GREEN GARDEN POP

リリースデータ

YUI初のベストアルバム。『ORANGE GARDEN POP』と2枚同時発売。ここまでの全21作24曲のA面曲全て、アルバムからもリード曲やタイアップ曲などを中心に2作に分散して収録。時系列ではなく、時期も曲調も偏らずに2作に振り分けされている。前作以降の唯一のシングル「fight」、前作未収録だった両A面曲「Your Heaven」はアルバム初収録。前作以降2012年は9月にシングル「fight」のリリースのみだったが、11月に今作を持ってYUIとしての活動を休止すると宣言、最初で最後のベスト盤を銘打ってのCMも制作された。初回盤は三方背BOX入りで、ヒストリーブック封入(ディスクは1枚だが品番が2連番になっており、ヒストリーブックに品番が割り当てされている)。今作ではデビュー〜20歳までの写真で構成されていてヒストリーとはされているが文章は無く時系列の写真集となっている。また対象店舗で2作同時購入すると2作のヒストリーブックに収まりきらなかった写真を収録した「WHITE BOOK」が別途付属する。

2枚に分けたのが失策となったか前作を下回る初動売上でEXILEに及ばず2位3位となり、1位を逃したのは1st以来となった。その後累計売上では何とか前作をわずかに上回ったが、下から3番目の売上となる。

1番おいしいところは収録し尽くしてしまっているというコンプリート盤だが絶妙に2分割されてしまっているのでどちらかだけでは網羅できない。しかし本当にコンセプトも時系列も無く、綺麗にヒット曲をスッパリ分けていてどちらかだけでもそれなりに綺麗にまとまってはいる。YUIの楽曲は一貫してコンパクトにまとまっているので、この曲数でもまだギリギリのフルボリュームではなくもう2曲くらいは収録可能だったりもする。時系列バラバラになっていて、全体には後期の方が優しい曲も増えたとはいえ並べて聞いた時に違和感が無く、聞きやすいポップ&ロックでキャッチーな曲が並んでいる印象。個人的には音が小さくまとまりすぎていてそこまで好きなサウンドプロデューサーではないんだけど、YUIの場合は元よりソロシンガーなのでそこまでバンドサウンドの迫力は毎回はいらないと思うし、声質との兼ね合いからもこのくらいがちょうど良かったのかなと思う。

「CHE.R.RY」「feel my soul」は無いものの全体には今作の方がヒットチューン揃いではあるかも。物凄く好きだという曲は無いが程よく耳に残る曲が並んでいるというのが総じてのYUIの印象だったなと改めて思う。それにしても「fight」の歌詞はいきなり"描く夢が全て叶うわけなどないけど"という歌い出しなのが衝撃。初期は何が何でもかなえてやるという夢への強い思いや決意ばかり歌っていたのに、中学生の合唱コンクール向けの楽曲でいきなりこの歌いだしって…。応援歌ではあるけど、妙に現実を意識しまくったこの歌詞、全体的にかなりお疲れ気味に思えてYUIとしての現状の活動を辞めたいという結論に至ったのが妙に納得できてしまった。

初回盤　　通常盤　　　2枚同時購入WHITE BOOK付

印象度★★★★☆

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