One(通常盤)

リリースデータ

メンバー

嵐5thアルバム。ベスト盤から9ヶ月、オリジナルアルバムとしては1年1ヵ月ぶり。前作以降のシングルのうちベスト盤に収録された13th「瞳の中のGalaxy/Hero」はオリジナルアルバムには未収録となり、以降の「サクラ咲け」のみ収録。また今作では初めてメンバーのソロ曲が収録された。

初回盤は全13曲で「メイキング・オブ・One」を収録したDVD付、32Pブックレット仕様。
通常盤はSpecial Summer Trackとして14曲目「風見鶏」を追加収録した全14曲。アルバムにおける初回盤・通常盤でCD収録内容が異なる複数商法は初となった。

前作初動をわずかに上回るも2週目以降は17位→34位→96位→136位と前作以上に急落して伸び悩んだため累計売上は前作をわずかに下回っていた。当時は300位以内でも7週ランクインに留まったが09年以降に再浮上して11年までに登場週数を14週に伸ばしてこの時点で前作の登場週数、売上を上回った。19年の活動休止発表でさらに3週再浮上して合計17週となった。

「Overture」は通常の作詞表記が無く、Rap詞:櫻井翔のクレジットしかないがそもそも表記されている歌詞はラップパートのみとなっていて、英語詞の歌唱部分は歌詞が掲載されていないコーラス扱いとなっているため実質載っている歌詞は全て櫻井によるものと思われる。また櫻井ソロ「夢でいいから」では櫻井はラップ詞を書いていないが、これまで通りラップパートは斜体表記で区別されている。

今作では1stから担当していたディレクター鎌田俊哉が退き、3rdから共同で担当していた井上純の単独となった。ニューヨークレコーディングによる海外演奏陣の参加は「Overture」「ROMANCE」「いつかのSummer」「秘密」「夢でいいから」の5曲。前作不参加だったベースのWill Leeも「秘密」「夢でいいから」に参加している。

初のメンバーソロ曲が入ったため、前半7曲まで本編、ソロ5曲の後はもう「Yes? No?」で締め、通常盤はアンコール的な「風見鶏」という二部構成のような1作。前半は落ち着きを見せつつも基本的には爽やかで良メロなアイドルポップナンバーが続き、尖った曲やはじけた感じの曲、クールにキメてくるような曲も無い。このため刺激は少なめだが、とにかく爽やかで退屈しない良メロを聞かせてくれるのでそういうのが好きなら自然と好印象。この前半部分でも初期に比べて徐々にソロパートが増えてきているように感じるが、ソロコーナーではさらに各メンバーの個を打ち出していこうとしている…が、歌唱力で引っ張る大野、ラップ担当の櫻井は初期から音楽面でも印象付けてきたとはいえ他の3人は音楽面での方向性とかこれが初なのでとりあえずキャラクターからイメージしてみた感じではある。いい人っぽい相葉君、やや俺様感ある松潤、まだ作詞も作曲もしていないがシンガーソングライター感醸し出すニノ…など現在のイメージにも通じているので後追いでも違和感も無くするっと聞ける。初のソロだけに全体に印象は弱めでもあるが、メンバーソロというのは突き詰めていくとやりたい放題になってきてとっつきにくさも伴うだけにこのくらいが案外聞きやすかったりもする。そんなわけで大きな刺激は無いが、爽やかにいい曲続きな安定の1作。

　　　通常盤　

印象度★★★★☆

2021.1.1更新

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