J-BLUES compilation at the BEING studio

No タイトル 原曲 備考
1 DON'T LET ME BE LONELY TONIGHT
/近藤房之助 & One Arm featuring Ned Rothenberg
James Taylor(1972) Yeah Recordsアナログ盤ピクチャーシングル第3弾
コンピ盤『Yeah-The Blues〜Yeah Records Singles Collection〜』収録曲
2 HURT/桑名晴子 Jimmie Crane,Al Jacobs
Roy Hamilton(1954)
Yeah Recordsアナログ盤ピクチャーシングル第5弾
コンピ盤『Yeah-The Blues〜Yeah Records Singles Collection〜』収録曲
3 I'm still in love with you/ウィーピング・ハープ妹尾 T-Bone Walker(1950年代初頭) Yeah Recordsアナログ盤ピクチャーシングル第2弾
コンピ盤『Yeah-The Blues〜Yeah Records Singles Collection〜』収録曲
4 Evening Baby/塩次伸二 オリジナル曲(1987) Yeah Recordsアナログ盤ピクチャーシングル第4弾
コンピ盤『Yeah-The Blues〜Yeah Records Singles Collection〜』収録曲
5 A Change Is Gonna Come/Quncho Sam Cooke(1964) Quncho アルバム『Q』収録曲
6 Come On In My Kitchen/永井ホトケ隆 Robert Johnson(1937) コンピ盤『J-BLUES BATTLE Vol.2』収録曲
7 TRAMP/稲葉浩志 Lowell Fulson,Jimmy McCracklin(1967) コンピ盤『J-BLUES BATTLE Vol.1』収録曲
8 Black Velvet/坂井泉水 Alannah Myles(1988) コンピ盤『J-BLUES BATTLE Vol.3』収録曲 ボーカル新録音
9 RED HOUSE/川島だりあ&倉田冬樹 Jimi Hendrix(1967) コンピ盤『J-BLUES BATTLE Vol.1』収録曲
10 DON'T PUT YOUR HANDS ON ME/STORMY Koko Taylor(1993) STORMY 1stアルバム『STORMY』収録曲
11 I FEEL THE EARTH MOVE/立原燎 Carole King(1971) 立原燎 アルバム『STAND』収録曲 STORMY解散後のソロ
12 MOVE OVER/桜井ゆみ Janis Joplin(1971) Yeah Recordsアナログ盤ピクチャーシングル第8弾
コンピ盤『Yeah-The Blues〜Yeah Records Singles Collection〜』収録曲
13 Take Me To The River/The West Road Blues Band Al GreenMabon "Teenie" Hodges(1974) The West Road Blues Band アルバム『Live in N.Y.』収録曲

リリースデータ

2003年6月25日 初登場99位 売上0.3万枚 Produced by 長戸大幸 B-Gram Records

at the BEING studioシリーズ第12弾。前2作の男性コンピ、女性コンピに続く3連続のコンピ盤で今作はJ-BLUESのカバーコンピ盤となっている。87年に専門レーベルYeah Recordsを立ち上げてアナログ盤ピクチャーシングルを連続リリースして、96年に初CD化でまとめたコンピ盤『Yeah-The Blues〜Yeah Records Singles Collection〜』14曲から5曲96〜97年にかけてインディーズのBLU-Zレーベルからリリースした『J-BLUES BATTLE』3作21曲から4曲各自のアルバムに収録していた4曲から選曲されている。ライナーノーツによれば「Black Velvet/坂井泉水」はボーカルのみ新録音されている。『at the BEING studio』シリーズ恒例のPremium Trackの収録は無いが、基本的に全作品が廃盤状態となっているため、全曲プレミアムといえばプレミアムという状態になっていた。at thBEING studioシリーズとしては1〜4作目以来となるトップ100入りを果たした。その後の売上は伸び悩んだが累計でも女性コンピ、川島だりあ&FSB、B.B.QUEENSは上回った。

ビーイングの洋楽カバーコンピとしては90年代序盤に4作出た『ROYAL STRAIGHT SOUL』シリーズ、GIZAになってからも『GIZA studio R&B Respect Vol.1〜six sisters selection〜』『GIZA studio MAI-K & FRIENDS HOTROD BEACH PARTY』などをこの時点までに出しているが、at the BEING studioシリーズでは『ROYAL STRAIGHT SOUL』でのR&Bやソウル系は取り扱わず、ブルーズのみをピックアップ。正直ほとんど知らない人たちばかりだが、B'z稲葉浩志、ZARD坂井泉水が参加した音源が収録されていてこれが興味がないリスナー相手にも大きな引きになっている。

ビーイングは設立直後からブルーズのライブや企画を多数行っていてそれは長戸大幸のこだわりが強かったためと思われる。売上的にはヒットしたものはないがわざわざこのシリーズでも取り上げた事からもこだわりの強さやビーイング系を聞くリスナーにこっちの世界も届けたい意向が強かったのかなと。楽曲的には良く分からずとも何となくイメージされるブルーズってこんな感じというスタンダード感のあるブルーズナンバーが並んでいる。ブルーズってなんとなくもっと苦手なイメージがあったが、今作は比較的聞きやすくたまにはこういうのもいいなという感じで聞けた。勝手なイメージの1つにしゃがれ気味に歌い上げるボーカルが多いというのがあったが、イメージ通りでもあった。その中ではやはり稲葉・坂井の2曲は本格的まではいかない独自解釈もあるようなブルーズになっていて面白い。しかし坂井泉水だけボーカル新録音とは驚き。2003年は確かに00年代でZARDが最も精力的に動いていた時期ではあるがこんなところで録り直しにまで挑んでいたとは。

ライナーノーツの文章も今作はかなり長い。文字がまず他のライナーより小さくびっしり書かれていて、リスナーが馴染みが無いのを前提にブルーズの歴史やビーイングがいかにブルーズにこだわった展開を要所要所で行ってきたかの説明を丁寧に行っているためだがこれのおかげでどんな人たちなのか、いつの時代の曲なのかきちんと分かるのでありがたい。ただシリーズ通してもっと時代が近い90年代の自社アーティストでさえも間違えが散見されるように今作に書いてあることも全て鵜呑みにしてしまうと他所で恥をかく事になるような致命的な歴史誤認とかもあるかもしれないので注意しておいた方がいいかもしれない。

B00009KM5F 

印象度★★★☆☆

2022.1.7更新

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