Selection Best Album

Strings Arrangement:弦一徹(15)

リリースデータ

メンバー

day after tomorrow2ndベストアルバム。活動休止から1年が経過し、ファンへの感謝と熱意に応えるとして公式サイトでファン投票を行って上位15曲を収録したとされる。ブックレットには投票したファンの名前とコメントが全てではないがビッシリと記載されている。宮本茂男によるリマスター。また休止時にリリースして即完売した全曲集BOX『complete Best』も同時発売で廉価再発され、BOXケースがスリーブケースに変更された。06年3月にはmisonoがソロデビューし、この時期はまだ後年のように売れないという自虐をすることも無く、再起したソロアーティスト的な方向性でリリースを重ねていた。misonoソロはそれなりに宣伝されていたが、今作は1年前の『single Best』との重複も多く、プロモーションもほとんどされなかったため、あえなくトップ50落ちとなった。高速道路SA,PAやホームセンター、コンビニ等の販路限定のavex ARCHIVESシリーズとして翌2007年『COMPLETE BEST day after tomorrow』がリリースされているが、通常流通作としては今作が最終作品。

ファン投票した結果が『single Best』とほとんど変わらなかった…というかほとんどシングルだった…という事でまあファンにとっても典型的なシングルアーティストだったのかなと思う。アルバム曲は「for you」と「High-Spirit」の2曲しかない。このうち「High-Spirit」はシークレットトラック初出ながら1stアルバムでは1曲目というリード曲的立ち位置だった。タイアップもあまり強くなくて6曲入りミニアルバムの5曲目という「for you」が選ばれたという事はこの曲は相当な人気曲だったと思われるが、正直他の曲を差し置いてインパクトある曲とは思えない。また他の曲ならともかくシングル1曲目からは5thシングル『DAY STAR』1曲目の「CURRENT」のみ落選してしまったのが残念だ。

アニメ『犬夜叉』タイアップの「イタズラなKISS」、テイルズタイアップ「そして僕にできるコト」、映画『デイ・アフター・トゥモロー』日本語吹替版エンディングタイアップの「more than a million miles」といった『single Best』に入らなかったものの知名度と人気が高い3曲がきっちり選ばれている事もあり、『single Best』を手に取っていないなら今作をdatの入口にした方が聞きたい曲は揃っていると思う。五十嵐充在籍時代のELTをそのままエイベックス王道サウンドとして昇華させた楽曲群はまさにヒット狙いのオンパレードであり、単純に耳に残りやすい。現役当時は少しこの手のサウンドに飽きてきていることもあったが、懐かしさを伴って聞けるようになって改めて良さを感じられた。misonoの歌い方も歌のうまさは変わらないもののけっこう乱暴に歌うようになったソロに比べると非常にスッキリとしていて聞きやすかったんだな…。

印象度★★★★☆

2017.10.10更新、2022.9.29若干修正

戻る