Breath of Bless
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | 憲兵も王様も居ない城 | ASKA | ASKA | ASKA | 6th配信シングル 初CD化 |
2 | 修羅を行く | ASKA | ASKA | ASKA | 4th配信シングル 初CD化 |
3 | どうしたの? | ASKA | ASKA | ASKA | |
4 | 未来の人よ | ASKA | ASKA | ASKA | 3rd配信シングル 初CD化 |
5 | 忘れ物はあったかい | ASKA | ASKA | ASKA | |
6 | 百花繚乱 | ASKA | ASKA | ASKA | |
7 | イイ天気 | ASKA | ASKA | ASKA | 5th配信シングル 初CD化 |
8 | 虹の花 | ASKA | ASKA | ASKA | 2nd配信シングル 初CD化 |
9 | じゃんがじゃんがりん | ASKA | ASKA | ASKA | |
10 | 歌になりたい | ASKA | ASKA | ASKA | 12thシングル 最高位 売上万枚 |
11 | 消えても忘れられても | ASKA | ASKA | ASKA | |
12 | 青い海になる | ASKA | ASKA | ASKA | |
13 | 星は何でも知っている | ASKA | ASKA | ASKA | 7th配信シングル 初CD化 |
14 | We Love Music | ASKA | ASKA | ASKA | |
15 | Breath of Bless〜すべてのアスリートたちへ | ASKA | 矢賀部竜成 | 12thシングル両A面曲 Instrumental |
Co-Arrangement:澤近泰輔(4)
リリースデータ
2020年3月20日 | 初登場14位 | 売上1.0万枚 | Produced by ASKA | DADA Label |
ASKA10thアルバム。ベスト盤2作、1st,2ndのremix盤、ライブ盤を経て2年5ヵ月ぶりのオリジナルアルバム。前作以降2018年3〜8月まで6ヵ月連続で毎月25日に新曲を配信し、2019年11月には10年ぶりのシングルCDとして「歌になりたい/Breath of Bless〜すべてのアスリートたちへ」を発売。前作以降に発売されていたこれらの8曲を全て収録。配信では2週間前の3月6日に発売された。オリジナルアルバムとしては10作目にして初めてトップ10落ちとなり、売上も1万枚を割り込むなど、本人発言とは裏腹に(今後はもっとシングルCDを切る、先行配信してもアルバム予約は好調だった等)売上は不振だった。
一部で澤近泰輔らバンドメンバーの手を借りたとも語っていて実際クレジットもされているが今作はほぼASKAが単独で編曲まで担当。過去『NEVER END』が最高傑作であるとする評価を本人も強く認識しているようでそれを越える最高傑作が出来たという自身を各種インタビューでも語っていた。確かに本人の宣言通りに今作はこれぞASKAといえる良質な楽曲が並んでいて最高傑作というのもうなずけるだけの勢いが感じられる。ASKAらしいというのをどこに置くかでも変わってくるが、唯一ミリオンヒットで売上的にはダントツの『SCENEU』ではなく、『NEVER END』が最高傑作とする評価を本人も認識していたのであればやはりバラードオンリーではなく、1人チャゲアスとも言われたあのアルバムのバランスの良さこそが最良ということと思われる。実際今作にはゆったりした曲は多いがSCENEシリーズのようなドバラードはほぼないし、『kicks』や『ONE』のような実験テイストやクラブテイストもない。それでもマンネリにならず、適度に新しさを感じさせつつもこれぞASKAというところで見事にまとまっている。
これぞASKA的なアルバムは他にも『SCRAMBLE』や『Too many people』でも感じられたし、いずれも傑作的な印象ではあったけど、『SCRAMBLE』は事件後の状況告白が無くとも長年新曲がなかなか書けない苦しい状況の中で企画盤を出しまくってなんとか繋ぎながらも完成させた意地と渾身の傑作でありギリギリ感は否めなかったし、『Too many people』は事件後復帰作であり気合の入り方や聞く方としても復帰作という事で平時とは違う作品だった。対して今作は本当にフラットに曲が湧き出て、その曲がどれも衰え知らず、むしろここにきて以前とは違う角度でというのではなく、直球勝負でまだ最高傑作を更新しにいっているという点で本当に自然な充実を感じる事ができる。ASKAのオリジナルアルバムで1番バランスがいいのはとなれば『NEVER END』、そして今作がそこに匹敵したと思う。
一方で本人も認めているように今作75分越えのフルボリュームで長すぎる。長いのは分かってる、勘弁してくれみたいなコメントしているが、もう少しなんとかならなかったのか…。「歌になりたい」まではバランスも良くてスムーズに聞けるんだけど、そこから「We Love Music」にたどり着くまでの3曲がスローで地味めな曲が続くので一気に集中が切れてしまう。それ以外は完璧ともいえる曲順だけによりによってこの終盤でクールダウンはきつい。これもあって手放しで最高傑作と思うにはあと1つ届かないところでもあった。
売上不振に関してはCHAGE and ASKAからの一方的な脱退宣言とCHAGEと直接話し合えない状況をほぼ一方的に書き綴った素直すぎるブログでまずチャゲアスファン含めて世間の反感を買ったのに加えて(これでまずシングル「歌になりたい」が売れなかったにも繋がったような…)、発売時にはもう世間はコロナパニックの様相でそれどころじゃなくなっていた上に、コロナウイルスに効くというオゾン水を開発(SAYONARA)したと発表した事や当初支援を募ろうとした手法でまたASKAが変な事を…とダメ押しでファン以外に呆れられて自ら今作の話題をかき消してしまった事(そのオゾン水の話題も更なるコロナパニックによる一瞬で世間から忘れ去られてしまったが…)、Twitter始めるもかなり危ういSNSでの振る舞いなど、音楽以外の行動・言動で一気に敬遠されてしまったのがかなり響いたと思う。とはいえ古くからのファンはASKAの発言や行動は音楽と切り離して考えるように割り切っている人も多いと思っていたので、この渾身のアルバムで1万に届かないまでに低迷するほどファンがいなくなるとはさすがに思わなかった…。この一連の流れのいずれかまたは全ての言動・行動によって逮捕時よりも心折れたっていうファンがそれほど多いという結果なわけで。ていうかそれ以前に普通のプラケースCD1枚が定価4400円ってのが高すぎる。自社ショップでの販売分がチャート集計対象外でファンはそっちに流れているという可能性も無くは無いが、この売上だと次はもっと値上げしそう…。
印象度★★★★☆との狭間くらいの★★★★☆
2020.5.16更新