-EARLY FLIGHT-ゴールデン☆ベスト

リリースデータ

メンバー

LINDBERG8thベストアルバム。レコード会社各社の合同企画シリーズのゴールデン☆ベストの1作してリリースされた。今作は89年〜91年前半、徳間JAPANのJAPAN RECORDレーベル在籍時の1stアルバム〜4thアルバムが収録範囲となっている。この範囲内では収録されてない曲が15曲しか残っていないためベストというより再編集盤に近い内容となっている。解散から2年経過して特に話題も無い状況で発売され300位圏外となったが、その後かなり早い段階で廃盤となってしまい、公式サイトディスコグラフィーには一貫して非掲載のままとなっている。マスタリングエンジニアとして阿部健司がクレジットされており、リマスターされている模様。

帯には91年後半の「I MISS YOU」まで収録と堂々と書いてあるが誤植。また「MINE」の出典がシングル「ROUGH DIAMOND」(C/Wに「MINE」のライブ音源収録だった）となっているがこれも誤植で今作に収録されているのは1stアルバムのオリジナル音源。

JAPAN RECORD時代のオリジナル音源がベスト盤に使用されるのは『SINGLES』以来2度目となり、かなり貴重な1作。他のテイチクからのベスト盤には『FLIGHT RECORDER』でのリテイク音源しか収録されない(リテイクされなかった曲は選曲不可)という制約が存在するようで一貫していたが、今作はその選曲不可な時代に所属していたレーベルからの発売でこのような選曲が実現したものと思われる。ただ早期に廃盤になったという事はこの時代の音源発売自体にに何か問題があったのだろうか。

「ROUTE 246」「ROUGH DIAMOND」「OH! ANGEL」「GLORY DAYS」といった『FLIGHT RECORDER』でリテイクされなかったために『SINGLES』以外のベスト盤に選曲すら出来なくなったシングルもしっかり聞く事ができるというのは大きく、かなり存在意義の高い1作だ。今作の構成はこの時代の7作のシングルとライブ音源除くC/Wを一気に並べた後に、『�W』からの選曲と『�U』『�T』収録の代表曲2曲まででDISC-1、『�V』『�T』『�U』の楽曲をDISC-2に収録。選ばれなかった曲が各アルバム3〜4曲程度しか残らないので正直選びすぎている上にフルボリュームすぎてベスト盤としてはまとまりが無さすぎるが、この時代のオリジナルアルバムは音量も小さかったので、そんなに気合は入っていないが一応リマスターで聞けるのは嬉しい。

アップテンポなロックナンバーがひたすら多くて初期ならではのひたむきな勢いを改めて感じられる一方でまだ音楽性を広げていく前の時期なので一直線すぎるといえば一直線すぎるところでもあり、この1作でLINDBERGの歴史や音楽性が総括されているわけではない。今作はベストアルバムというよりもあくまで初期編集盤であるが、権利の問題から他のベスト盤では聞けない音源が一応のリマスター音源で聞けるのが最大の魅力といえる。他のリテイク音源もそうだが特に「Dream On 抱きしめて」は他のベスト盤に収録されるのは1番がピアノアレンジのバージョンだがオリジナルである今作のバージョンは最初からロックアレンジなので印象も大きく違う。後追いだとオリジナルの方が聞く機会が少なくなってくるが、こっちがオリジナルである。

なお1st〜4thアルバムのみリマスターで2016年にハイレゾ配信されているため、初期のリマスター目当てならハイレゾの方が今作より12年後の最新のリマスターで聞ける。

印象度★★★★☆

2021.2.3修正

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