ROCK AND ROLL HERO

No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
HOLD ON(It's Alright) 桑田佳祐 桑田佳祐 桑田佳祐&THE BALDING COMPANY  
ROCK AND ROLL HERO 桑田佳祐 桑田佳祐 桑田佳祐&THE BALDING COMPANY  
或る日路上で 桑田佳祐 桑田佳祐 桑田佳祐&THE BALDING COMPANY  
影法師 桑田佳祐 桑田佳祐 桑田佳祐&THE BALDING COMPANY  
BLUE MONDAY 桑田佳祐 桑田佳祐 桑田佳祐&THE BALDING COMPANY  
地下室のメロディ 桑田佳祐 桑田佳祐 桑田佳祐&THE BALDING COMPANY  
東京 桑田佳祐 桑田佳祐 桑田佳祐&THE BALDING COMPANY 8thシングル 最高1位 売上55.0万枚
JAIL〜奇妙な果実〜 桑田佳祐 桑田佳祐 桑田佳祐&THE BALDING COMPANY  
東京ジプシー・ローズ 桑田佳祐 桑田佳祐 桑田佳祐&THE BALDING COMPANY  
10 どん底のブルース 桑田佳祐 桑田佳祐 桑田佳祐&小倉博和  
11 夏の日の少年 桑田佳祐 桑田佳祐 桑田佳祐&THE BALDING COMPANY 8thシングルC/W
12 質量とエネルギーの等価性 桑田佳祐 桑田佳祐 桑田佳祐&THE BALDING COMPANY  
13 ありがとう 桑田佳祐 桑田佳祐 桑田佳祐&原由子  

英語補作詞(1)=岩本えり子、英語補作詞(2,5,6,9,11,12)=TOMMY SNYDER、管編曲(2)=山本拓夫、弦編曲(4,13)=島健

リリースデータ

2002年9月26日 初登場2位 初動36.3万枚、売上63.0万枚 ビクター

桑田佳祐3rdアルバム。94年以来となる3期ソロ活動は01年の「波乗りジョニー」からスタートした。01年に大ヒットを記録した「波乗りジョニー」「白い恋人達」は未収録。先行シングル「東京」とC/W「夏の日の少年」と先行シングル収録曲のみの収録だが、前年のシングルに続くコカ・コーラのタイアップソングになった「ROCK AND ROLL HERO」はリード曲としてシングルに近い扱いでプロモーションされていた。ミリオンシングル2作をスルーした影響か、MISIAに阻まれて1位も獲得できず、01年の勢いからすると明らかに売上は低迷した。今作発売時は今年もう1枚アルバムが出ると既に発表されていたがまだ内容は明らかになっていなかった。10と13以外はTHE BALDING COMPANYと名づけたバンドメンバーによる演奏。メンバーはサザンでもおなじみの斉藤誠(ギター)をリーダーとしてやはりサザンでおなじみの片山敦夫(キーボード)、そして角田俊介(ベース)、河村智康(ドラムス)、小田原豊(ドラムス)が基本メンバーとなっている。スリーブケース入りとなっており、白背景の黒字(下記画像)と黒背景の白字といった白黒が反転した2種類のジャケットが存在する。

今回はバンド名を名づけただけあって、最初の段階でメンバーと車座になってコミュニケーションを取ったとされており(サザン1st以来と言われており、サザンでは05年の『キラーストリート』でこの方法を取ったと語られている)、バンドの一体感が特徴的である。KUWATA BANDの頃から年月を経て進化したロックに対するこだわりが存分に発揮された作品と言える。2001年に起きた911テロの影響も大きく、アメリカと日本の関係を皮肉った「ROCK AND ROLL HERO」は曲全体の聞きやすさの割には歌詞だけ並べるとかなり痛烈である。その一方で英語と日本語詞のチャンポン具合が他の作品と比べるとかなり顕著になっているのも印象的。そして何よりサザンよりも圧倒的にバンドっぽくて熱度の高い演奏が聞けるのでサウンド的にはかなり好きな1作である。ライブ前提という雰囲気はKUWATA BAND以上だと思う。ただ「ROCK AND ROLL HERO」と「夏の日の少年」のような分かりやすい曲が少ない印象もあり、桑田ソロ作品では初めてリアルタイムで聞いた最初の1作で、最初に聞いてから1番年数が経過しているアルバムにも関わらず個々の楽曲の印象はあまり強くなかったりもする。もちろん年月を重ねるごとにアルバム全体の印象は上がっていきはしたが、やはり当時は以前のソロ活動を知らなかったし、「波乗りジョニー」と「白い恋人達」の連続ヒットの印象が強かったので、全く違う方向に行ってしまったという事でついていけなかったという事に尽きる。前作「孤独の太陽」までを知っているのであればそこまで強い違和感は無かっただろう。また先行シングル「東京」のあまりの渋さと重さは今作の中でも随一であり、「東京」の印象からこのアルバムを敬遠してしまうにはあまりにもったいないというのは当時から思っていたことである。

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印象度★★★★☆

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