2012年7月発売編

太陽スキャンダラス SCANDAL 2012/07/11 初回盤A,B,通常盤 初登場2位 売上3.8万枚
1.太陽スキャンダラス
ORANGE RANGEのNAOTOプロデュース。例によって作詞はHARUNAとNAOTOの共同名義。ということで冒頭と最後にあるナ〜ナ〜ナナナ〜♪はそのまま「イケナイ太陽」のパチモンみたいなノリ。全体的なノリもそのままあの頃のORANGE RANGE。しかも全盛期の再現ではなく、明らかにあの頃の模倣といった感じ(NAOTOの才能が枯れたわけではなく、あの頃のレンジがあの頃の若さでしか出せないノリだったので今それっぽく書いてもたぶん再現自体不可能)。自作曲がほとんど無く、提供者の方向性が大きく変わればバンドの方向性も変わってしまうのはSCANDALにとっては自由で柔軟性があると同時に軸が無いようなものでもある。今回は完全に「プロデュースされている感」が強すぎてイマイチ。楽しげなPVも一緒に話題にしたくせに、DVD付を出さずにデラックスシングルを3分割したような戦略といい、売る気があるのかないのかよく分からないところは謎。

初回盤A
2.恋の始まりはダイエット/アーモンドクラッシュ
RINAとHARUNAによるダンスユニット。RAM RIDERプロデュースで、SCANDALではメインボーカルのHARUNAはほとんど歌っておらず、普段ほぼ歌っていないRINAの貴重なメインボーカルが聞ける。だが、エレクトロ路線でボーカルも加工されているのでRINAの生の歌声が堪能できるわけではない。間奏では台詞の掛け合いもあるが、RINAが前面に出ると声質もあってかなりアイドル色が強くなってキュートである。普段のSCANDALとは全く違うがこれはこれでファンがつきそう。

初回盤B
2.ちぇりーじゃむ/どぼんどぼんど
MAMIとTOMOMIによるラップユニット。こちらはかなり前から2人で結成していたラップユニットで、インターネット配信番組で登場したり、PV集『VIDEO ACTION』に「どぼんどぼんどのテーマ」が収録されたこともあるが、CD化は初。スチャダラパーのANIプロデュース。普通にHIP HOPしているが、バックトラックがかなり簡素で、リズムはこれはボイパなのでは…?「どぼんどぼんどのテーマ」の方がインパクトもあって良かった。

通常盤
2.Welcome home
ちゃんとバンド演奏しているバンド楽曲。川村結花の提供だが、この曲に関しては作詞にすら参加させてもらえていない完全提供楽曲。一応「KBC水と緑のキャンペーン」というタイアップもついており、爽快さわやかな1曲。SCANDALにバンドしか求めていない人は通常盤のみを聞けばいいと思う。個人的に遊びとしては今回のユニットもありだとは思うけど、分割発売でやるにはリスクが高すぎるやり方だったと思う。

表ジャケットは3種とも同じ写真。裏ジャケが3種でそれぞれのC/W仕様で完全に異なる。

★★★☆☆

太陽スキャンダラス(初回生産限定盤A) 初回盤A  太陽スキャンダラス(初回生産限定盤B) 初回盤B  太陽スキャンダラス 通常盤 

One・Two・Three/The 摩天楼ショー モーニング娘。 2012/07/04 初回B 初登場3位 売上11.0万枚
1.One・Two・Three
新垣・光井もいなくなり、残っているのは6期道重・田中と2011年に相次いで加入した9期10期の8名の合計10人。一応毎回PVまでチェックしているのに未だに8人の名前と顔が一致しないので6期と新人8人という認識のままだが、楽曲編成では早速新人を前に出してきている。リーダーになった道重は前面ではなくいきなり後方に押しやられている。田中れいなはそのまま前面に立ち、9期の鞘師里保という子を一緒にセンターに置いているようだ。ただ全員に見せ場が来るようにもなっているようで、全くソロパートが無いメンバーはいないのかな?全面的にエフェクトがかかっているのは、歌唱力を売りにしていたハロプロでも珍しい事態だが、50枚目という節目でもあるし、気合の表れっぽい。サビの感じは何だか最近のK-POP男性グループでこんなノリの曲があったような気がするが…(SUPER JUNIORかな?)。あまり好きなタイプの曲ではないが、カッコいい曲だとは思う。

2.The 摩天楼ショー
ファンキーなダンスナンバー。わりとつんくの王道的なイメージだが、編曲が鈴木俊介なので大久保薫ほどシンセをフィンフィン鳴らさないのも聞きやすい。

初回盤A,Bのみ
3.私の時代!/モーニング娘。ロッキーズ
9期、10期はそれぞれC,D、E,Fでそれぞれの新曲を歌っている。1つのシングルでつんくが5曲も新曲だけを用意したのは史上初だったと思うけど、これも気合か。田中と道重の2人で歌っているポジティブソング。普段の歌唱面でも扱われ方に大きな差がある2人だが(そもそも道重本人が歌が苦手だと公言し、曲中に道重のソロパートにだけエフェクト全開という場面もこれまで多数あった)、意外とうまくはまっている印象。エフェクトかけなくても道重の声にも味があるし、田中ももう少し得意げに歌っている印象があったけど、曲や道重と2人でのボーカルという状況やノリに合わせているような感じがする。

★★★☆☆

One・Two・Three/The 摩天楼ショー(初回生産限定盤A)(DVD付) 初回DVD付A  One・Two・Three/The 摩天楼ショー(初回生産限定盤B) 初回B  One・Two・Three/The 摩天楼ショー(初回生産限定盤C)(DVD付) 初回DVD付C  One・Two・Three/The 摩天楼ショー(初回生産限定盤D) 初回D  

One・Two・Three/The 摩天楼ショー(初回生産限定盤E)(DVD付) 初回DVD付E  One・Two・Three/The 摩天楼ショー(初回生産限定盤F) 初回F  One・Two・Three/The 摩天楼ショー 通常盤 

風が吹いている いきものがかり 2012/07/18 初登場3位 売上7.7万枚
1.風が吹いている
NHKロンドンオリンピックテーマ曲。シングル史上最長の7分半をも越える大作ストリングスバラード(編曲は亀田誠治)。ギターには佐橋佳幸を招いているので男性メンバー2人はそれぞれエレキ、アコギのクレジットはあるが(さすがに全く鳴ってないので山下のクレジットにハーモニカは無し)、いつも通りあまり参加していないと思われる。やはりこういう気合の入れ方をしてきたかという予想通りの大作バラードで何の驚きも感動も無かったが、1回聞いただけできっちり耳に残ってくる辺りはさすがで、インパクトが薄れてきているということは微塵も感じられない。恐らくずっと聞いているファンよりも、そこまで熱心に毎回聞いてない人、ボーカルの顔は何となく分かるけど男性メンバー2人のうちどっちが書いた曲なのかとかまで把握してない人、今回タイアップを通して何となく耳に入った人等ライトリスナーにとっては大名曲なんじゃないだろうか。ていうかここ数年のいきものがかりは基本的にそんな感じで、大作バラードを連発しているが、これもそもそも固定ファンの方をあまり向いてなくて、もっと大きな意味で広く届けようというスタンスだからなのだろう(普通ここまでのキャリアになってくると、広く届けようとしてもファンしか聞かなくなってしまい、なんだかんだで段々固定ファン向けっぽい空気が漂っていく)。だからこそ先日のアルバム初回盤のライブ音源が、コアファンサービスを無視して聞き飽きた代表曲のみで埋めるなんていう芸当もできるわけである。常に大衆受けのみを狙っていくスタンスは潔いし、最早ハーモニカムバックといくら叫ぼうと、初期の方が素朴で良かったといくら叫ぼうとも、いきものがかりがそこに戻ることは無いだろうなと今回改めて思った。

それにしてもよく見ると歌詞はあまりオリンピックっぽくない。96年の大黒摩季の「熱くなれ」、00年のZARD「Get U're Dream」まではアップテンポなTHE 応援歌という曲だった。ゆずの「栄光の架橋」のインパクトが物凄く強く世間に残った事もあり、前回のMr.Children「GIFT」に続き、今回もバラードという夏のオリンピックNHKテーマ曲3連続バラードとなっているのがそもそも「またか」感を強くしている。ただ歌詞を見ると明らかに歴代のオリンピック曲とは傾向が異なる。これまでどの曲もアスリートへ向けたような鼓舞するか、その健闘を称えるような内容だったのに、この曲はどう見ても普通に生活している人へ向いている。応援どころかこれは選手を称えるような内容でも無い。本当に「今を生きている」人全員に向けたような…。そういう意味ではどちらかというとこれは震災復興ソングと言われた方が明らかにしっくり来る。

★★★☆☆

風が吹いている  

初恋ノオト 花澤香菜 2012/07/18 初登場4位 売上1.6万枚
1.初恋ノオト
今回は3曲とも作詞作曲編曲が中塚武。前作をほぼ全面的に担当していた北川勝利はボーカルディレクションとして関与している。ボーカル自体がささやき系でかなり個性的な上に、たぶん豊崎愛生よりも特徴的なので、うまくハマった曲を用意するのは大変なんじゃないかと思うけど、今回の中塚武という作家は前作の北川勝利に比べると作風が合ってないように感じた。しかも3曲の中で表題曲であるこの曲が特に合ってない。何かこううまくハマりきれていないような…。リズム隊以外は管弦まで生音ということで柔らかめのポップスではあるんだけど、サビのメロディー自体があっさりしすぎていてあまり印象に残らない。写真の麦わら花澤さんはかなり似合ってるんだけど…。

2.裸足のvacation!!
ラテンやサンバのノリを加味したアップナンバー。1番合わなそうな曲調ながら、今回の3曲の中では奇跡的に最もハマっている

3.虹のそら
シンプルなアコースティックナンバー。悪くは無いが、声が細い、曲も細いということで極めて印象が薄い。

★★★☆☆

初恋ノオト(初回限定盤)(DVD付) 初回盤DVD付  初恋ノオト(通常盤) 通常盤 

大人ジェリービーンズ 渡辺麻友 2012/07/25 Type-B,C 初登場3位 売上10.7万枚
1.大人ジェリービーンズ
前作と同系統のアイドルナンバー。これといって特に書くことは無いが普通にいい曲だと思う。

2.最初のジャック
ますます書くことのないアイドルナンバー。悪くは無いが同系統の曲も多いので印象に残らない。

Type-B
3.ツインテールはもうしない/まゆ坂46
乃木坂46とのコラボ。どちらかというとまゆゆ with 乃木坂46といった感じで渡り廊下走り隊と比べても対等ではないような感じで渡辺の声ばかり聞こえる。乃木坂46の清楚系がミックスされたようなウキウキ系ナンバーで、今回聞いたB,Cの中でダントツでこの曲がいいと思う。

Type-C
3.残念少女〜渡辺麻友Ver.〜
所属するチームBの公演曲(4th「アイドルの夜明け」)のソロバージョン。公演CDでは渡辺の他に中塚智実と初代じゃんけん王者の内田眞由美(当時研究生)との3人で歌っていたようである。アレンジャーは同じだが音源も同じなのかは不明。ややロック色が強い曲。

DVD

1.大人ジェリービーンズ Music Video
前作同様にまゆゆによるまゆゆのためのアイドル映像。ただ前作制作時よりも時間が無かったようで、衣装は同じもの(背中の風船があったりなかったりするけど)、手袋と靴だけでやたらバリエーションを増やし着替えの手間を省いたり、小道具等を使って本人はリズム取るだけでそこにCG処理を加えて凝った感じにしている。前作ではロケをしたり、色々な人物に扮したりと時間をかけていたのとは対照的だが、キラキラ感は変わっていない。

2.大人ジェリービーンズ Music Video メイキング
セットでの撮影の様子とその後のインタビューを収録。かわいいの一言で十分だろう。

Type-B
3.ツインテールはもうしない/まゆ坂46 Music Video
多忙を極めてキャパオーバーでお疲れ気味の渡辺麻友がカーテンの裏に隠していた乃木坂46を起動させて、自身に擬態させて代わりに仕事をこなしてもらい、その間に楽屋で寝るというストーリーと、全員でのダンスシーンで構成されたPV。一応公式ライバルなので渡辺麻友に擬態したまま悪戯行為に走るとか、反乱を起こすとかの方が面白いんじゃないかと思うが、乃木坂メンバーは実に忠実なロボットと化している。

Type-C
3.渡辺麻友×平嶋夏海
今年1月の平米騒動(米沢瑠美の個人Twitterの情報が流出して一緒に写っていた平嶋も巻き添えで辞退という名の解雇)で、去った同じ事務所で渡り廊下走り隊のリーダーでもあった平嶋との対談。元々仲は良かったらしいが2月の最後の握手会以来2人は会っておらず、また平嶋にとっては事務所残留はしていたものの初仕事がこれらしい。序盤は出会いや渡り廊下走り隊結成までの思い出話でほのぼの進めておいて、いきなり騒動について質問がぶち込まれ、一気にどんよりしたムードに。平嶋泣きだすし。戻りたいなら戻りたいかなどかなりきわどい質問までしていたがこれは復帰フラグなのだろうか…。20分に及ぶ対談だが、なかなか興味深い内容だった。

★★★☆☆

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ユメセカイ 戸松遥 2012/07/25 初登場13位 売上2.8万枚
1.ユメセカイ
1年ぶりのシングルで比較的元気な曲やポップな曲のイメージが強かったが今回は落ち着いたミディアムバラード。現在の少し大人っぽくなった見た目の雰囲気と曲調はマッチしていて新しい一面ともいえるが、もう少し元気な曲の方がやっぱ似合うかなと思う。

2.Issai Gassai
というわけでノリノリな楽曲。やはりこういうのが合っていると思う。個人的にはmiwaの「リトルガール」にアイドル色を加味させたような楽曲というイメージを抱いた。

★★★★☆

ユメセカイ(初回生産限定盤)(DVD付) 初回盤DVD付  ユメセカイ 通常盤  ユメセカイ(期間生産限定アニメ盤) アニメ盤 

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