私の声が聞こえますか

No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1 あぶな坂 中島みゆき 中島みゆき 西崎進、エジソンと発明王  
2 あたしのやさしい人 中島みゆき 中島みゆき 西崎進、エジソンと発明王  
3 信じられない頃に 中島みゆき 中島みゆき 西崎進、エジソンと発明王  
4 ボギーボビーの赤いバラ 中島みゆき 中島みゆき 西崎進、エジソンと発明王  
5 海よ 中島みゆき 中島みゆき 西崎進、エジソンと発明王  
6 アザミ嬢のララバイ 中島みゆき 中島みゆき 西崎進、エジソンと発明王 1stシングル 最高38位 売上7.9万枚 別アレンジ
7 踊り明かそう 中島みゆき 中島みゆき 西崎進、エジソンと発明王  
8 ひとり遊び 中島みゆき 中島みゆき 西崎進、エジソンと発明王  
9 悲しいことはいつもある 中島みゆき 中島みゆき 西崎進、エジソンと発明王  
10 歌をあなたに 中島みゆき 中島みゆき 西崎進、エジソンと発明王  
11 渚便り 中島みゆき 中島みゆき 西崎進、エジソンと発明王  
12 時代 中島みゆき 中島みゆき 西崎進、エジソンと発明王 2ndシングル 最高14位 売上16.4万枚 別アレンジ

リリースデータ

1976年4月25日(LP)
1986年11月5日(初CD化)
1989年3月21日(ゴールドCD)
1990年5月21日(再発)
2001年3月28日(現行盤CD)
2008年10月1日(限定紙ジャケCD)
最高10位
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初登場172位
売上15.5万枚
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売上0.09万枚
Produced by YAMAHA Music Foundation キャニオンレコード
キャニオンレコード
ポニーキャニオン
ポニーキャニオン
ヤマハミュージック
ヤマハミュージック

中島みゆき1stアルバム。75年9月にデビュー。シングルとして発表されていた「アザミ嬢のララバイ」「時代」はリアレンジして収録されている(シングルバージョンは2作とも編曲が船山基紀)。今作の編曲は"西崎進、エジソンと発明王"で統一されている。"エジソンと発明王"というのは今作の演奏を担当しているバンドメンバーの事で、渡辺孝好(Keyboard)、裴天外(Drums)、裴ユキオ(E.Guitar&A.Guitar)、石田典雄(E.Bass)、ノーマン(A.Guitar)、中島みゆき(A.Guitar)、とされている。レコーディングは1976年2月17〜24日と記載されており、わずか1週間で制作された。

86年にCD化されて以降は何度か再発されているが現行盤は01年にヤマハから一斉再発されたものとなっている。08年には紙ジャケで限定再発もされているが、リマスターでの一般発売は1度もされていない。ただし2010年に1枚97,200円にてクリスタルディスクとして通販限定で発売された際はリマスターされている。さらに2012年に初期アルバム8作をBOX化して受注限定生産されている『中島みゆきBOX』(HQCD仕様)でもリマスターされている。クリスタルディスクとBOXどちらもTom Bakerがリマスタリングを担当している。今回聞いたのは01年盤。

1曲目「あぶな坂」から"今日もだれか 哀れな男が坂をころげ落ちる"とか"今日も坂はだれかの痛みで紅く染まっている"などなかなか強烈な言葉が並んでいる暗い曲調で、現在に通じる中島みゆきらしい世界観が出ていて、中島みゆきはデビューした時から中島みゆきというジャンルだった事がよく分かる。比較的ポップだったり明るいカラーの曲もあるが、全体通してフォーク色の強いシンプルなバンドサウンドになっていて素朴な雰囲気が漂う。時代性の強い音(主にコンピューター系のサウンド)がまだ出てくる前の時代なので、逆にあまり古さを感じない。確かに音は小さいし、バンドも奥に引っ込んだ感じではあるんだけど、この素朴さは個人的にはけっこう聞きやすい要因になった。シンプルかつ地味だけど、後の基本編成となる瀬尾一三アレンジによる中島みゆきの世界観はかなり重厚で濃いので、この素朴さは入口としては入りやすくて良かった。

有名な名曲「時代」はここではほぼアコースティックギター弾き語りバージョン(基本的にシングルバージョンや93年のリメイクバージョン、またライブバージョンなどがベスト盤等に収録されることが多いので、92年に発売された『BEST SELECTIONU』くらいにしかこのバージョンでのベスト収録はされていない模様)となっているが、ここまで削ぎ落としてもこの曲の名曲たる風格は揺るがない。個人的にはこれ以外にはリスナーへ向けたと思われる「歌をあなたに」が印象に残った。

それにしてもほぼ同世代のユーミンもそうだったけど、この頃の若者は何故にみんな20歳前後でこんなに達観した空気が漂っているのだろうか。好きだ嫌いだ、夢は叶うんだなどといったストレートな楽曲ばかりに囲まれた90年代以降をリアルタイムで過ごしてくると、70年代のシンガーソングライターが持つ初々しさ皆無、堂々たる貫録ある世界観には時代の違いをつくづく感じる。

また今作は全体的に声が高く聞こえるのでこれは単に若いから初期は声が高かったのかと思ったが、単純に本来よりキーが高いらしい。何故そうなったのかというと、今作において既に数十曲あったストックからの選曲およびアレンジなどは事務所やレコード会社主導でほぼ一方的に用意され、本人はほとんどその過程に関与しておらず用意されたトラックに乗せて歌うだけだったという。記載されているレコーディング期間がわずか1週間しかないというのもこのためだったのか…。

私の声が聞こえますか01年現行盤  私の声が聞こえますか(紙ジャケット仕様)08年紙ジャケ盤 

印象度★★★★☆

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