COVERS-Sora Amamiya favorite songs-
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 原曲 |
1 | かもめが翔んだ日 | 伊藤アキラ | 渡辺真知子 | 宮永治郎 | 渡辺真知子 |
2 | みずいろの雨 | 三浦徳子 | 八神純子 | 宮永治郎 | 八神純子 |
3 | フライディ・チャイナタウン | 荒木とよひさ | 海老名泰葉 | 宮永治郎 | 泰葉 |
4 | たそがれマイ・ラブ | 阿久悠 | 筒美京平 | 宮永治郎 | 大橋純子 |
5 | 時の過ぎゆくままに | 阿久悠 | 大野克夫 | 宮永治郎 | 沢田研二 |
6 | 異邦人 | 久保田早紀 | 久保田早紀 | 宮永治郎 | 久保田早紀 |
7 | 北ウイング | 康珍化 | 林哲司 | 宮永治郎 | 中森明菜 |
8 | 悲しみがとまらない | 康珍化 | 林哲司 | 宮永治郎 | 杏里 |
9 | SWEET MEMORIES | 松本隆 | 大村雅朗 | 宮永治郎 | 松田聖子 |
10 | レイニーブルー | 大木誠 | 徳永英明 | 宮永治郎 | 徳永英明 |
11 | 恋におちて-Fall in love- | 湯川れい子 | 小林明子 | 宮永治郎 | 小林明子 |
リリースデータ
2021年10月6日 | 初登場8位 | 売上0.5万枚 | ミュージックレイン |
雨宮天1stカバーアルバム。3rdアルバムから約1年ぶり。自身のラジオ番組で歌謡曲のコーナーをやっていたり、文化放送の歌謡曲特番を担当したり、ソロデビュー以降2016年、2019年、2021年と歌謡曲カバーライブ「雨宮天 音楽で彩るリサイタル」を開催したりと本人が自身が生まれるより前の昭和の歌謡曲を好んでおり、その好みを反映させて選曲した歌謡曲のカバーアルバムとなっている。1種発売。
選曲は「音楽で彩るリサイタル」の第1回(2016年)から歌われていた曲も多く3回やってついに音源化が実現したというような形。実際のライブではREBECCAやカーペンターズを歌ったこともあったようだが基本的にほぼ昭和歌謡ばかりで好みは歌謡曲に集中しているようだ。個人的には同時代でもフォークやニューミュージックと呼ばれていた人たちの方が馴染みがある(両親が共に歌謡方面よりもフォーク/ニューミュージック系を聞いていた影響も大きい)一方で昭和歌謡にはやや苦手意識がある。さすがにどこかで耳にはしたことはある有名曲ばかりではあるが、全員ちゃんとは聞いたことが無い(カバーの方でなじみ深いものは一部ある)。93年生まれの雨宮天がここまで昭和歌謡好きとは知らなかったが、率直にまあ同時代の曲でも好みがちょっと合わないなぁ…とは思った。
ただ作りは非常に丁寧でアレンジャーに宮永治郎を招き、全曲しっかり生バンドで普段よりも上質なサウンドを実現。原曲を丁寧に再現するようなオケになっている上に声優らしく曲ごとに声色を変えて寄せていく。昭和歌謡を現代に新解釈するのではなくアレンジまで含めた原曲の雰囲気を忠実に再現して昭和歌謡を現代にそのまま再提示するというスタイルで、実に豪華なカラオケという見方もあるとは思うけど、歌も演奏もしっかりしているし、いちいち個別に聞きに行く機会などほとんどないような各楽曲の良さも確かに感じられた。昭和歌謡はそんな好みではなかったが聞いてみればそこそこ好印象なアルバムだった。あとやはり昔は曲が短いのに特に短いと感じさせないまとまりの良さがあるように思う。サブスク普及で長いと飽きられて再生されないとか言われるようになってから改善傾向だが、盛りがちになっていった00年代以降に失われた何かが確かにあるような。
豊崎愛生の『AT living』(選曲や本人の好みで言えば個人的にはこっちの方が近かった)も同種の企画で原曲の際現に力を入れた生バンド編成だったが、普段はけっこう打ち込み多用して生音なんてピンポイントでしか使用しないのにミュージックレインの重鎮にこういったカバー企画に理解ある熱い人がいるのだろうか(というか偉い人なら年齢的に直撃世代か)。
印象度★★★★☆
2021.11.7更新
※今作はAmazon Musicのみで視聴したためCD(ブックレット)を手に取っていませんが、公式Twitterやインタビュー等で"全曲を宮永治郎がアレンジした"ことと"生バンド"であることは確認できたのでその前提で編曲表記、感想を書いています。