BOOKEND
No | タイトル | 作詞作曲 | 編曲 | 原曲、備考 |
1 | Love Is A Many-Splendored Thing | Paul Francis Webster/Sammy Fain | 澤近泰輔 | 1955年の映画『慕情』(邦題)主題歌 |
2 | Have Yourself A Merry Little Christmas | Hugh Martin/Ralph Blane | 澤近泰輔 | 1944年の映画『若草の頃』(邦題)主題歌 |
3 | Smile | Geoffrey Parsons&John Turner/ Charles Chaplin |
澤近泰輔 | 1936年の映画『モダン・タイムス』使用曲に1954年に歌詞をつけた曲 カバーミニアルバム『STANDARD』収録曲 |
4 | Let It Snow! Let It Snow! Let It Snow! | Sammy Cahn/Jule Styne | 澤近泰輔 | 1945年発表のスタンダードナンバー |
5 | The Christmas Song | Robert Wells/Mel Torme | 澤近泰輔 | 1946年発表のスタンダードナンバー カバーミニアルバム『STANDARD』収録曲 |
6 | 世界にMerry X'mas | ASKA | 澤近泰輔 | CHAGE&ASKA 15thアルバム『GUYS』収録曲 カバーミニアルバム『STANDARD』収録曲 |
7 | My Life | Billy Joel | 澤近泰輔 | Billy Joel(1978年) |
8 | 思い出すなら | ASKA | 澤近泰輔 | 新曲 |
9 | Stardust | Hoagy Carmichael/Mitchell Parish | 澤近泰輔 | 1927年(歌詞は1929年)発表のスタンダードナンバー カバーミニアルバム『STANDARD』収録曲 |
10 | Please | ASKA | 澤近泰輔 | 2ndアルバム『SCENE U』収録曲 光GENJIへの提供曲 |
11 | What A Wonderful World | Robert Thiele and George David Weiss | 澤近泰輔 | Louis Armstrong(1968年) |
12 | Good Night | John Lennon/Paul McCartney | 澤近泰輔 | The Beatles(1968年) カバーミニアルバム『STANDARD』収録曲 |
リリースデータ
2011年12月7日 2018年12月5日(再発) |
初登場13位 | 売上1.6万枚 | Produced by ASKA Sound Produced by 澤近泰輔 |
ユニバーサル(ROCKDOM ARTISTS) ヤマハ |
ASKA1stカバーアルバム。09年に発売したカバーミニアルバム『STANDARD』の完成版、拡大版となっていて、『STANDARD』収録の全5曲はそのまま収録された。これにより『STANDARD』は発売2年で存在価値が消滅した(よって未入手)。カバー6曲とオリジナルの新曲「思い出すなら」が新たに収録されている。「世界にMerry X'mas」はCHAGE&ASKA、「Please」はソロ作品のセルフカバー。セルフカバー2曲と新曲以外は洋楽カバーのため英語詞となっている。『STANDARD』と同じ初登場13位を記録したが、新作のリリースが滞っていた事や、『STANDARD』全曲をそのまま収録した事が賛否を呼び、累計売上は『STANDARD』の1.9万枚を下回る結果となった。また今作より販売元はユニバーサルのままだが、発売元が事務所ロックダムの名義へと移行し、これに伴い品番がPOCSへ変更になっている。
2014年のASKA逮捕に伴いCHAGE and ASKA含めて全商品出荷停止となり、2017年夏頃から順次出荷再開となっていったが、POCS品番になってからの3アルバムは最後まで出荷が再開されず、今作に関しては『SCRAMBLE』に続いてヤマハから再発される形で市場に復活した。
05年の『SCENE V』、そして07年のCHAGE and ASKAの『DOUBLE』以降、リリースされていた新曲は08年のシングル「UNI-VERSE」、09年の「あなたが泣くことはない」の2作のみ(C/W含めて3曲)。「あなたが泣くことはない」の後に『STANDARD』をリリースし、2010年はセルフカバーアルバム『12』、『君の知らない君の歌』を出し、いい加減そろそろ新曲が期待される中で、まさかの洋楽スタンダードカバー再び。待望の新曲こそ1曲収録されたものの新規で7曲しか新たに用意せずに、5曲をそのまま使いまわして収録することでフルアルバムにするという反則技である。逮捕後に改めて判明したが、この時期本当に新曲制作どころではないガタガタの状況だったようで、前年のセルフカバーにしてもやたらカバーばかりで場を繋いでいたのは新曲が進まないので本人・スタッフ共々苦し紛れの企画だったのは確かなようだ。
ただ企画自体への取り組みはやっつけとか手抜きではなく、気合の入った内容になっていると思う。基本的に一部楽曲を除いてクリスマスの洋楽スタンダードカバー+自分の曲も少々、といった構成になっているが、ストリングスを中心としたシンフォニックな仕上がりになっていて優雅な雰囲気が漂う。自分の曲だとそうでもないが、スタンダードに挑む際は以前のようなクセのある歌い方では無く、もっとシンプルに歌っていて、特に低音の深みが増したのはここに来ての新たな進化だと思う。新曲「思い出すなら」も年を取ったからこその同世代向けの視点になっているのは厳しい状況の中でも年齢相応の深みを示した部分だと思う。
とはいえ個人的には洋楽スタンダードとは言われても、世代的にもスタンダードナンバーとして親しんだ記憶が無いし、シンフォニックでゆったりした曲が延々続くので眠りを誘うアルバムだなという感想の方が先に立ってしまうところはあった。
印象度★★★☆☆
2016.5.17更新