ミライノツクリカタ

リリースデータ

浅岡雄也10thアルバム。公式で10thとされているがオリジナルとしては9作目(ベストやライブ盤のうち1stベストだけカウントしているのでズレている)。ソロデビュー10周年記念作として、ピタリ10周年の7月発売予定だったが、制作の都合で延期された。代わりに先行トラックとして「ダウト/七色」がリリースされ(シングルともミニアルバムとも明言されていないが公式通販カテゴリではミニアルバム枠)、これも含めて前作以降の自称ミニアルバム(実質シングル)表題曲2曲と事実上のC/Wを2曲収録。「Missing Piece 2013」は1stアルバム収録曲のリメイク。また「空の果て」は先に2ndベストに収録されていたが再度収録されている。今作のマスタリングはビーイングの島田勝弘が担当。スペシャルサンクスには織田哲郎、FOVメンバー(小田孝、新津健二、小橋琢人、安部潤)、宇徳敬子、T-BOLANの五味孝氏と青木和義、DEENの山根公路、徳永暁人、池田大介などビーイング時代の関係者の名前も列挙されている。

長らく自社通販限定のみで、配信への解禁は渋っていたが時代の流れに押されて2019年8月31日に今作以降が一気にリマスターで配信解禁され、ストリーミングでも解禁された。

自主制作では3作目のフルアルバムだが、毎回音質が良くなっており、今作は島田勝弘のマスタリング効果なのか、ベースやドラムなどの音も立っていて既出の曲も印象が変わるほどに音が色鮮やか。妙に音がしょぼかった自主制作1番最初の『ウタハトビラヲアケテユク』にはもう戻れないレベル。「七色」なんかは先行トラック収録時はダサいキーボードが前に出て目立っていたのがギターベースドラムもグッと際立っているのでこれはミックスも少しいじったっぽい感じはする。「Tiny Love」も先にライブ盤にライブ音源で収録されていたので既出の曲が過去最高に多くなってしまったが、音質やアルバム全体の勢いはそれを補って余りある。今回もアップテンポの生バンドサウンド中心でダレるところがない。「ダウト」や「Only Lonely」で見せていたボーカルだけでなくバンドサウンドも前に出したような方向性は新しかったのでそういった曲がもっとあっても良かったとは思うけど気になったのはその点と相変わらずシンセの音がちょっとダサいというか古くないか？という程度。安定安心の1作。

自社通販限定

印象度★★★★☆

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