空いっぱいに奏でる祈り
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 備考 |
1 | 希望の咲く丘から | 太志 | 太志 | 自主制作アルバム『悲しみの果てに灯る光』収録曲 |
2 | 向日葵 | 太志 | 太志 | 自主制作アルバム『悲しみの果てに灯る光』収録曲 |
3 | 等身大のラブソング | 太志 | 太志 | 自主制作シングル『いつもいっしょ』C/W |
4 | 独り言 | 太志 | 太志 | 自主制作アルバム『悲しみの果てに灯る光』収録曲 |
5 | 上昇気流 | 太志 | Daisuke | |
6 | 一生青春 | 太志 | 太志 | |
7 | 始まりの風景 | 太志 | 太志 | |
8 | Blues on the run | 太志 | mayuko | 語り |
9 | 青い空 | 太志 | 太志 |
リリースデータ
2005年8月24日 | 初登場300位圏外、最高1位 | 売上67.6万枚 | Produced by Aqua Timez | sweet honey record |
メンバー
Vocal | 太志 |
Bass,Chorus | OKP-STAR |
Guitar,Programming | Daisuke |
Keyboard | mayuko |
Drums | アビコ |
Aqua Timez1stミニアルバム。03年結成。当時は"AQUA TIMES"で04年に自主制作アルバムとシングルを1枚ずつ発表。05年になってAqua Timezに改名し、今作でインディーズデビューを果たした。全国流通したインディーズ作品は今作のみ。自主制作アルバムとシングルに収録済みの4曲のリメイクと初収録の5曲で構成されている。「Blues on the run」は語り調となっており、ブックレットに歌詞が掲載されておらず、CDトレイの下に手書きで歌詞が記載されている。発売当時は300位圏外だったが、11月に144位に初ランクインを果たすと翌週にはトップ100入りを果たし、12月から年明けにかけてチャートを急上昇。06年2月に2週連続で2位を記録した次の週についに1位を獲得(1位獲得は今作と1stベストのみ)。最終的に73週ランクインする最大のロングヒットにして自身ダントツの最大ヒット作となった。
レゲエ調のラップ&ポップなサビメロで構成されたラブソング「等身大のラブソング」が当時のラップ系のヒットシーンの流れに沿った楽曲で、主にそちらのシーンを支えていた若者中心に曲が1人歩き状態の大ヒットとなった。確かに耳に残るポップなこの曲だが、今作においては恐ろしい程に浮いている。というか今作に限らず結果的にAqua Timezの楽曲の中では異色な1曲だった。他の曲はミクスチャーロック路線であり、やかましいまでのロックサウンドに乗せて早口なラップ&そこそこキャッチなーサビメロといった構成。歌詞も孤独や絶望を歌った暗いものが多く、そこから希望を見出していくようなものが中心。"おまえは俺の腕の中で幸せな女になれ"などとオラオラな雰囲気の曲は他にないどころかそもそもこんな直球のラブソングも全くない。今作は最大のヒット作となったものの、今作の売上に貢献した若者はこの1曲がいいと思っただけで速攻で去ってしまったのではないかと思う。これだけ曲先行でヒットしただけに下手したらバンドグループだとさえ思われていない状態で今作が買われて1曲目でCD間違えたのかと慌てたリスナーもいたかもしれない。
既に本来の持ち味であるメロディーの良さだとか、救い上げてくれるような歌詞だったりは見られるものの、この頃はミクスチャーバンドとしてやっていきたいという意識が強かったせいか、正直あまり持ち味を生かし切れていない感じもする。いかんせん言葉数が多すぎる上に早口なので歌詞の内容をしっかり噛み締めるにはじっくり耳を傾けなくてはならないのに、それにしてはバンドがギャンギャン鳴っていて勢いがありすぎるのでほとんどノリで突き抜けてしまい歌詞が入ってこない。せっかくこれだけのメッセージを並べているのになんだかもったいないなと思う。
印象度★★★☆☆