2012年6月発売編

treasure of the heart〜キミとボクの奇跡〜 ZONE 2012/06/06 初回盤DVD付 初登場18位 売上0.6万枚
1.treasure of the heart〜キミとボクの奇跡〜
3人で復活し、8月限定が年内延長になり、TOMOKAが引退し2人になったのに無期限延長した元ZONEの2人がZONEの名を継続しての初のシングル。作詞は解散シングルに続いてMIYU。作編曲は丸山真由子。ZONEに関わった事の無い作家だが、同じ事務所のClariSに曲提供している作家である。曲調はまさにあの頃のZONEを完璧なまでに再現したミディアム。昨年の「約束」やライブと比べても歌い方含めてZONEっぽさが増している。そもそも残った2人の意識にZONEらしさというイメージがたぶんあんまり無かった(現役時代は与えられた曲をやっていくので精いっぱいで方向性まで明確な意識は持ってなかったはず)ので、むしろ今作の曲提供者の方がZONEのイメージをしっかり固めていたのではないだろうか。そんなわけで色々あったが、ここまで残ったZONEファンであれば町田紀彦が関与してないとかを抜きにしてもZONEらしいいい曲だと思える1曲である。ミディアム系でのZONEの一般イメージそのままなのでベスト盤を聞いた程度のライトリスナーでもすんなり入れると思う。

2.ユメノカナタ
作詞はMAIKO,MIYU。作編曲はha-j。昨年の「約束」もha-jだったが、現役時代のZONEでは「H・A・N・A・B・I〜君がいた夏〜」の編曲を担当。あからさまに「H・A・N・A・B・I〜君がいた夏〜」をトレースしたような曲構成で、メロディーは違うもののアレンジの雰囲気はかなり酷似している。正直印象としては名曲「H・A・N・A・B・I〜君がいた夏〜」のパチモンみたいな印象だが、「H・A・N・A・B・I〜君がいた夏〜」が名曲すぎるだけでこの曲もC/Wとしてはけっこう良い。

3.Arigato
作詞はMIYU,MAIKO。順番が逆になっているのでそれぞれがメインで書いているのだろう。作編曲は宮永治郎。現役時代はA面には参加していないが、「風のはじまる場所」(作曲者との共同)、「JET」の編曲を担当。王道イメージのミディアム。「ユメノカナタ」同様に応援&感謝ソングとなっている。震災支援で被災地に頻繁に通っていたらしいが(再結成したものの表立った活動をほとんどしていないように見えるが、主な活動が実は被災地支援だったらしい)、その影響を受けての歌詞とされている。頑張れとかいつか光が指す的な前向きな方向性だけでなく、2人がたどり着いた心境は感謝だったようだ。被災地限定の復興支援ソングというわけではなく、多くのリスナーが純粋に励まされる応援&感謝ソングとなっている。それにしても3作とも実にZONEらしい作風だった。2人それぞれの方向性があるわけだけど、それを一切封印してここまで忠実にZONEを再現するとは天晴としか言いようがない。

DVD

1.treasure of the heart〜キミとボクの奇跡〜 Music Video
草むらで2人が演奏しながら歌っており、その背後には机や椅子と高校生が大量に佇んでいるという構成。高校生たちのイメージシーンも挟まれている。ZONE活動時はまさにこの高校生たちの年齢だったわけだけど、わざわざ高校生たちを大量に用意してまでエヴァーグリーンというか10代の雰囲気を楽曲イメージに呼び込もうという意図なのだろうか。下手したらフレッシュさが無くなってさすがに老けたなとも思われかねない気がするが…。当時のファンは確実に高校どころか大半が学生そのものを卒業している年齢になっていると思われ、やはりリスナーに10代の懐かしさを呼び起こさせる意図があるのだろうか?まさかメインターゲットを完全新規の現役高校生に向けてるわけじゃないよな…。いきなりメジャーシーン復帰となった昨年はどこかぎこちなさが佇まいや風貌から漂っており、現役を退いた人が久々に出てきた感もあったが、それなりにメジャーシーンでの活動の勘を取り戻したのか、2人から漂う雰囲気はだいぶ芸能人っぽくなったような気はする。

2.Making of treasure of the heart〜キミとボクの奇跡〜
PV本編では少しもやっとした雰囲気がノスタルジーを呼び起こす役割を果たしていたが、実際は超悪天候だった事が判明。撮影したのは埼玉県上尾市(さいたま市の北)とされているので(ここで明言はされていないが、別の機会に上尾だと紹介された)、恐らく荒川の堤防の内側と思われる。雨も降っているがこちらは降ったり止んだりで、問題は強風、突風で、早速MIYUの傘がひっくり返る一幕も。年齢的なものもあるし、そもそも盛り上げるメンバー(MIZUHO)がいないので、現役時代のメイキングに比べて随分おとなしい印象。

★★★★☆

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心から君が好き〜マリアージュ〜 DEEN 2012/06/27 初回盤ライブCD付 初登場22位 売上0.4万枚
1.心から君が好き〜マリアージュ〜
漫画「神の雫」原作者の樹林伸とコラボ。この人物は別名義で「金田一少年の事件簿」「探偵学園Q」「サイコメトラーEIJI」「クニミツの政」など主に少年マガジン系列の原作者として活躍している人物である。この曲自体は2011年リゾートライブで新曲として披露されていたようで、その時は2011年内発売とされていた。しかし一向に発売が確定しないまま時が流れており、最終的には樹林伸とのコラボという形で話がまとまり、元々池森単独の歌詞に樹林伸が手を加えた形になったということだろう。作詞は2人の共同、作曲は田川伸治となっている。編曲はDEEN名義で、今回3人のみの演奏。3人のみとはいえ「coconuts」の時のように田川伸治はパーカッションを最近は自ら叩いているようで、今回もクレジットされている。なので軽いリズムは入っており、音も重ねているようなのでいざライブとなってそのまま3人で完全に再現できるわけではなさそうだ。正直なところ、近年のシングルC/Wでやっているアコースティックバラードという以外にこれといった印象が無く、普通である。ウェディング楽曲という売りにしても3年前に「Celebrate」で大々的にやったばかりだし、あちらの方が普通に良かったと思う。歴代シングルで最も地味な1曲なんじゃないだろうか。

2.雨がいつか上がるように
こちらは単独で樹林伸が作詞を担当、作曲は山根公路。ラブソングの「心から君が好き」に対してこっちは応援歌系の歌詞という以外は同じような印象のアコースティックバラード。樹林伸も別に作詞家というわけではないので、言われなければ特に分からないし…(コアな池森の歌詞のファンにはこの表現は池森さんからは出ない表現だ!とか分かるかもしれないが)。元々08年に武道館を達成させた直後からボーカル池森は「3人だけのアコースティックアルバムを出したい」とライブやイベントのMCで連呼。理由は07年の47都道府県ツアーが3人だけだったのでその手ごたえがかなりのものだったということだったと思われるが、当時はアコースティックを売りにした『The BEST クラシックス』も出たばかりだった事もあって、山根田川はさほど乗り気で無さそうなリアクションを見せるというのが定番になっており、一応その要望を叶える形でシングル「永遠の明日」以降のC/Wでは3人だけのアコースティック楽曲を定期的に発表。リゾートライブの恒例化を受けて制作されたと思われるスペシャルアルバムという位置づけの『クロール』もアコースティック色が強いものだった。『クロール』は明らかにもっと3人だけの音に近い方向性で制作しようと思っていたはずで、だからこそサマースペシャルアルバムなどと銘打っていたのに結果的には普通にバンドサウンドだったのでオリジナルアルバム扱いされないのが謎な立ち位置が微妙な作品となっていた。そして気がつけば5年言い続けた池森の3人だけのアコースティックアルバム構想は、3人だけで回る2度目の47都道府県ツアーというタイミングでついに結実したわけである。しかし…どうにもこのシングルを聞く限りだとかなりの不安が…。

3.Hello
こちらは47都道府県ツアーのテーマ曲。前回の「Smile Blue」とは違って、1コーラス+サビのみの3分ちょいで、かなりあっさりさっぱりした曲。他の2曲が悠々と5分越えしているのでよりあっさりと聞こえるが、アコースティック路線ならこのくらいが聞きやすい。3人にソロパートがある「NEXT STAGE」に続く3人ボーカル曲になっている。この曲はバラードではないのと、前の2曲よりは印象的だがそれでも3人ボーカルというトピック以外はやはりちょっと地味。

初回盤ライブCD
"DEEN AOR NIGHT CRUISIN'〜1st Groove〜"at Billboard Live OSAKA 2012/3/17
アルバムレビュー参照

★★★☆☆(DISC-1のみ)

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Your Eyes 2012/06/06 初回盤・通常盤 初登場1位 売上55.6万枚
1.Your Eyes
相葉主演ドラマ「三毛猫ホームズの推理」主題歌。どっしりしたサウンドのサビは「To be free」を髣髴とさせる。青春の葛藤的な内容は間もなくメンバー全員が30代になる事もあり、それなりリアルタイム性もあるものの、メンバーの見た目が20代半ば程度のままで止まっているのと先輩ジャニーズが大量に現役で第一線に残っている事もあって、未だに嵐は若々しいポジションのままというイメージも。曲に関してはそれ以外はいつも通りの構成。2番でソロパートが出てきて、相葉が間奏開けサビでソロ(コーラス入ってるけど)という主演が目立つというのも近年の嵐の定型である。当初は普通すぎるとも思ったが、2,3回聞いていたらそれなりにいい曲に思えてきた。

初回盤
2.君がいるから
ここのところ初回盤C/Wはややカッコいい系の楽曲が多かったが、今回は比較的ポップな曲。普通にいい曲。ダンス系のカッコいいサウンドよりもこういう方向の方が好きだが、Cメロでは声を加工するなどいかにも最近っぽい手法も取り入れているのはなぁ…。

DVD
1.Your Eyes(ビデオ・クリップ)
今回はダンスが無いとはいえ、棒立ちとリップシーンが交互に出てくる程度でこれといったストーリー性も無し。2作続けてのリリースであまり余裕が無かったのだろうか。しかも少し前まではメイキングでかなり長時間収録だったのですっかりそれも無くなってしまって…。

通常盤
2.花火
「君がいるから」をもう少しテンポアップしてカッコよくしたような曲。今回のC/Wは90年代のアルバムやC/WでのSMAPっぽさを少し感じる。そして前作で久々にA面でやったから今回はいいよな?とでも言ってるかのように今回は一切のサクラップなしシングルだったという…。4曲もあってサクラップなしって今までにあったっけ?

3.voice
沖縄風まったりナンバー。あまりに唐突な沖縄風路線だが、これが意外と癒し系でなかなかいい。06年にはKinKi Kidsも突如まったり沖縄ポップ「夏模様」を出したのを思い出した。

★★★★☆

Your Eyes(初回限定盤)(DVD付) 初回盤DVD付  Your Eyes(通常盤) 通常盤  Your Eyes(初回限定盤+通常盤セット) 初回+通常セット 

LOVE&LIVE LETTER 福耳 2012/06/13 初登場21位 売上0.7万枚
1.LOVE&LIVE LETTER
08年以来のシングル。初期メンバー3人のうちのスガシカオが独立してしまったので福耳からも自動脱退。新人のさかいゆうが加わり、今回はさかいゆうが楽曲を担当。これまでのシングルはどれもほとんどが杏子をメインにした歌割りだった。事務所オールスターズとはいえ年功序列感が強かったが、今回は誰がメインということもなく、みんなが交代で登場。ここまでオールスター感というかスペシャルユニット感が出ているのは初めてなんじゃないだろうか。楽曲もクセのないポップな楽曲でストレートな大合唱モノでスーッと耳に入ってくるし、福耳の新たなスタンダードになりそうな曲である。全面的に手掛けているさかいゆうの音楽も気になる。しかしこれで何故いきなりトップ10どころかトップ20入りすらできなくなってしまったのか…。山崎まさよし、スキマスイッチの人気低迷、スガシカオの離脱、秦基博、さかいゆう辺りも引っ張れるほどの人気には至らず…といった状況ではあるけどそれにしたってもう少し売れても良かったのでは。

2.DISTANCIA〜この胸の約束〜<20 Years After Ver.>
杏子の92年の2ndシングルのリメイク。発売から20年ということだが原曲を知らないのでどこが変わったのかさっぱり分からない。作曲が玉置浩二というのは意外性があったが…。山崎まさよしがプロデュースしているのでかなり変わってるのかな?情熱的ラテンソングといった感じだけど…。福耳メンバーで参加しているのは山崎まさよしと秦基博。どちらもコーラスクレジットのみ(山崎はハーモニカも)で杏子が1人で歌っている。

3.セロリ Live Ver.<A Night With Strings〜Featuring 服部隆之〜>
SMAPがカバーしたが元々は山崎まさよしの96年の楽曲。今年の2月25日に山崎まさよし、スキマスイッチ、秦基博の3者合同名義で日本武道館で行われた「A Night With Strings」でのライブ音源。山崎だけでなく、大橋(スキマスイッチ)、秦基博も一緒に歌っていて、新たな「セロリ」が楽しめる。

4.夏はこれからだ! Live Ver.<Augusta Camp 2011>
06年の前作の両A面曲。2011年の事務所ライブでの音源のため、スガシカオも参加している。ただこの曲は元ちとせ、秦基博、大橋卓弥がメインボーカルのため、スガシカオはコーラスのみで、音源から存在を感じることはできない。当時あまり印象の無い曲だったけど、改めて聞いてみたら印象が格段に上がった。

★★★★☆

LOVE&LIVE LETTER(初回生産限定盤)(DVD付) 初回盤DVD付  LOVE&LIVE LETTER 通常盤 

君は僕だ 前田敦子 2012/06/20 Act.1,2,3 初登場2位 売上16.8万枚
1.君は僕だ
1stとは一転して軽快なポップス。曲が文句なくいいというのもあるが、ボイトレでもしたのかというくらいに歌も良くなっている。本人の声域に非常にドンピシャな曲が提供されたのか、色々吹っ切れて声も良くなったのかは不明だが、AKBの冠が無くなってからのソロ歌手前田敦子もありだと思った。

2.右肩
後輩メンバーとジャニーズJr.が出演しているドラマ「私立バカレア高校」ED。OPはキスマイがやっており、そちらにはOP映像があるので毎回固定でOAされていたが、こっちはED映像も用意されておらず、毎回ラスト付近でかかっていた程度。ドラマが続いている中でかかっているとなるとやはり同じ映像を毎回繰り返し見せられるOPとはインパクトに差が出てしまうのは仕方ない。聞いてみてそういえばこの曲もかかっていたなと思いだした。前作の路線に近いミディアムだが、やはり前作より歌が良くなっているような気がする。

Act.1
3.遠回り
90年代ビーイングみたいなさわやかバンドポップ。好きなタイプの曲だが、これはあっさんの声ではなく坂井泉水や浅岡雄也の声で聴きたい曲である。

Act.2
3.愛しすぎると…
ミディアム系。今回どことなく開放的な雰囲気がどの曲にも漂っている気がする。

Act.3
3.Sunday drive
自身の免許取得までを追いかけたドキュメントと峯岸みなみを部長にした自動車部メンバーが毎回ドライブに連れて行ってもらうというトヨタ提供の深夜番組「AKB自動車部」の挿入歌。数回見逃した以外は見ている番組だが、この曲がかかっていた記憶は全くない。たぶん薄くかかっていたんだと思うが、深夜なので音量を極小にして視聴しているので耳に入っていないのだろう。タイトル通り、日曜日にのんびりドライブしているようなさわやかなドライブソング。

DVD

1.君は僕だ Music Video
最初と最後に台詞入りのドラマパートがあり、歌の間は台詞はカットされているが一応ストーリーは展開。加えて、舞台上で腹話術っぽく歌っているシーンなどドラマには無いこのバージョンでしか見れない歌唱パートもチラホラと入っている。ここ数年のドラマも前作もあまり笑顔が出てくることが少ない役ばかりだったので、やたらめったらとニコニコしているような印象。

2.君は僕だ Music Video(ドラマバージョン)
前作同様にPVというよりかは短編ムービー。相方となる駿河太郎の目線で、漫才師の卵だった鍋子(前田敦子)との思い出が語られる形。とにかく鍋子のキャラが自由で、見た事のない前田敦子が満載。新鮮に楽しめるドラマである。

Act.1
3.Making the music video「君は僕だ」
ナレーションの人が鍋子がコンビを組む前に使用していた相方の人形、蓋子という体で進行するドキュメント。30分ちょいあり、監督やキャストのインタビュー等もあり、各シーンでの裏側もたっぷり見れる内容。DVDの内容で選ぶなら今作はこれ一択かなと思う。

Act.2
3.前田敦子 卒業ドキュメント・インタビュー「これからの、私」
卒業発表の瞬間とこれからの思いを語るインタビューに加えて、発表直後の舞台裏と思われる場所でのAKBメンバーの話を聞いての感想なども収録。ただそんなに新しい事実が発覚するような深いインタビューでも無い印象で、何か次の活動が始まったわけでもなければ、そもそもまだ卒業もしてないので、何とも言えない感じがある。

Act.3
3.僕たちのご主人さま〜愛犬たちと前田敦子の日常〜
犬好きで知られており、たくさん飼っている愛犬と戯れながら愛犬紹介をしてそれぞれの犬の性格について語るというペット紹介ムービー。犬も前田敦子もかわいい事はかわいいのだが、母親が自分の子供を溺愛しながらその魅力を説明しまくるホームビデオが家族とその関係者以外どうにも面白く感じないのと同種の映像であり、正直かなりどうでもいい内容である。

★★★★☆

君は僕だ [Act 1]【アマゾン限定オリジナル特典生写真無し】 Act.1  君は僕だ [Act 2]【アマゾン限定オリジナル特典生写真無し】 Act.2  君は僕だ [Act 3]【アマゾン限定オリジナル特典生写真無し】 Act.3 

超HAPPY SONG Berryz工房×℃-ute 2012/06/20 通常盤 初登場3位 売上5.7万枚
1.超HAPPY SONG(シングルVer.)
この曲を聞く上ではまずその背景を知らなくては意味が無いというかいつもの普通の曲としか聞こえない。元々メンバーも知らず別々の2曲(下記C/W)として今年リリースされたそれぞれのアルバムに収録されていた。この際、つんくのブログの楽曲解説には仕掛けがあることを示す一文が加えられていたが誰も気づかないままだった。つんくによれば気づかれないのであれば、夏のハロプロライブで明かす予定だったらしいが、4月頃からネットで大きく話題になって発売が決定したという事になっている。実際にはBerryz工房と℃-uteのメンバーが当時はハロプロキッズとしてオーディションを経て合格発表されたのが02年6月30日、10周年を迎えるタイミングでであり、最初から狙っていたものと思われる。キーボードがフィンフィンなりまくる派手なアップテンポ(Berryz)と音数が少ないバラード(℃-ute)を合体させているので、全体の印象は「Because happiness」中心に「幸せの途中」を当て込んだように聞こえる。ただつんくは特設サイトのインタビューで2曲完全に同時進行で制作を進めたと語っており、「Because happiness」中心ではないかというインタビュアーの問いには否定している。このインタビュー飛ばし見したが、やはり少し信用できないなと思ったのは全部つんくの手柄になっているためである。以前も書いたが、編曲は大久保薫の単独だ。つんくがアレンジャーに任せた時点のデモはどこまでの完成度だったのかでもかなり状況が変わってくる。インタビューではつんくはアレンジする段階になってどう進めたのかを語っていないし、そもそも最大の貢献者であるはずの大久保薫について触れない。こういった楽曲の合体という音楽的に凄い試みをやっているのに、その辺りの話が聞けないのは残念だし、実際にアレンジにどこまでつんくが立ち会ったり意見をしているのかは気になるところだ。

2.超HAPPY SONG
シングルVer.では実は多少の音の追加が行われているが、こちらはそのまま合体させたバージョン。ほとんど変わらないが、シングルVer.ではイントロ部分で鳴っていた音が早速無いのでパッと聞きでも違いは分かる。

3.Because happiness/Berryz工房
Berryz工房のアルバムは聞いていなかったので、「超HAPPY SONG」の後にこの曲を聞いたのだが、マジでスカスカである。歌いだし「ねえ」から次までいきなり何でそんなに間があるんだ?という感じだし、パッと聞きのアレンジも「超HAPPY SONG」で目立って聞こえる音はほぼ全部こちらということもあり、個人的にはイマイチに思えてしまった。

4.幸せの途中/℃-ute
℃-uteのアルバムは聞いていたのでこの曲は合体前に聞いていたが、特に印象の無いバラードナンバーだった。こちらはピアノ+α程度のアレンジしかされていないため、「超HAPPY SONG」になると演奏は補助的な感じになっていてほとんど埋もれている。歌唱パートに関しても、バラード曲ということもあるし、空いた間もピアノ演奏で埋めているので自然である。全く別の曲として聞こえる。

★★★☆☆

超 HAPPY SONG(初回生産限定盤A)(DVD付) 初回DVD付A  超 HAPPY SONG(初回生産限定盤B)(DVD付) 初回DVD付B  超 HAPPY SONG(初回生産限定盤C) 初回C  超 HAPPY SONG(初回生産限定盤D) 初回D  超 HAPPY SONG 通常盤 

ラストシーン スキマスイッチ 2012/06/27 初登場10位 売上1.2万枚
1.ラストシーン
映画「臨場」主題歌。定番のストリングスバラード。正直全く新しい印象は無く、これまでのバラードと比べても印象が強くも弱くもない本当に安定の1曲程度にしか思えなかったが、何度か聞いていたら少しずつ深みが出てきた。ソロ活動を経て復活した09年以降のスキマスイッチは地味になったようなところもあるが、基本的に何度か聞いているとよく思えてくるそういった曲が多い。言葉の使い方もどこがいいというわけではないけど何だか染み渡る。ただ曲が5分ちょいで終わるところをド派手に無駄に盛り上がりまくって6分まで引っ張るエンディングは何故無理やり引き伸ばしているのか謎な展開だった。

2.またね。(betsu-oke ver.)
昨年リリースされたアルバム『musium』ラストの曲の別バージョン。元々2人だけのシンプルなアコースティック曲だったが、今回はそこにバイオリンとチェロを足している。バンドを入れたりはしておらず、バイオリンとチェロも1人ずつなのでシンプルな印象のままである。実はあのアルバムを最高傑作と言っておきながら、ラストを静かに締めていたこの曲はすっかり忘れていて聞いても思い出せないくらいだったりもするが…。

3.フォノグラフ(Instrumental)
恒例のインスト。2人だけ演奏しているが、音は重ねている。

★★★☆☆

ラストシーン(初回生産限定盤)(DVD付) 初回DVD付  ラストシーン 通常盤 

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