himawari/Mr.Children

2017年7月26日
初回盤DVD付
初登場1位 売上16.3万枚
himawari (初回生産限定盤)(CD+DVD)

シングルでの初回盤DVD付は06年の『箒星』以来2度目
パッケージ自体は前作『ヒカリノアトリエ』を踏襲した紙ジャケット仕様。

2,3,4はPerfomed by ヒカリノアトリエとなっているが逆にそれ以外の曲をPerfomed by Mr.Childrenと記載していない。全体にはProduced by Mr.Childrenの表記がされている。
また今回は演奏メンバー表記が無いため、サポートメンバーはパッケージ上では非公開となっている。

各種配信サイトでは新曲である「himawari」「忙しい僕ら」の2曲しか配信していない模様。

1.himawari

映画『君の膵臓をたべたい』主題歌。力強いバンドサウンドが印象的なバラードナンバー。メロディーの強さが衰え知らずなのも何気に凄いがタイアップ先に合わせて故人への思いを綴ったかのような歌詞になっているので通常よりも重い感じもある。それ以上にサウンド面での変化がかなり印象的。力強いドラム、そしてギター。末期にはギターを抑える方向性になってしまっていた小林武史を離れたからこそ出来るサウンドがついにシングル表題曲でも実現した。ストリングスも入っているが小林武史御用達でセルフになってからもそのまま起用していた四家卯大ではなく弦一徹ストリングスを起用(クレジットされていないが事前のニュースで弦一徹と初コラボと紹介されており、初回盤DVDにも登場している)。

初回盤DVDにはいつもと違うストリングスの入れ方をするために念入りに弦一徹に注文を入れている様子も収録されているが、確かに今までとはストリングスの存在感が違う。いつもはバンドサウンドを覆うように鳴っていて、00年代後半から覆うどころかバンドを抑え込むかのように空間を支配していたストリングスだが今作ではバンドサウンドの方が強く、あくまで添え物、より楽曲のシリアスさを引き立てるように鳴っている印象。ストリングスとバンドのこういう共存がずっと聞きたかった。しかし長年に渡りストリングス病が蔓延し、もう覆らないと思っていたが…これは感慨深いものがある。

逆に飽和しまくりなピアノストリングス時代が続いたからこそより今回のアレンジが意欲的で攻めたように感じられるという側面もあると思う。04年の「Sign」頃まででこういうアレンジが出てきてもたぶん今回は力強いな…程度でここまで感動しなかった。
★★★★★

himawari
Mr.Children
2017/07/26 ¥250

2.メインストリートに行こう(Hall Tour 2017 ヒカリノアトリエ)

93年の3rdアルバム『Versus』収録曲。この曲の作曲が桜井と小林武史の共作なので、今作にはこの部分にだけ小林武史の名前が記されている。ブラスが目立っていた曲だけにヒカリノアトリエのメンバーにブラス2名がいるというのはピッタリだったと思う。
★★★☆☆

3.PIANO MAN(Hall Tour 2017 ヒカリノアトリエ)

07年の13thアルバム『HOME』収録曲。ジャジーな楽曲でこれも元々ストリングスではなくブラスアレンジを効かせた曲だったので、ヒカリノアトリエの楽器構成がハマっている。
★★★☆☆

4.跳べ(Hall Tour 2017 ヒカリノアトリエ)

05年の12thアルバム『『I ♥ U』収録曲。歌詞に突如みのもんたが登場するハイテンションな謎曲…というヘンテコな印象しかなかった。今回3曲連続で随分ファン向けの選曲で並べてきたなぁ…。『コード・ブルー』が放送開始された中で「HANABI」のライブ音源を引っ張ってくるなんていうサービスをするどころか、ベスト盤選曲もされていないアルバム曲ばかり並べたてるとは…。前2曲と違い、元々無かったブラスが入る、サビでとっべぇぇぇぇぇ♪の後に入っていたリリクセーヨリリクセヨをメンバーも誰もやってないのでオリジナルとは少し印象が違う。

ここまでの3曲は相変わらず何の表記も無いが、5月12日三重県文化会館でのツアーファイナルのライブ音源と事前に発表されている。
★★★☆☆

5.終わりなき旅(2017.4.23 YOKOHAMA)

98年、現時点で最後のミリオンヒットシングル。この曲のみ日付が記載されているもののそれ以外の表記が無い。自身のライブではなく、ONE OK ROCKのツアー「ONE OK ROCK 2017 “Ambitions” JAPAN TOUR」横浜アリーナ公演にゲスト出演した際のライブ音源らしい。比較的マイナーな3曲が続いた後にいきなり頭3つくらい突き抜けた有名&人気曲が出てきたが、やはり好きな曲の方が聞いててより楽しい。

この曲に関しては発売直前の『関ジャム』で本人不在のミスチル特集をやった際に杉山勝彦がギターを弾きながらこの曲の凄さを解説していたので意図せずタイムリーだった。ただ杉山勝彦はこの曲の凄さの1つとして最初から最後までギターのストロークが変わらない事を挙げていた。最後のサビ前の「息を切らしてさ~」の部分、普通だったらギターの弾き方を変えるところを変えないのはセオリー違反であり、止まらない歩みを表現しているだかなんだか妄想じみた解釈で称えていた。わざわざセオリー通りなら普通こうするなんていうギターパターンまで披露していたが、このライブ音源ではその部分をCDと変えて、杉山勝彦が普通こうするといったような弾き方をしている。別にストロークし続けるのはライブにおいても貫くほどに必然的なアレンジだったというわけではないようだ。ていうか杉山勝彦赤っ恥じゃねーかこれ…。

同番組ではミスチル特集と言いながら桜井さん単独を盲目的に誇大解釈して称える傾向が目立ったが、素人が勝手に盛り上がるならまだしもプロミュージシャンが桜井さん本人も全く意図してなさそうな事まで誇大解釈して褒めたたえ続け、最後にゲストとして出ていたヒカリノアトリエのメンバーである小春がメンバー3人も必要な存在だと訴えるまでメンバー3人をないがしろにし続けた構成にしても非常に残念な内容だった。
★★★★☆

6.忙しい僕ら

C/Wで唯一の新曲。編曲はバンドではなく世武裕子。2015年のツアーで披露されるもCD化されていなかった曲らしい。完全なピアノストリングスバラード。これに関しては小林武史が参加していた末期と変わらない。せっかく新たな境地を見せた後で、今まで通りのようなピアノストリングス楽曲はタイミングが悪すぎた…。
★★★☆☆

忙しい僕ら
Mr.Children
2017/07/26 ¥250

表記があるのはここまでで以下2トラックはシークレットトラックとして収録

7.

25秒の無音トラック。当然25周年にかけているものと思われる。

8.ファスナー

02年の10thアルバム『IT’S A WONDERFUL WORLD』収録曲。元々スガシカオを意識して書いたという楽曲で、映画DVD『Split The Difference』ではスガシカオと共演したほか、2011年にはスガシカオが自身のアルバム『SugarlessⅡ』で単独カバーも行っていた。

『Split The Difference』ではかなりアレンジを改変していた記憶があるが、今作はオリジナルに近い。ゲストの割に随分スガシカオのボーカルが多いな…っていうか1番全部スガシカオじゃないかと思ったら、2017年5月6日さいたまスーパーアリーナでの「スガシカオ 20th Anniversary スガフェス!~20年に一度のミラクルフェス~」での共演ライブ音源のようだ。スガシカオ主宰のフェスだったらまあそりゃスガシカオの出番が多いのも納得。
★★★☆☆

初回盤DVD

1.Documentary Of himawari

2016年秋に桜井が出来たばかりの曲をライブ会場の舞台裏で弾き語りでスタッフやメンバーに聞かせているところからレコーディングまでの過程を追った内容。作りとしてはアルバム『REFLECTION』の初回盤DVDのドキュメントと同じような形だが、今作ではあの時よりもメンバー4人でアレンジを練っていく様子がきちんと映し出されている印象

というか『REFLECTION』の初回盤DVDの構成が桜井があれこれ悩んでいる様子ばかり長々と取り上げ、同時期にNHK『SONGS』で放映されたドキュメントの方が桜井だけではなくメンバー全員にちゃんとスポットを当てているという本末転倒な状態になっていていて公式しっかりしてくれよ…と思ったんだけど、今回はそこのところちゃんと修正してきた感じ。田原さんがしっかりと意見してギターに挑んでいく様子もしっかり映し出されているほか、最初にレコーディングした感じがいわゆる「いつもの感じ」であり、今回そうじゃなくてもっとラウドにしたいと桜井が希望して、バンド色を強く押し出そうとしている様子や、ストリングスの入れ方も広がる感じではないと要望していたリしていて、今作が確かにいつもと違うサウンドに仕上がっているのが納得できる内容。

2.君がいた夏(25th Anniversary Day -2017.5.10 NAGOYA-)

デビュー25周年記念日のライブにおける1stシングル。シングル自体は5月10日発売ではなく、5月10日に発売されたのはこの曲を収録した1stアルバム『EVERYTHING』なので必ずしも5月10日にこの曲じゃなければいけない!というわけではないが、なんだかんだシングル曲であり、シングルとしては1stなので感慨深いものはある。映像化前提の映像収録を行っていないようでライブ映像自体は資料用っぽいところがあるが、代わりに舞台裏映像や舞台裏で25周年を祝う様子などが多めに映し出されるので25周年感(?)を存分に感じられる。

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