Red
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | 光と影の迷宮 | 織田哲郎 | 織田哲郎 | 織田哲郎 | |
2 | 夢見る少女じゃいられない | 織田哲郎 | 織田哲郎 | 織田哲郎 | 1stシングル 最高12位 売上36.8万枚 2024年7インチアナログ盤 最高49位 売上0.07万枚 |
3 | LIKE A HARD RAIN | 相川七瀬、織田哲郎 | 織田哲郎 | 織田哲郎 | 3rdシングル 最高8位 売上30.5万枚 |
4 | SHAKE ME BABY | 相川七瀬 | 森徹也、織田哲郎 | 秋葉伸実、森徹也、織田哲郎 | |
5 | Sayonara | 相川七瀬 | 織田哲郎 | 織田哲郎 | |
6 | BREAK OUT! | 織田哲郎 | 織田哲郎 | 織田哲郎 | 4thシングル 最高4位 売上33.6万枚 |
7 | GLORY DAYS | 相川七瀬、井手功二 | 織田哲郎 | 織田哲郎 | |
8 | Love me | 相川七瀬 | ホリエアキラ | ホリエアキラ | |
9 | バイバイ。 | 織田哲郎 | 織田哲郎 | 織田哲郎 | 2ndシングル 最高19位 売上16.7万枚 |
10 | 最後の夜 | 相川七瀬 | 織田哲郎 | 織田哲郎 | 3rdシングルC/W |
11 | 今でも…。 | 相川七瀬 | 織田哲郎 | 織田哲郎 | 4thシングルC/W |
リリースデータ
1996年7月3日 2012年3月21日 |
初登場1位 | 売上245.5万枚 | Produced by 織田哲郎 | motorod(avex trax) |
相川七瀬1stアルバム。95年11月デビュー。シングル4作とC/W2曲を収録。全面的に織田哲郎がプロデュースを担当し、ギターは全て織田哲郎が担当し、キーボードとプログラミングも4,8以外は織田哲郎が担当し、コーラスも行うなど作詞作曲編曲だけでなく演奏もほぼ1人で手掛けている。シングルは3rd、4thでようやくトップ10入りを果たしていたがいずれもロングヒットを記録して4作中3作が30万オーバーのヒットを記録している中で今作が発売され、空前絶後の大ヒットを記録した。自身最大のヒット作にして、2番目である次回作との差も100万枚を越えている。2012年には過去のヒットアルバムを廉価再発するエイベックスのマスターピースシリーズに2ndと共に選ばれ再発されている。
相川七瀬は1990年15歳の頃にソニーとビーイングが主催していたオーディションで審査員をしていた織田哲郎と出会ったとされている。オーディションでは結果を出せなかったようだが織田哲郎に見込まれ、説得の末にデビューの準備が開始された。当時ZARD、DEEN、FIELD OF VIEWらへ楽曲提供を行っていた織田哲郎は当然ビーイングでデビューさせるつもりだったと述べており、今作のレコーディングが当時ビーイングが使用していたT's Studioで行われたのもこのためと思われる。しかしビーイングに「出さない」と断られ、他でやっても構わないということでエイベックスと組むことになった。これは織田哲郎のインタビューで語られている内容で、相川七瀬を発掘した元々のオーディションの主催先であるソニーやビーイングに都度ちゃんと確認を取っていた事が改めて語られているが、ビーイング側は07年の『BEST OF BEST 1000』にてビーイング主催のオーディションで発掘した相川七瀬を過去ビーイングが手がけたコンセプトを踏襲した上で新興勢力だったエイベックスと組んだことが裏切り行為であり、長戸大幸と織田哲郎が袂を分かつことになるのも当然という見解を示していたため、相川七瀬のデビューを巡っての双方の見解には食い違いがある。また実際にはすぐに関係が切れたわけではなく、織田哲郎は95年の相川七瀬のデビュー以降もしばらくは並行してビーイングでも曲提供を行っており、ビーイングでの最後の曲提供は98年3月のZARDの「息もできない」だった。
初期のTUBEやB.B.クィーンズへの提供では編曲も手掛けていた織田哲郎だが、作曲のみという形が多かった90'sビーイングでの提供と違い(ビーイングでも96年にはBA-JIのようにプロデュースした作品はある)、今作は作詞、作曲、編曲、演奏まで全面的なプロデュースでかなり気合の入った作品。演奏もほぼ織田哲郎だが、今作はギター以外は打ち込みで、ハードなギター+煌びやかなキーボード+打ち込みによるダークな雰囲気のロックナンバーが並んでいる。とんがった雰囲気はあるもののそのどれもがキャッチーで聞きやすく、かなり売れ線全開なのでヒットチャートミュージックとして実に優れた仕上がり。明るくポップなものが多かった当時のヒットシーンではかなり新鮮で空白のポジションだった事もあってこれだけのヒットになったのかも。一方でシングル以上に強い曲は無く、気合は入っているんだけど意外と飽きやすいところもあり、アルバムとしての完成度自体は次の2作の方が高いように思う。後のベスト盤『ID』を聞いてしまうとあまりそれ以上のものが無い印象もあるけど、シングルだけで十分お釣りがくる1作。
印象度★★★★☆
2016.2.27更新