Voyage
No | タイトル | 作詞作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | I Still Have Faith in You | Benny Andersson and Bjorn Ulvaeus | Benny Andersson | 9/3先行配信 |
2 | When You Danced with Me | Benny Andersson and Bjorn Ulvaeus | Benny Andersson | |
3 | Little Things | Benny Andersson and Bjorn Ulvaeus | Benny Andersson | シングルCD(カット、日本未発売) |
4 | Don't Shut Me Down | Benny Andersson and Bjorn Ulvaeus | Benny Andersson | 9/3先行配信 |
5 | Just a Notion | Benny Andersson and Bjorn Ulvaeus | Benny Andersson | 10/22先行配信 BOX『THANK YOU FOR THE MUSIC』収録 未発表デモ音源集メドレー「ABBA UNDELETED」の1曲 |
6 | I Can Be That Woman | Benny Andersson and Bjorn Ulvaeus | Benny Andersson | |
7 | Keep an Eye on Dan | Benny Andersson and Bjorn Ulvaeus | Benny Andersson | |
8 | Bumblebee | Benny Andersson and Bjorn Ulvaeus | Benny Andersson | |
9 | No Doubt About It | Benny Andersson and Bjorn Ulvaeus | Benny Andersson | |
10 | Ode to Freedom | Benny Andersson and Bjorn Ulvaeus | Benny Andersson |
リリースデータ
2021年11月5日 2021年11月5日(with『ABBA GOLD』) |
初登場4位 初登場16位 |
売上2.8万枚 売上0.6万枚 |
Produced by Benny Andersson Associate Producer:Bjorn Ulvaeus |
ユニバーサル |
メンバー
Agnetha Faltskog |
Bjorn Ulvaeus |
Benny Andersson |
Anni-Frid Lyngstad |
ABBA9thアルバム。40年ぶりの新作アルバム。ABBAの作品自体はベスト盤が2014年頃まで各国で発売されていたが、世界共通のベスト盤としては2001年の『The Definitive Collection』が最後、日本では2014年の『40/40 THE BEST SELECTION』が最新となっていて、それ以外の作品では2014年に1979年のライブを音源化したライブCD『Live at Wembley Arena』を発売して以来となる。2016年にアバターを駆使したバーチャルなABBAの新プロジェクトが発表されていて、2018年にはそれに向けて新曲「Don't Shut Me Down」「I Still Have Faith in You」の2曲をレコーディングしたと発表。TV番組の制作も発表されそこでこの新曲2曲が発表されるはずだった…が、続報が流れなくなり、番組も無くなってしまい新曲も未発表のままお蔵入りしてしまっていた。ところが2021年になって更なる新曲を制作していた事が発表され、40年ぶりのフルアルバムの形での復活となった。「Just a Notion」は新曲ではなく1994年に発売された4枚組BOX『THANK YOU FOR THE MUSIC』に収録された未発表デモ音源メドレー「ABBA UNDELETED」に含まれていた1978年の未完成曲でカバーバンドArrivalが完成版を先に発表していたが、今作でABBAとして正式な発表となった。今作の発売告知と共に2018年に完成したとしながらここまで未発表になっていた「I Still Have Faith in You/Don't Shut Me Down」の2曲を両A面の形で先行配信。10月22日には現役当時の未発表曲だった「Just a Notion」が先行配信された。12月3日に初のクリスマスシングルとして「Little Things」が1曲入りシングルCDとしてカットされたが日本では未発売で輸入盤のみの流通となった。
クレジットは作詞作曲は2人の共作、アレンジとプロデュースはBenny Andersson単独名義でピアノとシンセの演奏も担当。Bjorn Ulvaeusは日本語解説ではギター担当のメンバーとして紹介されているが、クレジットではギターはサポートミュージシャン2名のみ、Bjorn UlvaeusはAssociate Producerとしてのみクレジットされている。バンドメンバーは基本的に現役当時のサポートミュージシャンや『マンマ・ミーア!』のサントラやソロ作品等でメンバーと長く付き合いのある面々が担当している。
世界仕様としてはCDはアート・カード、ステッカー、ポスター付Deluxe Box、CDのみStandard Edition、メンバー4人のソロジャケット仕様4種の6種。
LPではStandard Black
Vinyl、Exclusive
Green Vinyl、Exclusive
White Vinyl、Picture
Disc 1、Picture
Disc 2とレコード盤のデザインや色違いで5種。
カセットはStandard
Cassette、Alternative
Artwork Cassette(メンバー4人のソロショット)、Alternative Artwork Cassetteの各ソロ4種の6種。
と、基本的に音源自体は全10曲で共通しているがジャケットや仕様違いで複数種発売された。これらは日本においては全て輸入盤としての流通。
日本では独自企画として過去発売作とのセット販売が3種用意された。
日本では未発売だった全36曲のMV集DVD『エッセンシャル・コレクション』が付属する『ヴォヤージ with 『エッセンシャル・コレクション』』(フォトカードはAnni-Frid
Lyngstad)
78年に来日した際の番組「アバ・スペシャル」でのスタジオライブと2度の来日ドキュメントを収録した2枚組既発DVD『アバ・イン・ジャパン』が付属する『ヴォヤージ with 『アバ・イン・ジャパン』』(フォトカードはBenny
Andersson)
1992年にリリースされて世界的なリバイバル大ヒットを記録した定番ベスト『ABBA
GOLD』が付属した『ヴォヤージ
with 『アバ・ゴールド』』(フォトカードはBjorn
Ulvaeus)
1種のみのスタンダード・エディション(フォトカードはAgnetha
Faltskog)。
と、4形態で発売。封入されるソロショットのフォトカードが4種で振り分けられている。また日本独自企画としてSHM-CD仕様(『ABBA
GOLD』もSHM-CDだが過去にSHM-CD化されている)。
アートワークやジャケット、フォトカードに使用されたメンバーはCG加工(これがアバターのヴァーチャルなABBAと思われる)されていて、実物よりも若々しい姿になっているが、それでも現役当時ほどの過度な若返りはさせていないようで現役当時の姿よりは現在の姿を元にしているように見受けられる。
70歳を越えている女性メンバー2人の声が出るのかというが最大の懸念だったがパッと聞きそこまで変わっていなくて確かにABBAの新曲だと認識できる。よく聞けばさすがにおばあちゃん感はあって当然であり年を取った感じはするし、もしかしたら本人ビジュアルだけでなく声も多少いじって修正はしているのかもしれないが気になるほどではない。楽曲も確かにABBAの新作。ある程度ノリのいい曲もあるがさすがにアップテンポな曲や「Dancing Queen」ばりの伸びやかさだとか新たな代表曲となりうるような強いメロディーやすぐに口ずさめるほどのキャッチーさは無い。正直なところ現役時代8作に続けて今作がリリースされていれば1番地味なアルバムと評されていただろうとは思う。
ただ40年ぶりである。全員存命で活動を継続することさえも難しいほどの年数が経過しているのに、オリジナルメンバーのまま40年ぶりに復活して新作アルバムを出すなんて前代未聞でマジで前例がない。それゆえに実現しているだけでも奇跡で、40年ぶり70代になって再集結してリリースされた新作として考えればこれは十分に素晴らしいアルバムなんじゃないだろうか。40年ぶりという響きやこの年でまだここまでやれているというので評価が押しあげられているのは否めないが、現役時代には無かった深みは確実に存在しているし、良いアルバムである事も間違いない。
DVD『エッセンシャル・コレクション』付 DVD『アバ・イン・ジャパン』付 ベスト盤『アバ・ゴールド』付
印象度★★★★☆
2021.11.28更新