S.O.S. THE BEST OF ABBA

No タイトル
邦題(カタカナ表記以外)
作詞作曲 備考
1 S.O.S. B.Andersson/S.Anderson/
B.Ulvaeus
日本先行シングル 最高15位 売上13.1万枚
3rdアルバム『ABBA』収録曲、8thシングル
2 Chiquitita B.Andersson/B.Ulvaeus 先行シングル両A面曲
6thアルバム『VOULEZ-VOUS』収録曲、18thシングル
3 Dancing Queen B.Andersson/S.Anderson/
B.Ulvaeus
4thアルバム『ARRIVAL』収録曲、11thシングル
4 That's Me B.Andersson/S.Anderson/
B.Ulvaeus
4thアルバム『ARRIVAL』収録曲、11thシングルB面
5 Take A Chance On Me B.Andersson/B.Ulvaeus 5thアルバム『The Album』収録曲、15thシングル
6 Eagle B.Andersson/B.Ulvaeus 5thアルバム『The Album』収録曲、16thシングル
7 Summer Night City B.Andersson/B.Ulvaeus 6thアルバム『VOULEZ-VOUS』(97年再発以降)収録曲、17thシングル
8 Voulez-Vous B.Andersson/B.Ulvaeus 6thアルバム『VOULEZ-VOUS』収録曲、20thシングル
9 Gimme! Gimme! Gimme! (A Man After Midnight) B.Andersson/B.Ulvaeus 6thアルバム『VOULEZ-VOUS』(01年再発以降)収録曲、21stシングル
10 The Winner Takes It All B.Andersson/B.Ulvaeus 7thアルバム『SUPER TROUPER』収録曲、23rdシングル
11 On and on and On B.Andersson/B.Ulvaeus 7thアルバム『SUPER TROUPER』収録曲
12 Super Trouper B.Andersson/B.Ulvaeus 7thアルバム『SUPER TROUPER』収録曲、24thシングル
13 Mamma Mia B.Andersson/S.Anderson/
B.Ulvaeus
3rdアルバム『ABBA』収録曲、9thシングル
14 Money,Money,Money B.Andersson/B.Ulvaeus 4thアルバム『ARRIVAL』収録曲、12thシングル
15 Knowing Me,Knowing You B.Andersson/B.Ulvaeus 4thアルバム『ARRIVAL』収録曲、13thシングル
16 The Name Of The Game
きらめきの序曲
B.Andersson/S.Anderson/
B.Ulvaeus
5thアルバム『The Album』収録曲、14thシングル
17 Fernando
悲しきフェルナンド
B.Andersson/S.Anderson/
B.Ulvaeus
4thアルバム『ARRIVAL』(97年再発以降)収録曲、10thシングル
18 Lay All Your Love on Me B.Andersson/B.Ulvaeus 7thアルバム『SUPER TROUPER』収録曲、25thシングル
19 Waterloo
恋のウォータールー
B.Andersson/S.Anderson/
B.Ulvaeus
2ndアルバム『Waterloo』収録曲、4thシングル

リリースデータ

2001年2月7日
2007年1月17日(再発)
初登場3位
最高103位
売上56.6万枚
売上0.7万枚
ユニバーサル
ユニバーサル

メンバー

Agnetha Faltskog
Bjorn Ulvaeus
Benny Andersson
Anni-Frid Lyngstad

ABBA日本独自ベストアルバム。滝沢秀明、深田恭子が主演したTBS系ドラマ『ストロベリー・オンザ・ショートケーキ』OPに「Chiquitita」、EDに「S.O.S.」が起用された。ドラマに合わせて日本独自企画のベストアルバムとして今作が発売され、大ヒットを記録した。1月25日に先行シングルとして「S.O.S/チキチータ」が発売され、こちらも10万枚を越えるヒットを記録。O社の記録上は70年代に記録した『ARRIVAL』『VOULEZ-VOUS』、ベストアルバム『Greatest Hits Vol.2』の3作の売上(LP/CT合算)には及ばなかったが、CD以降では唯一のトップ10入りで、断トツ最大の売上を記録。07年に廉価盤として再発され、こちらは09年の2〜3月にかけて連続ランクインしている。

脚本家の野島伸司は90年代に数々のヒットドラマ、あまり視聴率的に高くはなくともインパクトのある作品、問題作を生み出した人気作家となっていた。主題歌に昔の曲やアーティストの曲を複数起用することが多く、これ以前にも『高校教師』で森田童子、『未成年』ではカーペンターズ、『ひとつ屋根の下』シリーズではTULIP(財津和夫)、『世紀末の詩』ではジョン・レノン、『リップスティック』ではREBECCAを起用するなどしており、それぞれ規模は違うものの、リバイバルヒットを記録していた。今作の後でも04年の『プライド』ではQUEENを起用し、そちらは独自企画ベスト盤がミリオンに達するほどのリバイバルを巻き起こした。

ドラマ『ストロベリー・オンザ・ショートケーキ』はタイトル自体に意味は無いが頭文字をとると「S.O.S.」となり、これは片思いの連鎖を描いた登場人物たちの心情を表現していた。ストーリーは高校生の滝沢秀明が親の再婚で妹(学年1つ下)になった深田恭子の天真爛漫さに片思いをする、しかし深田恭子は滝沢の同級生で2年ダブりの窪塚洋介に片思いし、窪塚洋介は担任の石田ゆり子に片思いし(それを理由に留年している)、石田ゆり子は事故で死んだ婚約者を忘れられない。滝沢秀明には隣人で幼馴染の内山理名が片思いしている…という全部一方通行のドラマだった。OP/ED共に印象的に使用されていて個人的にはこれで初めてABBAを知った。ドラマ自体は正直途中でグダった印象で、あまり結末も覚えておらず、評判も微妙だったのを記憶しているが、ABBAの楽曲の鮮烈な印象はずっと残っていて、当時は手に取らなかったが後にABBAを聞いてみるきっかけになった。

収録曲は『ABBA GOLD』から15曲、『MORE ABBA GOLD』から3曲、あと1曲「That's Me」を足したもの。世界的に定番ベストとされている『GOLD』を中心にして数曲入れ替えた感じになっている。日本では『ABBA GOLD』はさほどヒットしたわけでもなく(それどころか92年当時100位圏外)、ドラマ効果と今作が爆発的にヒットした事で今作でABBAを知った若いリスナーがかなり多かった。一方で根強いファンにとっては"にわか"の大量出現、便乗したような今作の存在には否定的(定番ならもう『GOLD』があるだろ的な)…という構図になっていたんじゃないかと思う。

確かに選曲に真新しさは無いんだけど、ドラマ『ストロベリー・オンザ・ショートケーキ』がきっかけだったのでやはりその主題歌である2曲、続けて「Dancing Queen」という今作の配置は個人的には最強であり、ベスト盤として最も好印象なのも今作になってくる。調子に乗って続編を出さずにスッキリとこれ1作で代表曲を提示したというのも聞きやすくて良い。『ABBA GOLD』は再発が多すぎる上に輸入盤まで入り乱れると一体どれが最新盤なのかも分かりにくいが、今作は売れただけあって格安で投げ売りされている事もあるので手に取りやすいというのも魅力だ。

S.O.S.~ベスト・オブ・アバ07年盤  S.O.S.〜ベスト・オブ・アバ  

印象度★★★★★

2017.5.8更新

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