monkey girl odyssey
No | タイトル | 作詩 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | my monkey girl〜opening theme〜 | 吉田美和 | 吉田美和 | 中村正人 | |
2 | flowers | 吉田美和 | 中村正人/吉田美和 | 中村正人 | |
3 | 24/7-TWENITY FOUR/SEVEN- | 吉田美和 | 中村正人/吉田美和 | 中村正人 | 26thシングル 最高4位 売上16.9万枚 |
4 | プライドなんて知らない | 吉田美和 | 吉田美和/中村正人 | 中村正人,吉田美和 | |
5 | SNOW DANCE | 吉田美和 | 中村正人 | 中村正人 | 25thシングル 最高3位 売上30.1万枚 |
6 | 思い出の神様 | 吉田美和 | 中村正人/吉田美和 | 中村正人 | |
7 | ごめんねDJ | 吉田美和 | 吉田美和/中村正人 | 中村正人,吉田美和 | |
8 | スキスキスー | 吉田美和 | 中村正人/吉田美和 | 中村正人 | 29thシングルC/W |
9 | 今日この佳き日 | 吉田美和 | 西川隆宏/吉田美和/ | 中村正人 | |
10 | 好きだけじゃだめなんだ | 吉田美和 | 吉田美和 | 中村正人 | 27thシングル 最高5位 売上13.1万枚 |
11 | いつのまに-mgo ver.- | 吉田美和 | 吉田美和/中村正人 | 中村正人 | 29thシングル 最高8位 売上9.7万枚 |
12 | カノン | 吉田美和 | 吉田美和/中村正人 | 中村正人 | |
-special bonus track- | |||||
13 | crystal vine | 吉田美和 | 中村正人/吉田美和 | 中村正人 |
vocal arrangement:吉田美和(1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13)
backing vocal arrangement:吉田美和,中村正人(3,5,8,10,11,13)
brass arrangement:中村正人,ANDY SNITZER(2,6,7)、中村正人,佐々木史郎(3,10)、ANDY
SNITZER,中村正人(4)
strings arrangement:中村正人,TONY FINNO(2,7,9)、中村正人,竹内純(3,8,10,11,13)
リリースデータ
2001年12月5日 | 初登場1位 | 売上37.3万枚 | Produced by DREAMS COME TRUE | 東芝EMI |
メンバー
Arrangements,All Instruments(except as noted) | 中村正人 |
All Vocals,Vocal Arrangements | 吉田美和 |
Manipulating | 西川隆宏 |
DREAMS COME TRUE11thアルバム。ベスト盤『GREATEST HITS “The SOUL”』を挟んで前作から2年7ヵ月ぶり。前作以降の4シングル5曲を収録。25thと26thの間の00年7月に発売されたシングル『わすれものばんちょう』はNHK教育『それゆけこどもたい』オープニング曲で子供向けシングルとして発売され、名義もカタカナの"ドリームズ・カム・トゥルー"表記、公式のシングルディスコグラフィーに掲載はされているが枚数のカウントから外されており、完全アルバム未収録となっている。28thシングル『Go On, Baby!-universal mix-』は前作の英語版として発売された『the Monster-universal mix-』からシングルカット(C/Wには日本語バージョンをシングルカット)したものだったため今作には収録されていない。「crystal vine」はウォルト・ディズニー生誕100周年記念作品『アトランティス 失われた帝国』の日本語版主題歌となっていてボーナストラック扱いで収録された。
「SNOW DANCE」はロングヒットして30万枚を越える売上となったが、ベスト盤『GREATEST HITS “The SOUL”』の200万枚越えの大ヒットが完全な区切りになってしまい、以降のシングルは出すたびに低迷。今作は1位こそ獲得したものの、ミリオン割れどころか一気に50万も大きく割り込むほどの大幅下落となった。次回作で持ち直したため、今作の売上はこの後の4作のオリジナルアルバムを下回っている。また前2作と異なり今作の英語バージョンは制作されなかった。そして今作を最後にアメリカのVirginと国内流通を担当していた東芝EMIとの契約が早くも終了した。後に中村はインタビューでアメリカ進出は失敗だったと語り、レコード会社もクビになったと振り返っている。実際に再度メジャーレーベルから新作を出せたのは04年になってからで、今作の後に9月にリリースした次のシングルはDCT recordsを立ち上げてインディーズ扱いでの発売となり、03年は新作リリースが無かった。
今作を引っ提げてのツアー「2002:monkey girl odyssey」は国内ホールツアー(pp-mix)、海外公演(us-mix)、国内アリーナツアー(arena-mix)、沖縄公演(okinawa-mix)、海外公演(west coast-mix)、なんばHatchと日本武道館(winter fantasia)、と細かく6つに分けて行われた。6つのうち最初の1つである1〜2月に行われた国内ホールツアー(pp-mix)を最後に3月21日に西川隆宏が脱退を発表。このため今作が3人での最終作品となった。脱退直後の3月29日に前2作の限定盤『SING OR DIE 2002: monkey girl odyssey tour special edition』『the Monster 2002: monkey girl odyssey tour special edition』が発売されており、ボーナストラックとして追加収録されたライブ音源はこの西川最後の参加となったツアーのライブ音源となっている。
14年7月にはEMI時代3作のオリジナルアルバムがユニバーサルから一斉再発された。
西川は脱退後に兄とユニットを結成して音楽活動を継続する予定で準備を進めていたが、方向性を巡って兄と口論になりこの際に義姉への暴行事件を起こして脱退から7ヶ月後の10月に逮捕されてしまった。暴行事件は不起訴となったが、拘留中に受けた尿検査により覚せい剤使用が発覚して10日後に覚せい剤で逮捕された。脱退した途端に事件を起こして覚せい剤使用が発覚して逮捕されてしまったため、ドリカムを守るために西川を切った等色々な憶測も流れた。その後06年にも同容疑で再逮捕されている。
クールなクラブサウンドに傾倒した前作から一転してドリカムらしいポップさがだいぶ戻ったような印象の1作。今回はリズム隊は打ち込みながらも、全面打ち込みサウンドではなく、Hiram Bullockのギターと海外勢のブラス・ストリングスをサポートに入れた楽曲、国内のギタリストやブラス・ストリングスをサポートに入れた曲が半々くらいのバランスで入っていて生音も多い。
とはいえドリカムらしいポップなシングルっぽいシングル曲は「SNOW DANCE」くらいで、他のシングルはどれも地味だったり、実験色が強い。ベスト盤が大ヒットして改めてドリカムらしさがウケている中で「24/7-TWENITY FOUR/SEVEN-」以降のシングル展開は期待されていたものとは違っていたんじゃないかと思う。けっこうちゃんと聞けば刺激的で面白いシングル群ではあるんだけど、当時ヒットチャートで耳にする程度では最近難解だなとか迷走してんなという印象だったし、一気に人気が急落してしまったのも仕方なかったと思う。そんなわけでいつもよりもシングル曲の多いアルバムながら、シングルでも割と地味な曲が並んでいるので、突出した曲があまりなく、その分だけまとまった印象のアルバムでもある。これまでも登場していたモンキーガールが全面展開したアルバムとはいえ、モンキーガールってちょっとした遊び枠という印象しか無かったので、今作が今までのモンキー枠の延長にある作品かというと全くそんなことは無い。尻尾をつけたメンバー3人の写真はけっこうコミカルな印象だけど、内容自体は大人な雰囲気のアルバムのなので印象がちょっと一致しないような…。
西川最終参加作品にして最後に3人の共作(西川作曲は合計3曲で全て共作)があるのはポイントだが、演奏クレジットでは前作同様に吉田・中村のAll Vocal、All Instruments表記は1曲ごとにきちんと表記されているのに、西川のManipulating表記は今回もカットされている。ただし西川が作曲トップクレジットにある「今日この佳き日」ではdrums & guitar basic programmingとして西川隆宏の名前がきちんと表記されている。西川が持ってきたベーシックトラックを元にして制作された楽曲であることが伺える西川史上最高となる貴重な表記だ。さらに続く「好きだけじゃだめなんだ」ではaccordionとして西川隆宏の名前が表記されている。ただ結局演奏クレジットではこの2曲のみにしか西川隆宏の名前が無いのでやはりほとんどの楽曲には参加していなかったのだろうか…。
印象度★★★☆☆
2019.6.26更新