トビラ

No タイトル 作詞 作曲 備考
1 幸せの扉 北川悠仁 北川悠仁  
2 日だまりにて 岩沢厚治 岩沢厚治  
3 仮面ライター 北川悠仁 北川悠仁  
4 飛べない鳥 岩沢厚治 岩沢厚治 10thシングル 最高1位 売上38.2万枚
5 ガソリンスタンド 岩沢厚治 岩沢厚治  
6 何処 北川悠仁 北川悠仁  
7 ねぇ 北川悠仁 北川悠仁  
8 嗚呼、青春の日々 北川悠仁 北川悠仁 9thシングル 最高1位 売上34.1万枚
9 気になる木 岩沢厚治 岩沢厚治  
10 シャララン 北川悠仁 北川悠仁 10thシングルC/W
11 新しい朝 岩沢厚治 岩沢厚治  
12 心のままに 北川悠仁 北川悠仁 8thシングル 最高2位 売上28.9万枚
13 午前九時の独り言 北川悠仁 北川悠仁  

Strings & Brass Arranged by 阿部雅士(8,11,13)

リリースデータ

2000年11月1日 初登場1位 売上78.5万枚 A&R Producer:稲葉晃士
Produced by 寺岡呼人&ゆず
セーニャ・アンド・カンパニー(TOY'S FACTORY)

メンバー

Vocal,Acoustic Guitar,Electric Guitar,Pianica,Tambourine,Recorder 北川悠仁
Vocal,Acoustic Guitar,Harp,Recorder 岩沢厚治

ゆず3rdアルバム。ミニアルバム『ゆずマンの夏』から4ヵ月、フルアルバムとしては『ゆずえん』以来1年1ヵ月ぶり。『ゆずえん』以降の3シングルを収録。C/Wからは「シャララン」1曲のみが収録された。8thシングル両A面の「くず星」は未収録。ベストアルバムにも収録されず現在もアルバム未収録曲となっている。これまではアコースティックギターしかクレジットされていなかった北川にエレキギターがクレジットされ、ブラスアレンジは山本拓夫が担当していたが今作ではストリングス担当の阿部雅士がブラスアレンジも担当している。飛べない鳥」はシングル最高ヒット、「嗚呼、青春の日々」は2番ヒット(リリース当時は最高ヒット)と立て続けにシングル売上がピークを更新したタイミングだったが、初動売上こそ『ゆずえん』を数千枚上回っての自己最高を記録するもその後は伸び悩み、『ゆずえん』だけでなく『ゆず一家』も下回る3番ヒット作となった。

「ゆず〜」というタイトルを廃止、新たなトビラを開けていこうとした意欲作…というよりは混迷の1作。前向きに新たな世界の扉を開けようというよりは、ここから飛び出したいという苦悩で「トビラ」というより「カベ」にぶち当たってその壁を何とかぶっ壊したいかのような。Mr.Childrenの『深海』や『BOLERO』期に例えられる事も多いが、苦悩がにじみ出たゆずの歴史の中でも最も重めのアルバム。前年辺りから曲でもチラリ毒を見せていた北川はビジュアル面でイメチェンを図って突如金髪にしたり戻ったりと落ち着きが無く、目に見えてやさぐれてきていたが今作ではその苦悩が大爆発。

北川曲はどれも暗い感情を吐き出すよう歌詞のものが多くなり、引っ張られるようにロックテイストがやや強く出ている。ロックテイスト自体はこれまでも北川曲で主に見せることがあったがあくまでアルバムの1曲程度になっていた。しかしエレキギターをかき鳴らす「嗚呼、青春の日々」がシングルで出たことで一般的にもイメチェンというか方向性が変わってきた事が認識されたように記憶している。今作ではさらに「仮面ライター」で偽りの仮面を脱げなくなった苦悩を、「何処」や「午前九時の独り言」では社会批判や戦争や平和を通して国を憂うみたいな作風にまで手を出している。この辺りはどうも苦悩は伝わるもののなんかすでに誰かが散々言っていたようなことが並んでいるような印象。今となっては急に売れて多忙な時期が数年続いて大人の世界を知った後のミュージシャンに必ず来る反抗期のテンプレみたいな感じにも思えなくもない。今作で吐き出してスッキリしたのかわりとこれ以降すぐに通常モードに戻って引きずらなかったし。

対して岩沢曲は変わらぬ世界を歌っており、今までのゆずらしい曲も多い。「飛べない鳥」のように暗めの曲もありやや引っ張られた感じではあるけど、そこまで悩んでいる印象は受けない。北川曲での驚きと同時に岩沢曲で安心も出来るというのは、この頃はまだ2人のパワーバランスが半々だったからでありどちらがメインにもなれるデュオゆえのバランスだと思う。ただこのまま北川が内なる思いを吐き出し続ける方向性で飛んでいってしまったら危なかったかも…。

トビラ  

印象度★★★★☆

2016.4.26更新

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