時のシルエット
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | Aka | AIKO | AIKO | 島田昌典 | |
2 | くちびる | AIKO | AIKO | 島田昌典 | |
3 | 白い道 | AIKO | AIKO | 島田昌典 | |
4 | ずっと | AIKO | AIKO | 島田昌典 | 29thシングル 最高4位 売上6.4万枚 |
5 | 向かいあわせ | AIKO | AIKO | 島田昌典 | 27thシングル 最高2位 売上6.8万枚 |
6 | 冷たい嘘 | AIKO | AIKO | 島田昌典 | |
7 | 運命 | AIKO | AIKO | 島田昌典 | |
8 | 恋のスーパーボール | AIKO | AIKO | 島田昌典 | 28thシングル 最高4位 売上9.7万枚 |
9 | クラスメイト | AIKO | AIKO | 島田昌典 | |
10 | 雨は止む | AIKO | AIKO | 島田昌典 | |
11 | ドレミ | AIKO | AIKO | 島田昌典 | |
12 | ホーム | AIKO | AIKO | 島田昌典 | 28thシングル両A面曲 |
13 | 自転車 | AIKO | AIKO | 吉俣良 |
リリースデータ
2012年6月20日 2023年11月22日(アナログ盤) |
初登場1位 初登場30位 |
初動10.2万枚、売上14.5万枚 売上0.2万枚 |
All tracks produced by aiko,atsushi chiba | ポニーキャニオン |
aiko10thアルバム。ベスト盤を経て2年3ヵ月ぶりのオリジナルアルバム。ベスト盤には09年までのシングルしか収録されていなかったため、ベスト前の「向かいあわせ」含む前作『BABY』以降の3シングル4曲が収録されている。ベスト盤を経由せずにオリジナルアルバムを辿ればシングルを回収できるようになっている。今回は先行シングルが無く、最新シングルが2011年11月と半年以上前だった。CMと情報番組タイアップのついた「くちびる」がリード曲としてPV制作、TV出演等で歌われていた。今回も初回盤はカラートレイ仕様でジャケ写が異なる。2023年7月に1st〜4th、8月に5th〜8th、11月に9th〜12th、2024年1月に13th〜15thと順次アナログ盤で発売された。
ベストを経ても変化は無く、制作陣もいつも通り。近年シングルがやや弱くなってきた感はあったが、アルバムの流れで聞くとどれも数段よく聞こえてくる。冒頭3曲はアルバム曲で始まり、この3曲がいきなりシングルと並んでも遜色ない曲なんだけど、特に「Aka」には引き込まれる。「くちびる」よりリード曲っぽいどころか今作中個人的に1番残る曲だと思うんだけど、今回アルバム曲全体でさわやかでポップな曲が多い。アルバム全体の作風をリードするのであれば、長尺バラードの「Aka」よりは「くちびる」の方がアルバム全体を提示する1曲なのかもしれない。その後中盤を過ぎてもダレる事なく突き進んでいき、シングルから想定していた内容よりも格段に好印象。ド・バラードが少なく、比較的テンポのある曲が多いのも特徴だが、何より今までで1番ポップなんじゃないかというくらいに軽快。なんだかんだ退屈な曲は毎回あったのだが、今回は特に無かった。かなり聞きやすいアルバムである。ロック色が強いのは「運命」くらいだが、これもいいアクセントになっている。ただ何か足りない感じもして、旧作の演奏クレジットを見直してみたら、今回は10枚目にして初めて管楽器(サックスやトランペット等)が一切使用されていないことに気付いた。作風がやや似通って聞こえる面もあるんだけど(今回はそれがいい方に作用しているとは思う)、そういったアクセントが無かったせいか。全曲オーソドックスなバンド(ギター、ベース、ドラム、ピアノ)を基本にしてストリングス(9曲で使用)を絡めたアレンジになっている。これまで管弦楽器をそこそこのバランスで使ってきたaikoサウンドからすると、いきなり傾きすぎな気はするが、まあそこまで飽和している感じはしないし、他の楽器の方が目立って聞こえるのでそんなには気にならない。「恋のスーパーボール」なんかは今までだったら弦ではなく管楽器で表現していたような気はするけど、島田昌典はいきものがかりストリングス病化を担っているアレンジャーの1人でもあるので、これがJ-POP多様化が行きついた果ての今の唯一明確な「流行りの音使い」なのだろう。
印象度★★★★☆