CHANGE
No | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 備考 |
1 | Change | 持田香織 | 五十嵐充 | 五十嵐充&Every Little Thing | 38thシングル 最高16位 売上0.8万枚 |
2 | 青い煌めき | 五十嵐充 | 五十嵐充 | 五十嵐充&Every Little Thing | |
3 | spearmint | 五十嵐充 | 五十嵐充 | 五十嵐充&Every Little Thing | 36thシングルC/W |
4 | 忘れえぬ人 | 持田香織 | 菊池一仁 | 中野雄太&Every Little Thing | |
5 | 12ヶ月 | 五十嵐充 | 菊池一仁 | 中野雄太&Every Little Thing | |
6 | Heart Rate Of The City(Instrumental) | 伊藤一朗 | 中村康就&伊藤一朗 | インスト | |
7 | 真夜中のハイウェイ | 持田香織 | 五十嵐充 | 五十嵐充&Every Little Thing | |
8 | DREAM GOES ON | 持田香織 | 五十嵐充 | 五十嵐充&Every Little Thing | 36thシングル 最高6位 売上1.4万枚 |
9 | スケッチブック | 五十嵐充 | 五十嵐充 | 五十嵐充&Every Little Thing | |
10 | Snowscape(Instrumental) | 伊藤一朗 | 中村康就&伊藤一朗 | インスト | |
11 | 蓮-れん- | 持田香織 | 五十嵐充 | 五十嵐充&Every Little Thing | |
12 | 冷たい雨(Album version) | 持田香織 | 五十嵐充 | 五十嵐充&Every Little Thing | 37thシングル 最高15位 売上0.9万枚 |
Strings Arrangement:弦一徹(12)
リリースデータ
2010年3月24日 | 初登場8位 | 売上3.1万枚 | Sound Producer:五十嵐充 | avex trax |
メンバー
All Vocals&Backing vocals | 持田香織 |
All Electric&Acoustic Guitar | 伊藤一朗 |
Every Little Thing9thアルバム。オリジナルアルバムは2年ぶりだが、ベスト盤からは3ヶ月でのリリース。シングル「DREAM GOES ON」から、00年の脱退以来の関与となる五十嵐充がサウンドプロデューサーとして参加。五十嵐プロデュースの先行3シングル4曲が収録された。「DREAM GOES ON」「冷たい雨」はベスト盤に先に収録されていたが再度収録されている(ただし「冷たい雨」はストリングスを追加したアルバムバージョンになっているのでそのまま再収録されたのは「DREAM GOES ON」のみ)。これによりその前のシングル「あたらしい日々/黄金の月」はベスト盤のみの収録でオリジナルアルバム未収録となった。初回盤は3シングルのMVやメイキング、ライブ映像などを収録したDVD付。前作より大きく売上を落とし、オリジナルアルバムはこれまで1位と2位しか獲得していなかったが(リミックス以外のベストとセルフカバーの4位がこれまでの最低位)順位も一気に8位まで落としてしまうなど不振だった。
今作の制作経緯はやや特殊だった。2009年前半はELTは活動せず持田香織がソロ活動を展開しアルバムまで発売した。後半になるELTに戻り、五十嵐充を迎えた先行シングルのリリースが始まるが、同時に新作を掲げないベストヒットツアーも開始された。このツアー中盤となる年末にベスト盤がリリースされ、さらに年明けもツアーを続けながら先行シングル「Change」、今作がリリースされ、同時期にツアーも終了している。妙なタイミングでベストヒットツアーが始まり、年1のアルバムリリースを守るかのようなベスト盤リリースまではいいが、ツアーとは無関係の新作アルバム制作も同時並行で行われるというハードスケジュール。しかもツアー最終日に五十嵐充がライブにもゲスト参加するといったトピックはあったものの、あくまでツアーはベストヒットツアーであり、今作収録曲はシングル以外は披露されないまま。そして今作発売直後にそのツアーが終わり、そのまま2人になって以降(4th以降)必ず行われていたアルバムを掲げてのツアーが無い唯一のアルバムとなった。
今作は何と言っても五十嵐充復帰というのが最大のトピック。これにより期待されたのは初期のようなアップテンポで爽やかなヒット曲だったと思われるが…。全体通してミディアム〜バラード調の落ち着いたナンバーで統一されていて派手さは皆無。全体のキーもかなり低くなっていて、五十嵐充がかなり今の持田に合わせたような感じになっている。これまでなんだかんだシングルがバラード続きだとアルバム曲を違う曲調で固めるなどバランスを取っていたので、今作のような全体通して穏やかでゆったりした印象のアルバムは何気に初めてだ。オリジナルアルバムをあまり聞かずシングルだけベスト盤で追った直後であれば、まあ最近らしい穏やかな作風なんじゃない?という感じで、当時最初に聞いた時は直近2作のオリジナルアルバムは全く聞いていなかったのでそう思った。オリジナルアルバムを順番に聞いていくと今作での唐突な落ち着きっぷりと地味化は半端ない。
このためELT史上最も低くて地味な印象のアルバムになってしまった。五十嵐充にしてみれば今更ヒット曲を書く気も無く、これまでのELTを尊重しつつ今の自分と合わせた結果が今作なのだろうか…。結果シングル3曲はいずれもヒットせず、チャートアクションも過去最低に終わり、ELTの地味化に拍車をかけてしまった…とセールス的には散々な結果となり、これっきり五十嵐充を起用することは無かった(元々五十嵐とやるのを提案したのはMAX松浦とされており、話題性狙いでの起用という側面があったと思われる)。じっくり聞いているとこれはこれで良さが見えてくるし、これはこれで聞き心地の良さもあり、それは今作の大きな魅力だ。ただやはりもう少し明るいポップチューンを聞きたかった…ということに尽きる。次回作に五十嵐充は参加していないが、穏やかな作風自体は今作の流れを引き継いでいる感じもあるので、この時点でのELTのモードと五十嵐充のモードはガッチリかみ合っていた事はかみ合っていたんだろうなとも思う。
また2人になってからはバンドスタイルをメインとした曲作りが行われていたが今作はギター以外は打ち込みで構成されていてライブが意識されていない。ギターが唯一の生楽器という編成もあって、伊藤のギターの比重が大きくなっていて本人曰く普段の倍以上弾いたそうで、確かに地味な作風の割にはここ最近よりギターが随所で鳴っていてギターの存在感は強い。そういう意味では2人と五十嵐ががっつり組んだことによるトライアングル感はあるかも。
印象度★★★☆☆
2015.9.26執筆