single Best

リリースデータ

メンバー

day after tomorrow1stベストアルバム。活動休止に伴うラストベストアルバム。05年3月に3rdアルバム『day alone』リリース後、05年5月24日に活動休止を発表。あくまで休止となっているが実質的な解散となった。休止に伴い全楽曲とPV集、ライブ映像を収録したCD4枚組+DVD2枚組の全曲集BOX『complete Best』と今作が同時発売された。今作はシングル11作の1曲目とアルバム未収録のままだった「Smartly」「ネバーランド」、未発表曲「Pride」を収録。『complete Best』では最初のミニアルバム2作は1stアルバム初回盤収録時の12曲として1枚に収録され、「Smartly」「ネバーランド」、未発表曲「Pride」をその後に追加した15曲仕様のDISC-1として収録、残り3枚のCDは1st〜3rdアルバムそのままの形で収録された。

今作はBOXまでは…というライトリスナー向けのベスト盤で初回生産分は2000円、通常盤でも2500円と廉価設定された。価格が違うだけだがわざわざ初回(AVCD17737)と通常盤(AVCD17738)は品番が別々に用意された。帯とCDレーベル面の品番部分が違う以外はケースの背文字にはレンタル版含めた品番が全て記載されていて全く同じ見た目になっている。

シングル1曲目11曲+アルバム未収録になっていた「Smartly」「ネバーランド」を回収という構成。新たな売り方を会社をあげて実験しているようなところがあり、初期はミニアルバム中心でシングルは全てシングルカットでプロモーション用に切るという形だったし、以降は曲とは別のタイトルをつける『DAY STAR』、『moon gate』というミニアルバムのような複数A面形態で出していた。あまり効果が無かったせいか後期は普通に両A面表記や単独表記になったりもしたが、いずれにせよ1曲が目立たない形でのシングル発売が多かったので、曲目でどうもピンと来ないところがあり、シングルベストなのに一見ちょっと弱そうに思える。しかしなんだかんだ大量プロモーションにより当時はあちこちで流れていたので売上以上に聞いてみればそういえば聞き覚えがある…という曲は当時をリアルタイムで体感していれば多かったのではないかと思う。

とはいえ人気の高い「イタズラなKISS」「そして僕にできるコト」「more than a million miles」が外されているのはベスト盤としては致命的。それらを差し置いて何故に「Smartly」「ネバーランド」が入っているんだ…とは思ってしまうところだが前述のように今作は機械的にシングル1曲目+アルバム未収録「Smartly」「ネバーランド」を追加しただけなので仕方ない。

それでもさらっと聞くにはそれなりに十分でもあり、どの曲もヒット狙いの楽曲だけに目的も明確で非常に聞きやすい。初期のELTの路線をほぼそのまま伸ばした音楽性で、実際に初期ELTのメイン作家である五十嵐充が参加し、メンバー2人が作家として手腕をふるっているだけに悪くなりようがない。またmisono歌詞撤退以降、元気さよりも大人びた世界観の曲が増えて特に『lost angel』以降の曲はそれまでに比べてアレンジ面で少し凝っていて進化の兆しを感じるだけにこの先の進化があったなら聞いてみたかった。

「Pride」ではmisonoの作詞が最後になって復活。なんかKenn Kato氏のサポート入ってるけどこれからそれぞれの道を行く決意のような歌詞になっていてなんとなくmisonoっぽい世界観。曲調もロック色が強めになっていてカッコいい。でもこの歌詞の感じだと休止というよりは事実上のプロジェクト頓挫・終了を分かってて書いているようにも思えてくる。

初回盤　　通常盤　　　『complete Best』　　『complete Best』再発盤

印象度★★★★☆

当時の感想を2022.9.29修正

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