中今
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | ことのは(Here and Now Ver.) | 相川七瀬 | 池田綾子 | 山部泰嗣 | 11thアルバム『今事記』収録曲 リアレンジ |
2 | 光の船 | 相川七瀬 | 池田綾子 | ete'site | |
3 | 心のバトン | 相川七瀬 | 池田綾子 | ete'site | |
4 | Crystal Heart | 相川七瀬 | Three Djwal Khui | 宮崎裕介 | Rockstar Steady アルバム『Gossip』収録曲 リアレンジ |
5 | Pray for the world | 相川七瀬 | 池田綾子 | 宮崎祐介 | |
6 | 永遠の糸 | 相川七瀬 | 高田有紀子 | 半田彬倫 | |
7 | むすんでひらいて | 相川七瀬 | 池田綾子 | 山部泰嗣 | 22/12/21先行配信 |
※「Crystal Heart」編曲は宮崎裕介で続く「Pray for the world」編曲はよく見ると宮崎祐介になっているが誤表記と思われる。
リリースデータ
2023年1月25日 | 初登場126位 | 売上0.04万枚 | Producer:相川七瀬 | avex trax |
相川七瀬14thアルバム。4年7ヶ月ぶりの新作。読みは「なかいま」。2013年の11thアルバム『今事記』のシリーズ第2弾と銘打たれている。"ROCKではない相川七瀬の「魂」の言の葉の集合体"とされ、日本最古のオーケストラと言われる雅楽をアレンジに取り入れた企画作となっている。「ことのは」は『今事記』収録曲のリアレンジ。「Crystal Heart」はRockstar Steady名義で発表していた楽曲のリアレンジ。「心のバトン」は2012年には出来ていてライブでは何度か披露していたが未発売になっていた楽曲で今作では歌詞を少し変えて収録。「永遠の糸」も20年前には完成していたと説明されている。「むすんでひらいて」はリード曲として1ヶ月前に先行配信されていた。1種発売。
和楽器を担当したのは宮本卯之助商店で、和楽器関連のクレジットのみ掲載されているが、和楽器が導入されているのは「ことのは(Here and Now Ver.)」「むすんでひらいて」のみで、それ以外の楽曲やこの2曲にしても和楽器以外の演奏クレジットは一切表記されていない。音の感じから基本的には1人オケ制作の打ち込みと思われ、バンドサウンドではない。
先行配信の「むすんでひらいて」が思いっきり和楽器が響き渡り、今作は雅楽を取り入れたと告知され、1曲目から和楽器が鳴り響くのでそういう作風なのかと思いきや和楽器導入はこの2曲だけ。それ以外の楽曲はしっとりとした和風バラードで統一されているものの和楽器は使用されていない。しかし最初と最後が和楽器全開で全体の曲調も統一されているので和風である印象には変わりない。正直和楽器や雅楽の要素入れ過ぎてもちょっとやりすぎというか厳かになりすぎて終始正座で構えて聞かなきゃならないような凛とした空気になりすぎるのでこのくらいの方が聞きやすかった。コンセプトとしてもフルアルバムではない7曲編成くらいがちょうどよく、ロックではないしっとりモードの相川七瀬としてもたまにはこういうのもいいなという、あくまでアナザーサイドとしては良いアルバム。しっとり歌った時のボーカルはロック路線とはまるで異なるが、これはこれで昔から違った魅力があるのでロック一辺倒だけではもったいないのも確か。改めてボーカリストとして優れていたんだなと思う。47歳(発売時)にして明らかに低くなってきたとか、デビュー曲歌うともう別人みたいになった…といったありがちな経年変化が起きていないのも凄い。
10年前の『今事記』以降は『Treasure Box-Tetsuro Oda Songs-』も織田哲郎作曲のカバーアルバムという企画作だったが全開にロックアレンジで統一した内容だったし、その後の『NOW OR NEVER』『ROCK GOES ON』も王道のロック路線で、3作連続王道ロックだったので順番としてはここで非ロック路線に行くのはいいんだけど、新作が4年7ヶ月ぶりだからなぁ…。25周年だった2020年はライブ規制もあったので2021年まで引き延ばしたが一応25周年記念らしく織田哲郎ら過去関与のギタリストをバンドメンバーに迎えてのライブは行われていたので、本人としては存分に原点回帰での王道ロック路線はきっちりやった後での今作という流れではあるんだろうけど、前作から過去最長4年7ヶ月もブランクがあっての久々の新作が異色モードというところは気になるところではあった。まあ新作が停滞している間に既に30周年の方が近くなってきているので、30周年はそろそろちゃんとした形での今までの総括、そこまでには王道ロックでの新曲も聞きたいところ。さすがに次もこの路線っていう事はないだろう。
印象度★★★☆☆
2023.2.19更新