2+0+2+1+3+1+1= 10 years 10 songs

ストリングスアレンジ協力:徳澤青弦

リリースデータ

メンバー

RADWINPSコンセプトアルバム。2011年3月11日の東日本大震災を受けて3月14日に「糸色 -Itoshiki-」を立ち上げて被災地へのメッセージや義援金募集を呼び掛けた。翌2012年以降は毎年3月11日に新曲を発表。映像作家の島田大介による映像と新曲をYouTubeで公開し、これらの楽曲は発売や他サイトでの配信は一切行っていなかった。また基本的に毎年3月11日YouTube公開だったが2017年のみ発表は無く、2018年は4月になってからの公開だった。震災から10年が経過した2021年にこれらの楽曲をまとめ、2021年書き下ろしの新曲2曲を加えて初めてパッケージ化、発売したのが今作となる。「白日」のみ10 years ver.-として今作用の新バージョンになっている模様。また2021年の新曲が2曲なのは1曲は恒例のスタイルでYouTube発表した「あいたい」、もう1曲の「かくれんぼ」はNHK東日本大震災10年特集ドラマ『あなたのそばで明日が笑う』主題歌として書き下ろしたためでこの曲のみ島田大介による映像が制作されておらず、YouTube公開が無い。

Blu-ray付、DVD付、CDのみの3種発売。Blu-ray/DVDにはYouTubeで公開されてきた島田大介による映像9作を収録。

ドラムの山口が休養に入ったのは2015年9月のため、「あいとわ」まではメンバーとして演奏に参加していたものと思われる(「白日-10 years ver.-」のドラムがそのままなのかは不明)。

通常の新曲とは別に追悼の意を込めて10年間作り続けてきた楽曲たちだけに真剣に向き合ってきた思いが強く反映された厳かな曲が並ぶ。ただそれにしても10年思いを込めつつづける姿勢は凄いなと思う。直接被災したとか親しい人が犠牲になったとかでもなく、風化せずに向き合った楽曲を書き下ろし続けたというのはなかなか同業者を見渡してもいない。音源を売って義援金にするというのでもなく、発売はせずに発表し続け、義援金募集はそれとはまた別だったりもするし。忘れてはいけない思いが確かにあるんだなと感じられる一方でやはりそこに特化した作品ではあるのでそう何度も気軽に聞こうとは思えない作品ではある。

このプロジェクト自体が普段のバンド活動よりも音楽面の野田+映像面での島田というコラボレーション要素が強いため1曲目こそ後半はガツンとロックバンド的なサウンドになるが、ほとんどの曲はほぼソロ状態のアレンジで曲によってはメンバーほとんど参加してないんじゃないかというくらいバンドサウンドにならずに進行する曲も多く、普段のRADWIMPSとはだいぶ装いが違う。ファン向けというよりかはやはり震災への思いが前提にあるのでそこに特化した野田個人の思いが強い作品であり、アルバムとしてまとめてはいるものの、作品としてどうこうというより震災の爪跡と向き合う厳かな作品集といった印象。

Blu-ray付　　DVD付　　CDのみ　

印象度★★★☆☆

※今作は発売後レンタルにて入手予定でしたが在庫「〇」になっているのに店内から消えていて捜しても出てこないという店員曰く恐らくはレンタル盗難という事でレンタルできずにあえなくスルーとなっていました。Amazon Music導入に伴いAmazon Musicで視聴したため、ブックレットは手に取っていません。曲情報は特設サイトとwikipedia参照です。なお在庫検索ではその後も「〇」のままで放置されていて在庫チェックもろくにされていないくらい末期状態のようです。

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