スパシーバ
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | 絶望の小径 | インスト | |||
2 | error | Bluem of Youth | Bluem of Youth | Bluem of Youth | 2ndアルバム『Target』収録曲 リメイク |
3 | ラストツアー〜約束の場所へ〜 | Bluem of Youth | Bluem of Youth | Bluem of Youth | 9thシングル 最高2位 売上47.6万枚 |
4 | River | Bluem of Youth | Bluem of Youth | Bluem of Youth | |
5 | Just go the dirtway | Bluem of Youth | Bluem of Youth | Bluem of Youth | |
6 | You don't know my heart | Bluem of Youth | Bluem of Youth | Bluem of Youth | |
7 | ALIVE | Bluem of Youth | Bluem of Youth | Bluem of Youth | |
8 | Never be afraid | Bluem of Youth | Bluem of Youth | Bluem of Youth | |
9 | 恋のバカンス | 岩谷時子 | 宮川泰 | Bluem of Youth | ザ・ピーナッツのカバー曲 |
10 | 幸せになりたい | Bluem of Youth | Bluem of Youth | Bluem of Youth | |
11 | Stairway | Bluem of Youth | Bluem of Youth | Bluem of Youth | 10thシングル 最高17位 売上5.0万枚 |
12 | Yes,we're alone | Bluem of Youth | Bluem of Youth | Bluem of Youth | 9thシングルC/W |
13 | 道の果て | Bluem of Youth | Bluem of Youth | Bluem of Youth | |
14 | ラストツアー〜約束の場所へ〜 日本武道館 Live Version |
Bluem of Youth | Bluem of Youth | Bluem of Youth | ライブバージョン |
リリースデータ
2000年3月15日 | 初登場12位 | 売上7.6万枚 | Produced by Bluem of Youth | ソニーレコード |
メンバー
Vocal | 別所悠二 |
Guitar,Piano | 松ヶ下宏之 |
Bluem of Youth3rdアルバム。『雷波少年』の企画でロシアを旅してこれだという1曲を完成させて武道館で1曲のみ披露のライブを入場料1000円で行い1万人集まらないと解散という条件を見事にクリア。3万人近く集まっていたため2回公演を行いそれでも入りきれなかったことが後に明かされた。今作は基本的にロシアの旅の間に制作された楽曲が収録されており、アルバムタイトルもロシア語で"ありがとう"を意味する言葉で、正式な表記はロシア語による『СПАСИБО』だったがこれでは全く読めないので帯の背文字や公式サイト、一般メディアではカタカナ表記されている。松ヶ下のクレジットはギターとピアノのみになっているが、何故かAdditional Musicians枠のラストに"Matsu"名義でHammond Organ,Keyboards Programming,Chorusとクレジットされている。「error」は前作収録曲のリメイク。14曲目の「ラストツアー〜約束の場所へ〜」は「雷波少年」企画の最終段階でのライブ音源。メンバー2人は企画が成功しているか知らされずに武道館のステージに立ち、演奏を開始。演奏開始とともに幕が上がり満員の客席を目にして初めて企画の成功を知った。1番は2人のアコースティックギター演奏のみだが、2番からはバックで控えていたバンドが入る。「ラストツアー〜約束の場所へ〜」は大ヒットしたが、続く「Stairway」はさほどヒットせず、今作もトップ10入りを逃してしまった。それでもアルバム初のチャートインにして最高売上となる。
旅の間に作っていた楽曲はこれまでと違い、全曲をグループ名義に統一(何故か「error」までそうなっているが…)。前企画のSomething ELseがマンションの一室に監禁されて共同生活を送りO社20位以内にチャートインする曲を作るという内容だったのに対して異国の地を旅しながら1曲だけのライブに1000円払って日本武道館に来てくれるだけの運命の1曲を作るというハードな展開を強いられたためか、シリアス度や切実さは格段に高い。一方で第2候補だった曲を日テレのタイアップで次のシングルにするという流れはSomething ELse同様だったがSomething ELseが企画の間に制作した楽曲はシングル化2作、アルバムに1曲収録と合計3曲(少なくとも公表されているものは)だったのに、彼らは企画内で制作したとされる楽曲だけでアルバムにしてしまった。これは番組企画との兼ね合いから大いなる失敗だったと思う。
というのも番組内では最終段階になって自信作である3曲ほどを最終候補として挙げて、日本で街の人に視聴&インタビューを行った。一応「Stairway」が最も評価されるも全体に辛い評価が多くてこのままじゃ企画は成功しそうにない、という内容が放送され、その街の声はメンバー2人にも届けられるなど、企画終盤らしい追い込み展開があった。ショックを受けたメンバーは更なる名曲をという思いから山籠もりをして苦心の末についに「ラストツアー〜約束の場所へ〜」を完成させた…という流れだった。企画のラストを盛り上げるためにSomething ELseの時以上に演出をしてしまったがゆえに「ラストツアー〜約束の場所へ〜」>>「Stairway」>>>他の曲たちという印象が視聴者に強く根付いてしまった。よって今作自体が聞く前から「ラストツアー〜約束の場所へ〜」以下の曲しかないアルバムという先入観を持たれてしまう不幸な1作となってしまった。
当時番組企画を終盤だけ見て盛り上がっていた中学3年生当時だった俺も番組に影響され、それでも「Stairway」なんかは「ラストツアー〜約束の場所へ〜」に匹敵するとも思っていたけどさすがに今作に関してはシングル2曲以下の曲しか無いってことでしょ…?と先入観を持ってしまい、実際悪くは無いんだけど案の定な印象を抱いた。むしろ1ヶ月後にリリースされたブレイク前のシングル曲を集めたベスト盤の方が良かったと思ったくらいだ。企画が過酷すぎたゆえにとにかく売れる曲を!いい曲を!という一心が強すぎたのかいい曲は並んでいるんだけどどうも全体にあまり強く印象に残るアルバムにはなっていない。スカパラが参加しているザ・ピーナッツのカバーがずば抜けて今作で明るいノリとなっているほどで、基本的にロック系がほとんど無くてメロディーを聞かせるミディアム〜バラード系の真面目な曲ばかり。このため全アルバムの中でも最も暗くて幅が狭くなってしまったようにも思う。実際当時の先入観を捨てて聞いてもやっぱりどうしても何かもう1つ足りないアルバムだ。
印象度★★★☆☆