NO DOUBT
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | no doubt | 飛鳥涼 | 飛鳥涼 | 松本晃彦 | |
2 | the corner | 飛鳥涼 | 飛鳥涼 | 松本晃彦 | |
3 | swear | CHAGE | CHAGE | 西川進 | 40thシングルC/W |
4 | 僕がここに来る前に | 飛鳥涼 | 飛鳥涼 | 松本晃彦、飛鳥涼 | |
5 | 熱帯魚 | CHAGE | CHAGE | 亀田誠治 | |
6 | higher ground | 飛鳥涼 | 飛鳥涼 | 十川知司、飛鳥涼 | |
7 | two of us | CHAGE | CHAGE | 岡本洋 | |
8 | 群れ | 飛鳥涼 | 飛鳥涼 | 十川知司、飛鳥涼 | 40thシングル 最高7位 売上7.0万枚 |
9 | もうすぐ僕らは ふたつの時代を超える恋になる | CHAGE | CHAGE | 十川知司 | |
10 | vision | CHAGE | CHAGE | 西川進 | 39thシングル両A面曲 |
11 | この愛のために | 飛鳥涼 | 飛鳥涼 | 十川知司 | 39thシングル 最高3位 売上12.1万枚 |
リリースデータ
1999年8月25日 2001年4月18日(現行盤) 2009年11月25日(SHM-CD/リマスター) |
初登場1位 - - |
売上25.1万枚 - - |
Produced by CHAGE&ASKA | 東芝EMI ヤマハミュージック ヤマハミュージック |
メンバー
CHAGE |
ASKA |
CHAGE&ASKA19thアルバム。97、98年はソロ活動をしていたが、デビュー20周年を迎える99年に活動を再開。既にソロでは2人とも東芝EMIに移籍していたが、CHAGE&ASKAとしても東芝EMIへ移籍した。先行2シングルに収録されていた4曲全てを収録。デビュー20周年記念日ピタリに今作が発売された。表記されていないが「swear」以外のシングル収録曲3曲のうち「群れ」はリミックス、「この愛のために」は冒頭部分をリアレンジ、以降はシングルと同じアレンジへ移行するがリミックスされている。また「vision」はリミックスのみだが、今作では英字タイトル全てが小文字に統一されているためシングル時は「VISION」だった表記が「vision」に変更されている(「swear」はシングル時点で小文字表記だった)。これまでは山里剛との共同プロデュースという扱いだったが、今作は単独名義になっており、初のセルフプロデュースアルバムとも銘打たれた。EMIでは唯一のオリジナルアルバムにして、オリジナルアルバムでは最後の1位獲得作品。
01年にヤマハから再発され、これが現行盤となる(01年以降、現役ではユニバーサル所属ながら旧作の発売元はヤマハという形になっている)。04年に発売された『25th Anniversary BOX-3』に収録された際に初めてリマスターされた。09年には未CD化だったライブ盤なども含めてベスト盤以外の作品が一斉に紙ジャケSHM-CD化され、この際もリマスターされている。現在のところ、最新盤は09年盤、これが限定扱いのため現行盤は01年盤となるが、2014年のASKA逮捕により、全作品が回収され、新品での流通は全作停止した。17年夏の『VERY BEST ROLL OVER 20TH』の販売再開以降、段階的に配信の再開、他のベスト盤の販売再開、映像作品の販売再開と来て18年4月〜6月にかけてヤマハが権利を持つオリジナルアルバムの販売はすべて再開され、01年盤、限定だったはずの09年盤も全て余っていたのか販売再開となった。初回盤はデジパック仕様、通常盤及び01年ヤマハ再発盤は通常プラケース仕様となる。今回聞いたのはオリジナル盤。
ソロでの成果を持ち寄っていて、お互いソロで起用していたアレンジャーをそのまま起用+従来通りの十川知司というアレンジャー起用の中で、亀田誠治をいち早く起用しているのが目を引く(亀田誠治はこの年に椎名林檎での仕事が評価され一気に売れっ子プロデューサーとなっていった)。かなりサイケな曲調でのちの売れっ子ヒットメイカーの面影が全く見られない仕事っぷりだけど、大量にプロデュース引き受ける前の亀田誠治って概ねJ-POP王道とはかけ離れた攻めたアレンジする人だったなと改めて思う。
ソロでの成果を出しつつもCHAGE&ASKAとしても新しいものを、今までとは違うものをという意識も強かったようで休止前に傾倒していたロック色をかなりダウナーな方向でさらに突き進めたような作風。全体にジャケットやブックレットの霧がかかった風景のようにもやっとしたなんとも重苦しい曲が続き、かつての甘いラブソングやポップな楽曲、突き抜けてアッパーな曲は全く出てこない。攻めているというか特にASKAに終末感が漂い過ぎであり、世紀末の混沌とした空気に完全に呑まれているような印象だ。
90年代のCHAGE曲を捨て曲とハッキリ言ってしまうようなリスナーの間でも今作(以降)のCHAGE曲の評価は高いという傾向があるみたいだけど、これはASKAが「群れ」で既存リスナーをふるいにかけたり、そもそも声までやさぐれた状態になっててあまりにダウナーな方向に行っている中で、CHAGEは「vision」のように"2人"を強く感じられ同時にCHAGE&ASKAの未来も感じさせるような曲を書いたりと比較的安心感のある曲を多く書いているためだと思う。とはいえCHAGEの曲でも今作の世紀末感溢れる雰囲気を変えるほどではないので、全体には結局重苦しい。「no doubt」やシングルになった曲はどれもけっこう好きだし、暗めの音もカッコいいとは思うんだけど、ちょっと混沌としすぎてて良さを感じるのには時間がかかった。
99年、01年盤が同一扱い 09年SHM-CDリマスター紙ジャケ盤(99年初回盤のデジパックを紙ジャケと偽って売っている出品者に注意)
印象度★★★☆☆
2016.3.23更新