2011年1月発売編

10th Anniversary
Special CD BOX
Your Song
レミオロメン 2011/01/19 購入 書籍なのでCDチャート対象外
1.Your Song
新曲。アレンジはレミオロメンと小林離れ以降のメイン共同アレンジャー皆川真人。ストリングスアレンジは皆川真人が単独で手掛けており、いつもの四家卯大ではなく、岡村美央ストリングス隊が演奏。もはや安定感ありすぎの聞かせるミディアム。非常に暖かい曲であり、王道の雰囲気が漂う。2010年はアルバムでは3ピースサウンドも復活したりしていたが、シングルではかなりポップすぎる曲や王道を外しまくった曲が続いていたので妙に安心感が強い。初期ファンにとってはもはや変わりすぎて面影皆無かもしれないが、『粉雪』辺りからのファンならなかなかの名曲だと感じるはず。

2.粉雪
05年最大のヒット曲をそのまま収録。3曲の中で唯一小林武史がアレンジに参加していてストリングスも手掛けているのだが…案外この曲、1番バンド感がストリングスにつぶされていない印象。まだストリングス路線になって最初の頃だったからか。

3.3月9日(10th Anniversary Ver.)
04年のヒット曲のリメイク。ベースの前田と小林時代からストリングスを担当していた四家卯大の連名でのストリングスアレンジ。完全にストリングスメインで1番はピアノとストリングスしか入っておらず、2番以降もバンドは控えめ。原曲が3ピースバンド全開のサウンドだったので180度違う方向性といっていい。そういう意味では完全な別バージョンとしてアリだと思うし、恐らく今だったらこういうアレンジにするだろうなという気はする。ただやはり完全に原曲の方が好きだし、まさか小林離れしてまでここまで小林色全開のストリングス押しになるとは思ってなかったので驚いた。ただ封入されていたライブ告知によるとストリングスを導入したライブを行うらしいのでその流れでこのCDはストリングスが全開なのだろう。きっとそうだろう。いつまでもこんなストリングスに頼りまくった曲の連発はしないだろう…。

・ミニ小説「Your Song」(著:大島里美)
この作品が書籍扱いということは、つまりこの小説がメインということになる。大島里美は「粉雪」が挿入歌になったドラマ『1リットルの涙』の脚本を担当していた人物。曲のテーマに合わせた小説になっていて、2人の男女が別れた後に再び歩き出すまでを2人がそれぞれ過去を回想する形で現在の様子も絡めて交互に描写した短編小説。なかなか情景が見えてきて面白い作品だった。この小説を読むと表紙の「ベンチにみかん」の意味が分かる。

・アーティストブックレット
3曲の歌詞、10周年インタビューを掲載。

パッケージはでかいが、中には段ボールが入っているだけでCDは厚紙ケース入り、小説もブックレットも通常のCDジャケットとほぼ同じ程度の大きさで全くでかくは無い。何でこんなにパッケージだけ巨大にしたのか謎である。段ボールで中身を保護しようにも潰れてしまうような中身ではないし…。

★★★★☆

 

DADA RADWIMPS 2011/01/12 レンタル 初登場1位 売上11.9万枚
1.DADA
早口のラップのような平メロ、一転してかなりハードなロックサウンドが響き渡り、言葉を連呼するサビというキャッチーさ皆無ながら強烈なインパクトを誇る曲。うねりまくるギターやベース、ドラムなど演奏陣もかなり凄いことになっているが、これがいい曲なのかどうかもよく分からない。とにかく凄いとしか言いようが無い。こういう曲が1位を取るというのは非常に面白い事だと思う。

2.縷々
読めねぇ…。調べたところ「るる」と読むそうだ。一転してバラード調の曲でゆっくり聞かせる。1曲目との振れ幅が凄すぎて正直何でもない曲にしか聞こえなくなってしまったが、「DADA」の後ではしょうがないと思う。

★★★★☆

 

Hey和 ゆず 2011/01/19 レンタル 初登場3位 売上4.6万枚
1.Hey和
北川曲。まさか10年前にKinKi Kidsが使ったネタタイトル「Hey!和」をここで再び使いまわすとは…。アコギと鍵盤系以外の演奏はほとんど打ち込みで、大コーラス隊が「Hey和」と合唱する文字通り世界平和全開のハートフルな1曲…なのだがなんだろうこの違和感。前作の「慈愛」といい、妙に宗教ちっくじゃないか?北川と高島彩の近年の結婚報道の過程で北川の実家が自己啓発系の団体のトップ(元々父親が代表だったが亡くなったので現在は母親が代表)であることは最近知ったんだけど、それ抜きにしてもやはりここのところ少し妙である。この曲なんかはそのままテーマ曲になりそうだし。確かに岩沢曲に比べると自己啓発系というか応援歌系の曲は北川曲に多かったとはいえ、今回なんか歌い出しがいきなり「神は僕らの心の中にある」だもんなぁ。何かあまりに悟りを開きすぎたというか、まんま「教え」のような歌詞が並んでおり、これはライフソングを歌いまくっている槇原敬之よりも「教え」感が強い印象(槇原はあくまで身近なところをテーマにしており地球レベルであーしようこーしよう的なことはほとんどやらない)。そんなわけでそもそも曲自体もあんまりいいとは思えないんだけど、内容の方もちょっと高いところに行きすぎちゃって今回の曲は完全についていけないっす。

2.心伝う話
岩沢曲。最近出番が皆無になっていた寺岡呼人が久々にアレンジャーとして入っている。アコースティックなかつてのゆずを思わせる短い曲。そこまで印象的な曲ではないが、やはりこういう親しみやすさがゆずだよなぁという気がする。

★★☆☆☆

 

さいごのひ スキマスイッチ 2011/01/26 レンタル 初登場11位 売上1.5万枚
1.さいごのひ
スケールの大きなラブバラード。なのだがかなり壮大に求愛している割には失恋したのに延々引きずって世界レベルに行きついてしまう報われなさすぎのかなり煮え切らない感じの曲にも解釈できるが…。バラードシングル自体久々だが、復帰後のスキマスイッチがどれも以前ほどの圧倒的インパクトが無かったのと同様に今回も普通のバラードといった印象。聞き込むと少し味が出てきて気がついたら復帰前のシングルよりも好きな曲になっているというのももはやパターンになってきた。

2.電話キ
インディーズ時代のリメイク曲。当時は常田がボーカルだったらしいが今回は大橋になっている。ループする打ち込みに、ほとんど盛り上がり皆無のメロディーといい相当に地味な曲である。

3.Human relations
常田のピアノをバックに大橋が朗読する楽曲。内容は幼馴染への思いを綴った手紙形式になっている。出会いから青春時代、いったん離れたり再び一緒になったりを繰り返したりしながら続いてきた2人の関係を振り返っていく。かなり長いので正直かったるいかと思ったが案外この話に感動しちゃったりなんかして聞き入ってしまった。あれだけ一緒にいたのにいつしか価値観が合わなくなって離れていくというのは、中学時代の仲間がバラバラになっていったあの頃を思い出して共感しまくり。この曲では長い期間をおいてまた出会ったりしているが、再び会うと案外そんな風に戻れるもんなんだろうか。こちとら、ばらけたきりっすけど。

★★★★☆

初回盤DVD付   

真夜中のオーケストラ Aqua Timez 2011/01/26 レンタル 初登場12位 売上1.4万枚
1.真夜中のオーケストラ
アニメ「NARUTO」ED。王道の暖かみのある爽快ロックナンバー。初期ほどのすさまじいインパクトは無いが少なくともはずれが無いシングルを量産してくる辺りはかつてポルノグラフィティが辿った道に似ている。ベスト以降(正確には少し前)で明確に変わったのはサビ以外がほとんどラップ状態というのが無くなって、サビ以外でもちゃんとメロディーがあるというところである。サビに命かけるのではなく、トータルで聞かせるロックバンドに進化したような感じがする。こういう時のオリジナルアルバムは楽しみなので次の作品はちゃんと聞いてみようかな。

2.風に吹かれて
高校ラグビーのテーマ曲だが、歌自体のテーマは「8歳の少年」であり、タイアップほとんど関係ない。2番では「手術に挑んだ」というあまりに個人特定的な内容の歌詞まで出てくるが、これはそもそもラジオで「脳の手術を受ける8歳の息子を励ましてほしい」というメールが届いてそれに応えて曲を書いたためのようだ。非常に暖かみのあるこれまた王道タイプの曲だが、あまり幅広く感じないのはそれが原因か。

3.Full a Gain
定期的にやっているハードなロックナンバー。今回そこまで爆音ロックではないが代わりにボーカルが全面的に加工されている。このせいで妙にモヤモヤして突き抜けきらないような抜けの悪い音像になっている。これはあまり良く思えなかった。

★★★★☆

 

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