T-BOLAN シングル&C/Wレビュー

90年代前半を駆け抜けたバンドT-BOLAN。メンバーは森友嵐士(Vocal)、五味孝氏(Guitar)、上野博文(Bass)、青木和義(Drums)の4人。定まらないデビューの多かったビーイングの中では最初から最後まで固定メンバーだった。96年突然の活動停止で消えてしまい、そのまま99年末に解散を正式発表。10年後の2009年にボーカル森友嵐士が本格的な音楽活動復帰を宣言。2012年のBEING LEGEND TOURで再結成を果たしたが、2013年に行うと宣言したツアーは行われず、2014年に入りドキュメント映画を制作し、3本のライブを行ったのみで活動休止を発表した。

T-BOLANに関しては活動当時、特に全盛期である91〜93年は小学1年〜3年生、休止した96年で6年生。96年後半にJ-POPをようやく聞き始めたため、T-BOLANの存在は全く知らなかった。ポカリのCMタイアップも「スラムダンク」「ドラゴンボールGT」「地獄先生ぬ〜べ〜」などビーイングが主題歌を担当していたアニメタイアップも1つも巡ってこなかった。これらの記憶をきっかけに90年代末期〜00年にかけて、ビーイングという存在を知り、ZARD、DEEN、FIELD OF VIEW、大黒摩季、ZYYG、BAADなどの曲を集めていった過程でようやくT-BOLANというバンドもいた事を知った。しかし知っている曲が1つも無かったのでどうしても優先順位が低くなり、とりあえず当時最新だった『FINAL BEST』をざっと聞いたのみ。当時の思い入れが全く無い分、まっさらな00年当時の感覚で聞いたため、全体的に音が古いという印象が強く、当時から聞いていればかかったであろう思い出補正がそこにかからない。そこからシングル曲全てを把握するにはかなり長い年月がかかったが、『at the BEING studio』『BEST OF BEST 1000』シリーズの発売などもあり、わりと鮮度を失わずに聞き続け、徐々に楽曲を把握。やがてアルバムコンプリート、C/W回収のために8センチシングルコンプリート(ただしアルバム未収録の無いシングル盤はスルー)していった。

※2014年更新。09年の文章を元にC/Wを追加して全面リメイク。2015年「離したくはない」に情報追加。

1st 悲しみが痛いよ
91年7月10日
作詞作曲は川島だりあ。自作含めて候補に上がっていたそうだが結局デビュー曲は提供曲になる辺りはビーイングらしい展開。長戸大幸がイメージしたのは不良が憧れるロックバンドというコンセプトだったらしいが、まさにそれが前面に出た作風。これが本来の色とかけ離れているわけでもなかったのは幸いだったのかもしれない。久しぶりに会ったかつての仲間がすっかり社会人になって変わってしまっていた事を憂う内容で"大人という死体"というフレーズが強烈。何とも切ないロックだが、この切なさがたまらなく名曲。全般的に言える事だけど打ち込み臭が強くて音が古臭いのが難点だが、ライブバージョンは生音でカッコいい。つーかジャケ写がホラー。これが大人という死体を表現しているのだろうか。こんなホラー臭しか感じられないジャケ写じゃ怖くて売れないんじゃないか。
★★★★☆
1stアルバム『T-BOLAN
3rdベスト『
T-BOLAN FINAL BEST
コンピ盤『
vocal compilation 90's hits Vol.1〜male〜 at the BEING studio
6thベスト『
LEGENDS
2ndアコースティックアルバム『
夏の終わりにU』(Acoustic Version)
リミックスアルバム『
1999 REMIXES』('99)

C/W Hold On My Beat
こちらは自作曲。歌い上げる系のバラード。けっこうド派手にギターが鳴り響くブルージーな印象の曲。五味のギターにはどこかブルージーさが感じられるのが特徴だが、C/Wではかなり自由にやらせてもらえたということだったのかも。1stアルバムのギラギラした打ち込みロックに比べてもかなり出来がいい。活動休止後のベスト盤『SINGLES』には何故かシークレットトラックとして収録されたのがアルバム初収録。その後、節目のベスト盤に2度収録されるなどC/Wの中では扱いがいい。
★★★★☆
1stベスト『SINGLES』(シークレットトラック扱い)
3rdベスト『
T-BOLAN FINAL BEST
6thベスト『
LEGENDS

悲しみが痛いよ


2nd 離したくはない
91年12月18日
1stアルバムから1番Bメロの歌詞だけ丸々変更してシングルカット。最高15位、売上もT-BOLANの中では8番目だが、最大のロングヒット(約1年100位以内にランクイン)となった。当時から代表曲ではあったが、03年にGacktがTV番組で思い出の曲として寒空の下でカバー。07年にミリオン目前の大ヒットとなったコンピ盤『R35』に収録され、09年に森友が本格復帰して日テレの音楽番組に出演した際に披露されるなど、00年代になってからもピックアップされる機会が多いため、現在では最も知名度が高い曲だと思われる。印象的なピアノから静かに始まり熱く歌い上げるバラード曲。失恋ソングで、元々1番Bメロは苛立ちの感情を歌っていたが、シングルバージョンでは信じることに賭けてみるという風に前向きな気持ちに変更されているため、わずか2行の変更だが印象がけっこう違う。基本的に1stアルバム以外の全てのアルバムにシングルバージョンの歌詞で収録されているが、現役時代のライブではオリジナルの歌詞で歌っていたらしく、ソロでのセルフカバーもオリジナル歌詞だったが、BEING LEGENDや2014年のライブではシングルバージョンで披露している。解散後はこの曲だけ時代を越えてファン以外の若いリスナーの入口的役割を果たしていたので聞く機会が多かったこともあるが、やはりトップクラスの名曲だと思う。ただやはりサウンドは機械的な響きなのは少々残念。2ndアルバム収録のアコースティックバージョンの方が機械っぽさが薄れていて意外といい仕上がり。『BALLADS』に入っているのはピアノ+ボーカルだけのもの。ライブバージョンがベストテイク…というか後期の曲以外は全部ライブバージョンの方が熱くて良い。森友ソロでのセルフカバーは…キーを下げて崩した歌い方をしていてちょっと微妙…。T-BOLAN復活後はもう少し普通に歌っているのでまだちょっと本調子ではなかったみたいな感じ。
★★★★★
1stアルバム『T-BOLAN
1stベスト『
SINGLES』(シングルバージョン)
3rdベスト『
T-BOLAN FINAL BEST』(シングルバージョン)
4thベスト『
complete of T-BOLAN at the BEING studio』(シングルバージョン)
5thベスト『
BEST OF BEST 1000 T-BOLAN』(シングルバージョン)
6thベスト『
LEGENDS』(シングルバージョン)
2ndアルバム『
BABY BLUE』(アコースティックバージョン)
2ndベスト(バラードベスト)『
BALLADS(Out Take 1992.3.2)
リミックスアルバム『1999 REMIXES』('99)
森友嵐士ソロ1stアルバム『
オレのバラッド』(セルフカバー)
morioniシングル『サヨナラは歩き出す』(森友とゴールデンボンバー鬼龍院翔のデュエットカバー)

C/W Heart Of Gold
亀田三兄弟ブームが最高潮だった時期に亀田大毅がボクシングの試合で勝利後に歌った事もあり、一気に若い世代にも知名度を広げた。ライブのラスト付近の定番曲でもあり、解散後にはライブ音源での収録も何度かされている。"夢と勇気があればそれでいい"と前向きに明日を信じる名バラード。『FINAL BEST』でのライブバージョンを最初に聞いてその熱さに感動していたので、後追いでスタジオ音源を聞いたら、何かだっせぇシンセが随所で鳴ってたり、妙に音が固かったりでちょっとガッカリした。
★★★★☆
2ndシングルC/W
2ndアルバム『
BABY BLUE
5thベスト『
BEST OF BEST 1000 T-BOLAN
6thベスト『
LEGENDS
1stアコースティックアルバム『
夏の終わりに』(Acoustic Version)
15thシングル両A面曲(Heart of Gold 1996)
リミックスアルバム『
1999 REMIXES』('99)
3rdベスト『
T-BOLAN FINAL BEST』(Live at LOOZ)
4thベスト『
complete of T-BOLAN at the BEING studio』(-Live version 5th Tour“LOOZ” 94.3.18中野サンプラザ-)


3rd JUST ILLUSION
92年2月26日
女優の高樹沙耶(現在は益戸育江)が作詞、作曲が織田哲郎の提供曲。高樹は何故かこの一時期だけビーイングで少しだけ作詞活動をしていた。当時のオリジナルアルバムに収録されたっきり、シングルで唯一1度もベスト盤に収録されなかった不遇の曲。チャートでも最高22位であまりヒットしなかったのでかなり影が薄い…。シングルの中では最もギラギラした打ち込みのダサさと古さが際立つアーリー90'sロック。冬の発売なのにどういうわけかサビ頭は「夏には〜夏の〜♪」と季節真逆なのが地味に謎。ベスト未収録ゆえこの曲だけ長年リマスターされず放置されていたが、『T-BOLAN THE COMPLETE』にてついにリマスターが実現した…が、やはり古臭いものは古臭かった…。
★★☆☆☆
2ndアルバム『BABY BLUE

C/W Teenage Blue
王道の熱いバラード。王道という以外に書きようが無いくらいT-BOLANのど真ん中のバラード曲。「JUST ILLUSION」をA面に持っていくなら確実にこっちの方が良かったと思うけど、バラード続きになってしまい、「離したくはない」を越えるのは至難だったのでまあこれで良かったのかもしれない。
★★★☆☆
6thベスト『LEGENDS
1stアコースティックアルバム『
夏の終わりに』(Acoustic Version)

JUST ILLUSION


4th サヨナラから始めよう
92年5月27日
作曲が織田哲郎。前作よりヒットしたが最高位は13位。T-BOLANに提供した織田哲郎作品の中では最もビーイングらしい爽やかな良メロポップスになっている。織田はT-BOLAN提供曲の中ではこの曲のみセルフカバーしている。アコギのイントロから一気にサビに入るが、その瞬間からさわやか。ただT-BOLANに関しては他のビーイングと違って織田哲郎提供曲だから飛び抜けてキャッチーとかインパクトがある、というわけでもなくそこまでディスコグラフィーの中では特に強い存在感を放っているわけでもないような気がする。むしろこのさわやかさがちょっと異色というか。
★★★☆☆
3rdアルバム『SO BAD
3rdベスト『
T-BOLAN FINAL BEST
コンピ盤『
vocal compilation 90's hits Vol.1〜male〜 at the BEING studio
5thベスト『
BEST OF BEST 1000 T-BOLAN
6thベスト『
LEGENDS
1stアコースティックアルバム『
夏の終わりに』(Acoustic Version)
2ndベスト(バラードベスト)『
BALLADS』(Acoustic Version)

C/W 心のかたち
作曲が五味。シンセとブルージーなーエレキギターによる寂しげなイントロが昭和歌謡みたいな渋めのバラードナンバー。サビになるとわりかし王道っぽいバラードになるが全体的に漂うブルージーさは五味のカラーが反映されているだろうか。
★★★☆☆
アルバム未収録

サヨナラから始めよう


5th じれったい愛
92年9月22日
この曲で一気に2位にランクインし(3週連続1位を獲得していたドリカムの「決戦は金曜日」の2週目にぶつかった)、本格的にブレイク。今作以降しばらくはトップ3の常連となる。T-BOLANらしい硬派さとキャッチーな歌メロが程よく絡み合ったロックナンバー。バラード以外でのT-BOLANの代表的なポップ&ロックチューンというとシングルではこの曲になるんじゃないだろうか。うざったいという言葉はこの曲で全国的な言葉になった、という説も。
★★★★☆
3rdアルバム『SO BAD
1stベスト『
SINGLES
3rdベスト『
T-BOLAN FINAL BEST
4thベスト『
complete of T-BOLAN at the BEING studio
5thベスト『
BEST OF BEST 1000 T-BOLAN
6thベスト『
LEGENDS
16thシングル('98)
リミックスアルバム『
1999 REMIXES』('98)

C/W Words and Mind
作曲が五味。アーリー90'sシンセと打ち込みが目立つロックナンバー。フィンフィフィン…フィンフィフィン…フィンフィフィン…と鳴り響くシンセがザッツアーリー90's、イッツアーリー90's。数年後にはもう廃れたような音だけど当時は最先端にカッコいいサウンドだったんだと思われる。良くも悪くもアーリー90'sな印象のポップロックナンバーだけど、このフィンフィフィンが一定のスリリングさを打ち出す効果は生んでいるのでこれはこれで悪くない。
★★★☆☆
アルバム未収録


6th Bye For Now
92年11月8日
T-BOLAN最大のヒット曲で唯一のミリオン(アルバムでもベスト『SINGLES』だけ)。稲垣潤一の大ヒット曲「クリスマスキャロルの頃には」の4週目(2週目の1位に続き2度目の返り咲き1位)に阻まれ初登場2位。そのまま3週に渡り1位2位が変わらなかったため1位は獲得できなかったが、2番ヒットの次回作をも35万程度上回っているほどダントツのヒット曲となった。しかし現在そこまで圧倒的な代表曲としては扱われていないし、個人的にもミリオンヒットくらいなら何となく耳に入っている曲が多かったにも関わらずこの曲に関しては『FINAL BEST』を聞くまで全く知らない曲だった。特に解散〜復活にかけては「離したくはない」と知名度の面で大差がついたような気がする。NYへ旅立つ信頼するスタッフのために書き下ろされたという「素敵な別れ」の曲。何故かイントロが高速乱打シンセだがすぐにピアノが入ってじっくり聞かせるロックバラードになる。1コーラス目では"素敵な別れさ〜"がAメロ、「Oh Bye For Now〜」がサビのような役割を果たしているが、続いて一段落ち着いた「君の旅立ちを〜」が来るとこれがAメロ(平メロ)の役割を果たし、さっきAメロだった部分がサビの役割に切り替わる。間奏後はさらに「Oh Bye For Now〜」がAメロ、さっきAメロだと思った部分がBメロになり、"素敵な別れさ〜"のメロディーをサビとして繰り返しながら終了する。メロディーは3つなんだけど、3つのメロディーの役割が曲が進むにつれて変わっていくという構成はかなり珍しくて面白い。
★★★★★
4thアルバム『HEART OF STONE
1stベスト『SINGLES
3rdベスト『
T-BOLAN FINAL BEST
4thベスト『
complete of T-BOLAN at the BEING studio
5thベスト『
BEST OF BEST 1000 T-BOLAN
6thベスト『
LEGENDS
16thシングルC/W('98)
リミックスアルバム『
1999 REMIXES』('98)

C/W 鏡の中の嘘が微笑むよ
ポップロック的な印象の楽曲。サビ終わりで低音の後にオクターブ上げた高音で締めるところが爽快。T-BOLANが本来持っている硬派さとかなりポップなメロディーがうまい具合に中和しあっているようなそんな感じ。
★★★☆☆
6thベスト『LEGENDS


7th おさえきれない この気持ち
93年2月10日
満を持して初のO社1位獲得曲。80万枚を越えて前作に続く2番ヒットとなった。とにかく勢いのあるうちにリリースという方針で、既にこの時期にタイアップ先のドラマ「いちご白書」の主題歌用に次回作「すれ違いの純情」、さらにその次の「傷だらけを抱きしめて」を含む6曲も提出したというから驚き。森友の著書によれば当時はそんな勢いの中でも余裕だったというが、いつか書けなくなるからやり方を変えろとも言われていたらしい。前作のヒットを受けてという感じでイメージ通りの熱いバラードになっている。王道中の王道といった感じで、最も勢いのあった時期だけにハズレはないが、後追いで聞くとここら辺のバラードは意外とどれも同じに聞こえてしまったりもする。森友の歌声で「おさえきぃれぬぁぁぁい」とひたすら熱く歌われるからこそ、「おさえれきれない」感じがにじみ出る。他のボーカリストがいかに高らかに歌ってもなんかおさえきれてる感じになっちゃうと思う。
★★★☆☆
4thアルバム『HEART OF STONE
1stベスト『SINGLES
2ndベスト(バラードベスト)『
BALLADS
4thベスト『
complete of T-BOLAN at the BEING studio
5thベスト『
BEST OF BEST 1000 T-BOLAN
6thベスト『
LEGENDS
リミックスアルバム『
1999 REMIXES』('99)

C/W シャイなJealousy
T-BOLANらしい熱いロックバラード。バラードベストには後に再録されたアコースティックバージョンが収録されている。アコースティックバージョンもまあシンプルながらいいんだけど、バラードベストにはこういう熱いロックバラードをもっと収録してほしかった。シングルバージョンがアルバム未収録だったのが残念。
★★★☆☆
シングルバージョンアルバム未収録
2ndアコースティックアルバム『夏の終わりにU』(Acoustic Version)
2ndベスト(バラードベスト)『
BALLADS』(Acoustic Version)


8th すれ違いの純情
93年3月10日
作曲が織田哲郎。前作からわずか1ヶ月でのスピードリリース。2週連続1位だったチャゲ&飛鳥「YAH YAH YAH」の2週目に及ばず2位。連続でのバラード路線でしっかりキャッチーに聞かせるのはさすが。切ない失恋ソングで聞けば聞くほど良メロに浸れる安定の1曲。
★★★☆☆
4thアルバム『HEART OF STONE
1stベスト『SINGLES
3rdベスト『
T-BOLAN FINAL BEST
4thベスト『
complete of T-BOLAN at the BEING studio
5thベスト『
BEST OF BEST 1000 T-BOLAN
6thベスト『
LEGENDS
2ndアコースティックアルバム『
夏の終わりにU』(Acoustic Version)
リミックスアルバム『
1999 REMIXES』('99)

C/W Happiness
FC投票では上位入りしていたらしく、02年には『at the BEING studio』に収録された事もある隠れ人気曲。王道のロックやバラードとは大きく外し、レゲエっぽいハッピーなノリの合唱系ソングという異色楽曲。特に当時硬派なイメージを貫いていたT-BOLANのイメージからすると明るすぎるというかイメージ崩壊級のユルい雰囲気なのでこの曲はNGというファンも案外いるのでは。CDでも申し分程度なコーラスが聞こえるが、2014年のライブではメンバーがかなり全力で声を張り上げながらコーラスを担当。特にサビ終わりのオーオーオーの部分を寡黙な上野氏が声を張り上げて歌うというレア具合もあってかなり盛り上がっていて印象的な1曲になった。
★★★★☆
4thベスト『complete of T-BOLAN at the BEING studio


9th 刹那さを消せやしない/傷だらけを抱きしめて
刹那さを消せやしない 93年6月16日
初の両A面で2度目の1位獲得作品。2週連続で1位を獲得したがこれが最後の1位だった。なおこの前の1位はB'zで次の1位がTUBEとビーイング超最盛期のリリース作品。売上も安定して2作連続の70万ヒットとなった。

刹那さを消せやしない
作曲は森友と五味の共作。バラードが続いていたがここにきてビーイングサウンドど真ん中のポップロックナンバー。個人的にはT-BOLANを初めて聞いたのが『FINAL BEST』でそれまで1曲も知らなかったので、1曲目を飾っていたこの曲は1番最初に覚えた曲でもあり、入口の1曲という印象が強い。ロックでもバラードでもないけど、90年代ビーイングになじみがあるリスナーならこの曲が1番ビーイングっぽくて入りやすいんじゃないかと思う。
★★★★☆
5thアルバム『LOOZ
1stベスト『SINGLES
3rdベスト『
T-BOLAN FINAL BEST
4thベスト『
complete of T-BOLAN at the BEING studio
5thベスト『
BEST OF BEST 1000 T-BOLAN
6thベスト『
LEGENDS
リミックスアルバム『
1999 REMIXES』('99)

傷だらけを抱きしめて
当時のビーイングの両A面は実質C/W扱いになり、後のベスト盤収録の際にスルーされたり冷遇される事が多いが、この曲はA面曲として他のA面曲と対等に扱われている。ハイテンポなアップテンポロックナンバー。スピーディーでとにかく勢いがある曲だ。シングルがバラード続きだったのでここらでロックバンドT-BOLANの真骨頂を見せてやる的な1曲だったのかもしれない。ライブでさらに映えまくる1曲。
★★★★☆
5thアルバム『LOOZ
1stベスト『SINGLES
4thベスト『
complete of T-BOLAN at the BEING studio
5thベスト『
BEST OF BEST 1000 T-BOLAN
6thベスト『
LEGENDS
リミックスアルバム『
1999 REMIXES』('99)


10th わがままに抱き合えたなら
93年11月10日
やたらと方針も決まっていないような新人を乱発したこの年。あまりにブームになりすぎて共倒れでも起き始めたのかここからピークを越えて人気は下がっていってしまう。藤井フミヤ「TRUE LOVE」、X JAPAN「Tears」に阻まれ3位。アルバム1ヶ月前先行も影響してか一気に最終的に40万ヒットと大幅にダウンした。「傷だらけを抱きしめて」に続くハイテンポロックナンバー。より激しくワイルドになった感じはするが、この2曲と4thアルバムの1曲目だった「びしょ濡れの優しさの中」の計3曲は何だか印象が被っている。なかなか区別がつかなかった。
★★★☆☆
5thアルバム『LOOZ
1stベスト『SINGLES
4thベスト『
complete of T-BOLAN at the BEING studio
5thベスト『
BEST OF BEST 1000 T-BOLAN
6thベスト『
LEGENDS
リミックスアルバム『
1999 REMIXES』('99)

C/W いじけた視線を君に語るより 光をみたい
T-BOLAN復活へのきっかけになった2011年の山中湖でのメンバー4人集合の際に何故か森友が最初に歌い出したのがこの曲。メンバーにとってはT-BOLANリスタートの1曲となったためか、その後の2014年のライブでも披露されるなど再結成周辺において重要な1曲になった。…というトピック以外には…普通…な曲だが、日常の中に小さな幸せを見つけ出そうとする歌詞はハイペースな活動の中で徐々に疲労を感じていた森友がふと感じた安らぎみたいな感じがしたりもする。解散後、復活までの道のりの中で恐らくこの歌詞のような日常を送る事が多かったと思われ、そういう意味で2014年のT-BOLANが演奏したこの曲には当時よりも円熟味を増していた。
★★★☆☆
アルバム未収録


11th LOVE
94年5月11日
結果的に93年の『LOOZ』が最後のオリジナルアルバムのため、活動停止に2年先駆けてここからはオリジナルアルバム未収録楽曲となる。TUBE最大のヒット曲「夏を抱きしめて」、中島みゆき最大のヒット曲「空と君とのあいだには/ファイト」と強敵に阻まれて初登場3位。しかし、広瀬香美、森高千里、竹内まりや最大ヒット曲「純愛ラプソディ」よりは上になった(累計では竹内に抜かれるけど)。前作から60万近いヒットを記録。「離したくはない」直系のシンプルなバラード。タイトルも直球。2番が無く、間奏を経てのサビで終了するというシンプルさが潔い。本来大サビもあったらしい。結局カットされたらしいがどんなものだったのかが気になる。ただこれはこれでシンプルイズベストだったと思う。結果的にはT-BOLAN王道バラードの到達点のような1曲になった。けっこう歌詞が疲れた感じというか、弱さを見せている点がこれまでになかった部分で、やはり当時蓄積されてきた疲弊が反映されているのかなと思ったりも。
★★★★☆
1stベスト『SINGLES
2ndベスト(バラードベスト)『
BALLADS
3rdベスト『
T-BOLAN FINAL BEST
4thベスト『
complete of T-BOLAN at the BEING studio
6thベスト『
LEGENDS

C/W Nol.1 Girl
ホーンアレンジが効いたノリノリゴキゲンのロックナンバー。シングルだけ聞いていくといきなりのはじけっぷりに驚くが、この前のアルバム『LOOZ』ではこういった雰囲気も出し始めていたので『LOOZ』の延長戦にある楽曲といえるかも。
★★★☆☆
3rdベスト『T-BOLAN FINAL BEST
6thベスト『
LEGENDS
リミックスアルバム『
1999 REMIXES』('99)


12th マリア
94年9月5日
1ヵ月前に発売されていた『夏の終わりにU』で先にAcoustic Versionとして発表されているが、その時点で既にアップテンポなバージョンも存在するとライナーに書かれていた。何でもゆったりからテンポアップするバージョンも制作されていたが最終的にはさわやかなポップロックナンバーに落ち着いている。SMAP「がんばりましょう」と、ロングヒットの末に次週で1位まで上り詰めた篠原涼子「恋しさと切なさと心強さと」に阻まれ3位止まりだったが、ロングヒットとなり人気のピークを越えていたこの時期になって3番目のヒット作となった。この爽快さは確かに1つ抜けてヒット曲の風格がある。さわやかすぎず、初期のような古さもだいぶ無くなったサウンドの絶妙さもポイントだ。ストレートに「マリア」への愛を歌った曲だが、これは当時の妻への思いをそのまま歌ったという説が濃厚か?
★★★★★
1stベスト『SINGLES
3rdベスト『
T-BOLAN FINAL BEST
4thベスト『
complete of T-BOLAN at the BEING studio
5thベスト『
BEST OF BEST 1000 T-BOLAN
6thベスト『
LEGENDS
2ndアコースティックアルバム『
夏の終わりにU』(Acoustic Version)
2ndベスト(バラードベスト)『
BALLADS』(Acoustic Version)

C/W 心とかして
このシングルだけずっと入手し損ねていて2014年になってから入手したので、個人的には最後に聞いたT-BOLANの楽曲だったりする。わりとなんという事は無いミディアムバラードなんだけど、メインで曲を引っ張るキーボードの優しい音色も普通の音色で、時代性の強いシンセが鳴っていないところに時代の急速な進化を感じられる。バンドはやや抑えた演奏をしながらもしっかりと存在感を発揮。「マリア」から一転して終わった昔の愛を振り返っている内容だが、『LOVE』以降はどこか疲弊を感じさせるのは気のせいだろうか。
★★★☆☆
アルバム未収録

マリア


13th SHAKE IT
95年8月28日
作詞は森下桂人。誰?前作以降のロングツアーで調子を崩していた森友だったが、ついに95年3月の大阪でのライブではドクターストップがかかってしまう。会場に客を入れながらも中心が決定したが、メンバーは振り切って無理やりライブを決行。当時は少し休めば回復すると思っていたそうだが、診断結果は心因性の発声障害で思うように良くならなかったという。森友の喉の状態が悪い中で何とか新曲を少しずつ録音していたようだが、結果的にこれまでのハイテンポなリリースが嘘のように1年ものブランクでリリースされた。奇抜なジャケット・楽曲が衝撃づくしな1作。歌詞がかなりぶっ飛んでいるが、途中に「刹那さを消せやしない」とかつての曲名が登場する遊び心も。メロディー自体は意外とポップだが歌い方もかなりはじけてみたりとこれまでにないぶっ飛び具合。95年3月のライブを最後にライブも止まっていたので、森友の状態を心配する声も当然あったと思われるがネットもさほど普及してない当時は95年3月の逸話もあまり広まってなくて、単純に新たなT-BOLANサウンドを模索して煮詰まっていたと捉えたリスナーも多かったんじゃないだろうか。ほとんどレコーディングやライブ時、ジャケ写撮影などのついでで撮ったような素材映像だけで構成されるT-BOLANのPVの中では最も作品性が高いPVにもなっている。初めて聞いた時は意味不明だったが、慣れてくるとこれはこれでけっこう面白い。ブラスアレンジの導入に加えて生っぽいバンドサウンドが聞けるのも素晴らしい。
★★★★☆
1stベスト『SINGLES
6thベスト『
LEGENDS

C/W HOW DO YOU FEEL?
冗談で生きてんじゃねぇぇぇといきなり渋く歌い出すものの、かなりあっさりしていて2分ちょいで終わる小バラード。かなりはじけまくった「SHAKE IT」の後にこの歌いだしというところが何気にポイントだと思う。ふざけてねぇよマジだよロックなんだよ、という事に違いない(たぶん違う)
★★★☆☆
アルバム未収録


14th 愛のために 愛の中で
95年11月20日
TV出演もこなすなど活発にプロモーションした最後の曲。2位を記録し、健在ぶりを示したものの初動も売上(24万枚)も前作を下回った。今までに無い壮大な愛を描いたラブソングとなっている。サビではコーラスがけっこう厚くかかっている。声が出なくなったという割にはサビ後半のかなりの高音もちゃんと出ているのは謎だが…。アレンジ面で試行錯誤していた時期でもあるようでサウンドがちょっと今までと違って落ち着くところは落ち着いて、盛り上げるところは盛り上げるとメリハリがついているところがいい。ラブソングではあるが個人へ向けてというよりLove&Peaceな世界観になっているのも壮大に感じる原因の1つかも。到達点という感じがする末期屈指の名曲
★★★★★
1stベスト『SINGLES
4thベスト『
complete of T-BOLAN at the BEING studio
6thベスト『
LEGENDS

C/W 10 Years Love Story
アコースティックテイストのシンプルなバラードナンバー。シンプルに始まり、後半にドラムインして盛り上がる構成といい、『夏の終わりに』シリーズに入っていても違和感の無い曲でもしかしたらアウトテイクか、その線でもう1曲といった感じ。
★★★☆☆
アルバム未収録


15th Be Myself/Heart of Gold 1996
96年3月25日
今作は初登場10位でいきなり1st,3rd以来3作目の10万割れ、前作初動程度の累計9万枚に終わる大失速。時代と共に走り抜けてきたT-BOLANが時代に置いていかれたかのような結果となってしまった。しかしこの後にリリースされた『SINGLES』では初のミリオンヒットで122万枚を売上げており根強さを見せている。

Be Myself
作曲は森友と五味の共作。サビから始まるはじけたアップテンポナンバー。サウンドはかなりロックだがキーボードやブラスなども鳴りまくりかなりはじけている印象。これまでにない全く新しいサウンドだった前2作とは違い、王道に新機軸を融合させたような曲である。「わがままに抱き合えたなら」の頃よりもバンドっぽさが全面に出ているのも好印象。森友の声が思うように出ずに発売直前までレコーディングが続いていた事が後に明かされているが、楽曲自体からはそういった苦労は感じられない。この先が聞きたかった。
★★★★★
3rdベスト『T-BOLAN FINAL BEST
6thベスト『
LEGENDS

Heart of Gold 1996
「Heart Of Gold」のリメイク。"1996"が付属しただけでなく、Ofがofと小文字化しているという分かっててやったのか分かってないのか微妙な変化も生じている。また『夏の終わりに』で1度リメイクしているので2度目のリメイクとなる。原曲は初期だけに打ち込みっぽさやダサいシンセが随所で鳴り響いていたが、この1996バージョンでは抑えめながら確かな生音バンドサウンドを重視したアレンジに変更されている。この曲が最も熱いのはやはりライブバージョンではあるけど、このバージョンもバンドの進化と成長が感じられてかなり素晴らしい仕上がり。一応両A面として発表されたにも関わらず、ベスト盤未収録どころか『T-BOLAN THE COMPLETE』でも完全スルーされたため、8センチシングルにしか収録されていない。
★★★★★
このバージョンでは完全アルバム未収録

Be Myself


16th じれったい愛'98
98年11月26日
前作とその後の『SINGLES』『BALLADS』以降、ぷっつりと活動が途絶えてから2年。いきなりリリースされたリミックスシングル。徳永暁人がアレンジを担当。メンバーは恐らく関与しておらず、ボーカルも昔のものを使用していると思われる。デジタルギターロックという感じで、リミックスといってもけっこうロックなサウンドになっている。これはこれで意外と悪くは無い
★★★☆☆
リミックスアルバム『1999 REMIXES

C/W Bye For Now'98
C/Wにミリオンヒット曲のリミックスを入れるという辺りちょっと変わっているが、こっちはちょっとメインにはならないかな…という感じで、リアレンジというよりはリミックスっぽさが漂う。
★★★☆☆
リミックスアルバム『1999 REMIXES


Smile
96年を最後に新作が停止。98年末〜99年年明けにかけてのリミックスシングル&アルバムという謎リリースがあるも沈黙を守り続けて99年末に解散を発表。その際の『FINAL BEST』に収録された未発表曲。生のバンドサウンド全開の熱いバラード曲。こういう生のロックサウンドを聞かせるT-BOLANをもっと聞きたかった。当然ライブで披露する機会は無かったが、2014年の休止前のライブにおいてはアンコール最後の楽曲に選曲された。発売経緯からして勝手に掘り起こされた未発表曲だと思っていたが、15年経って公式にT-BOLAN(2014年時点で)最後の演奏楽曲となったというのは感慨深い。このライブを見た事もあり、さらに好きなり、最終的にT-BOLANで1番好きな曲となっている。
★★★★★
3rdベスト『T-BOLAN FINAL BEST
6thベスト『
LEGENDS

戻る