Something ELseレビュー〜1996-2005〜

96年にデビュー。しかし地元の柏での大人気っぷりは全国には普及せず、シングル5枚とアルバム1枚で早くも契約終了の危機に陥ってしまった。そんな中で「雷波少年」の企画『ラストチャンス』で軟禁された3人は20位以内に入らなければ解散、就職という条件を見事にクリアする。一躍人気を得たが、テレビの力で企画モノとみなされてしまったせいか徐々に低迷していってしまう。結局、04年に契約が終了。直後に新事務所を立ち上げて独立するも、アルバム1枚がリリースされたのみで06年に突如解散を発表。10周年間近、理由もよく分からない唐突な解散劇であった。

1st 悲しきノンフィクション
96年10月23日
失恋ソング。「信じていた思い」がフィクションになり、振られたことがノンフィクションになるという歌詞構成がうまい。作詞作曲をメインで手掛ける今井のシングルは恋愛に関して「例え」をうまく使うなという印象があるけど、デビュー曲から絶好調だ。曲自体は彼らの魅力であるアコースティック色を押し出しつつ、テンポがあるけど切ないメロディーを聞かせる。大ヒットしてもおかしくないだけの曲であり、実際に地元の柏では当時人気絶頂だったミスチルを抜いてCDショップで1位だったとも言われているが、全国レベルに届かず。「ラストチャンス」の時にはこの曲は137位であり、これが最高だったと放送されていた記憶がある(チャート登録上、当時は100位までしか集計されてなかったので確認不可)。PVは…96年という時代を考えても少し地味。大久保の長髪も当時のキムタク路線のもっさいバージョンみたいだし、伊藤今井の2人も地味すぎる。特に今井は地味を通り越して怖い。3人とも4年後くらいの方が明らかに生き生きしていて若返っていくのが面白い。『502』ではミックス変更だけでなくキー変更されていて全体的に原曲の古さを払拭。分かりやすいところでは間奏に入ったところで「トゥルトゥトゥトゥ〜ウ〜♪」と歌っていた部分が502MIXでは無くなっている。
★★★★☆
1stアルバム『Triple Play』
ミニベスト『502』(502MIX)
ベスト『TICKET』
ベスト『ゴールデン☆ベスト Something ELse』

悲しきノンフィクション


2nd days go by
97年3月12日
今作も失恋ソングだが、悲しいだけで終わっていた前作とは違って悲しみからその先へ進んでいこうという一応は前向きなミディアム。失恋ではあるが、解散時の彼らの心境にぴったりはまっていたのではないかと思われる歌詞である。曲調はあまり前向きさが強調されておらず、若干アレンジ全体がもったりしているというか煮え切らないというか垢抜けない部分もあるが、かなりの名曲。何故か『TICKET』に外されてしまったので影がますます薄くなってしまった感もある。502MIXでは原曲のもったり感を軽減させ、各楽器の音をしっかりさせたことで全体にメリハリの効いた雰囲気になっている。
★★★★☆
1stアルバム『Triple Play』
ミニベスト『502』(502MIX)
ベスト『ゴールデン☆ベスト Something ELse』

DAYS GO BY  


3rd 風と行きたかった
97年10月8日
いわゆる「売れる前の名バラード」。サムエルの場合はこの曲である。これまで以上にシンプルなアコースティック路線を押し出した聞き始めは地味な曲だが、回想系の歌詞といい、サビのメロディーといい入魂の1曲。結成当初からあった曲で、この曲と共に歩んできたという歴史のある1曲だっただけに、メンバーも相当な自信作であり、今作でもさっぱり結果が出なかったときはショックだったそうだ。解散前には続編『続・風と行きたかった』も発表されているがそちらの音源はライブ限定だったので入手していない。
★★★★☆
1stアルバム『Triple Play』
ミニベスト『502』(502MIX)
ベスト『TICKET』
ベスト『ゴールデン☆ベスト Something ELse』

風といきたかった 


4th 反省のうた
98年2月6日
NHK「みんなのうた」。かなりまったりした曲だが、歌詞は意外と鋭く日々過ごす中で「反省」しなきゃいけないようなことが歌われている。これもまあいい曲ではあるんだけど…ちょっとまったりしすぎというか単純に当時のメンバーの地味すぎる風貌もあって暗い。前の3曲は売れても良かったと思うけど今作はまあ売れなくても納得という気もする。
★★★☆☆
1stアルバム『Triple Play』
ミニベスト『502』
ベスト『TICKET』
ベスト『ゴールデン☆ベスト Something ELse』

反省のうた


I say razz you go!
1stアルバム1曲目を飾った明るい曲。軽快なバンドサウンド。シングルではあまり明るさが無かったのでこの曲の明るさは1stアルバムの中でも群を抜いている。タイトルは「焦らず行こう」を当て字にしたものである。1stアルバムまで1年半もかかっており、さっぱり売れない現状ということもあって当時のメンバーの心境を歌っているのではないかという気がする。次のシングルのC/Wにカットされている。
★★★★☆
1stアルバム『Triple Play』
5thシングルC/W


さよならは最後に言う
『TICKET』には未完成のプリプロ段階みたいなバージョンで収録されているが、元々は1stアルバムの1曲。切ないバラードであり、比較的地味な印象の1stアルバムの中では特に耳に残るバラードである。
★★★☆☆
1stアルバム『Triple Play』
ベスト『TICKET』(未発表音源)


5th レコード
98年6月17日
ヤケになったわけではないだろうけどここで一転して今までにない方向にチャレンジ。今までよりもロック色を強めたマイナーな曲調。激しいサウンドに乗せているものの、失恋の切ない思いを「レコード」に例えて歌うというスタイルは変わっていない。歌詞は相変わらずうまいし、冒険自体は面白いけど他にこういう曲調が無い辺り、迷走していたのかなという気もする。PVは何故かアニメ仕様でワケの分からない妄想世界のような世界観が炸裂。メンバーもアニメ仕様にデフォルメされて出演(主役が大久保)。どういうわけか今井はロボットである。
★★★☆☆
ミニベスト『502』
ベスト『TICKET』(未発表音源)
ベスト『ゴールデン☆ベスト Something ELse』

レコード  


6th ラストチャンス
98年12月23日
99.7万枚、あと1週ランクインすればミリオン(当時の100位が2,3000枚のレベルで現在の200位集計なら余裕で達成)というダントツ大ヒット曲。当時猿岩石やドロンズのヒッチハイク企画で乗っていた「電波少年」の派生番組である「雷波少年」の企画に迷った末に参加することを決意。それは3人が監禁に近い合宿生活を送り、その中で最高の1曲を作り、これが20位以内に入らなかった解散、というものであった。まさに渾身の1曲。ありったけの思いを賭けた魂の1曲である。今までの曲にあった「垢抜けなさ」は「必死さ」に覆い隠され文句なしの大ヒットナンバーという風格があると思う。番組はあまり熱心には見ていなかったが、発売前には特番でかなり宣伝していたし、実際いい曲でこれで終わってほしくないと思ったので購入(実際には1月1日になってスピッツの『99ep』と猿岩石の『My Revolution』と一緒にお年玉で買ってきたので肝心の1週目に間に合っておらず、貢献したのは2週目かな?)。産休明けの安室に続く2位、翌週には1位になり、大ヒットし、解散を回避することができた。
★★★★★
ミニベスト『502』
ベスト『TICKET』
ベスト『ゴールデン☆ベスト Something ELse』

C/W ラストチャンス(Acoustic Version)
ガムテープでごみ箱を叩いた音を使用したリズムなどこちらはより3人+α色が強い。プロによってアレンジされた原曲の方と比べると、素のままの3人が出ているといった印象。荒削りではあるが3人とギターがあればどこでも演奏できるという強みを最大限に生かしたような勢いのあるトラックである。なおこの当時の模様は「サムエル日記」という番組本が出ており現在は中古屋で100円以下で投げ売りされている。この本によればこの曲では今井はベースを自分で弾かせてもらえたらしい。クレジットを見れば分かるが伊藤のアコギは当初から録音でも起用されていたが、活動後半になるまでベースに関してはスタジオミュージシャンが担当しており、今井は弾いていなかった。この本には合宿所で録音したデモバージョンを収録したCDも付属し、「Give me a chance」(この曲が選ばれたのでタイトルが「ラストチャンス」に変更された)と「考える人」が聞ける。
★★★★☆
アルバム未収録

ラストチャンス


考える人
最終候補3作のうちの1曲。歌い出しから「最後なんだ〜♪」と歌っているものの、体裁はラブソングにもなっている。こっちを選んでも文句なく売れていたと思うだけに、1回収録しただけで終わってしまったのがもったいない名曲である。正直この後に「さよならじゃない」をシングルにするならこっちの方が良かったんじゃないかと思う。
★★★★☆
ミニベスト『502』


旅に出れば
インディーズ時代からあったものの音源化されていなかったという古くから(というか地元)のファンにはなじみがあったらしい曲。裏打ちっぽいリズムでアコースティックな1曲だが『ギターマン』と並んでSomething ELseというグループがどういうグループなのかを象徴するような曲だと思う。
★★★☆☆
ミニベスト『502』
ベスト『TICKET』


7th さよならじゃない
99年4月9日
最終候補3曲のうち最後の1曲も結局音源化された。1発屋の印象は強いが初登場7位から3週トップ10にランクインしている(100位以内に7週ランクイン)。「雷波少年」の縁で日テレのプロ野球中継のテーマ曲になったが、「サヨナラ」が盛り上がる野球のタイアップにこのタイトルは正直無かったんじゃないかと思う。番組では長嶋監督の前でこの曲を歌う模様も放映していたが、反応があまりに平凡だった(社交辞令的ないい曲ですね対応)。まあ音楽趣味合いそうにないしそれはしょうがない。最初聞いた時は、明らかに『ラストチャンス』には劣るし、『502』で聞いた過去のシングルと比べても微妙じゃないかと思い、購入どころかレンタルすらスルーしていた。が、しばらくして急にビビビッと来てレンタル落ちながら購入。他の2曲が「これが最後なんだ、賭けてみたいんだ!」という強い思いを歌っているのに対してこの曲は「これで終わりじゃない」という角度から同じ思いを歌っている。発売時期はやや卒業シーズンを過ぎてしまっていたものの、旅立ちにも適応できる。そういった歌詞の良さに気付いて後からハマったんだと思う。
★★★☆☆
2ndアルバム『ギターマン』
ベスト『TICKET』
ベスト『ゴールデン☆ベスト Something ELse』

C/W どこまでも遠くへ
さらっと流れるようなアコギとシンプルなリズムによる穏やかな曲。春らしいさわやかさもある。バラードではなくさっぱりあっさりと流れていくので聞きやすく、地味ながらけっこう好きな曲の1つである。作詞作曲は今井の単独に戻っている。前からあった曲なのか、合宿中は当然1人で制作して3人で詰めていっていたはずだがそこに至っていない未発表曲だったのか。
★★★★☆
アルバム未収録

さよならじゃない


8th あいのうた
99年7月28日
3作連続最後のトップ10ヒットだが、累計売上は次回作を下回っている。今作も「雷波少年」の企画タイアップがついたがもはやとってつけのようなタイアップで、「雷波少年」や日テレとの連続タイアップはここで終了。次のBluem of Youthによる第二弾企画に移行している。失恋ソングが多いサムエルだが、この曲は直球のアコースティックラブバラード。「君」に送るストレートな1曲である。なお片思いではなく描写からしてちゃんと両想いになっている。田舎の小学校の内外を移動しながら1カットで撮影されているPVも見どころ。アコギの弾き語りにも適しており、当時初めてアコギを初めて通しで弾き語りできるようになった曲は実力不足もあってこの曲を含めて数えるほどしかない。暗記までしたのはこの曲と「ラストチャンス」くらいだったと思う(カーネルも同じ楽譜を使っていたので弾けた)。残念ながら最後のトップ10となってしまい、確かに『ラストチャンス』の派手さに比べれば時代を考えてもあまりに素朴すぎる1曲だったが、よくギターで弾いていたので中高の頃を思い出す。仲間内でも売上の割に好きだと言っている奴が多かった。この曲は何故かベース音が大きく出ているが、これを利用してカーネルと俺が車中で低音を限界まで上げたところ、凄いことになり、スピーカーの横で騒いでいた友人を見事に黙らせた…という個人的な思い出もある。クレジットによればシングルA面で今井がベースを弾いたのはこの曲が初。この後2作でまたスタジオミュージシャンが担当し、『びいだま』からはA面でも自分で弾くようになった。
★★★★★
2ndアルバム『ギターマン』
ベスト『TICKET』
ベスト『ゴールデン☆ベスト Something ELse』

C/W 花火が消えるまで
シンプルなバラードナンバー。アルバム未収録のC/Wにも捨て曲が無く、名曲揃いなので今にしてみれば『ラストチャンス』以降のシングル買っておいて良かったなという感じである。この曲の内容のような思い出は全くないが、『あいのうた』と並んであの頃の夏の風景を思い出す1曲である。
★★★★☆
アルバム未収録

あいのうた


9th ウソツキ
00年2月16日
切ないアルペジオが印象的なマイナー調の曲。当時物凄い名曲が来た!と思ったものだが、世間でも好評だったようでトップ10どころか初登場24位だったが(それでも初動2万台っていう)、30位〜40位間で粘るヒットを見せて最終的に前作を越えた。この曲に関しての思い出は多数あり、高校受験前最後に買った曲でもあるし、個人的に思い入れは前作と並んで深い。エピソードは大昔に書いたこちらを参照。今までのイメージには無かった曲だが、新境地的名曲。なのに金が無かったとかでアルバムはレンタルなんだよなぁ…。ただ売上を見るとアルバムの方がずっと売上が低かったので、当時のファンに俺みたいなシングルだけ買う当時の中高生主流な買い方をしていた奴が多かったんだと思う。
★★★★★
2ndアルバム『ギターマン』
ベスト『TICKET』
ベスト『ゴールデン☆ベスト Something ELse』

C/W be there
松たか子が出演していたヤマザキパンのCMソング。なんかよう分からん映画タイアップだった『ウソツキ』よりも明らかにお茶の間でかかりまくっていたので当時はこっちを知っているという人も多かったはず。珍しい全英語詞の曲だが、曲自体はアコースティックでポップな作風で耳に残る。前2作は地味ながら名曲といった感じだったが、この曲は堂々両A面でも良かったというくらい風格がある。実際ベスト盤まで収録されているので人気も高いと思われる。
★★★★☆
2ndアルバム『ギターマン』
ベスト『TICKET』

ウソツキ


ギターマン
アルバム1曲目を飾ったカラッと明るい1曲。同じ明るいサビ始まりとはいえ、1stアルバムから明らかにパワーアップした感がある。Something ELseを象徴する曲というと真っ先にこの曲が浮かぶ。アルバム全体がこんな感じで名曲の嵐だっただけに、何で当時買って売上に貢献しなかったのかとあの日の私に蹴り入れたい(何故ここでPAMELAH…)
★★★★☆
2ndアルバム『ギターマン』
ベスト『TICKET』


ビデオテープ
失恋ソング。穏やかな平メロから一転してサビではバンドサウンドが爆発するタイプの感情系バラード。正直先行シングルが完全に霞んでしまっていて『さよならじゃない』も『あいのうた』もいいんだけど、これらアルバム曲の前には…。ていうかこれを『ウソツキ』の後にシングルで切っていればもう少し人気は高く安定できたと思う。
★★★★★
2ndアルバム『ギターマン』
ベスト『TICKET』


いつか
シリアスなバラード。シリアスで沈み込んだ雰囲気の平メロからサビで爆発する感情系バラード。って同じこと書いてるぞ!いや全然違う曲なんだけど表現力が無くて同じになっちまった!サビの壮大さは全曲の中でも屈指である。名曲!
★★★★★
2ndアルバム『ギターマン』
ベスト『TICKET』


旅路
珍しくメインボーカルの大久保伸隆が作詞作曲を手がけたスピード感溢れる1曲。アコースティック全開でコード自体は難しくないのだが、ストロークが早いので演奏だけならできるんだけど、弾き語りがマスターできなかった…という情けない思い出の1曲。人生応援歌となっており非常に勇気と希望をもらえる1曲。
★★★★☆
2ndアルバム『ギターマン』
ベスト『TICKET』


10th 磁石
00年11月8日
CDデビュー前の芸能界デビュー初仕事として松浦亜弥は深夜のミニドラマに主演していたがその「少女日記」主題歌。当時、松浦ファンはほとんどいなかったと聞くが、CDデビューから1年余り松浦ファンをやっていた俺もそれを知ったのは後のことであり、このドラマは見ていない。一応『ウソツキ』から次回作まで「哀愁三部作」とされており、今作もマイナーな切な系なのだが…『ウソツキ』を前にすると圧倒的に地味で暗い印象が強い。アルバムであんな名曲出してたのに、正直半年以上もリリース開いてこの曲ってのは失策だったと思う。この曲自体はこれはこれで良く出来ていて決して嫌いな曲ではない。むしろけっこういい曲だとは思う。
★★★☆☆
3rdアルバム『光の糸』
ベスト『ゴールデン☆ベスト Something ELse』

C/W 蜘蛛の糸
アコギの音色は耳に残るがさらに地味というか…。シングル盤自体、全体に黒かったので別にバラード曲ではなくアップテンポなんだけど湿っていて暗い印象が強い。世界観を統一しすぎたというか、違う一面を見せるにはまだ早かったんじゃないだろうか。『ウソツキ』で成功はつかみかけていたんだけどそれを少し違う方向に持って行ってしまった感がある。
★★★☆☆
アルバム未収録

C/W 1224〜25(今井家demo)
タイトル通り、3人で今井千尋の自宅で録音したらしき曲。そんなわけで質感がかなりデモテープっぽくて音は良くない。当時から10年後の機材ならそれこそ1,2万しないレベルの録音機でももう少しクリアに録音できるはずだが、当時だとプロの私物レベルでもこんなものだったのだろうか。タイトルはクリスマスを指しており、弾き語り+A面ではなかなか担当楽器も弾かせてもらえていなかった今井がキーボードや打ち込みどころかミックスまで自ら手がけて大活躍なシンプルなクリスマスソング。というよりかは暮れていく年を思う年末ソングといった感じであまりキラキラ感は無い。3人が交互にメインボーカルを取るのも面白い。このシングルの中では最も好きな1曲である。毎年年末になるとこの曲を聞いて年末感に浸る。
★★★★☆
アルバム未収録

磁石


11th びいだま
01年2月9日
前作に続いて「少女日記」主題歌。こんな暗いドラマだったのか?まあサムエルは当時アップフロントだったので事務所が同じってだけのタイアップだと思うけど。かなりレトロな空気の漂う不思議な1曲。3人のコーラスは初期から力が入っていたがこの曲は今まで以上に入っている。ズッチャズッチャと進んでいくのが印象的だが、サビのメロディーは意外と開放的で、当初のナニコレェ…っていう印象から聞き込むとそれなりに好きな1曲に変わった。が、まあ3rdアルバム聞く限り、異色過ぎるし、シングルで切る曲じゃ無かったかもしれない。シングル盤の歌詞カードでは最後のサビの部分が間違えて記載されている。PVではメンバーが振り下ろす系にしようというアイデアを出したため、前半は3人がそれぞれ延々と土を耕したり、薪を割ったり、鉄鋼をカンカンやっていたりする。あまりに必死な形相はもはや曲と何の関係があったのか…正直謎過ぎである。後半からは普通の演奏シーンになる。
★★★★☆
3rdアルバム『光の糸』
ベスト『ゴールデン☆ベスト Something ELse』

C/W 桜雨〜あの日の雨と今日の雨U〜
2ndアルバム『ギターマン』に入っていた『あの日の雨と今日の雨』の歌詞を全面的に変更してアレンジも変更した続編というかリメイク。比較的あっさりした曲だが、耳には残る曲。桜ソングになったせいか、原曲よりは少しライトな雰囲気になったように感じる。タイトル通り春の雨の日に聞きたい。
★★★☆☆
ベスト『TICKET』

C/W 思い出であれ、後悔であれ
ミディアム系。今井がピアノや打ち込みまでアコギ以外を全部担当。当時主流だったR%Bのチキチキタカタカしたリズムを導入しているのが異色だが、印象としては穏やかな曲。買った当初あまり印象に残る曲ではなかったんだけど、聞き込んでいたらこの曲、案外3曲の中で1番一般に受ける曲じゃないかなぁと思った。
★★★★☆
アルバム未収録

びいだま


光の糸
3rdアルバム最終曲。前作に比べると明るさが圧倒的に無くなって地味な感じがある3rdアルバム。聞き込むと確かな名盤であることを感じるアルバムだったが、この曲だけは最初から圧倒的な名曲として君臨していた印象がある。「磁石」も「びいだま」もいいから先行でこの曲だけシングルで切っておけばアルバム売上は倍は変わったんじゃないかと思う。サビの3人のコーラスワークやメロディも最高だが、大サビで3人がボーカルを回していくところの盛り上がりは半端じゃない。
★★★★★
3rdアルバム『光の糸』
ベスト『TICKET』


12th 夏のラジオ
02年2月6日
セールス不振が響いたのか、1年ぶりのシングル。どういうわけか作詞をプロに委託するというスタイルで全8曲入りという半端な形での4thアルバムとなった。主に作詞している今井の歌詞は個性があったように思うのだが…。今作は売野雅勇が作詞を担当。まあ確かにプロらしくてかっちりした歌詞だけど、同じ失恋系だったら個人的には今井の歌詞の方がサムエルらしくて好きである。平メロはアコギのみで静かに、サビでバンドサウンドが炸裂するというのは過去に『ビデオテープ』でやっており、正直なところ完成度もあちらが上のような気がするが『ビデオテープ』が名曲すぎただけで今作も安定したいい曲である。サビのバンドサウンドはかなりロックしているのだがミックスでけっこう抑え目にしているようでそこまで爆音ではない。ただアルバムバージョンではエレキギター担当のサポートミュージシャンが外人に入れ替わっており、間奏のギターソロも派手になっている。そして実は『ラストチャンス』以降、買い続けていたシングルを買ったのはこれが最後だった…。
★★★★☆
4thアルバム『Y』(Album Version)
ベスト『TICKET』
ベスト『ゴールデン☆ベスト Something ELse』

C/W 元気ですか?
「ジキニン」のCMタイアップもついたので何気にこちらの方が聞かれる機会が多かったのではないかと思うが、シングルの価値を保つためか当時のアルバムには未収録(ベストには収録)。作曲を担当した伊藤がそのままメインで歌っている。クレジットを見ると通常のメインボーカル大久保の表記が無くギターどころかコーラス参加もしていない(基本的にサムエルは誰がリードボーカルでも残り2人にボーカル表記が必ずある)。伊藤今井2人しか参加していないという珍しい曲。伊藤の声はメンバーの中でも最も細くて高いのだが、今作はわりと大久保っぽい歌い方もしており、パッと聞いただけだと大久保が少し控えめに歌っているのかな?という錯覚に陥る。恐らく大久保ボーカルでもいい感じにはなっていたと思うが、伊藤ボーカルの線の細さがより曲を引き立てている印象だ。
★★★☆☆
ベスト『TICKET』

夏のラジオ


遥かなすぐ近くに
アルバム1曲目を飾った曲。アコギをジャッジャッジャッ♪と短く切りながら進んでいく構成が印象的。サブアーバンミュージックを提唱するのはこの後だが、その兆候が見られる開放的な雰囲気である。サムエルのアルバムには毎回シングルを軽く越えている曲が平気で入っていたが、これはわざとやっていたのか、メンバー、スタッフ等が天然でシングルで切る曲に関してセンスが微妙だったのか謎である。
★★★★☆
4thアルバム『Y』


Hello Odyssey
アルバム最終曲。『遥かなすぐ近くに』にはさすがに及ばないものの、この曲もなかなかの名曲。どこか開放的な雰囲気は哀愁三部作で湿った路線を連発していた反動だったのか。雨の日本から一気に晴れ渡る広大なアメリカにすっ飛んで行ったかのような変化であった。サムエルが新たなステージへ移行しようとしていることを存分に感じる1曲。間奏では作詞を担当した森雪之丞の朗読が挿入される。
★★★★☆
4thアルバム『Y』


13th 国道16
02年9月26日
サブアーバンミュージックを提唱しての1発目シングル。とりあえずアコースティックを最大限に生かしてこれまで以上にサムエルにしかできない音楽を開放的に奏でる、みたいな意味に勝手に解釈していて実は「サブアーバンミュージック」の定義がよく分かっていないのだが(おい)、一応公式では

デビュー6周年を迎えるSomething ELseは、新しい一歩を踏み出すテーマとして、"サブ・アーバンミュージック"を提唱します。
例えばみなさんの
"ルーツ"は何ですか?
例えば皆さんが旅をしている時、どんな音楽が聞こえてくるでしょうか?
国内、海外、また家族、友人、そして一人・・・。
Something ELse"ルーツ"である「国道16」をリリースし今後、全国津々浦々LIVEを行い、自分たちの"ルーツ"から広がる""をして行きます。
近くに行きましたら、是非
LIVEに来て下さい。
そして
Something ELse"サブ・アーバンミュージック"を体感して下さい。

とされていた。「国道16号」は我らがさいたまにも通っており、神奈川、東京、千葉、埼玉といった関東南部をグル〜っと回っている長い国道である。サムエルの故郷である柏にも当然通っておりルーツを歌にした曲だ。これまでになく開放的な勢いのあるアップテンポで、ありそうでなかった新境地を開拓。シングルとしては過去最高にしてサムエルを象徴する1曲になったと思う。ただ時代は非情であり、ついにCCCDの餌食に。ベスト盤で初めてアルバム購入に向かい、ここからは全部買うぜ!と意気込んでいたのだが、CCCDやるならパスだわ、すまん!ってことでこれを理由に購入を辞めてレンタルに格下げ。なおCCCDが流行った時期、俺の購入アーティストで餌食になったのは意外にもサムエルとZONEだけであった。ZONEに関しては最初から全部買っていたのとジャケット手元に置いておきたいということで買い続けている。
★★★★★
5thアルバム『風見鶏』
ベスト『ゴールデン☆ベスト Something ELse』

C/W そのまま
かなり地味なバラード。今まではC/Wでもわりと印象的な曲が多かったんだけど、A面が突き抜けすぎたせいか、この曲はあまり印象に残っていない。
★★☆☆☆
アルバム未収録

国道16      (CCCD)


14th 少年
03年2月5日
シンプルな編成で突っ走る実験曲にして到達点。高音の伊藤のアルペジオに大久保のアコギストロークとボーカル、今井のベースに加えて、ドタドタしたサポートドラムが入るだけなのだが(厳密には細かい装飾音はある)、かなり印象的で勢いのある1曲になっている。ほとんど3人だけの演奏+ドラムだけでここまでメロディーだけでなく演奏も印象的に表現できたということでメンバーも究極のスタイルと言い、満足度も高かったことが伺える。それだけにCCCDだったのは残念である。この後のアルバムまでCCCDだったし。コアファン以外に残っていたファンはCCCDを気にするような俺みたいなファンも多かったので決定打になってしまったんじゃないだろうか。この時期の活動は本当に充実していただけに惜しい。
★★★★★
5thアルバム『風見鶏』
ベスト『ゴールデン☆ベスト Something ELse』

C/W 笑いたい
ほのぼのアコースティックポップ。スタジオライブ形式で録音されており、最初に会話も入っている。最初に伊藤が間違えたらしく、今井が「CD聞いてるみなさん、伊藤が間違えました!」とイジっている。仲が良かったから出来ていたことだったのだろうか。この曲はほのぼのしていて非常にゆずや初期の19っぽい感じである。同じ路上から出てきたアコースティックユニットながらゆずや19とはまったく違う質感のアコースティックを追求し続けていた感があり、ここまでの曲でそういう曲はほとんどなかったので意外だった。
★★★☆☆
アルバム未収録

C/W 2002.11.8 熊本県八代市厚生会館楽屋
「少年」の楽屋での演奏バージョン。3人だけで演奏している。『TICKET』のCD-EXTRAでは映像でも楽屋バージョンを見ることができる。アコースティックバージョン的な形ではなく、ほぼ原曲通りのままに3人がいればどこでも演奏できるというのがこの曲の強みであった。発売の3カ月ほど前のため、一部の歌詞が異なっている。
★★★★★
アルバム未収録

少年        (CCCD)


パーフェクトドリーム
アルバム1曲目。『風見鶏』はサムエルとしては初めてシングルがやたら強くてアルバム曲もいいけどシングルを越えるほどの曲は無い、そんな印象のアルバムだった。その中で唯一上げるならやはりこの曲だろうか。開放的な雰囲気はサムエルが新たなステージに立ったことを感じさせる。シングル2曲に比べると落ち着いている印象。しかし何もかも台無しにしてくれたぜCCCD…。
★★★★☆
5thアルバム『風見鶏』


15th 1M
03年10月16日
サブアーバンミュージック宣言と称して全国各地を飛び回っていたものの、状況は厳しかったようで(恐らくサブアーバン宣言をしてベスト『TICKET』で弾みをつけて、全国で直にアピールしながら『風見鶏』へ繋げて勝負!だったと思われるがセールス的に結果が出なかった)サブアーバン的活動もこの辺りで落ち着いてきてしまう。勢いのある曲が続いていたが今回は久々に切ない系。「磁石」の頃に比べるとアコギの使い方など完成度はやたら高くなっている印象だが、一言でいうと地味。前2作とアルバムはもっと聞かれる機会があってCCCDじゃなければもっと売れてもおかしくないと思ったが、この曲はファン向けかなという気がする。アルバム未収録のままになってしまっていたが、『ゴールデン☆ベスト』でようやく初収録された。
★★★☆☆
ベスト『ゴールデン☆ベスト Something ELse』

C/W 天気予報
地味バラード。『そのまま』と並んで印象があまりない曲。
★★★☆☆
アルバム未収録

1m(メートル)  (CCCD)


16th あの頃のまま
04年7月28日
79年のブレッド&バターのカバー。作詞作曲は松任谷由実のペンネームである。「今でも気まぐれに街をいく僕」=自由に生きている主人公は会社勤めをしている友人に再会して変わってしまった友人、変わらない自分を思うという曲。当時フリーターという言葉は無かったとは思うけど、わりと現代でも通じそうな時代性は感じない歌詞である。まあ現代の場合は若者の状況が「気まぐれ」っていう感じじゃないくらい厳しいので幅広く共感を得るかは分からない。ミュージシャンを目指している人とかは共感するんじゃないだろうか。全体的にはやたら切ない雰囲気が漂っていてあまり「自分はこれでいいんだ」的な勇気はもらえない。幸せの形はそれぞれだということを歌っている割には、どちらかというと憂いの空気が強い曲だ。原曲は本人がライブで歌っているのを聞いた程度(07年くらいにTVでやってた)だが、まあ現代風にアレンジし直したような感じ。サムエルにしてはあまりらしさが無くて無難でかっちり落ち着いたアレンジになっているがこれはアレンジャーに笹路正徳を起用した影響であると思われる。
★★★★☆
6thアルバム『夏唄』
ベスト『ゴールデン☆ベスト Something ELse』

夏唄
6thアルバムはカバーアルバムながらタイトル曲である今作と『夏華』という主軸の2曲はオリジナル曲。契約がこれで最後だったことを考えてもあまり前向きなカバー企画ではなく、会社の命令的要素が強かったと思われるが、オリジナル曲の出来は往年の名曲カバーと並んでも遜色ない仕上がりである。地味なバラードではあるが、「田舎の縁側の夏」的なノスタルジー感、スタンダード感のある1曲である。
★★★☆☆
6thアルバム『夏唄』

夕立ち
3rdアルバムに収録され、『TICKET』にも選曲されたバラードのリメイク。弾き語りでリメイクしており、どういうわけか風呂場で録音したかのようなリバーブ全開な質感になっている。味わい深いバラードとはいえ、まったりしていた原曲からさらにシンプルになってしまうとさすがにやや退屈さを感じてしまった。
★★★☆☆
3rdアルバム『光の糸』(原曲)
ベスト『TICKET』(原曲)

あの頃のまま (CCCD)


夏色のおもいで
アルバム1曲目を飾ったチューリップのカバー。チューリップの曲で最も有名な代表曲『心の旅』の次に出た4枚目のシングルなのだが、扱いが地味で、1枚モノの代表曲を網羅したようなベスト盤だと外されてしまうことが多く、当時は原曲を知らなかった。これがかなりの名曲。『心の旅』の後ではどんな曲でも霞んでいたとは思うが、そういう意味では不幸な曲だったのかなという気がする。個人的にサムエルバージョンの方が好きである。
★★★★☆
6thアルバム『夏唄』


夏華
先行でC/W発表されていた『夏唄』に並んで収録されたオリジナルの新曲。往年の名曲の中で負けていない名曲である。『夏唄』のしっとり感もいいが、この曲の切なさの方がさらにいい。だが結局今作を最後にEMIとの契約は終了。『ラストチャンス』で延命してから5年経っていなかった。これが短かったのか、長かったのか。いずれにせよ最後にはメンバー非公認のドキュメントDVD『夏華』がリリースされた。見たことは無いのだが、ファンの間ではスタッフの言い訳DVDとも揶揄されていた。
★★★★☆
6thアルバム『夏唄』


バンドワゴン
フリーの立場となり、とりあえずライブ会場で限定発売されたシングルのメイン曲。シングルは入手しなかったが、その後のアルバムに収録された。サブアーバン宣言の続きのような曲で、全国各地に歌を届けにいくよ的な内容で新たなテーマソングのような曲。もし活動が続いていれば名刺代わりの1曲に成長していたと思う。
★★★★☆
7thアルバム『COLOR』


冒険者
EMIとの契約終了で事務所の方も独立。新たな事務所を設立し、インディーズからの発売となったアルバムの1曲目。むしろ勢いは増して進んでいくぜ的な決意を感じる1曲。さすがに予算が厳しかったのか、3人の音にメジャー時代から関わっていた深沼元昭のエレキギターを入れている以外はドラムは打ち込みで済ませている。それでもアルバム全体の勢いは過去最高ともいえるものであり、この時はそれだけの希望と目標に満ち溢れていたはずである。しかし、翌年になると急にライブの本数すら減ってしまう。恐らく独立したことで今までやらなくてよかったこともメンバーがやらなければいけなくなったことでメンバー間での不和が表面化、深刻化していったものと思われるが(それ以前から関係や方向性がヤバかったならわざわざ独立してまで続ける必要がそもそも無かったはず)、今作リリースから1年後に解散を発表。当時のファンの様子や某巨大掲示板に公開された解散時のコメントから推測されるのは大久保は続けたかった旨を語っていたが、今井伊藤が限界を感じていたような雰囲気だった。サムエルの結成はそもそも大久保伊藤が2人でやっていたのを見た今井が声をかけて3人になったというものだったが、解散してすぐに伊藤今井が2人でユニットを結成している。再結成を望む声も多いが、当時の状況からして無理だろうという声も多いようだ。
★★★★☆
7thアルバム『COLOR』

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