サザンオールスターズ 35周年シングルレビュー〜1978-2008〜

08年に30周年を迎えた際にこのページを作ったものの、この回顧シリーズで唯一抜けているシングルがありながらもスルーして強硬突破で公開させた。「I AM YOUR SINGER」は最新作だったので後からこっそり加える程の突貫工事だったので、かなりしょぼい内容だった。35周年を迎える直前になり、コツコツ集めていた05年のリマスター音源を全て入手し、CD-Rに順番に焼いて全6枚+1枚の全シングル集が完成。これにより、A面の感想も全てきちっと揃えた形でリメイクすることにした。休止から5年経過して感想が変わった曲もあったので以前からあった曲でも全体的に文章を変えている。ついでに今まで無く、今後触れる機会も無さそうなとある1作を途中に追加で加えた。C/Wに関しては全く感想が浮かばない曲もあったので、触れているものと触れていないものがある。これもいずれ感想が浮かぶくらいになったらバージョンアップする…かもしれない。

1stシングル 勝手にシンドバッド
78年6月25日、03年6月25日
当時与えた衝撃は相当のものだったと聞くが、生まれてないので実際知らない。それでも「今何時?」と聞かれて「そうねだいたいねぇ〜♪」と返した(または返された)経験は人生において1度くらいは誰でもあるだろう。それくらい世代を越えている1曲。いきなり売れたわけではなく、売れ出したのは数ヶ月してからだったようで当時の最高3位も10月になってから獲得したらしい。25周年の03年には活動再開に先駆けて復刻版を発売。ファンアイテムにすぎないかと思われたが、異例の大ヒットとなり、ついに1位を獲得した。これを合算すると累計は80万に達する。とにかくこの曲のテンションの高さはすさまじい。サンバのノリといい、"胸さわぎの腰つき"など意味不明だけど妙に残るフレーズの数々といい1発屋になってしまっても仕方ないくらいの強烈なインパクトだ。これで1発屋にならず、あくまで数ある代表曲の1つに過ぎない…というのがありえないくらい凄い。
★★★★☆
1stアルバム『熱い胸さわぎ』
限定ベスト『すいか』
限定ベスト『HAPPY』
ベスト『海のYeah!!』
03年25周年記念BOXセットで復刻再発(唯一カラオケバージョンが追加収録されている)

勝手にシンドバッド


2ndシングル 気分しだいで責めないで
78年11月25日
前作の路線を求められてそのままリクエストに応えつつも明らかに前作の圧倒的な勢いに及んでいない二番煎じ、というのがたぶん大方の評価なんじゃないかと思う。何気に30万近くは売れているのだが単に前作の余波だったっぽく、CD以降のベスト盤全てにスルーされるなどその後の扱いは良くない。当時TVでノイローゼ!と叫んだとも伝えられてはいるが、かなり厳しい状況の中で作ったにしてはお見事というか、前作が凄すぎただけでそこそこのインパクトはあるのでそんなに悪い曲ではない。アルバムでは別テイクで全く違うアレンジではないものの全体的に違うことはすぐ分かるくらいは違う。シングルではフェードアウトするが、アルバムだと演奏もきちんと終わる。C/Wの「茅ヶ崎に背を向けて」(1stアルバムからのカット)はサザンとして初めて制作されたとされているがこちらもなかなか。桑田と原がデュエットしているが、原の声が多重加工されていないので後追いで聞くと別人のようなのが印象的。
★★★☆☆
シングルバージョンアルバム未収録
2ndアルバム『10ナンバーズ・からっと』(別バージョン)

気分しだいで責めないで


3rdシングル いとしのエリー
79年3月25日
一転してバラード曲。70万枚を越えた代表曲の1つで91年までは最高ヒット作として君臨し続けた。特に年配の世代だとサザンといえばこの曲という印象が大きいのではないか。ドラマ「ふぞろいの林檎たち」主題歌ということでこのドラマは見てはいないのだが83年、85年、91年、97年と長きに渡って放映された人気シリーズだったので、97年の最終シリーズに関してはなんかそんなドラマやってたな、という記憶はある(この際に再発もしている)。「勝手にシンドバッド」もそうだけどなんか気がついたらこの曲は知っていたので最初にいつ聞いたのかが定かじゃない。とりあえずもう1曲同じようなノリを求められている中で強硬的に放ったバラード曲だったわけだけど、凡バラードだったら確実に埋もれていたような状況でのこの存在感。売れたから正解というわけではないけど、これは本当に普遍的な名曲
★★★★☆
2ndアルバム『10ナンバーズ・からっと』
1stバラードベスト『バラッド'77〜'82』
限定ベスト『すいか』
限定ベスト『HAPPY』
ベスト『海のYeah!!』

いとしのエリー


4thシングル 思い過ごしも恋のうち
79年7月25日
1st,2ndに続く当時思われていた「サザンらしい」ノリの曲。本来「いとしのエリー」ではなくこちらが3rdになる予定だったとされているが、早口歌唱やラテンだかサンバだかそういった騒げ騒げなノリといい、原由子がメインになるブリッジ部分とその後タイトルを歌唱する部分とサビが2つあるみたいな印象。こういった作り込み具合など曲の完成度は「気分しだいで責めないで」よりも高いと思う。シングル化されずに先にアルバム発売になったので、結果的にアルバムからのシングルカットになった。シングルとアルバムではコーラスやホーンなどのアレンジが異なるものの全く違う曲というほどの激しい変化はしていない。
★★★☆☆
シングルバージョンアルバム未収録
2ndアルバム『10ナンバーズ・からっと』(アルバムバージョン)
限定ベスト『すいか』(アルバムバージョン)

思い過ごしも恋のうち


5thシングル C調言葉に御用心
79年10月25日
調子いい→ちょーしいー→しいーちょー→C調という業界用語っぽい造語。要するに調子のいい言葉には用心しろよ!という内容。C調は最早死語と化しており、「あいつ最近C調だよな」とでも口走ろうものなら君は何時代の人間だ?という目で見られる。曲調も含めてポップで聞きやすく、ようやく「勝手にシンドバッド」の呪縛から逃れられた事を感じる。冒頭の「ウィン!」といい、アレンジといい何だか妙にカワイイ雰囲気も漂う。C/W「I AM A PANTY (Yes, I am)」はタイトル通りにパンティーがテーマになっており、サビでは桑田メインボーカルと原コーラスによる"パンティー"連呼される珍曲。
★★★☆☆
3rdアルバム『タイニイ・バブルス』
限定ベスト『すいか』
限定ベスト『HAPPY』
ベスト『海のYeah!!』

C調言葉に御用心


6thシングル 涙のアベニュー
80年2月21日
FIVE ROCK SHOWとして5ヶ月連続発売を打ち出した第1弾。テレビに出演せずにレコーディングに専念したせいで、シングル売上が大低迷してしまい、トップ10落ち。しばらくトップ10ヒットが出なくなる(それでも今作は10万枚は越えている)。ゆったりしたミディアムバラードでコードは4つしか使ってないらしくシンプルではあるが、ブルース色が強くシングルにしてはかなり渋い。それなりに味はあるものの、テレビに出ていてもそこまでヒットはしていなかったんじゃないかと思う。
★★☆☆☆
3rdアルバム『タイニイ・バブルス』
1stバラードベスト『バラッド'77〜'82』
限定ベスト『すいか』

涙のアベニュー


7thシングル 恋するマンスリー・デイ
80年3月21日
FIVE ROCK SHOW第2弾。収録されているアルバムと同発だったためか初のトップ20落ちとシングルセールスは完全に低迷期に入るが、逆に3rdアルバムでは初の1位を獲得している。女性の生理の日の憂鬱を歌った異色の楽曲。ユウコさんという名前が連呼されるが、原由子から名前を拝借しただけで原由子を指すわけではないらしい。扱いにくいテーマを軽やかに歌えるのも1つの才能だとは思うが、何故か謎のレゲエ調。けっこうノリが良さげなジャケ写とは対照的にかなりまったりしていてシングル最高に地味。この頃のC/Wと並べても上位には入ってこない…。C/Wの「青い空の心(No me? More no!)」も地味だがまだそちらの方が聞きやすい曲。何故かサイダーサイダー歌っているがこれは某ノーツ誕生への予言ではなく三ツ矢サイダーのCMタイアップだったからのようだ。
★★☆☆☆
3rdアルバム『タイニイ・バブルス』
限定ベスト『すいか』

恋するマンスリー・デイ


8thシングル いなせなロコモーション
80年5月21日
FIVE ROCK SHOW第3弾。5ヶ月連続のはずが間に合わずに2ヶ月あいてしまったが、5作中最大のヒットを記録。当時のオリジナルアルバム収録はされなかったが、FIVE ROCK SHOW5作の中で唯一『海のYeah!!』に収録されたため、98年以降の知名度は5作中ずば抜けて高くなった。ピアノやコーラスが目立った60'sポップス辺りをオマージュ(?)したようなポップな楽曲。FIVE ROCK SHOWの中では1つどころか3つくらい抜けてシングルっぽいキャッチーな曲だ。C/W「LOVE SICK CHICKEN」はギター大森がボーカルで作詞作曲も自身で担当。シングルでは最初の桑田以外のメインボーカル曲。ギターメインのロックナンバーで、サザンの曲としてはかなり新鮮。
★★★★☆
限定ベスト『すいか』
ベスト『海のYeah!!』

いなせなロコモーション


9thシングル ジャズマン(JAZZ MAN)
80年6月21日
FIVE ROCK SHOW第4弾。タイトル通りのジャズナンバーだがスウィングジャズっぽいノリで思いのほか明るい。FIVE ROCK SHOWの中では前作に続いて聞きやすい曲だと思う。こういうノリってあんまり好きじゃなかったんだけど20代後半になってから急に心地よく感じるようになった。この頃のサザンの曲は確かに後の王道から大きく外れてあっちこっちに音楽性が飛んで行っているんだけど、それが逆に面白い。限定盤アルバムのみの収録は不遇すぎる。もう少し救済してあげてもいい曲なんじゃないか。C/W「ひょうたんからこま」はベース関口が作詞作曲メインボーカルのナンバー。これはちゃっかり『バラッド'77〜'82』に収録されるなど地味にA面より扱いが良いが、曲自体はそんなに…。
★★★☆☆
限定ベスト『すいか』

ジャズマン


10thシングル わすれじのレイド・バック
80年7月21日
FIVE ROCK SHOW最終作。原由子が体調不良で参加していないため、原のクレジットが「Mind」精神的な感じ(?)になっている。カントリーロック調のもっさりしたいわゆる「バラッド」曲であんまりシングルっぽくはないが、聞き込むと意外と悪くない曲。この5作では最低売上を記録。当時は41位(05年の再発で28位まで浮上して最高位を更新)。トップ10落ち、トップ20落ち、トップ30落ち、トップ40落ちを5作の中で次々に更新してしまった事になる。が、個人的には「恋するマンスリー・デイ」よりはいいんじゃないかと思う。C/Wはそのままズバリ「FIVE ROCK SHOW」。次々と曲が入れ替わっていき、ボーカルも他のメンバーに切り替わるなどゴチャゴチャした曲になっている。かなり混沌としているがこの企画自体が結局カオスだったということなのか。
★★☆☆☆
1stバラードベスト『バラッド'77〜'82』
限定ベスト『すいか』

わすれじのレイド・バック


11thシングル シャ・ラ・ラ/ごめんねチャーリー
80年11月21日
サザン初の両A面シングル。下記のようにジャケットでも両A面として同列表記されている。だが何故か公式サイトでは「シャ・ララ」のみの単独表記になっている。

シャ・ラ・ラ
AOR風味の渋めのバラード曲。一応歌詞にも終盤で「Christmas」と登場するがあまりクリスマスっぽくは聞こえない。サザンのクリスマスソングとしても「クリスマス・ラブ」と「Christmas time forever」の2曲が挙げられても今作はあまり挙げられない気がする。この曲派シングルA面で唯一の桑田と原のデュエット曲というのがやはり最大のトピックだろう。部分的に原が歌う曲はいくつもあるが、今作では1コーラス目は桑田メインだが2コーラス目では原がメインになっている。前作同様に地味ながら浸れるエンディングっぽい雰囲気で味わい深い1曲ではある。
★★★☆☆
1stバラードベスト『バラッド'77〜'82』
限定ベスト『すいか』

ごめんねチャーリー
管弦交えたソウル歌謡(?)っぽい曲。A面というよりかはC/Wのような曲で何故これだけA面扱いになったのか謎だ。さらに『すいか』にしか収録されてないので地味化がますます加速したような…。
★★☆☆☆
限定ベスト『すいか』

シャ・ラ・ラ


12thシングル Big Star Blues(ビッグスターの悲劇)
81年6月21日
サザン史上順位も売上も最低記録を保持している楽曲。スターの悲哀を歌っており、ダスティン・ホフマンやらオノ・ヨーコ、エリック・クラプトンの名前がそのまま登場する。ジョン・レノンを射殺した犯人の名も登場するが、その事件が起きたのが前年の12月。事件から半年しか経っておらず、まだ記憶が生々しい時期だったと思われ、レノンに捧げる1曲だったのかも。地味なシングルが続いていた中で、久々にロックナンバーっぽい雰囲気ながらあまりキャッチーではなく売れなかったのも分からなくはない。でも大衆バンド化していったこの後のサザンA面曲では歌えそうにない曲だけにこういう曲をA面で切れた時期があるというのも今となっては貴重な気もする。
★★★☆☆
4thアルバム『ステレオ太陽族』
限定ベスト『すいか』

Big Star Blues


13thシングル 栞のテーマ
81年9月21日
シングルカットということもあり、当時は44位(05年の再発で35位に更新)。さほどヒットした曲ではないが、89年の映画「彼女が水着にきがえたら」(原田知世主演)の挿入歌に起用されたり、『海のYeah!!』収録による新規リスナーへの浸透など、発売当時よりも後年になるほどライトリスナーからの評価が高まり、セールスとかけ離れた人気ナンバーと化した。3連バラードでピアノの雰囲気がかわいい。シングルを並べていくとわりとゆったりした曲続きだけどこの曲はひときわ耳に残るし輝いている。C/Wの「My Foreplay Music」も同じくシングルカットで、C/Wにしては勢いがあってなかなか。
★★★★★
4thアルバム『ステレオ太陽族』
限定ベスト『すいか』
限定ベスト『HAPPY』
ベスト『海のYeah!!』

栞のテーマ


14thシングル チャコの海岸物語
82年1月21日
今作も初登場46位と冴えなかったが、桑田と原の結婚という話題もあって2位にまで上り詰め、シングルヒットが出ていなかったサザンにとっては「C調言葉〜」以来のトップ10復帰、80年代サザンの最大ヒット作となった。とはいえ、桑田としてはあまりマジ路線のつもりではなかったらしく、歌声がいつもと違い、何かのモノマネでもしているかのようなちょっと変な声になっている。純・80年代歌謡という感じで実に古臭い。久々のヒット曲だったのにオリジナルアルバムには未収録だったというのが凄い。『海のYeah!!』が重宝されるわけだ。C/W「翔(SHOW)〜鼓動のプレゼント」は書いたのは桑田だがボーカルはドラム松田。当時生まれてくる松田の息子に捧げた曲。曲自体はどうという事は無いが、実際に翔と名付けられた彼は05年の『キラーストリート』で一部ドラム録音にも参加。サザンの歴史の長さを感じさせる。
★★★☆☆
限定ベスト『すいか』
限定ベスト『HAPPY』
ベスト『海のYeah!!』

チャコの海岸物語


15thシングル 匂艶 THE NIGHT CLUB
82年5月21日
ラテンポップのノリだがとにかく歌謡臭が強い。前作ではふざけた感じだったボーカルがマジになっているので、前作の歌謡路線を改めて突き詰めたような印象も。中学生の頃に『海のYeah!!』で初めて聞いたので"ナイトクラブ"のイメージはこの曲に植え付けられたといっても過言ではない。ナイトクラブ行った事も無いので未だにそのイメージのままだ。どうにも苦手な曲だがインパクトはけっこう大きい曲。
★★☆☆☆
5thアルバム『NUDE MAN』
限定ベスト『すいか』
限定ベスト『HAPPY』
ベスト『海のYeah!!』

匂艶THE NIGHT CLUB


16thシングル Ya Ya(あの時代を忘れない)
82年10月5日
大学時代を懐古したと思われる懐古系バラッド。『バラッド'77〜'82』の中では「いとしのエリー」に続く知名度や人気の高さがあるんじゃないかと思う。『海のYeah!!』に入っていなかった曲で最初にいいなと思ったのはこの曲だった。全体的にサウンドは控えめだが間奏でハードな音色のギターソロが入ってくるところにギタリスト大森の存在を感じる。しかし曲の名作っぷりに対してこの謎のイラストジャケットは何なのか。女の子が注射→まあ女の子って注射嫌いだろうな→嫌だろうな→イヤイヤ→Ya Yaというギャグか?
★★★★☆
1stバラードベスト『バラッド'77〜'82』
限定ベスト『すいか』
限定ベスト『HAPPY』

Ya Ya


17thシングル ボディ・スペシャルU
83年3月5日
おっぱいジャケット効果なのか05年再発では今作が最上位を記録した(15位)。再発とはいえ05年時点でこのジャケットがさほど問題にならなかったのも昨今の規制規制の流れを考えるとわりと奇跡的だったかも。「Man Call」などと単に放送禁止にされないようにして言いたかっただけのような英語詞もあり、エロティックな雰囲気もありつつ、大会場で盛り上がる事を前提にしたと思われるいわゆるアリーナナンバー的な楽曲。けっこう派手だが意外とサビになってもキャッチーさが無く、派手な割にはメロディーの印象が薄い。C/WにはTが収録されているが、原由子の作曲によるインストナンバーで全く繋がりは感じられない。
★★★☆☆
限定ベスト『すいか』

ボディ・スペシャルII


18thシングル EMANON
83年7月5日
アルバム同発のせいもあり再度低迷しトップ10落ち。現時点では10万枚を割っている最後の曲(この後も何作かあったが05年の再発で今作より後のシングルは全て10万突破している)。一転してAORっぽいかなり渋い曲。わざわざこんな渋い曲をシングルにしなくても良かった気はするが、「チャコ〜」以降はヒット性のあるシングルが続いていたのでその反動だったのだろうか。これもまた1つのサザンの持ち味だろう。というか『バラッド』シリーズ収録の大半はこういった渋く地味なナンバーばかりだし…。タイトルは逆から読むとNO NAMEとなるが、何故こういうタイトルなのかは語られていないそうで謎のまま。
★★☆☆☆
6thアルバム『綺麗』
2ndバラードベスト『BALLADE2 '83〜'86』

限定ベスト『すいか』
限定ベスト『HAPPY』

EMANON


19thシングル 東京シャッフル
83年11月5日
ビッグバンド風のジャズナンバー。ザ・昭和というかイントロの瞬間から何かもうアラ戦な感じが(アラウンド戦時中)が漂うほどモダン&レトロな音だが、これが意外と面白い。トップ20落ちしたとはいえ83年の3シングルではこの曲が1番インパクトがあると思う。なお3シングルの中でダントツで売れた「ボディ・スペシャルU」を差し置いて何故かトップ20落ちしていたこの曲で3度目にして最後の紅白に出場し、楽器を持たずに全員で踊っていたらしい。C/W「Still I Love You」はギター大森の作詞作曲による大森ボーカル曲。どちらも現在発売されている作品には未収録だし、このシングルはけっこう面白い。
★★★☆☆
限定ベスト『すいか』

東京シャッフル


20thシングル ミス・ブランニュー・デイ(MISS BRAND-NEW DAY)
84年6月25日
前2作の低迷から一転して再びヒットを記録。この頃からシンセサイザーなどコンピューター系の音を積極的に取り入れ始めていたが、今作もかなりコンピューターサウンド色が強くなっている。いかにも80年代的な古いコンピューターサウンドだし、歌詞も当時の女子大生を描写したものなので時代性の強い楽曲だが、キャッチーな歌メロは強く耳に残る。
★★★★☆
7thアルバム『人気者で行こう』
限定ベスト『すいか』
限定ベスト『HAPPY』
ベスト『海のYeah!!』

ミス・ブランニュー・デイ


21stシングル Tarako
84年10月21日
デジタルロックナンバーで全英語詞(C/W「Japaneggae (Sentimental)」もアルバムからのシングルカットだが全英語詞に変更したバージョン)の異色楽曲。現時点で最後のトップ10落ち楽曲(11位)。前作で導入したデジタルサウンドを引き続き全面使用しているので雰囲気は似ている。けっこうアップテンポな曲なので英語詞である以外にはそんなにとっつきにくい曲ではないがやはりどこかマニアックな感じがするというか、単純にあまりキャッチーじゃない。タイトルが何故たらこなのかもよく分からない。何故か『すいか』『HAPPY』にさえ救済されたことない完全なシングルオンリーの楽曲となるので桑田本人の評価は低いのかもしれない。全英語詞への憧れというか挑戦は2年後のKUWATA BANDでより具体化される。
★★★☆☆
アルバム未収録

Tarako


22ndシングル Bye Bye My Love(U are the one)
85年5月29日
リアル・フィッシュがアレンジに参加している。そこそこ聞きやすい楽曲で80年代のサザンではチャコに続くセールスも記録。シンセの音色が非常に耳に残る。数々のヒットナンバーの中では埋もれがちではあるけど、改めて聞くと意外とアレンジも凝っていていい曲だ。
★★★☆☆
8thアルバム『KAMAKURA』
2ndバラードベスト『BALLADE2 '83〜'86』
限定ベスト『すいか』
ベスト『海のYeah!!』

Bye Bye My Love


23rdシングル メロディ(Melody)
85年8月21日
デジタル感の強い薄めなバラードナンバー。かなりうす〜く地味なので『KAMAKURA』で今作を初めて聞いた時もこれがシングルだとは思わなかったほどだったが、じっくりコトコト煮込んだような味わい深さはある。このアルバム『KAMAKURA』制作中に原由子は産休に入り、完成後は活動を休止し、ソロ活動へ移行。
★★★☆☆
8thアルバム『KAMAKURA』
バラードベスト『BALLADE2』
限定ベスト『すいか』

メロディ


24thシングル みんなのうた
88年6月25日
桑田としてはKUWATA BAND、そして1期ソロ活動の集大成である1stソロアルバムリリース直前だったが、デビュー10周年に合わせて活動再開。このため今作リリース直後にソロアルバム発売、ソロツアーをやらずにサザンの復活ツアーが行われる事になった。そしてCDでの最初のシングルでもある(同時発売で前作までが初めてCD化された)。復活第1弾だけあってアップテンポで勢いのある曲。明るく盛り上がるこれぞサザンといったナンバー。ただこれ以前にここまで明るい曲は意外と無く、これ以降のサザン王道の雛形といえるかもしれない。ソロでも関わっていた小林武史が引き続き参加し、天才ポップス職人(当時)としての手腕を存分に発揮している。"虹のカーニバル"とはサザン6人+小林武史の7人を意味しているのかも。C/W「おいしいね〜傑作物語」は強制的な10周年でのサザン復活を要請したレコード会社の商業主義を批判したかのような内容。
★★★★★
限定ベスト『すいか』
限定ベスト『HAPPY』
ベスト『海のYeah!!』

みんなのうた


25thシングル 女神達への情歌(報道されないY型の彼方へ)
89年4月12日
アダルトビデオをテーマにした妄想系楽曲。PVにも当時人気のAV女優松本まりなが出演したという(2011年に熟女系女優として復帰したらしい)。かなり地味であまり好きな曲ではない。
★★☆☆☆
9thアルバム『SOUTHERN ALL STARS』
限定ベスト『HAPPY』
3rdバラードベスト『バラッド3〜the album of LOVE〜』

女神達への情歌


26thシングル さよならベイビー
89年6月7日
デビュー11年目、26枚目にして初の1位を獲得したシングル(1stも最高1位だが03年に達成)。かなりじめっとした地味なバラッド曲。初の1位獲得曲がこれというのはあまりに意外すぎる。『海のYeah!!』の中でもほぼ最後まで印象に残らなかった曲だ。『バラッド3』もこの手の曲が多くて、発売当時あまり好きになれなかった。
★★☆☆☆
9thアルバム『SOUTHERN ALL STARS』
限定ベスト『HAPPY』
ベスト『海のYeah!!』
3rdバラードベスト『バラッド3〜the album of LOVE〜』

さよならベイビー


27thシングル フリフリ'65
89年11月21日
地味なシングルが続いていた中で、ジャッ、ジャーンと頭からエレキギターをかき鳴らして始まるロック路線の楽曲。セルフタイトルとなったアルバムでも1曲目を飾っている。サザンがバンドであったことを再認識できる少しクロめのロックナンバー。65というのは昭和が続いていればまもなく訪れる1990年が昭和65年だったという意味合いもあるのかないのか。
★★★★☆
9thアルバム『SOUTHERN ALL STARS』
限定ベスト『HAPPY』

フリフリ'65


28thシングル 真夏の果実
90年7月25日
90年の年間チャート9位にも入った(ミリオンバブル直前だったので売上はさほど高くない)。サザン夏のバラードといえばまずはこの曲だろう。時代を越えた名曲であり、いかにサザンといえどここまでの楽曲はそうポンポン出てこない。地味なスローテンポの曲はほとんど好きになれないものが多いがこの曲は別格である。アレンジに参加した小林武史の手腕もかなり大きかったと思われる。ただほとんどトラックも小林武史によるものなんじゃないかというくらいにバンドっぽさは感じられない。
★★★★★
10thアルバム『稲村ジェーン』
限定ベスト『HAPPY』
ベスト『海のYeah!!』
3rdバラードベスト『バラッド3〜the album of LOVE〜』

真夏の果実


29thシングル ネオ・ブラボー!
91年7月10日
2度目の1位獲得作品。今作に小林は不参加だが、ポップ&ロックで聞きやすい上に生のバンドサウンドが前面に出た爽快な売れ線楽曲。だがしかし何故か完全アルバム未収録。個人的にはアルバム未収録楽曲の中では最もヒット性のある分かりやすい曲だと思うので『HAPPY』にスルーされたばかりか『海のYeah!!』にまでスルーされたのは本当に不憫だったとしか…。特に『海のYeah!!』に入ってればもっと高い人気を得られたと思う。ジャケットには6人写っているが病気療養の名目でベースの関口が一時離脱していたのでしばらくベースはサポートメンバーを招くか打ち込みで処理されていた。今作では根岸孝旨が担当(シングル盤には関口にもベースとコーラスのクレジットがあるが、ゲストミュージシャンとして根岸が表記されている)。何故かいつもよりベースの音が効いているような…。一転してC/Wの「冷たい夏」は地味ながら堅実なバラッドナンバーだが、『バラッド3』に収録されて陽の目を浴びた。
★★★★☆
アルバム未収録

ネオ・ブラボー!!


30thシングル シュラバ★ラ★バンバ
92年7月18日
初の2枚同時発売。セールスは一気に拡大したが今作は惜しくもミリオンに届かず。サザンもいよいよ90年代メガヒット期へ参入していった。サウンド面でもそれを象徴するようにラテンのようなファンクのようなディスコのような派手な勢いが強烈。一方で歌詞の内容は当て字全開で意味不明。かなり不思議な空気が漂う。またBメロとサビは強い印象があるのだが、その割にAメロは地味で意外と覚えていない。C/W「君だけに夢をもう一度」は王道のポップナンバー。A面で出せばそこそこの人気を得られたとは思うが、こんな派手なA面曲の前では存在感は薄くなってしまう。関口は引き続き不参加。また地味なところでは小林武史との共同編曲の名義がこれまでサザンが前だったのが、今作以降は小林が前に出るようになっている。
★★★☆☆
11thアルバム『世に万葉の花が咲くなり』
限定ベスト『HAPPY』
ベスト『海のYeah!!』

シュラバ★ラ★バンバ


31stシングル 涙のキッス
92年7月18日
ドラマ「ずっとあなたが好きだった」主題歌として150万枚を越える大ヒット。初のミリオンセラーを記録した。90年代ドラマタイアップで続々と大ヒットが生まれていったがサザンもこの流れに乗った。曲は王道のバラード。万人受けする楽曲で普遍的な名曲だとは思う。なのだが個人的にはまったりしていてあまり好きではなく、何気に『海のYeah!!』『バラッド3』でも飛ばすことも多い。
★★★☆☆
11thアルバム『世に万葉の花が咲くなり』
限定ベスト『HAPPY』
ベスト『海のYeah!!』
3rdバラードベスト『バラッド3〜the album of LOVE〜』

涙のキッス


32ndシングル エロティカ・セブン EROTICA SEVEN
93年7月21日
2年連続2枚同時発売。ドラマ『悪魔のKISS』主題歌として特大ヒット。90年代まででは最大のヒット作で現在も「TSUNAMI」に続くヒット作。まあ90年代型タイアップヒットが最強に機能したということでのメガヒットだったのでこの曲が最大の代表作という感じは今に至るまであまり無く、数々の有名曲の1つといった程度の認識。派手なエロ系ソングにして、派手さを高めているホーン全開のサウンドからはバンドっぽさはほとんど感じられない。個人的にあまり好きではない。『海のYeah!!』の音源しか聞いていなかったが、05年再発盤では妙に音がクリアになって聞こえた。あれ?こんな音だったっけ?というレベルで。どうやら『海のYeah!!』においてはこの曲の音質が悪い事を指摘しているリスナーもいるようだ。『海のYeah!!』でしか聞いたことなかったが、あれは本来の音じゃなかったのか…。なおこの年も関口は不参加。前年の2作には写真が無かったが、今作ではジャケット撮影にも参加していない。C/W「9月の風」は大森作曲のインストナンバー。妙に哀愁の漂う主メロをギターとハーモニカが奏でる。どうやら大森の亡き母に捧げた曲のようでなるほど納得。
★★★☆☆
限定ベスト『HAPPY』
ベスト『海のYeah!!』

エロティカ・セブン


33rdシングル 素敵なバーディー(NO NO BIRDY)
93年7月21日
タイアップがなかっただけで売上差だけでミリオンを達成する程の格差が…。優しい系バラード。「栞のテーマ」と系統は同じだが、「栞のテーマ」が偉大過ぎるせいで印象が薄い。とはいえ「エロティカ・セブン」とこれほどの大差がつくほどとは思えない良曲。タイアップ全盛時代にドラマタイアップとノンタイアップというだけの差がやはり大きかったのだろう。C/Wは松田が制作した松田ボーカルナンバー「遥かなる瞬間(とき)」。後年になるほど原由子以外のメンバーボーカルや制作曲が無くなってしまうが、他メンバー曲は実にいいスパイスになっていたなと改めて思う。
★★★☆☆
限定ベスト『HAPPY』
ベスト『海のYeah!!』
3rdバラードベスト『バラッド3〜the album of LOVE〜』

素敵なバーディー


江ノ島 Southern All Stars Golden Hits Medley /Z団
93年9月8日、93年8月21日(LP盤先行発売)
サザンのマスター音源を
盗んだという声明を出してZ団名義で発売された謎の1作。内容はここまでの楽曲をリミックスメドレーにしたもの。通常のアルバムサイズのジャケットで1980円で発売され、20分近くあるが、トラック自体は1曲しかないので、O社やCDTVなどではシングル扱いされた。リミックスメドレー作品としては異例の90万枚を超える大ヒットを記録したもののZ団が何者なのかは一切明かされていないまま。今作用の新たな音源としては桑田がライブでよく叫ぶ「スタンダアリーーーナーー!カモーーーン!!」が随所で登場するが、今作用にこの台詞を収録したのかライブでの音源を切り取ったのかも不明。帯には「勝手にシンドバッド」から「エロティカ・セブン」までと書かれていて、「素敵なバーディー」が無視されており、メドレーにも選出されていない。シングル曲中心ではあるものの、アルバム曲も織り交ぜられ、さらに演奏部分だけ登場する曲もある。当然知っている事が前提ではあるが、次々とヒット曲が出てくるのは単純に楽しい。93年まででもかなり知っている曲がドカドカ出てくるのが凄いが、さらに代表曲が増えた現在、改めてこういう企画をやったら遊び心としては面白い気がする。
★★★★☆
アルバム未収録

江ノ島


34thシングル クリスマス・ラブ(涙のあとには白い雪が降る)
93年11月20日
クリスマスソング。予想よりもイマイチだった『バラッド3』で初聞きだったがこの曲は1発で気に入った。あまりのクリスマスっぷりに11月〜12月25日までの時期以外は全く聞く気はしない。ラストがちょっと長いのだが原由子とのWボーカルになって余韻に浸れる。「みんなのうた」以降断続的に大きな影響を与えてもらっていた小林武史とも今作を持ってお別れとなった。98年には今作までが改めて8センチCD再発されている。この98年は20周年だったので相次いで98年時点でのオリジナルアルバム、『バラッド』2作(こちらは98年盤が現行盤)も再発された。
★★★★★
限定ベスト『HAPPY』
3rdバラードベスト『バラッド3〜the album of LOVE〜』

クリスマス・ラブ


35thシングル マンピーのG★SPOT
95年5月22日
94年の桑田ソロ2期を挟み、ベース関口が復帰してリリースされた曲。歌詞の過激さはさらに増しているが、サウンド面でもサザンの中でもトップクラスにハードロックな1曲。何故か桑田が毎回違うハゲヅラをかぶってド派手にパフォーマンスするのが定番となっておりド派手。ドエロすぎるノリはそこまで好きではないが、ハードなサウンド面に関してはかなり好き。リアルタイムでは存在を知らなかった曲だが、『Young Love』で初めてサザンに触れ、最初に気に入ったシングル曲が今作だったので思い出深い。
★★★★☆
限定ベスト『HAPPY』
ベスト『海のYeah!!』

マンピーのG★SPOT


36thシングル あなただけを〜Summer Heartbreak〜
95年7月17日
同じ事務所の福山雅治の初主演ドラマ「いつかまた逢える」主題歌。ドラマタイアップでここまで3連続ミリオンという90年代黄金ヒットパターンに外れなし!サザンというよりJ-POP王道の優しくさわやかなソング。『Young Love』で初めて聞いた時からかなり好きな曲だったが、現在はやや飽き気味。この手のパターンの曲はサザンでも3期以降のソロでも何度か出てくるし…。C/W「LOVE KOREA」ではブームでもなんでもない中で韓国をテーマにした異色曲。何故か途中で「今何時?そうねだいたいね〜」という聞きなれたフレーズも登場する。歌詞にもハングルが登場するものの、そんなにコリアン感は無い。そもそもコリアン感って何だ?という感じだけど。
★★★★☆
12thアルバム『Young Love』
ベスト『海のYeah!!』
3rdバラードベスト『バラッド3〜the album of LOVE〜』

あなただけを


37thシングル 愛の言霊〜Spiritual Message〜
96年5月20日
香取慎吾主演の日テレ土曜9時枠ドラマ「透明人間」主題歌。4連続ドラマ主題歌ミリオンでここまで外れなしだったが結果的には90年代サザン最後の大ヒット。ドラマを見ていたので初めてサザンにリアルタイムで触れた1曲。ドラマで聞いたときは歌詞が何言ってるのか分からないのでドラマ中盤くらいまでは全英語詞の洋楽だと思っていた。シングルは手に取らなかったが、この後にアルバム『Young Love』が発売されたのでそれを手に取った。当時はほとんど音楽録音したカセット(当時はカセット時代)も持っていなかったのでとにかくこのカセットを聞きまくった。今にして思えばかなりマニアックな売れ線とは程遠い楽曲でドラマとも特に関係が無い。だがここまで不思議な雰囲気だと逆に新鮮でよく分からないけどカッコよかった。後半はさらにラップも同時進行しだして、さらにマニアックな雰囲気になっていく。当時小学生だったが、色々と奇跡的にドストライクな楽曲だっただなと思う。似たようにマニアックな「PARADISE」を中学2年で迎えた時は特に何とも思わなかったし。C/W「恋のジャック・ナイフ」は打ち込みサウンドがやけにカッコいい楽曲。『海のYeah!!』にも収録されたのでC/Wでは最も知名度が高い曲なんじゃないだろうか。確か小6当時のクラスでもこっちの曲の方がカッコいんだぜ!と通ぶっている奴がいたのを記憶している。ちなみにこの当時の俺はサイトのプロフィールページにあるように松任谷由実とglobeのイントロを間違えるほどにヒット曲を知らない少年だった。
★★★★☆
12thアルバム『Young Love』
ベスト『海のYeah!!』
3rdバラードベスト『バラッド3〜the album of LOVE〜』

愛の言霊 ?Spiritual Message?


38thシングル 太陽は罪な奴
96年6月25日
アルバム先行だったこともあってかロングヒットを続けていた『愛の言霊』の1つ下に初登場…とセールスは低迷。個人的には爽快な夏ソングということでアルバムの中でも表題曲『Young Love』と並んで最も好きな曲。前述のように最初に聞いたアルバムが『Young Love』でその中でも夏全開であるこの曲はこれぞ夏!これぞサザン!!というイメージが最初についた。こういう路線の曲をもっと聞きたかったが、残念ながら同系統のシングル曲は全く無い。実際のサザン王道はこういう曲よりももっとポップでバンド以外の装飾音が目立つ曲だと知ったのはもう少し後。今になってみるとサザンの王道からは外れた夏曲だったのかもなぁ…と思う。C/W「君に贈るLOVE SONG」は松田曲、松田ボーカル。サザンでは珍しい当時のSMAPがやっていたみたいなフュージョン風のサウンドが展開。チャカチャカしているギターサウンドが心地いい。
★★★★★
12thアルバム『Young Love』(イントロに波の音が追加)
ベスト『海のYeah!!』

太陽は罪な奴


39thシングル 01MESSENGER〜電子狂の詩〜
97年8月21日
前年までの勢いはどこへやら、若手に押されて徐々に過去の大物歌手となりつつあった。この曲では電子音を多用したハードロック風サウンド。『マンピーのG★SPOT』をさらにマニアックに進化させたような曲だ。歌詞もエロ風味に織り交ぜてデータ化されていく社会を風刺したもの。サウンドは非常にかっこよかったのだが、少々時代の最先端についていこうと無理をしている感もある。当時パソコンが普及し始めた時期で、この頃はインターネットも料金が非常に高く、まだ限られた人しかやっていなかった。アーティストの公式ホームページがオープンするだけでニュースになるような時代だった。変化していく時代を目の当たりにしていたこの当時だから書けた曲だと思う。C/Wではもう少し続くが、ハードな楽曲としてはA面では早くも今作が最後。バンドっぽい事は逆に桑田ソロで追求するようになってしまうが、もう少しサザンでロックサウンドを突き詰めて欲しかった気はする。アルバムでは全面的にアレンジをさらに激しいサウンドに変更。そちらの方が電子狂っぽい。
★★★★☆
シングルバージョンアルバム未収録
13thアルバム『さくら』(Album Version)

01MESSENGER


40thシングル BLUE HEAVEN
97年11月6日
優しい系のポップソング。ミョンミョンしたエフェクトのかかったギターが印象的。メロディーの良さに浸れる名曲。前作に続いて売上は振るわなかったが、前作より一般ウケしそうな売れ線ポップだと思う。この時期で無ければもっとヒットしていたんじゃないだろうか。実はレンタル落ち200円とはいえ、初めて購入したサザンのシングルでもある。C/Wの「世界の屋根を撃つ雨のリズム」は一転してプログレ風のロック。全体的にヘビーな『さくら』収録予定だった曲(もう1曲も収録できないくらい時間ギリギリになったので収録できなかった)だけあってかなり激しい。
★★★★☆
13thアルバム『さくら』
3rdバラードベスト『バラッド3〜the album of LOVE〜』

BLUE HEAVEN


41stシングル LOVE AFFAIR〜秘密のデート〜
98年2月11日
ドラマ「Sweet Season」主題歌。不倫ドラマだったので、歌詞もそのまま不倫の歌だが、非常にロマンチックな雰囲気になっていて予想されるドロドロ感は皆無。非常にポップな曲調で、不倫というどこか後ろ暗いイメージを感じさせない。ドラマは最高でも15%を越えず当時としては当たらなかったといえる結果だった。だがチャート1位どころかトップ3入りすらできなくなっていたこの時期としては初登場4位からロングヒットを記録し、前後のシングルの3倍近いヒットになった。まだまだ健在ぶりを示していたのも印象深い。それだけの勢いがある名曲だと思う。個人的にはこの曲からは全部リアルタイムで手に取るようになった(基本レンタルで場合によっては購入)。C/W「私の世紀末カルテ」は実質桑田のソロ弾き語りみたいな長尺曲。中年サラリーマンの視点で虚しき世相を延々と繰り返し歌っていく。落ち込んでいる時に聞くとかなりぐったり来る。仕事終わりの電車の中など1日の疲れを感じている場面では特に聞かない方がいいだろう。
★★★★☆
13thアルバム『さくら』
3rdバラードベスト『バラッド3〜the album of LOVE〜』

LOVE AFFAIR


42ndシングル PARADISE
98年7月29日
ドラマ「ハッピーマニア」主題歌。『愛の言霊』のようなマニアックな曲。あの時は子供にも受けたがこのドラマは若いOL女性ターゲットだったので、『愛の言霊』を支えた層には届かなかったのか単にマニアックな変な曲という印象で低迷した。なおドラマのほうは初回で20%を超えたのでそれを受けて「続編決定」などというニュースがスポーツ紙に掲載された覚えがある。1話だけで決まるのかよ?と思っていたら案の定視聴率は15%ちょいまで低迷続編など作られることはなかった。当時ドラマは見ていなかったので、この曲は単に変な曲だなぁという印象だけでさほどハマらなかった。「愛の言霊」みたいなヒットを狙っていってはいたんだろうけど、こねくり回し過ぎた感じはする。C/W「CRY 哀 CRY」もマニアックな楽曲だが、打ち込み全開の「PARADISE」とは異なり、ヘビーなロックサウンドが全面的に出ている。こういうロックな曲調、この時期の低迷も影響しているんだろうけど、「TSUNAMI」のヒットを境に全くやらなくなってしまったのが悔やまれる。
★★★☆☆
13thアルバム『さくら』

PARADISE


43rdシングル イエローマン〜星の王子様〜
99年3月25日
かなりぶっ飛んだ曲調で果敢に攻めたものの初登場10位、累計でも10万を割ってしまう90年代最後にして最大の惨敗(再発で10万突破)。PVでは特殊メイクでデブになった桑田など話題がなかったわけではなかったし、初のドームツアーを行ったのもこの年。しかしいわゆる大御所化しかけており、セールス面では落ち目になっていた。90年代末期のサザンは聞き始めた時期というのもあるけど個人的には最も思い入れが強い。今にしてみれば、メンバーの年齢(40代)や20周年オーバーのキャリアを考えてもこの段階でここまで攻めた音楽をやっていたというのは、後を追いかけて20周年を迎えていった後輩バンドのマンネリっぷりを見れば相当凄かったと言える。もちろん当時は若手がどんどん売れていく時代で、世間に求められる音楽の移り変わりも圧倒的に早い時代だったから、今みたいにおんなじことを繰り返していれば飽きられてすぐに置いていかれるという時代の違いもあるんだろうけど。そんなわけでこのマニアックすぎる1曲、意外とおもしろくてけっこうハマった。当時レンタルしてから、後に8センチシングルを探してきて購入。カラオケで歌ったら当時の友人が偉くハマって中古で見つけたこのシングルを俺よりも早く即効で購入して次のカラオケで歌っていた。当時中学2年〜3年の時期だったが意外と周辺でのウケは良かったので、そんなに売れなかったとか埋もれた曲という印象が無い。世間的にはかなり知名度が低いんだろうけど。この曲がもっとドッカンドッカン売れていたら歌詞に出てくる「下司なPleasure」「木偶なTreasure」という、前年のB'zを揶揄したとしか思えない歌詞がもっと激しく物議を醸していたと思う。なお『愛と欲望の日々』のC/Wに収録されたライブバージョンはアレンジが変わっていてテンポも狂ってる度合いもダウンしていてそちらはイマイチ。C/W「夏の日のドラマ」は桑田の制作曲だが松田ボーカル曲。この頃は既に桑田、原以外のボーカル曲はほとんど無くなってきており、この曲がサザンを聞き始めてから初めて聞いた桑田、原以外のボーカル曲。他のメンバーも歌っている事を知らなかったので、最初は桑田ボーカルを機械でいじっているのかと勘違いした。そちらは『バラッド3』にも収録されたミドルテンポで聞きやすい曲。これに関しては桑田ボーカルでも良かった気がする。そして桑田、原以外のボーカル曲ってもうこれが最後?
★★★★☆
アルバム未収録

イエローマン


44thシングル TSUNAMI
00年1月26日
最終的に300万近くまで売上げた歴代J-POPのNo.1ソング。再発売で「だんご3兄弟」まで抜いたので、歴代シングルでも3位の座に君臨している。バラエティ「ウンナンのホントコ!!」の中の「未来日記」というコーナーのテーマ曲に使われて、低迷していたドラマに代わって素人参加のドキュメント恋愛番組が「あいのり」と同時に大ヒットした時期だった。久々に売れ線バラードということで、まあ「BLUE HEAVEN」くらいまでは人気回復するんじゃないかなと思っていたら、まさかあんな破格のヒットになるとは思いもよらない。とにかく上位に居座り続け、冬の間は毎週ありえない売上枚数をたたき出し続けた。サザンもこのヒットで完全に永遠の国民的トップアーティスト的ポジションを確立。この曲がヒットしていたのは主に冬だったし、PVの映像も冬に降る冷たい雨といった印象だった。あれだけヒットしたんだから国民にもその印象で刷り込まれているのかと思っていたのにいつの間にか「夏ソングNo.1」などの企画で1位を獲得することが多くなってしまい、今ではサザンの夏ソングの中の1つとして認知されているのが個人的には不思議でしょうがない。「未来日記」は見ていなかったが、あれを見ていた人々にとってもイメージは「冬」ではないだろうか?今作が最後の8センチシングルだが、初回盤は12センチサイズのジャケットだった。なんせここまで売れるとは誰も思ってなかったので、初回盤は一瞬でなくなった。当時受験を控えていたので色々と忙しく、1週間ほど遅れて俺が買いに走った時はもう通常盤しか置いてなかった。新品で買った最初のサザンシングル。C/W「通りゃんせ」はサザン最後のヘビーなギターサウンドが炸裂するロック路線の楽曲。冒頭部分はボーカルが加工されており、宗教というか怨念っぽい雰囲気で恐怖すら感じる。しかし90年代後半から頻繁にヘビーなサウンドにトライし続けていたのに本当にプツッとやらなくなったな…。今作までが05年にリマスター&マキシ化再発されている。
★★★★★
3rdバラードベスト『バラッド3〜the album of LOVE〜』

TSUNAMI


45thシングル HOTEL PACIFIC
00年7月19日
GLAY『MERMAID』、ラルク『STAY AWAY』と同時発売になり、初動50万を出した2組に続き、30万を出した今作は3位に終わった。だが、急落し最終的に70万台で打ち止めになった2作に対して、今作は2週目以降はこの2組より上位に上昇、最高で2位を記録してロングヒット。累計では80万枚を突破して勝利している。だが、実はこの週には中島みゆき『地上の星』が15位に初登場している。累計では数年かけてミリオン突破している『地上の星』の完全勝利という色々と凄い週の発売だった。歌謡テイストのド派手なサウンドは以降の定番サウンドになっている。というかみんなが求めるサザンであり、半ばサザンサイドもこういう曲を出さなくてはいけないという強迫観念に捕われていったようにも思える。Bメロの方がキーが高いがこのBメロには哀愁も漂っていてなんだか切なくなる。今作から12センチマキシ。初回盤はスリーブケース入りというパターンが続く。今作は確かTATOOシールも入っている。
★★★★☆
アルバム未収録

HOTEL PACIFIC


46thシングル この青い空、みどり〜BLUE IN GREEN〜
00年11月1日
ギターの大森隆志は今作の後に休養に入り、年末のライブを欠席。翌年の桑田のソロ活動開始後に脱退を表明したので6人での最終シングルとなった。桑田がソロでユースケ・サンタマリアとやっていた「音楽寅さん」テーマ曲であり、ドラマ「神様のいたずら」主題歌。ありそうでなかったアコギやハーモニカを押し出した優しい系の楽曲で、これは大ヒット間違いなしだろうと発売前日に買いに走り、ワクワクしてチャートを待ったが、なんと3位。ロングヒットするかと思ったがまったくする気配もなく、35万程度で打ち止め。翌年には桑田がソロでミリオン2連発だっただけにこの低迷は何故だったのだろうか?20世紀から21世紀へ時代が移り変わっていく象徴でもあり、名曲だったと思うんだけど。

当時高校での音楽の授業で「何でもいいから1曲披露せよ」という課題があった。ほぼ全員が縦笛やカラオケの披露にとどまる中で、俺はイメージにないギターを片手に参上。この曲を弾き語り披露するというイメージとかけ離れた行為に及び、大いに波紋を呼んだ。実はこの前にギターをカーネル・S・マルオ氏(経由でその友人)に貸しており、返してもらうはずがその友人との手違いで当日まで戻ってこず。あきらめてDEENの『哀しみの向こう側』をカラオケしようと思っていたところ、当日の朝にカーネル・S・マルオ氏がギターを返しに登場。伝説の遅刻王として3年間君臨したあのカーネル・S・マルオ氏が早起きして学校に取りに行って戻ってきたという異例中の異例の事態であった。ちょっと感動したよ。ちなみに1コーラスのみの発表だったが、弾くのにいっぱいいっぱいでボーカルは余裕がなく小音量に。俺としては失敗したと思ったが、後でカーネル・S・マルオ氏と共通の知り合いで同じ中学だった女の子に「失敗だったよなぁ」とか話をしたところ、思いがけず「けっこう良かったよ」とにこやかに言われて、お世辞でもけっこううれしかった。そう考えるとサザンで一番思い出深い曲かもしれない。
★★★★★
アルバム未収録

この青い空、みどり〜BLUE


47thシングル 涙の海で抱かれたい〜SEA OF LOVE〜
03年7月23日
前年までのソロ活動、大森脱退を経ての5人による再始動第1弾(時系列では6月25日に25周年記念で「勝手にシンドバッド」を再発し、大ヒットしていた)。デラックスシングルと題されて全4曲入り(表記上)の豪華仕様。ジャケットでは『SEA OF LOVE』というミニアルバムのような表記もされている。開けてみないと表記がないが実は3曲目にCM風のおまけ曲が入っていたので実際は全5曲。月9ドラマ「僕だけのマドンナ」主題歌ということで90年代を思わせる派手なドラマタイアップとして気合の入った1曲。C/WもCMタイアップ「雨上がりにもう一度キスをして」や王道のミディアムナンバー「恋人は南風」など一般ウケ要素たっぷり。とにかく宣伝を派手にマスコミなども使って毎回お祭り騒ぎのごとくやりまくるようになった。

表題曲は売れ線全開のポップソング。最高傑作とまでは行かないがメディアの派手な煽りにも感化されて、発売前日に買いに走った。その後一時期完全に飽きてしまったが、改めて聞くと5人になって以降のサザンでは最も王道中の王道である事、なんだかんだ懐かしさもあって好きな1曲になっている。実際勢い良くチャート1位を獲得したのだが肝心のドラマは初回こそ好調だったものの以降はグダグダな内容と共に低迷。CD売上低迷の波もあって、期待されていたミリオンヒットには届かなかった。なお大森脱退の影響なのか、これまではボーカルとギター、コーラスまでしか表記されていなかった桑田のクレジットがベースやドラム、キーボードなどメンバーで足りている楽器まで表記されていた。そのクレジットがあまりに異様でぎょっとした記憶がある。『キラーストリート』のライナーでは曲によってニュアンスを変えるために関口ではなく桑田がベースを弾いたとする曲がいくつか例示されている。これまでも実際どうだったのか分からないけど(wikiによれば「通りゃんせ」もほとんど桑田1人とされているし)、ここまで露骨なクレジットをされると桑田と桑田が信頼している持ち回りのサポートメンバー以外の正規サザンメンバーがここから休止までのサザンにどれくらい関与していたのかと少し微妙な気分にもなる。
★★★★☆
シングルバージョンアルバム未収録
14thアルバム『キラーストリート』(リミックスとリマスタリングを施している)

涙の海で抱かれたい ~SEA OF LOVE~


48thシングル 彩〜Aja〜
04年4月14日
春を前面に押し出したような優しい系統の楽曲。毎回ハズレではない良曲は連発していたが本格的にポップな曲ばかりになってしまい、どうもどこか物足りない感じもする。PVに当時子役の神木隆之介が出演していたが、このときの美少年っぷりはハンパ無く、まるで女の子のようだった。『キラーストリート』の桑田によるセルフライナーによればベースは桑田。
★★★☆☆
14thアルバム『キラーストリート』

彩 ~Aja~


49thシングル 君こそスターだ/夢に消えたジュリア
04年7月21日
2☆TOPシングルという扱いで両A面でリリースされた。発売前日にフラゲに走ったものの、個人的には買うほどじゃなかったかなとも思いあまり聞かなかったシングル。

君こそスターだ
TOYOTAのCMソングだったが、オリンピック開催時期になるとCMがオリンピック応援仕様になったのでアテネオリンピックの応援歌としても使用された。前年ほどの派手な勢いはないが、小粒な好ポップソングといった印象。いかにも世間が望む(と桑田が思っている)サザンといったところか。
★★★☆☆
シングルバージョンアルバム未収録
14thアルバム『キラーストリート』(アルバムバージョン)

夢に消えたジュリア
歌謡テイストをまとった派手系ナンバー。実際には過去最大だったという総勢34人編成によるド迫力な演奏が鳴り響いているんだけど、楽曲自体の印象は「HOTEL PACIFIC」の方が派手だったような印象を受ける。『キラーストリート』の桑田によるセルフライナーによればベースは桑田。
★★★★☆
14thアルバム『キラーストリート』

君こそスターだ / 夢に消えたジュリア


50thシングル 愛と欲望の日々
04年11月24日
ドラマ『大奥』主題歌。時代劇とサザンの組み合わせが話題になった。ディスコ風歌謡曲といった感じで、PVなどでも振り付けを披露。晩期のサザンはやたら踊りまくっていた気がするがそのイメージは今作からだった。意外とドラムがはっきりしているところが好感触。ただ歌謡的な雰囲気そのものがあまり好きになれず、それなりにロングヒットした曲ではあるのだが個人的には好きになれなかった。また前述のようにリズム隊が地味にいいなと思ったんだけど、『キラーストリート』の桑田によるセルフライナーによればベースは桑田。関口ぃ…。
★★★☆☆
14thアルバム『キラーストリート』

愛と欲望の日々 / LONELY WOMAN


51stシングル BOHBO No.5/神の島 遥か国
05年7月20日
夏のリリースが固定化される中でこの年はアルバム制作を宣言しており、先行シングルとしての役割を果たした。

BOHBO No.5
よくネタが尽きないなと感心するまたこれまでと色の違うド派手な曲。開脚女性がぐるぐる回転するなどパフォーマンスでのド派手さはここ数年の中でも最高クラスだった。サザンと桑田ソロの境界がほぼ無くなってからもさすがにこういう曲はソロではやらないのでサザンならではというのはこういうことと定めたのかもしれない。だとすればそりゃ毎年毎年やってたら疲れるわ…
★★★☆☆
シングルバージョンアルバム未収録
14thアルバム『キラーストリート』(ブラス・歌・ドラムの音量を持ち上げ)

神の島 遥か国
沖縄風のポップソング。BEGINの島袋優をわざわざ三線としてゲストで招いており、より現地色を強めている。呪文のようなBメロから一転して爽快なサビの突き抜け具合が気持ちよくて派手さは無いが久々にマンネリっぽくない名曲だなと感じた。PVでは何故か沖縄に不時着した耳のとがった宇宙人が現地の人々と交流する様子を描いた謎の映像になっていて面白い。
★★★★☆
14thアルバム『キラーストリート』

Bohbo No.5


52ndシングル DIRTY OLD MAN〜さらば夏よ〜
06年8月9日
曲調は明るいのだが、歌詞に寂しさが感じられる曲。特に1番は「人生大惨敗」などマイナスな言葉ばかりが並んでいる。2番では逆転へ向かう気配を見せて最後は前向きに終わるもののこの流れは新鮮だった。サウンド面でも変化が顕著に出ていて今作では桑田がギターを一切弾いていない。脱退したギターの大森に代わってサブメンバーと化している後輩の斉藤誠がすべてのギターを担当(C/W2曲含む)するという今までにない事態になっている。そのせいか、ギターも鳴っているのだがあまり前面に出ておらず、音数も少なめでバンド感もかなり後退した印象。曲はいいんだけどちょっと薄味だ。またしても振り付けがあって踊っているので、そっちがメインみたいになってるし。そしてギターが無い代わりに桑田にはベースというクレジットがされており、またしても関口がちゃんと参加していたのかがかなり謎だ。どうも桑田の発言や状況を見ると奥さんと腰痛が原因でなかなか参加できない毛ガニを除くとドラムの松田に対してはKUWATA BANDを共にしている、原ほどでは無いけどソロ作品でも呼んだ事がある、松田がライブに出れない時はライブそのものを中止するなど代わりが効かない存在であり信頼が確かであることがうかがえる。一方でベース関口に対しては90年代前半に休んでも代役立てて活動継続、末期は桑田自らベースを弾いたという発言を連発する、当然ソロ活動で呼ばれることは無い(毛ガニはソロのPVに出ている)など明らかに差があるのがどうにも気になる。
★★★★☆
アルバム未収録

DIRTY OLD MAN ~さらば夏よ~


53rdシングル I AM YOUR SINGER
08年8月6日
07年から桑田ソロが続いていたが、
30周年を迎える期待に応えて復活。だがしかしこのようなルーティン状態に嫌気が差したのか、この年をもって無期限活動休止を発表。ありきたりな作風ではなくあえて実験的な作風にしたそうで最後なのにバンドサウンドではない。打ち込みを駆使しまくったサウンドに、ボーカルやギターなど生の音にもエフェクトを施しまくったデジタル全開の曲。パーカッション野沢が腰痛の悪化でほとんど参加できない上に、サザンはもう既にバンドとしてほとんど機能してない感も漂っていたが、この作風はそんなバンドの限界状態を示しているようだった。切ない曲調からだけでなくそんな限界突破していたバンドを思わせる辺りも寂しさが漂う。曲だけなら03年以降の中では最もお気に入りの1曲でもあるんだけど。この曲でもメンバー全員でダンスを披露。さらにPVでは当時流行っていたエド・はるみが出演してグゥググゥグなネタを披露するほか、Bメロでの桑田の動きは同じく当時流行っていた世界のナベアツの「3の倍数でアホになる」みたいな動きまでしていたが、時事ネタすぎて何だか古い…。
★★★★☆
アルバム未収録

I AM YOUR SINGER (初回完全生産限定)I AM YOUR SINGER


その他名曲セレクション トップ5

希望の轍
『稲村ジェーン』というアルバムは桑田が監督した同名映画のサントラであり、名義はサザンオールスターズ&オールスターズであり、正式にサザンのアルバムにはカウントされていない。サザンの既存の楽曲も収録されていることからサザンが全員参加したことにはなっているが、このアルバムが初収録のこの曲は編曲が桑田と小林の共同名義になっていてサザン名義になっておらず桑田以外のメンバーは参加してない実質ソロ曲。しかし『海のYeah!!』への収録などもあり、現在ではサザンの楽曲ということになっている。また「めざましテレビ」のコーナー「ワールドキャラバン」のテーマソングとしての使用、そして何より耳に残る名曲だったことで知名度はシングル以上のものとなっている。卒業式などでこれを歌うことも多く、高校の1年先輩の代が確かこれを歌って卒業していった。仲間内でも名曲としてカラオケで何度も歌われたが、俺やカーネル・S・マルオ氏は歌詞には出てこない「轍」という漢字が読めず、「わだち」と読めるようになったのは90年代が終わってからだった。
★★★★★
10thアルバム『稲村ジェーン』
限定ベスト『HAPPY』
ベスト『海のYeah!!』
バラードベスト『バラッド3〜the album of LOVE〜』

胸いっぱいの愛と情熱をあなたへ
車のCMソングにも起用されたアルバム1曲目を飾る爽快ナンバー。このアルバム、実にざっくりしたバンドサウンドが気持ちいいアルバムにして初めて聞いたアルバムなのでサザンとはこういうものなんだと思っていたのだが、他にこういう曲があまりなくて残念に思った覚えがある。
★★★★★
12thアルバム『Young Love』

ドラマで始まる恋なのに
絶対に『バラッド3』には収録されるべきだったミディアムバラード。じめじめっとした地味な曲とは違って、売れ線のサザンバラード王道の雰囲気をまとっている。逆に王道すぎるのが原因なのかライブでも1度も演奏されなかったらしく、桑田が嫌いなのではないかというのが定説になっているらしい。
★★★★☆
12thアルバム『Young Love』

Young Love(青春の終わりに)
ビートルズっぽさが全開のバンド感溢れるナンバー。アルバムタイトル曲だけにアルバムを代表する名曲。6人によるバンド感全開のアレンジが最高だが、青春の終わりを歌っているところに切なさが。もう戻らないあの頃…みたいな。まあ同じアルバムの『太陽は罪な奴』では終わりなき青春全開の様子を歌っていたりもするんだけど。
★★★★★
12thアルバム『Young Love』

素敵な夢を叶えましょう
島健によるストリングス全開のバラード曲。アルバムのラストを飾る曲だったが、ドラマ「こいまち」主題歌にも起用された。このドラマ、フジテレビ火曜10時の連ドラ枠だったにもかかわらず、毎回出演者もストーリーもまったく繋がりのない
1話完結の展開という珍しいドラマだった。最初の何話かは見たのだが大人のラブストーリーといった雰囲気だったので当時中2の俺ではついていけず最後まで見ていない。仲間への思いをつづったような歌詞は特に「夏の夜に咲く花火が僕達をつなぐ最後の絆だと誰かが言った」という一節が、花火を見に行くというのが中学時代から高校、大学の半分まで毎年やっていた恒例行事だったのでなんか身にしみて感じていた。特に04年頃になんとなく思っていたことで、残念ながら中学時代の仲間と花火を見に行ったのは(カーネル・S・マルオ氏除く)この年が最後になってしまった。お互い、別々の道へ進んでいったがそれぞれ素敵な夢を叶えたいよね。
★★★★★
13thアルバム『さくら』
3rdバラードベスト『バラッド3〜the album of LOVE〜』

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