Moon Boots

No タイトル 作詞 作曲 Produced by 備考
1 ウクライナ 尾崎雄貴 尾崎雄貴 Bird Bear Hare and Fish&POP ETC 8月20日先行配信
2 ライカ 尾崎雄貴 尾崎雄貴 Bird Bear Hare and Fish&POP ETC 2ndシングル 最高73位 売上0.08万枚
3 ダッシュボード 尾崎雄貴 尾崎雄貴 Bird Bear Hare and Fish&POP ETC  
4 レプリカント 尾崎雄貴 尾崎雄貴 Bird Bear Hare and Fish&POP ETC  
5 Hearts 尾崎雄貴 尾崎雄貴 Bird Bear Hare and Fish&POP ETC  
6 夏の光 尾崎雄貴 尾崎雄貴 Bird Bear Hare and Fish&POP ETC  
7 ページ 尾崎雄貴 尾崎雄貴 Bird Bear Hare and Fish&POP ETC 1stシングル 最高45位 売上0.16万枚
8 Wake Up 尾崎雄貴 尾崎雄貴 Bird Bear Hare and Fish&POP ETC  
9 Different 尾崎雄貴 尾崎雄貴 Bird Bear Hare and Fish&POP ETC  
10 骨の音 尾崎雄貴 尾崎雄貴 Bird Bear Hare and Fish&POP ETC  
11 次の火 尾崎雄貴 尾崎雄貴 Bird Bear Hare and Fish 1stシングル両A面曲
12 Work 尾崎雄貴 尾崎雄貴 Bird Bear Hare and Fish&POP ETC 8月20日先行配信

リリースデータ

2018年9月5日
2018年9月26日(アナログ盤)
初登場36位 売上0.2万枚 SME Records

メンバー

Vocal,Guitar,Keyboard&Programming 尾崎雄貴
Guitar,Vibraphone,Keyboard&Programming DAIKI
Bass,Guiar,Sax,Keyboard&Programming 佐孝仁司
Drum,Percussions,Keyboard&Programming 尾崎和樹

Bird Bear Hare and Fish1stアルバム。2016年にGalileo Galileiを終了させた後、2017年末に尾崎雄貴がソロプロジェクトwarbearを立ち上げてアルバム『warbear』を発売、2018年年明けのwarbearとしてのツアー「warbear tour 2018 “鳥と熊と野兎と魚”」にてツアータイトルを英訳した新バンドBird Bear Hare and Fishの結成を発表、5月にデビューし、2枚のシングルリリース後に今作が発売された。メンバーはGalileo Galilei最終メンバー3人+Galileo Galileiのライブサポートギターを担当していたDAIKIが正式メンバーとして加入、実質Galileo Galileiと同様となっている。またPOP ETCの参加もGalileo Galilei時代に引き続き、所属レーベルもSMEのままとなっている。初回盤は「ダッシュボード」のLive Music Video、「ページ」「ライカ」のMVを収録したBlu-ray付。DVD付での発売は無い。遅れて9月26日には限定でアナログ盤でも発売された。

結果的にBird Bear Hare and Fish名義、及びGalileo Galileiデビューから所属し続けたSMEでの最終作品となり、翌2019年7月に移籍とデビュー当初から略称として使用されていた"BBHF"への改名を早くも発表した。

メンバーそのままでの再デビューという事でソロを挟んで予定調和な改名劇にも見えるが、公式インタビューによれば尾崎雄貴はGalileo Galilei終了後に北海道に戻りメンバーとしばらく連絡を取っていなかったとコメントしている。弟の尾崎和樹も北海道在住でソロ名義での制作にも参加していたが、佐孝仁司とDAIKIは東京在住で、久々にスタジオに遊びに来た時に音を合わせたら手応えがあり、新しくできた曲はGalileo Galileiとは全く違う音楽だったのでこのままやろうとなったとしている。インタビューでは引き続きのプライベートスタジオわんわんスタジオと芸森スタジオを行き来して制作したと語っているが、実際にクレジットされているのは芸森スタジオのみとなっていて、わんわんスタジオが表記されていないのはGalileo Galileiの1stアルバム以来。

公式インタビューでは例によって色々と説明されてはいるが、Galileo Galilei終了時のコメントからしてこれは厳密には解散じゃなくて何らかの形でほぼそのまま戻ってくるのではないかと予想していたリスナーは多かった。それがwarbearというソロプロジェクトなのは意外だったが、即座にBird Bear Hare and Fishが結成されたのでほらやっぱり…と大多数が思った中でのこのインタビュー。このメンバーで再度組む気はなかった…というのが本当なのかは正直疑問ではあるが、それよりも"Galileo Galileiとは全く違う音楽だった"というのがよく分からない。今作はどう聞いてもGalileo Galileiの延長にあるような方向性であり、そもそもGalileo Galilei自体が毎回シフトチェンジを繰り返していたので、『Sea and The Darkness』の次が今作でも不思議ではない。それこそGalileo Galilei1stアルバム『パレード』までがGalileo Galilei、2nd『PORTAL』以降はBird Bear Hare and Fishと言われた方が別バンド感として区切りがしっくり来るレベル。

全体にシンセサウンドが取り入れられているものの、あからさまな電子音まみれではなく、打ち込みを生かしながらもまた新たな気持ちでバンドをやれるのが嬉しいというバンドの躍動感も感じられる部分が強い。とにかくGalileo Galileiの2nd『PORTAL』以降は盛り上がらない淡々としたクールな雰囲気がデフォみたいなところがあって今作も淡々とした曲が多くはあるんだけど、それでも「ライカ」を筆頭にサビでちゃんとガツンと盛り上がる曲もいくつかあり、ある程度の良さも感じられた。大きくは変わっていないけど新バンドになったことで精神的に自由になれた、開放された、なんでも自由にやれるという感覚はメンバーが強く抱いているのは間違いないと思われ、そういった思いがやはり音にも表れているのかもしれない。そういう点で確かにGalileo GalileiではなくBird Bear Hare and Fishになったという事なのかも。微妙な差ではあるが、Galileo Galileiの2nd『PORTAL』以降はなかなか良さが見いだせないもののそれでも今作が1番良いアルバムではあると思えた。

一方で解せないのはなんでまたSMEと継続して契約したの?という。これじゃ結局大事にしたい部分や見せ方の面でどうしても変わらない部分が出てきてまた不満を抱くのは誰の目にも明らかだったし、1stシングルこそ元Galileo Galileiの新バンドとして売り出されるも、案の定性懲りもなく2ndシングルはまたアニメタイアップ(「BORUTO」)。しかも全く効果なく半減…今作も元Galileo Galileiを打ち出しまくって発売するもGalileo Galilei時代のリスナー大量離脱、新規リスナーもつかずに絶賛しているのはふるい落とされても残ったコアファンのみという結果になってしまった。Galileo Galileiのイメージを相当気にしてきたメンバーとしては恐らく元Galileo Galileiをあまり打ち出さずに新バンドとしてやっていきたかっただろうけど、SMEにしてみれば売るには元Galileo Galileiが手っ取り早いわけで、しかもいくらメンバーが全く違う音楽だと言い張っても結局大雑把な印象でGalileo Galileiと大差ない。この感覚にズレがある以上は再始動と共に事務所ごと離脱してインディーズでもなんでもセルフでやっていけばよかったのに。その気になればわんわんスタジオでレコーディングも完結できるくらい早くから制作環境も整っていたのだから運営能力のあるスタッフを見つけて独立してもスタジオ代が…とか制作環境が…とかで困ることは無かったはず。SMEにこだわり続けたのはよほど見出してもらった恩義が強かったのだろうか。

B07G21YDCR初回盤Blu-ray付  B07G1Y536M通常盤  B07G1YPK1Yアナログ盤 

印象度★★★★☆

2020.11.5更新

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