日
前作に続くドコモタイアップ。小脳梗塞というショッキングな字面で報道され、心配されていたが、何と年内に復帰。当時は情報が曖昧で復帰作として作られたと紹介している媒体もあれば、休止前には出来ていた曲と紹介する媒体もあったように記憶している。実際には曲は病気前に作っていて、復帰後にレコーディングしたということのようだ(ベストのライナーより)。ゆったりしつつも、意外とバンド感のあるバラードナンバー。サビでは裏声を駆使するが、最後のサビでは全面的に声を張り上げるところが地味に熱い。冬に聞きたい曲だ。なお初回盤は飛び出す絵本仕様の特殊ジャケットでPVも下記のキャラが動く人形劇。
★★★★☆
11thアルバム『シフクノオト
3rdべスト『
Mr.Children 2001-2005<micro>

C/W からっ風の帰り道
妙に短く語尾を切ったり上げたりするのが印象的なシンプルなバンド演奏による"歌モノ"曲。序盤は静かだが後半は意外とロックな印象も。詞で書かれている情景は高校以上ではなく、中学生くらいの頃みたいなイメージ。からっ風が吹いているだけあってやはり冬に聞きたい曲。このシングル盤を12月以外に取り出す事ってあまり無かったかもしれない。
★★★☆☆
11thアルバム『シフクノオト

HERO (初回盤)HERO (通常盤)


25thシングル 掌/くるみ
03年11月19日
前作以降ミスチルのシングルはプラケースで出ることが無くなり、今作も再生紙+トレイという仕様。さらにエンハンスドCD仕様で2曲のPVを収録。初の両A面でもある。前作で復活したかと思ったらまた1年近いブランクだったので、桜井の調子が戻らないのかと思われたが、桜井はとっくに治っていて(実際ライブもやったわけだし)、ドラムの鈴木が「心の問題」とやらで活動再開を止めていたことが復帰後のMステでの発言で明らかになった。


久々に激しい曲。「抱いたはずが突き飛ばして」「キスしながら唾を吐いて」などあえて壊すような行為を持ってくるサビが最初は衝撃的だった。ただ後に認め合えれば1つにならなくてもいい、と歌う大サビ部分の歌詞を改めて実感するようになった。この「君は君で僕は僕」考えは実に真理だと思う。AKB48が初動ミリオン記録を破った時に狂ったように叩いていたミスチルファンたちには黙ってこの曲を提示してあげたかった。まるでこの曲など聞いたことが無いかのように怒りのままに叩いている人が多かったのを目の当たりにして、その後に続く歌詞「そんな当たり前のこと 何でこんなにも簡単に僕ら 見失ってしまえるんだろう」も改めて実感した。あの騒動やTwitterを始めネット上でもめ事が起きるたびに思い出すようになったので発売当時よりも印象深さが増している気がする。PVはメンバーの手や顔から黒い液体がドロドロ出てくるのが不気味であまり好きではない。
★★★★☆
11thアルバム『シフクノオト
3rdべスト『
Mr.Children 2001-2005<micro>

くるみ
くるみとは「来る未来」。優しい雰囲気の曲調は明日も頑張ろう的な気分になる。「彩り」に通じていくような要素もあるけど、あの曲ほど悟った感じがしないし、明るくも優しいこの曲の方が断然好きだ。PVは昔の夢を思い出して奮起し初老のおっさんたちがバンドを結成するというストーリー仕立て。結局、賞賛は得られなかったが彼らの表情は満ち足りているという感動的な展開。PV込みで見ると曲の感動が増す名作PVだと思う。なおミスチル命名秘話でオチがついているがもちろんフィクション
★★★★☆
11thアルバム『シフクノオト
3rdべスト『
Mr.Children 2001-2005<micro>
29thシングルC/W(-for the Film-幸福な食卓)
14thアルバム(C/W集)『
B-SIDE』(-for the Film-幸福な食卓)

掌 / くるみ


PADDLE
当時docomoのCMにシングル曲が連続起用されていたが、この曲もアルバムのリード曲の1つとしてdocomoタイアップで大量オンエアされた。明らかにシングル向きの爽快な曲で、ベスト盤にも当然入るかと思ったら何故かスルーされてしまった。今となってはこういうキャッチー&ロックなテイスト(当時そんなにロックだと思ってなかったけど)は珍しいし、ベスト盤ではバラード系ばかり並んでいるのでいいアクセントになったと思うんだけど…。発売直後に友人たちとドライブした際にかけたところ大好評で、リピートしまくったのでなかなか次の曲が聞けなかった。ただ激しく高低するメロディーは忙しなく、何となくキャッチーなのでカラオケで歌おうなどと思って手を出すとけっこう痛い目にあう(体験談)。
★★★★☆
11thアルバム『シフクノオト


タガタメ
曲が出来てからFMラジオで解禁されたのが03年9月でCD化されたのは04年4月。ファンの間では知られていた曲だったがFM聞いてなかったのでアルバムで初聞き。シンプルなアコースティックギターから入るが、徐々にバンドもストリングスもド派手に盛り上がっていく過去最高に壮大な曲。すっかり父親目線になった歌詞にも変化の兆しが見える。この直後にこういった社会に対して自分はどういうことができるのか?を考えるような事は「櫻井」としてap bankとかBank Bandで切り分けるようになったけど、この当時はまだその線引きが無かったようにも思える。この直後にポップ/ロックスターミスチルの「桜井」と目に見えた形で社会に貢献したいBank Band「櫻井」を綺麗に切り分けたように思ったんだけど、『HOME』以降は「桜井」が「櫻井」に呑まれていったような気がする。というか「櫻井」モードが本質に変わっていったんだろうなぁ…。
★★★★☆
11thアルバム『シフクノオト
3rdべスト『
Mr.Children 2001-2005<micro>


26thシングル Sign
04年5月26日
ドラマ「オレンジデイズ」主題歌。いかにもな王道タイプのバラード曲。「しるし」以降のストバラに慣れた状態で改めて今作を聞くと随分と音がコンパクトにまとまっている上にギターが前に出ている感じがして驚いた。「しるし」以降で本格的に好きになったファンにとっては、90年代のブレイク以降のファンが後追いで「抱きしめたい」を聞いた時のようなそんな「今と違う少し昔」っぽい感じを受けるのではないか。当時は特に新鮮味も無く過去の曲を凌駕するような圧倒的なインパクトも無かったように思っていたが、ドラマタイアップが効いたのか70万枚を越えて年間2位の大ヒット。後の「しるし」と並ぶ00年代を代表する曲になってしまった。ついにはレコード大賞にまで参戦し、大賞に。正直ドラマも最後まで見ていながら、曲にもドラマにもさっぱり思い入れが無いどころかつまらなかった印象の方が強い。俺よりも若い当時の中高生以下にはこの曲もこのドラマも大好きという人が多いような気がする。ドラマ自体がそういうドラマで大学生活をこのドラマのように夢見た高校生以下が多かったのも1つの原因だと思うんだけど、当時大学2年だった俺からすればあまりにも現実離れした代物で、既に実感から遠ざかり若い感覚を失いつつあった脚本家(北川悦吏子)が妄想した大学生活にしか見えなかったし、実際に大学生になってみたらこのドラマのような大学生活はリア充限定とかそういうことでは無く、何処にもなかった…という人も多いのでは?
★★★☆☆
12thアルバム『I U
3rdべスト『
Mr.Children 2001-2005<micro>

C/W 妄想満月
寺岡呼人との共同作曲。このコンビは「星になれたら」(2ndアルバム)という大名曲を生み出しているので久々のタッグに期待したが、キャッチーさのかけらもない地味曲。夜の公園で一目惚れした相手に勝手に妄想を膨らませるというストーカーソング(メンバー談)。発売時期もあってこのC/W2曲は梅雨っぽいイメージがある。
★☆☆☆☆
14thアルバム(C/W集)『B-SIDE

C/W こんな風にひどく蒸し暑い日
こちらはダンサブルでファンクな曲調。バンド色も薄いが、田原はこの曲のエロというか変態(田原談)な世界観にドン引きしており、ギターもほとんど弾いてない事が『B-SIDE』のライナーで数少ない本人コメントから明かされている。
★☆☆☆☆
14thアルバム(C/W集)『B-SIDE

Sign


ストレンジ カメレオン
04年9月に発売されたthe pillowsのトリビュート盤にのみ収録されている曲。アルバム『HOME』初回盤のDVDにはライブ映像としてthe pillowsと対バンをした際にこの曲を披露した様子が途中から収録されている。ミスチルサイドでの収録はこのDVDのみだが、そのライブバージョンはCD版よりテンポが速く、より激しくなっている。the pillowsの代表曲とされているだけあっていい曲だなぁと思って、原曲を後追いで聞いたら思っていたほど攻撃的じゃなかったので驚いた。the pillowsによる原曲はもう少しまったりした曲だったので、ミスチル版の方がパワーに溢れている。ミスチルらしくカバーしたというより、この時期のミスチルにしては珍しいロック魂が炸裂している印象だ。よほど気に入っていたのか「櫻井」としてBank Bandでもカバーされているが、09年にはthe pillows本人もセルフカバー。そっちのバージョンはこのミスチルバージョンと並んで良い。なおthe pillowsは07年にシングル「スケアクロウ」のC/Wとしてミスチルの「つよがり」をロックバラード調にアレンジしてカバー。「つよがり」の項目にも書いたがこれはthe pillowsバージョンの方が断然良い。
★★★★☆
トリビュート盤『シンクロナイズド・ロッカーズ』


27thシングル 四次元 Four Dimensions
05年6月29日
4曲タイアップ付のスペシャルシングル。定価1500円だったんだけど、タイミング悪く同時期にちょうどDef Techが大ブレイク中で8曲1500円、5曲1050円という廉価で連続リリースしていたので非常に高く思えた。そのせいばかりでもないだろうか初動50万オーバーという当時としては既に脅威的と思える数字をたたき出しながら失速してしまい、期待されていた「終わりなき旅」以来のミリオン達成を果たせなかった。

未来
ポカリスエットCMソング。一応メイン楽曲。「Any」同様にサビとそれ以外がやや剥離した印象。タイトルは「未来」だが、あの頃思っていた未来は「果てしなく」、現時点で見えるここから先の未来は「先が知れている」と歌われる。最後はポップミュージックらしく、先の知れた未来を変えていこうと前向きに終わるものの、「Any」と違って現状に満足しておらず、希望の象徴として描かれる事の多い「未来」の二面性を描くなどけっこう深い。発売当時20歳。当時はまさに果てしなく希望に満ちたものになると子供の頃は漠然と思っていた「未来」が先の知れた…というか迫りくる現実から先の見えない未来に変わっていくような時期だったので本当に響いた。桜井に意図があったとは思えないが1番の歌詞なんて当時浸透し始めた「ニート」の心境そのものだ。PVではCMに出ていた綾瀬はるか(当時20歳)の登校シーンが延々続く。まだまだ制服姿が似合う頃だったが、何故か横顔や遠巻きの映像ばかりでバッチリと正面向いた顔が出てこない。しかも迷路のような住宅街を延々歩き続け、あっちへこっちへと曲がりまくり、挙句の果てには男の子に自転車に乗っけてもらいかっとばし、それを降りてようやく周囲に他の生徒も現れるようになるがまだ歩き続けてようやく学校が見えてくる。ちょっと遠すぎないか?なお綾瀬はるかはタイアップソングがポルノグラフィティに変わった翌年も2年連続で起用されていた。
★★★★☆
12thアルバム『I U
3rdべスト『
Mr.Children 2001-2005<micro>

and I love you
カップヌードルCMソング。この曲もPVが制作され、今作にエンハンスドCD仕様としても収録されている。演奏自体はわりとシンプルだが、スケールが妙にでかくて不思議な力強さを持った曲。とにかく最初から最後まで声が高い。90年代の時点で既にバンドはセレブ化していたはずなんだけど、楽曲の持つ世界観というか、この時期になって何だか遠い存在になっていったような気がする。こういう境地になってくると、庶民的な事を歌ってもあまり響かなくなってくる。後の『HOME』の日常性や何でも無さに魅かれなくなったのもその辺りの取り巻く空気の変化によるものなんだろうな。「タガタメ」が起用されていた事もそうだが、この時期のカップヌードルは「NO BORDER」をキャッチにして反戦色を強めたり、ついには宇宙まで行ってしまうなど妙にスケールがでかかった。
★★★★☆
12thアルバム『I U
3rdべスト『
Mr.Children 2001-2005<micro>

ランニングハイ
映画「フライ、ダディ、フライ」主題歌。堤真一が娘の星井七瀬を暴行した不良と戦うために岡田准一の特訓を受けて奮起するというがむしゃらな映画の雰囲気とはあっているのだが、映画が終わってクレジットが流れる黒バックになってようやくかかるという使われ方のため映画を見てもそこまで印象は残らなかった。サビでのムチャするなよ的な音の跳ね上がり具合といいやたらとテンションの高い曲でロック色は強いが…ちょっと上モノの装飾音(バンド以外の音)を重ねすぎている印象も。「旅人」みたいなシンプルなロックの方が勢いが出たのでは?とも思うがヤケクソ気味の勢いはこのこねくりまわしたような上モノアレンジの賜物でもあるのか?何はともかくけっこう複雑な曲である。
★★★☆☆
12thアルバム『I U
3rdべスト『
Mr.Children 2001-2005<micro>

ヨーイドン
少子化に伴い子供番組は地上波からどんどん淘汰されていき、現在ではガチャピンムックのキャラクターだけ残して消滅してしまった子供番組「ポンキッキーズ」のテーマソング。子ども向けということでわりかしほのぼのした曲調になっているが、かといって子供が喜びそうなドキャッチーさがあるというわけでもなく…。大人が聞く子供へ向けたメッセージソング、といったところか。子供に聞かせてもよく分からないけど大人になってからそういうことだったのかと歌詞が沁みる、みたいな。どういうわけか「名もなき詩」以来のカラオケバージョンがこの曲にだけついている。しかしこの曲のみアルバム収録を外され、あくまで今作は4曲がA面扱いなためにC/W集である『B-SIDE』にもスルーされ、最後の収録チャンスだったベスト盤にもスルーされた。バージョン違いでさえアルバムに入っていないというA面曲は今作のみ。
★★★☆☆
アルバム未収録

四次元 Four Dimensions

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