コンフィデンスマンJP-ロマンス編-

2019年5月公開。
2018年春クールのフジテレビ月9枠で放送されたドラマ『コンフィデンスマンJP』の劇場版。視聴率は終始一桁(平均9%以下)とさほど振るわなかったものの(それでも前クールは平均6%レベルだった)、ドラマ途中で映画化が発表されており、およそ1年後に映画化となった。

映画に合わせてドラマSP「スペシャル・運勢編」も放送された。

連ドラ全10話は時系列がバラバラで最終話のメインエピソードが1番古い(1話より前)というものだったが、今作は全10話全てより後の時系列となっていて連ドラ時代に出演していたゲスト陣が大挙して端役もしくはメインキャストとして再登場している。またドラマSP「スペシャル・運勢編」ではダー子(長澤まさみ)を師匠と慕う新たな仲間モナコ(織田梨沙)がいつの間にか加わっていたが、モナコの加入エピソードが今作に当たるため、ロマンス編→運勢編(→そしてロマンス編エンドロール後最終シーン)という時系列になる模様。

香港の富豪ラン・リウ(竹内結子)をターゲットにし、香港を舞台にしてダー子(長澤まさみ)、ボクちゃん(東出昌大)、リチャード(小日向文世)、五十嵐(小手伸也)がラン・リウをだまそうと動き出すが、かつてダー子と恋人役で詐欺をやった事があるというジェシー(三浦春馬)もまたランを騙そうと動き出していた。さらに連ドラ時代(1話)にダー子らのターゲットとなり復讐を企てている赤星(江口洋介)も暗躍していた…。

基本パターンは騙しあいの展開の中で窮地に陥っていき、騙されたと思いきや最後に全てひっくり返すといういつものパターンを踏襲しているが映画にしただけあって連ドラ時代やSPよりもさらに盛り上がるようなド派手なひっくり返しっぷりが爽快。期待通りの「コンフィデンスマンJP」らしい内容だった。さすがに何で出てきたのか覚えてない人も多かったけど、連ドラ時代のターゲットや協力者の再登場も2,3人というレベルではなく、かなり大量かつ割と有名な俳優たちがこぞって1シーンだけのチョイ役で仕込まれまくっているのはなかなか新しかった。

続きが作りやすい構造の作品だけに当たりさえすれば人気シリーズとして続けられそうで、実際今作は当たって1年後の映画第2弾も決定し、30代の長澤まさみの新たな代表作となっただけでなく、翌年不倫で全てを失う事となった東出昌大の救済としても機能しそう。

音楽と契約した男 瀬尾一三

2020年2月10日発売

公式サイト

掲示板の方で話題に上がって発売されていたのを知ったこの本。瀬尾一三の歴史を本人コメントを元に誕生から現在までを時系列にまとめ、さらに吉田拓郎/中島みゆき/中村 中による寄稿文、萩田光雄/松任谷正隆/山下達郎/亀田誠治それぞれとの対談、そして最後に作品リストがずらっと掲載されている。

一応著者は瀬尾一三名義にはなっているが、瀬尾一三のインタビュー証言を軸にして本文をまとめているのはライターの人という体裁。

瀬尾一三のキャリア、特に初期に関してはあまり知られていないというかいつどうやって出てきた人なのかイマイチ判然としていない部分が多く、簡単に1969年に「愚」としてデビューしたのと、1973年ソロシンガーとしてアルバム『獏』を出したのは作品として残されているのでまあ確実に経歴になれば記載されてはいるがその経緯は良く分からなかった。

実際wikiにはアルファレコードに入社して2年で退社してソロデビューしたが売れなかったのでプロデューサーへ転身したみたいな書き方がされていたが、実際にはソロのミュージシャンとしてやっていくつもりは無くて退社時点でアレンジャー志向であり、アレンジャーとしての自身のプロモーション用に作曲兼アレンジのデモとして作っていたものがあのアルバムだったと明言されていて早速話が違う

デビュー前後の経緯の話から実に興味深いがその後手掛けていってキャリアを重ねていく様子も時系列にしっかり語られていて淡々としながらもようやく瀬尾一三の辿ってきた道筋が見えたというか。特に全くリアルタイムではないだけに前半だけでも面白かった。

そして個人的に核心に迫っていったのはやはり中島みゆきとの出会いとそれ以降。単純に編曲クレジットだけ見ても中島みゆきを手掛けるようになると同時にずっと手掛けていたチャゲ&飛鳥を離れ、徳永英明、長渕剛を並行していた時代もやがて終わり、90年代半ば頃からはほぼ中島みゆき専任のような状態になっていったのは分かっていったが、これまで明かされていなかった何故中島みゆきが瀬尾一三を突如起用したのか中島みゆきの短い寄稿文によって恐らく初めてその理由が語られ、そして瀬尾一三からの中島みゆきの最初の印象、やがて事実上専属になっていった理由、途中から海外レコーディングへ傾いていった理由、そして2014年の『問題集』から国内レコーディングに戻った理由も語られている。

またかなり衝撃的な中島みゆきの普段のアルバムの制作スタイルも明かされていて、この話はその後の対談でもほぼ毎回してその制作スタイルに対談相手が驚くというやり取りが繰り返されるので多少何度も重複する話にはなるが、いやこれビックリ。あの松任谷正隆がただ一言「すげえ」という反応を見せるほど

同時に瀬尾さんは対談の中でいつまでやれるかについても言及していて、それは中島みゆきにも直結してくる事になりそうだ。もしかしてコアな中島みゆきファンだとどのように瀬尾さんと作っているのかどこかに情報が出ていて知っているのかもしれないけど、対談相手が揃って驚いているので周知の話ではないと思われる。そんなわけで中島みゆきファンであるなら割と必読書かもしれない。

全部聞いたとはいえ中島みゆきのコアなファンではないし、瀬尾さんのコンピ盤も3作買ったとはいえ瀬尾さんのファンというわけでも無かったが、1人のプロデューサーの人生をまとめた本としてかなり面白かった。

個人的には瀬尾さんのアレンジは時に重厚すぎると感じることも多かったりはするんだけど、それでもなんていうか常に生の迫力というか躍動感を感じる理由はこういうやり方とこだわりを持っていればなるほどと納得できるところもであった。最近の電子音多用(=ライブでの同期多用)の傾向に味気無さを感じるところもあるので、瀬尾さんの志を受け継いでいく人材って改めて必要なんじゃないかなとも思った。

雑記

18周年

15周年を最後に16,17周年は特に周年記事は書いていないんだけど、さすがに毎年同じような振り返り記事にしかならないわけでよくまあ15回も毎年同じような事書いてたなと改めて思う今日この頃。

そもそもサイト/ブログの周年なんてありがとうございます!って感じでもないじゃないっすか正直。サイト/ブログなんてそれこそ勝手に続けているもんなわけで、もちろん見てくれてありがとうってのはあるけど、大勢見てもらえるから続くっていうわけではないわけで。

かといって自分頑張った!とか褒めるもんでもないじゃないっすか正直。仕事なら自分頑張ったと少しは褒めてあげるのが効果的なことなんだろうけど、趣味で好きでやってんのに頑張った!とかなんとかいうのもねぇ…。

とはいえ読者皆様にとってもどこかのタイミングが当サイトに来るようになって○周年なタイミングはあるわけで、ひとまずこの18周年記事を通して最初に来たのはいつだったか…などとちょっと振り返ってみるきっかけにでもなれば。

雑記

いつのまにか、ここにいる Documentary of 乃木坂46

2019年7月公開。2015年の『悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46』以来2作目の乃木坂46のドキュメンタリー映画。監督は岩下力。2018年秋頃からゆるっと監督による密着撮影が開始されたが、乃木坂46の現場ではほぼ常にメイキングカメラが回っているため当初は特にメンバーにもドキュメント映画の撮影が始まっているとは知らされず、12月の若月佑美の卒業セレモニー後に映画第2弾の制作が知らされた。

公開開始から間もなくしてキャプテン桜井玲香が卒業を発表したが撮影時知らされていなかったため今作はシングル「Sing Out!」発売直後頃までを西野七瀬の卒業を軸にしてまとめた内容となっている。

2019年12月25日にBlu-ray/DVD発売。

コンプリートBOX、スペシャル・エディションの2種発売。
DISC-1は映画本編・予告。
DISC-2は完成披露上映会舞台挨拶、初日舞台挨拶
コンプリートBOXのみDISC-3は4期生初の映画舞台挨拶ツアー
コンプリートBOXのみDISC-4はDOCUMENTARY of 乃木坂46アウトカット集

コンプリートBOXは生写真5枚、フォトブックレット付属の特製アウターケース仕様。
スペシャル・エディションは初回仕様のみ生写真1枚、特製アウターケース仕様。

レンタル版はDVDのみで本編1枚。 「いつのまにか、ここにいる Documentary of 乃木坂46」の続きを読む…