世界の中心で、愛をさけぶ
朔太郎とアキの記憶の扉

キャッチコピー

映画『世界の中心で、愛をさけぶ』のもうひとつの物語・・・

愛をさけぶ前に、ぼくたちは、わたしたちは、愛を生きていたんだ

内容(57分)

朔太郎(森山未來)とアキ(長澤まさみ)の出会いから死別までの青春編を収録。映画本編、メイキング映像、スチール写真に森山未來、長澤まさみによる小説の朗読を加えたオリジナルのコンテンツ。小説と映画の設定は違うため、必ずしも映画本編と内容が一致しているわけではない。さらに監督によるみどころ紹介と大沢たかお、柴咲コウの撮影風景も収録。

特典映像(3分)

劇場特報
アキのテープバージョン(?)

長澤まさみ、森山未來インタビュー

出演者

長澤まさみ

森山未來

大沢たかお

柴咲コウ

山崎努

行定勲(監督)

製作

「世界の中心で、愛をさけぶ」製作委員会

 

04年5月の公開に先駆けて4月21日に発売された。2500円。映画公開後は入手困難になり、あちこち探し回ったが見つからず最終的にはYASUが東京でかろうじて発見してきてくれた。感謝。だが、苦労して入手したわりにその内容は…?

メイキングとも少し意味合いが違っており一応公式紹介文を参照すると「原作で描かれている主人公・朔太郎と不治の病に死するアキの物語にフォーカスをあてたストーリー・ボード。‘主人公のその後’を描いた映画への期待感を煽るガイド的映像集」ということになる。本編の部分がそれにあたる。内容にも書いたとおり、スチール写真、メイキング映像、映画本編映像を織り交ぜながら新たに収録された朔太郎とアキのナレーションで構成されている。

そのナレーションは小説の朗読なのだが映画ではだいぶ2人のキャラや出会いの設定、展開が変わっているため激しい違和感が生じる。注意書きには「オリジナルのコンテンツ」であり「映画本編と必ずしも一致しない」とされているがその通り。映画の森山未來の声で頭よさげな小説の朔太郎のナレーションが入る時点でかなり妙な空気になっているし、アキの「〜のよ」「〜だわ」という口調も映画の長澤まさみの声でやられると変。要するに映像とナレーションが噛み合っていないのである。特に本編部分のセリフがたまに入るのでナレーションとのキャラ、口調の違いが目立つ。よって映画を見る前にこれを見ると混乱するはず。逆のほうがまだいいが逆だと森山と長澤の映画のキャラが頭にインプットされているので前述の違和感を感じるだろう。小説ファンにとっては忠実に映像化したらこうなるだろうから満足がいくかもしれないけどどうだろうか。

メイキングのほうは申し分程度。まあ本編のDVDが出るときに特典映像になるのだろうからここであまり出すわけにもいかないだろう。最後のインタビューで長澤まさみが「前の現場で演技をするなと言われた」とかなんかよう分からんことを言っていて仕事への姿勢を誤解しかねないが、前の現場とは「ロボコン」のことで監督の方針がそうだったということである。最終的には小説と映画の設定が混在するわけの分からんガイド集になってしまっている気がする。それでも2人の幸せな時期のシーンに映画ではカットされた部分がチラホラ入ってるのはうれしいところだ。この未公開シーンは結局ここでしか見ることが出来ないのでそれだけでも価値はあるだろう。お墓のシーンで、勢いでアキがサクにキスをするシーンとかは本編DVDメイキングでも見ることはできない。

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印象度★★★☆☆

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