また会いたいと思える友に、人生で何人巡り逢えるか?(Type-A,B)

リリースデータ

メンバー

青春高校3年C組ベストアルバム。番組終了に伴う最終作品として発売された。1st,2ndシングル収録曲のうち「たった一つだけの約束」以外の全曲と配信曲「自分のことがわからない」、最後の新曲「また会いたいと思える友に、人生で何人巡り逢えるか?」を収録。DISC-1は全種共通。1stシングルType-A,B,C,DのC/W「たった一つだけの約束」のみシングル収録曲の中で未収録だがこの曲は生放送時代(2018年4月〜2020年3月)の担任だったメイプル超合金、小峠英二、千鳥、三四郎、おぎやはぎ、バカリズム、日村勇紀(メインボーカル)、柴田英嗣、飯塚悟志が歌唱していた。

Type-A,BのDISC-2はCDデビュー前のオリジナル曲を一部を除いてほぼ全曲収録。Type-Aは女子アイドル部楽曲中心、Type-Bはそれ以外の楽曲を中心として収録し、「夕焼けはなぜ、一瞬なのか？」のみ共通。Type-Bの「俺のベビースターラーメン」は番組プロデューサーとディレクターによる歌唱でメンバーは不参加。
Type-Cは「卒業記念蔵出し企画「俺たちも熱海に連れて行け！青春高校緊急学級会」」を収録したDVD付。
オンライン個別お話し会参加券付のWEB盤はDISC-1のみ。

テレビ東京にて2018年4月〜2020年3月まで月〜金17時30分〜18時までの平日5日間毎日30分生放送を行い、理想のクラスを作る目的で当初は1週ごとに候補者が出演、金曜日にその中から1〜3名ほどが正式メンバーに選出されるという形を8週繰り返して1期生メンバーが確定。当初はバラエティ番組だったが、18年夏に文化祭ライブを行うとして部活分けしてオリジナル曲を各部活で練習。成功を収めた事から部活メンバー補強の目的で2週間のオーディション期間で2期生が加入し18年冬にはウィンターライブを開催。2年目には3期生オーディションを6週に渡って繰り返して3期生が加入した。19年4月からは新宿アルタKeyStudioでの水〜日での週5日公演を開始したが集客できなくなり1ヶ月で金土日に縮小するも頓挫して5月末にはテレビ東京のスタジオに会場を切り替えた。この辺りから番組人気は完全に伸び悩む事態となり、それでも部活主体、女子アイドル部メインとなり、2020年についにCDデビューが決定。しかし既に番組人気は低迷しており、CDデビューから間もなく月〜金の生放送終了が決定。2020年4月からは月曜深夜の録画週1放送となり、副担任の毎日レギュラーだったNGT48中井りかが降板し、日替わりレギュラーだった担任も日村勇紀、三四郎を残して全員降板するなど大幅に規模が縮小された。ここに新コロ騒動も加わり、メンバーがスタジオに集合できずに教室スタジオには日村と三四郎のみ、生徒は自室からのリモート出演を繰り返す状態となり、夏になんとか2ndシングルを発売するもついに力尽き、番組打ち切りが決定した。

番組では正式に卒業を発表しての卒業者と急に出演しなくなってそのまま消え去るフェードアウトのメンバーがいた。いずれにせよ全員がどれか1曲には参加していたが、正式卒業、フェードアウトに関係なく、村西里世、長野雅、山口茜、中本大賀、森田泰平は参加していた楽曲の歌唱メンバーからも名前が消されて参加曲がゼロとなっている。村西里世にはオリジナルソロ曲「引きこもりあるあるのうた」があり、当時YouTubeでもMVまで作って公開していたが唯一の未収録となった。ただし参加曲が消されたメンバーでもブックレット内での写真は消されておらず、当時の写真には普通に映りこんでいる。このようにデビュー前楽曲は当時のメンバーとは異なり、初期メンバーが不参加、途中加入のメンバーが参加した状態でのメンバー表記になっている曲が多い。この扱いの差は部活ごとに異なる。また「マイナスワン」でThe BUMPYに加入してその後男子アイドル部に移動した田中柊斗はメンバーとして関わった曲のラップパートの作詞を手掛けて番組OA当時は秋元康と作詞が連名表記になっていたはずだが、今作では一切表記されていない。

アイドル部Blue Springは当初は日比野芽奈、西村瑠香、女鹿椰子、ボールドウィン零と番組を途中で卒業した村西里世、長野雅、山口茜で「チャイムの途中で」のオリジナル歌唱メンバーはこの7人だったが、今作においてはBlue Spring全曲が3人卒業時点でのメンバー編成となっている。軽音部から前川がアイドル部へ移動して3期生メンバーが加入した際はBlue Springはそのまま、前川と3期生はハイスクールベイベーにアイドル部を2組に分けられたが、分けてからは1曲ずつ発表したのみでCDデビューに向けてはユニット分けが無くなった。ハイスクールベイベー名義が1曲しかないのはこのため。

PLANNERSは男子アイドル部の前身の企画ユニット。このユニットのみ2曲とも当時のオリジナルメンバー歌唱音源でそのまま収録されている。鈴木七瑠の参加曲は「バトラー」のみで、この後受験を理由に休業、受験後番組に復帰したが直後の部活再編成発表放送回でどこにも所属しない事が発表されると放送中に吐くという奇行に及んだ後に出演しなくなりそのままフェードアウトしていた。鈴木七瑠がいなくなってからは久保侑大が代わりに入り、増員後は男子アイドル部全員で披露していたが、何故か今作では鈴木→久保への差し替えをされずに収録された。

The BUMPYは「Leave it to me!」では当時の中心メンバーだった中本大賀が削除され、楽曲披露時加入前で参加していなかった涌嶋茜が参加してメインボーカルを担当。「マイナスワン」は当時中本大賀が突如離脱したため穴埋めとして三四郎の相田周二がセンターとして加入してて、相田メインボーカル音源でMVまで制作していたが、今作の音源では相田周二は参加しておらず、代わりに後にメインボーカルとして加入した奥村力(当時は軽音部)が参加。

Hey!Schoolは「うるさいうた」は当時のオリジナルメンバー編成のまま。中本休業の後を追うように休業フェードアウトした夘余野陽奈乃が唯一参加している…が、軽音部は当時の文化祭ライブでは生演奏していたが音源はスタジオミュージシャンの演奏どころかアレンジャーによる打ち込みと思われ、名前が載っているだけで実際にはボーカルコーラス以外のメンバー演奏はしていないと思われる。「自己嫌悪の夜」は当初は上島、松岡の加入のみで涌嶋はいなかった(The BUMPYに加入していた)が、今作では涌嶋がコーラス参加した音源で収録されている(涌嶋加入直後に奥村が突発性難聴で軽音部を離脱)。松岡は「好きならYeah! Yeah! Yeah!」の初披露ライブ時にはエレキギター&ギターソロ&サイドボーカルを担当し、「うるさいうた」も奥村在籍時は奥村と、奥村離脱後は涌嶋とツインボーカルで歌唱していたが、19年夏のライブ直後から休業フェードアウトしてメジャーデビューには不参加となったため、音源として名前が載っているのは「自己嫌悪の夜」のみ(コーラス)。

初期のライブから存在していた「青春高校のテーマ」「夕焼けはなぜ、一瞬なのか？」は最終在籍メンバーのみの歌唱となっていて、卒業・離脱したメンバーは全員外されている。また姜羽相は韓国からの留学生で新コロ騒動後は帰国しており、卒業式も唯一リモート出演とするなど関わってはいたが日本に来ていないため今作用に制作された新曲「また会いたいと思える友に、人生で何人巡り逢えるか?」には最終在籍メンバーで唯一不参加。姜羽相は「青春高校のテーマ」「夕焼けはなぜ、一瞬なのか？」には参加しているので今作用に録音したのではなく以前に録音してあった音源から卒業・離脱メンバーを抜いたのではないかと思われる。

という事でデビュー前音源はボーカルがちょいちょい途中加入メンバーに入れ替えられていてYou Tubeに残されている当時のライブ映像とは異なる。この頃の方が番組を見ていたのでちょいちょい当時見ていたものと違っていて違和感が…。楽曲自体は女子アイドル部は普通にいい曲だが、悪く言えば48/46グループのボツ曲を集めてきたようでもあり、秋元プロデュースの王道ではあるけどそれ以上にはならない感じ。メジャー以降はさすがにメイン扱いだっただけあってメジャーの耐えうる(?)1番まともな楽曲が続いてはいたけど、他の秋元プロデュースアイドルに続くとかそれ以上という存在感は最後まで無かったと思う。

PLANNERSはネタ臭が強い上にセンスが古臭くて昭和なダサさが何とも言えず真剣にやっていたメンバー(特に中心人物の河野)はちょっと気の毒だったなと。男子アイドル部になっても変わらずダサい曲ばかりで、ケガ等もあったとはいえ7人もいたのが最後は3人しかいなかった(5人残っていたが黒田と三鴨がライブに出ていなかった)というのも…。

The BUMPY→ディアフレンズはアイドルとバンドからあぶれた残りメンバー全員まとめたものなので玉石混交だったが曲自体はストレートにカッコいい方向性を目指していてネタ要素は無し。ここはきちんと素人がカッコよく踊るという方向性でプロデュースされている模様。音楽性は全く異なるが秋元案件としては素人のスタッフオジサンをカッコよくプロデュースした野猿の経験が活きたのかもしれない。

Hey!School→地球の音は演奏力がそこまで高くなかった(初代ギター2人と2代目ドラマー藤原が初心者なのでゼロから習得)とはいえ粗削りな「うるさいうた」は青春バンド感が出ていて「自己嫌悪の夜」もバラードとはいえメンバー各自が演奏する音をメインに構成したバンドサウンドだったのが、地球の音になってからはバンド風のあからさま打ち込みポップで外部装飾音入れまくりの編曲になってしまったのが残念。軽音部は1番期待して見ていたのでメジャーデビューに向けてはどんどんストレートなバンド路線から遠ざかるわ、自作OKと1度は言ったのに曲を持っていた涌嶋茜、松岡龍二郎のデモを速攻否定して自作チャレンジは一瞬で終了してしまうなど残念な部分が大きかった。しかも松岡はリードギター扱いだったがボーカル志向も強かったため、ツインボーカル用の曲を持ってきてお前はボーカルじゃないとメンバーにも否定されまくり、2人で歌うような曲があってもいいじゃないかと言ってもけちょんけちょんに言われた挙句に間もなく来なくなってしまった。「自分のうた」では今度はベースの本田をメインボーカルにして涌嶋をボーカルから降ろすなど完全に大人の都合で曲も編成も支配されて全く自由が効かなくなってしまったので番組終了を前に涌嶋が自身の夢(ミュージシャン)を叶えるために一足先に卒業(離脱)してしまったのもそりゃそうなるよなという扱いだった。

総じて歌メイン、女子アイドル部メインにした事で青春高校のプロジェクトは失敗に向かってしまった感じはする。もう少し自由に曲を用意できれば良かったんだろうけど、今作からは秋元プロデュースシステムの限界が感じられる。ジャニーズで作詞した時はそこまででもなかったけど、男子アイドル部の絶望的なダサさ、バンドプロデュースに関してはザ・コインロッカーズで奇をてらいすぎて大失敗したばかりだし、秋元康の男子アイドルとバンドのプロデュースはセンスが古すぎやしないか。これでは自作能力のあった田中、涌嶋、松岡が離脱するのも当然だったと思う。寄る年波に勝てない感じがどうしても出すぎてしまっていて女子アイドルにしても48/46系列を見切ったプロリスナーからは楽曲の古さを指摘するプロ批評も出てくるようになっているし、もう少しイマドキの若者に合わせた感じの曲を与えても良かったんじゃないだろうか。

番組前半期は良かっただけに後半は目に見える失速と真剣なメンバーがちょっとかわいそうになるような楽曲ばかりでこの結末は新コロによってより酷いものになったのも事実ではあるけど終焉自体は必然だったと思う。

Type-A　　Type-B　　Type-C(DVD付)　

印象度★★★☆☆

2021.6.20更新

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