BEGIN シングル大全集　特別盤

DISC-2　6,12＝ストリングス・アレンジ：今野均、9＝エイサーアレンジ：琉球國祭り太鼓

ストリングスアレンジ：萩田光雄(1)

※03年以降200位以内データ

特別盤初回プレス分にはDVDも追加付属

リリースデータ

メンバー

BEGINシングルコレクション。デビュー15周年を記念して、ここまでの全シングルA面をリリース順に収録。ベスト盤は通算4枚目（バラードベスト入れると5枚目）だったが、『島人ぬ宝』でようやくチャート常連になってきていたこともあり、最大のヒットを記録した。ブックレットは全曲解説付。初回プレス分はDVD付。

20周年の際には今作以降の6シングルを収録したDISC-3とDVDを追加した特別盤としてSHM-CD化して、新装発売している。ブックレットは冒頭の解説が一新され、6曲分の解説も新たに追加されたが、それ以外の曲解説は以前のものがそのまま掲載されている。ジャケットデザインは色違い。初回プレス分にはPVやライブ映像など5曲を収録したDVD付となっているが、このうち3曲は前のものと同じらしい。

25周年の際にはさらにDISC-3に2曲追加した25周年記念盤として再利用された。

これからBEGINを聞くなら決定盤的内容。過去に何枚かベスト盤が出ているが『島人ぬ宝』以降は今作しかないため、今から聞くならこれが1番いいと思う。記録的にはデビュー曲の完全なる1発屋であり、速攻で100位圏外連発になってしまいろくなヒットも出せないままによくこんなに長く活動できたな（テイチク→BMG→テイチクと移籍を繰り返しているわけでもない）という気がしてくるが、ライブ活動などで数字には表れない地道な人気を獲得していたのだろう。楽曲的には一貫してシンプルに歌を聞かせるアコースティックな曲が並んでいる。初期はまだ音楽性を確立できずに試行錯誤している感じで、全く違う方向に向かいそうな部分もあった。最終的には地元沖縄色を取り入れるなどしてシンプルに歌を聞かせることに拘り続けたのは正解だったように思う。名曲「涙そうそう」「島人ぬ宝」は後々まで語り継がれるスタンダードな曲になっていくと思う。それ以外の曲もそのどれもが強力というわけではないが、聞けば聞くほどに味が出てくるシンプルにいい歌が多い。BEGINとしての歌、BEGINでしか歌えない歌というものを確立している。暖かい「うた」に触れてみたい人は1度は聞いて損の無い作品だ。

特別盤は追加6曲という短さで（それしか出してないから仕方ないけど）、20周年に合わせて無理に出さなくても良かったような気はする。まあ下手にまた新しいベスト盤出すにも作品数が少なかったからこういう形にしたんだと思う。ただ沖縄色を前面に出した「三線の花」、沖縄色は無いが沖縄で毎年開催されている「沖縄うたの日」へのメッセージソング的な「僕らのこの素晴らしき世界へ」、明石家さんまが司会をやった08年の深夜のトークコーナーに出演したら、さんまから明日のEDまでに曲を作ってくれと無茶な依頼をされて、それに応えて制作し久々のヒット作になった「笑顔のまんま」など15周年以降の5年の中でも外せない名曲は生まれている。それ以外にも変わらぬシンプルないい歌を出し続けており、これから聞こうという人にはこちらを選んだ方がよりいい内容になっていると思う。

　　　特別盤　　　25周年盤

印象度★★★★☆

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