MAI KURAKI BEST 151A -LOVE & HOPE-

※ブックレットでは「always」の作曲が徳永暁人に誤植されている

リリースデータ

倉木麻衣3rdベストアルバム。5周年の『Wish You The Best』、10周年の『ALL MY BEST』に続く15周年記念ベストアルバム。3度目のオールタイムベストとなっているが、今作は「初となる2枚組コンセプトベストアルバム」として、「歌声がじんわり沁みるミディアム＆バラード曲は“LOVE”の一枚に、そしてライブでも盛り上るアップ曲は“HOPE”の一枚にそれぞれ収録」とされている。タイトルの「151A」は「一期一会を大切にしたい」、「15周年1人1人にありがとう」の2つの意味が込められている。初CD化音源「あなたがいるから」「儚さ」、新曲「You can」「DYNAMITE」が収録されているほか、最新のオリジナルアルバムが12年1月だったためこの2年10ヵ月でリリースされていたシングル曲の「恋に恋して」「さくら さくら...」「STAND BY YOU」「Special morning day to you」「TRY AGAIN」「Wake me up」「無敵なハート」がアルバム初収録となった。初回盤Aには「LOVE」収録曲、初回盤Bには「HOPE」収録曲のPV(PVが無い曲はライブ映像)を収録したDVD付。またジャケ写は17歳当時の1stアルバム『delicious way』の髪形を再現したものとなっており、特に通常盤はポーズもそのまま再現している。

コンセプトで2枚に分け、さらに3度目のオールタイムになるためか、どうしても外せない初期の代表曲は前半になるべく凝縮。そのほとんどが『Wish You The Best』の頃に集中してしまい、そこから『ALL MY BEST』の時期の曲はそこそこに、後半はこの5年間の楽曲が中心になっている。このため15年間のうち中期がごっそり抜けたような選曲になっていて、オリジナルアルバムが2年10ヵ月出ていなかったこともあり、アルバム初収録曲もかなり多くなっている。またベストとか出てもほとんど持ってるし…と思ったら意外と持ってなかった、みたいな。

一応バラードとアップテンポという括りにはなっているが、バラード判定が微妙な「冷たい海」とか、アップテンポ判定が微妙な「Reach for the sky」など、歌詞の内容でLOVEかHOPEかに分けたような部分もあり、あくまで大まかな括りといった感じ。スローな曲が多い『LOVE』よりは『HOPE』の方が曲調が多彩で、特に最近の曲での新たな挑戦がより分かりやすく伝わってくるので良かった。一時期歌手としてのスランプに陥り、「Wake me up」で気持ちを取り戻し、「無敵なハート」でさらに強い気持ちを持ち、「DYNAMITE」でさらに大爆発したという直近の倉木麻衣の心境の変化を象徴していると思われる楽曲も全部『HOPE』に入っている。

正直オールタイムベスト感は『ALL MY BEST』の方があった気はするし、相変わらず「Kiss」を筆頭に1度もベストに収録されない曲はそのままスルーだったり、何故か当時のオリジナルアルバム未収録の憂い目にあってしまいそのまま放置されている「永遠よりながく」はマジで黒歴史になってしまったのかとかあるけど、初期のヒット曲を凝縮で懐かしみつつ近年の倉木麻衣を多めに提示するという事で、前の2枚のベストと違って今後に繋がるようなベスト盤だと思う。アルバム未収録のシングルやベスト毎回スルーのシングルも多いので20周年で待望の初のコンプリートシングルコレクションという一手も残るし

曲と関係ないところでは下に並べてみたけど17歳の自分より綺麗な32歳というのが地味に驚異的。デビュー当初からほとんど印象変わらないので写真出されてもたぶんどの時期なのかさっぱり分からない。あと「151A」って意味不明だと思ったら一期一会というダジャレだったというだけでも凄いのに「15周年1人1人にあ(A)りがとう」とかミラクルすぎ。

初回盤DVD付A　　初回盤DVD付B　　通常盤　　参考画像1stアルバム『delicious way』

印象度★★★★☆

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