安全地帯]U

No タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
ムダな汗(Instrumental)
清く 正しく 美しく〜星たち〜
結界〜ゼロ〜
玉置浩二 玉置浩二 安全地帯 インスト
R-『★』指定 玉置浩二 玉置浩二 安全地帯  
STEP!〜李秀賢(イ・スヒョン)26年の生涯に捧ぐ〜 玉置浩二 玉置浩二&
武沢侑昴
安全地帯  
〜昭和ビリケツ物語〜ビリケツ×ケチャップ 玉置浩二 玉置浩二 安全地帯  
MANGO 玉置浩二 玉置浩二 安全地帯  
〜ブラスバンド〜なにもないイス 玉置浩二 玉置浩二 安全地帯  
いつもいつまでも 玉置浩二 玉置浩二 安全地帯  
ラッタッタ 玉置浩二 玉置浩二 安全地帯  
なかなかベイビー 玉置浩二 玉置浩二 安全地帯  
10 〜絵本〜無力の剣 玉置浩二 玉置浩二&
武沢侑昴
安全地帯  
11 本気モード 玉置浩二 玉置浩二 安全地帯  
12 結界 玉置浩二 玉置浩二 安全地帯 29thシングル 最高59位 売上0.2万枚
13 清く 正しく 美しく 玉置浩二 玉置浩二 安全地帯  

Basic Tracks Arranged by 矢萩渉&武沢侑昴
Strings Arranged by 武沢侑昴

リリースデータ

2011年9月14日
2012年11月7日(SHM-CD)
2017年11月22日(紙ジャケSHM-CD)
2022年11月3日(LP)
初登場10位 売上0.7万枚 Produced by 玉置浩二
Producer:末崎正展
ユニバーサル

メンバー

Vocal 玉置浩二
Guitars 矢萩渉
Guitars 武沢侑昴
Bass,Piano 六土開正
Drums 田中裕二

安全地帯12thアルバム。当初もう少し早い発売が予定されていたが、制作が長引き延期となっていた。シングルは1枚のみで両A面だった玉置浩二ソロのバンドカバー「田園」は未収録。「田園」は玉置浩二ソロ時代のバンドカバーを集めた次回作に収録される。ブックレット冒頭には玉置浩二のメッセージが記載されており、ラストには1曲ごとのマネージャーによる楽曲解説が記載されている。ライブ盤には玉置典子としてクレジットされていた現在の夫人の青田典子だが、今作では玉置工子という新たな芸名で記載されている。初回盤はDVD付で「結界」PVとメイキングを収録。2017年には全オリジナルアルバム14作が紙ジャケットコレクションとして再発されている。高音質のSHM-CD、Blu-spec CD2で発売されたがリマスターは施されていない。2022年11月3日には当時レコードで発売されていなかった安全地帯5作と玉置浩二4作が初アナログ化で一斉発売された。

公式サイトに復活である前作は序章でしか無かったとあるが、まさにその通り更なる力強さを見せたテンションの高い1作ここまで上がっている状態の玉置浩二は見たことが無い。コメントでは「究極のラブソングアルバム」としているが、男女の恋愛ではなくもっと広い大きな愛を歌っている。まさに玉置浩二なりのLOVE&PEACEの世界観である。その楽曲世界は天才玉置浩二がキレキレの状態で書かれたためか、正直パッと見では何を歌っているのかさっぱり意味が分からない

韓国人ラッパーを招いている「STEP!」では01年の新大久保での人身事故(ホームに落ちた人を助けようと韓国留学生と日本人カメラマンが線路に飛び込むも3人死亡、韓国留学生が特にピックアップされ06年には映画化もされた)が今更取り上げられている。解説では「愛とは行動」をテーマに書いていたところふとこの事が浮かんだそうなので玉置さんなりにテーマにハマったということだとは思うけど、K-POPブームだし安全地帯流に乗っかった感じも少しする(映画化の際にほとんどスルーされていたため浮かばなかっただけかもしれないが日本人カメラマンの方は?っていう)。この曲、サブタイトルで示されている割には直接的にその行動を描いている曲ではなく、正直なところサブタイトルが無いとそういう曲だとは思えない。続く「〜昭和ビリケツ物語〜ビリケツ×ケチャップ」は何と玉置浩二自ら出演するドラマから始まる衝撃作。飲み屋で酔っぱらいながらTVにツッコミを入れている玉置さんの様子が延々流れた後には「真っ赤なケチャップ好き好き〜」という謎のテンションでケチャップ好きをアピールするかのような謎曲が始まる。しかしライナーによればこれは「ビリケツ」が「特攻隊」、「ケチャップ」は「アメリカ」を示した戦争反対ソングだという。その後には今度はマンゴーを連呼するマンゴーのためのマンゴーソングのような「MANGO」がやはりテンション高く歌われる。だがこれもライナーによれば「偏見をなくそう!!」がテーマだという。

他にも「〜絵本〜無力の剣」の冒頭部分は文字通り絵本の朗読だったりとかなり玉置ワールドとでもいうべき独特の世界が展開しており、それぞれの曲が何を意味しているのかはライナーが無いとさっぱり読み取ることはできない。ライナーがついているのはそのためだと思われるが、今作は天才玉置浩二が冴えに冴えていて常人には解釈が難解なレベルに達している超絶作といえる。ただラストの「結界」はストレートな応援歌で、「清く 正しく 美しく」は恐らくかなり意図的に分かりやすい言葉でシンプルなメロディに乗せてメッセージを伝える。10分近い長さだが伝えたい言葉はこの曲に集約されていると思われる。「この世にあるものはいいものばかりに決まっている」という言葉には多分に願望も含まれている気がするが、そう言える玉置浩二はかつてないほどに力強い。正直かなりぶっ飛んだアルバムであり、個性が強すぎるし、これまでとは作風も違いすぎるので、往年のバラードイメージの安全地帯を求める人にはワケが分からない1作でもあると思う。個人的にも「結界」こそ良かったもののそれ以外の個々の曲に関してはあまり魅かれるものは無かった。それでもアルバム全体通して何か強烈に訴えかけるものがあり、凄い作品だと感じた

ただジャケットはやりすぎだったんじゃ…。正直これ誰?状態である。

B004VQP8R4初回盤DVD付 B004VQP8UQ通常盤  B0094JLVQU2012年期間限定SHM-CD盤 B075NWZZRZ2017年紙ジャケSHM-CD盤   B0B9M9K9XFLP

印象度★★★★☆

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